■第5章 ガンジス河
”人はガンガーで生まれ、死後ガンガーへ帰る”
と言われる。
洗濯、歯磨き、水遊び、ボート乗り、ゴミ捨て場、そして火葬の灰流しや死体(人間や動物)流しをします。
ガンガーはまさに生活の拠点になっていることをこの目で見ることができました。
そんなガンガーはおれたちに時の流れを忘れさせてくれました。
朝から晩まで眺めていても飽きさせません。
ただぼーっと一日中眺め、他のことをするのが億劫にさせてしまう魔力ももっています。
おれたちが住む多摩川と何が違うのか自分でもよくわかりませんが、とにかく偉大な河です。
一生のうち一度は必ず見るべきでしょう。
おれたちはガンガーを後にするとき
”必ずまたここへ来よう!!”
と誓ったほどですから...
■ガンガーでの洗濯
人々は毎日必ず洗濯をします。
そして体も洗うのです、とはいっても男の人だけでしたが...
当然洗濯が終われば乾すのですが...
せっかく洗ったものをこのように地面に直接乾すのです。
地面はけっこう汚いのになぜ?
きっと洗濯をするということがきれい好きの象徴で、
乾いた後の洗濯物は多少汚くても良いのでしょう。
■死
これはやぎの死がいです。
他には牛と赤ん坊を見る機会がありました。
赤ん坊は布に包れてゆっくりと流れていました。
さすがのおれもに赤ん坊だけは写真に収めることができませんでした。
また、この日は大好きなチャイも飲めませんでした。
何故ならチャイのコップはガンガーで洗っているからです。
■ガンガー
岸からガンガーを眺めるとこんな感じです。
中央の上は太陽です。
おれたちは毎朝日の出から日の入りまでこのアングルでガンガーを眺めていました。
ここは時間がゆっくりと流れていきます。
日本で生活していると時間に追われて一日があっという間に終わってしまいます。
しかしここでは考える時間がたっぷりとあるのです。
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