第7章 火葬場
ガンジス河と言えばやはり火葬場。人が死んで火葬されていく。
周りはみな悲しむのかと思えばそんなことはない。
親戚らしき人々は平気な顔をしているし、子供たちはここで凧上げをしている。
そして牛は人が焼かれている目の前で草木を食べている。
人の死が日常であり、そして火葬も日常のことのように見えた。
すると焼かれている人の姿を見ていても実感が湧いてこない。
ただぼーっとその焼かれていく体をおれたちは見守っていた。
たとえ舞い上がった灰が降ってきても...
火葬場での写真撮影は禁止されている。
しかし絵はがきは売っていた。何故売っているのだろう?
これは実際に自分の目で見ないときっとこんな気持ちは
分かってもらえないだろうなあ。
■火葬場