Lynxでアクセシビリティチェック

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Lynxがアクセシビリティチェックに適している理由

理由はLynxの特徴にあり

Lynxの特徴は、大きく言えば、

  1. 文字ブラウザである
  2. キーボードによる操作
  3. フレーム、テーブル、スタイルシート及び各種スクリプト・アプレット等に未対応

となっており、Internet ExplorerやNetscape等のグラフィカルブラウザとは異なる特徴を持ちます。そして、Lynxが持つ特徴は、音声ブラウザにもほとんど当てはまります。
アクセシビリティ確保の面で重要なものですので、もう少し詳しく解説します。

文字ブラウザであること

Lynxは、テキストベースです。ですので、画像は表示されませんし、動画や音声などの再生もできません。また、色の表示も出来ません。
(注:Lynx for 32Winでは、画像・RealPlayer動画・音声については、外部プログラムを導入すれば閲覧することが出来ます。詳細は、Lynx入門を参照のこと。)

すなわち、グラフィカルな要素が全くない状態でWebサイトを見たときにどのように見えるかをチェックすることが出来ます。

あなたのサイトは、画像や色がない状態で、言いたいことを訪問者に伝えることが出来ますか?

操作はキーボードで行う

Lynx for 32Winでは、ソフト起動後は全てキーボードによる操作になります。つまり、マウスをはじめとしたポインティングデバイスは使えません。

すなわち、ポインティングデバイスが使えない状態でも、リンクをたどることが出来るか、情報にアクセスすることが出来るかというチェックが出来ます。

あなたのサイトは、キーボードだけでもきちんと操作できますか?そして、情報が抜け落ちていませんか?

フレームには未対応

Internet ExplorerやNetscape等では、便利だという声も多いフレームですが、Lynxではフレームには対応していません。
Lynxでは、どんな風に見えるかと言いますと・・・

noframes要素未記述の場合

noframes要素記述ありの場合

いずれにせよ、フレーム使用ページにアクセスしたときには、フレームの構造を記したページにアクセスして、フレームの情報を読み込みます。フレームの構造だけですので、フレームで使用しているページに何が書いてあるかは、フレーム名からアクセスしてみないとわかりません。これでは、アクセシブルなページとは言えません。
しかし、noframas要素で、ノーフレーム版ページのURLが記述されていれば、そのURLがリンクとなり、そのリンクをたどれば、情報にアクセスする事が出来ます。

はたして、あなたのフレーム使用ページは、Lynxで見てもらえますか?

テーブルやスタイルシートにも未対応

Webページの見栄え部分を制御するために使われることの多いテーブルやスタイルシートですが、これにも対応していません。テーブルにしろ、スタイルシートにしろ、レイアウト指定が無効になります。
Lynxで見てみると、以下のようになります。

テーブルでレイアウトしたページ

スタイルシートでレイアウトしたページ

テーブル、スタイルシートいずれにしても、ソースの書いてある順番通りに表示されていきます。

あなたのサイトは、レイアウト情報がなくても、きちんと文書としての意味が通りますか?

JavaScriptは未対応

Webサイトの機能強化によく使われるJavaScriptですが、Lynxでは未対応です。noscript要素の記述があれば、その内容を実行します。

JavaScriptに頼ったリンクの危険性が実感できるかと思います。
あなたのサイトは、Lynxでもきちんとナビゲーション出来ます?

当然、JavaアプレットやActiveXには対応していない!

インタラクティブなサイトをといって、JavaアプレットやFlashを使っているサイトも増えてきていますが、これらの技術にも対応していません。つまり、代替手段をきちんと用意しない限り、情報にアクセスすることが出来ません。

Windowsの場合、Flashムービーを見るためには、ActiveXを使います。
セキュリティ確保のために、JavaアプレットやActiveXをオフにしていると、場合によっては全く情報を得られないページもあるということです。

あなたのサイトは、どんな環境や設定からでも情報を得ることが出来ますか?


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