新しいサイトのアイデアが浮かんだからと言って、すぐにHTMLのコーディングにはいるのは、無謀といっても過言ではありません。そのようなサイトは、統一性やユーザビリティに関して、ぼろが出てしまいます。
内容を充実させるためにも、HTMLコーディングをする前に、ストーリーボードを作成してどのような構成にするのかをきちんとおさえましょう。ここでは、一つのサイトを作り上げていくに当たって、必要な手順について説明します。
これから作るサイトは、誰を対象にしますか?それと、何のためにサイトを立ち上げますか?
これが、明確であれば、あれもこれも・・・というサイトにはならないと思うのです。新しいコンテンツを立ち上げるときは、コンセプトは何であるかを念頭におく必要があります。
例えば、このサイトなら、「Webページを制作する人」が対象で、「ウェブ・ユーザビリティとウェブ・アクセシビリティについて考えてもらうこと」が目的となります。
コンテンツこそが、サイトの王様です。各種のテクニックは、あくまで彩りを添えるためにあるだけです。コンテンツが充実していないサイトは、1度来てくれた訪問者をリピーターとしてつかまえることはできません。
当然のことながら、コンテンツの内容はコンセプトに基づいたものにしないと意味がありませんよ。
有料のホームページ作成支援ソフトにはこの機能があるものも多いです。ストーリーボードとはいわゆるサイトの構成をどのようにするのかをまとめたものです。ソフトを使わなくとも、紙と筆記用具を使うアナログな方法でもO.K.。
全体の構想を考えた上で、コンテンツをどのように配置するかを決定します。全体案が決まれば、ナビゲーションやそのサイトの個性をどのようにするかを考えていきます。特にナビゲーションについては、サイト内での統一感とユーザビリティが必要です。ナビゲーションに統一感のないサイトは、訪問者を混乱させてしまいますし、統一されていてもわかりにくいナビゲーションは訪問者にとって優しくありません。
サイト全体での統一感を出したければ、スタイルシートのファイルを作っておいて、それをサイト全体に適用させるようにすればよいでしょう。
ストーリーボードが完成すれば、あとは実際にHTMLコーディングをすればよいのですが、ファイルの置き場所については、コーディングをする前に決めておきましょう。メインディレクトリについては、プロバイダのスペースやレンタルスペースを使う際にはあらかじめ決められているのがほとんどです。サブディレクトリについては、ローカルマシンで付けたディレクトリ名が、そのままURLでもサブディレクトリ名として認識されることがほとんどです。
ファイル数が多くなりそうだと予想される場合は、話題ごとにディレクトリを作成しておき、そこにファイルをおく形をとりましょう。でないと、制作者自身が混乱してしまい、リンク時のURL指定を間違えてしまうなんてことにもなりかねません。
くれぐれも言っておきますが、ローカルマシンで作業する際に付けるディレクトリやファイルの名前に日本語は使わないように!ほとんどのサーバーでは日本語が混ざっているURLは認識してくれません。それに、いくら日本ローカルな内容であっても、世界にむけて発信されるのですから、少数派である2バイト文字をURLに使うべきではありません。
WWWの世界で使われているUNIXサーバーは大文字・小文字の区別を厳密に行います。ファイル指定のミスを防ぐためにも、アルファベットは小文字で統一したほうが良いです。記号を使うのであれば、 _ (アンダーバー)と - にとどめておくのが無難です。
コーディング作業が進んでから、ディレクトリ構成を変更すると、リンクも貼り直しとなってしまいます。数が多ければ多いほど面倒になりますので、最初のうちにきちんと決めておきましょう。
リンクに関してはご自由にどうぞ。