95/06/18 11:10:38 1772              プロローグ。

  「みなさんコンニチハ。”井の頭おおだいこ”でぇーーーっす。」

 「”こだいこ”です。」

 「始まりましたな。」

 「始まりましたな。変態リレー小説。」

 「変態は;NOVELを超えるか!? なんちて。」

 「でも、この面子じゃ小説にならないと思うよ。多分。まうまう。」

 「いいじゃん。別に。」

 「でも、ジャンルはどうなるんでひょうかね。」

 「サスペンスですかね。」

 「”二人旅OL湯けむりカッパ殺人事件”とかね。」

 「SFですかね。」

 「エドモンド・ハメルトンの”銀河カッパ大戦”とかね。」

 「SMですかね。」

 「蘭光生の”緊縛カッパ妻”とかねって、おいおい。」

 「なんでカッパじゃーーー。」

 「気に入ってんだ。最近。」

 「まうまう。んじゃ、始めまひょうかぁ〜。」

 「まひょか〜。」


 いがP



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95/06/18 14:39:08 1772              変態リレー小説第1幕(長文)

       TTPボード変態お子様劇場 「エレキでGO!」 第一幕

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 居間に入ると、鶏の唐揚げの不快な臭いが鼻を突いた。チップ・西沢は、どう

 もこの手の安っぽい食い物が苦手である。それは、かつて大日本帝国海軍横須

 賀兵工廠の少年研究兵として米国と激烈な開発競争に明け暮れた彼の個人史が、

 雑駁な米国を象徴するかのようなファーストフードを生理的に拒絶しているか

 らかも知れない・・・。

 居間では、彼の21歳になる娘がTVモニターを眺めている。画面では、金髪

 の長髪をなびかせ、派手なメイクをした男がエレキギターを掻き鳴らしながら、

 怒号とも嬌声ともつかぬ声を張り上げている。

 彼が毎度暗澹たる気分になる瞬間である。

 「おい。若い女がまたそんなものばかり食って。そのうちカルシウムが不足し

 て・・・」

 「うるさいなー。いいじゃん別に。今日はたまたまだよ。」

 「・・・。ところで、母さんは?」

 「知らな〜い。バイトから帰ったらもう居なかったよ。」

 「全く・・・最近、どこほっつき歩いてるんだか。」

 「街で好い若いコでもつかまえたんじゃない? ぎゃはは。」

 「何言っとるんだ。お前こそ英会話教室の何とかいう外人とはすっかり切れた

 んだろうな。」

 「んもう、切れたよ。その話はやめて。」

 チップは晩婚の末にもうけたこの一人娘を溺愛した。宇都宮大学工学部ロボッ

 ト工学科で教鞭をとる傍ら打ち込んだ研究のため、家庭を省みることの少なか

 った彼にとって、娘との距離を埋めるためには、その欲求を金銭で満たしてや

 ることしかできなかった。しかし、彼は歳の離れた妻やこの娘を見るにつけ、

 戦前と戦後の人間の大きな隔たりを感じずにはいられない。全く違う生き物で

 はないかと思うことさえもある。

 それをまざまざと見せつけられた事件が起こったのは3ヶ月程前のことである。

 娘が通う駅前の「ひょっとこ英会話教室」の”エディ・峰小前”なる外人教師

 と深い関係を結び、激怒した当該教師の日本人の夫人が彼の自宅を訪ねたので

 ある。夫人は半狂乱の状態で、「娘を出しなさい。あんたの娘がどういうこと

 をしたか、学校に言い触らしてやる。」などとわめき散らし、また、「見つけ

 だして殺してやる。」などと叫びながら風呂の窓ガラスを割るなど、ひとしき

 り騒動を起こして去って行った。

 事件後、「まいったな。家にまで来るとは思わなかったよ。しょうむないババ

 アだなぁ。」などと言い放ち、悪びれる様子のない娘に、チップは初めて手を

 上げたのだ・・・。


 いがP


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95/06/18 14:39:52 1772              変態リレー小説第2幕(長文)

 研究室に入ると、鶏の唐揚げの不快な臭いが鼻を突いた。

 院生の”フロッグ・岡新田”が犬のようにもぞもぞと唐揚げを食っている。

 「あ。センセイ。すんませんね。昼、食いそびれて今なんすよ。」

 「・・・ああ、いいよ。」

 「ところでセンセイ、あの噂ホントですか。」

 「な、なんだ噂って。」

 チップはギクリとした。よもや娘のことが・・・。

 「センセイ、鶏の唐揚げが嫌いだって。」

 「なぁんだ・・・。いや、そんなことないさ。」

 「ホントですかぁ。でねぇ、センセイが鶏の唐揚げ嫌いなのは、昔米軍の捕虜

 になって、毎日毎日鶏の唐揚げばかり食わされたからだって・・・。」

 「何ぃ。誰がそんな下らないことを!」

 チップは少々むっとした。

 「やだなぁ。センセイ、ジョークっすよジョーク。」

 フロッグはカエルのような大きな口を開けてゲロゲロと笑った。

 「ふん!」

 「でも、センセイ、最近、ケンタッキーフライドチキンって、増えてると思い

 ません?」

 「さぁ。そんなこと特に注意していないから。」

 「出来ているんですよ。市内のあっちこっちに。でねぇ、これが不思議なこと

 に、お客があんまり入っていなくても潰れないで平気で営業しているんだよね。

 だから、ひょっとしたら、あれは店が主眼なんじゃなくて、市内のあちこちに

 カーネル・サンダース人形を配置するために店を建てているんじゃないかって、

 そういう噂もあるんですよ。」

 「そんなもの、配置してどうするんだ。」

 「東京ドリーム工房の陰謀だって。ま、噂ですからね。」

 「何? 東京ドリーム工房?」

 「あれ、センセイ知ってるんですか。あの人形作っている会社。」

 チップは戦慄を覚えた。彼の海軍時代の同期の桜で、帝国海軍開闢以来の天才

 にして変態工学徒である”安藤・ロイド”が、戦後永年勤務した三菱重工業株

 式会社の兵器開発部門を突如退職し、設立した会社が確か・・・東京ドリーム

 工房ではなかったか!

 その時、けたたましく電話が鳴った。フロッグが取る。

 「もしもし。ロボット研究室です。ああ。センセイですか。いますよ。センセ

 イ、娘さんからですよ。」

 「ああ。私だが。」

 「お父さん、大変! お母さんが家出したわ。」

 「な、なにぃ。い、い、一体どこへ・・・。」

 「そ、それが・・・。」

 「何か知っているのか!」

 「置き手紙があって・・・どうやらエディと下呂温泉に行ったらしいの。」

 「な、なぬぅーーー!」

-------------------------------------------------------------------------

 お父さん、サネ子へ。

 探さないで下さい。

 私はエディさんと下呂温泉に行きます。

 エディさんはお父さんと違ってとっても優しくていい人です。

 お母さんは、家庭も顧みない冷たいお父さんと一緒に長い間苦労してきました。

 でも、もう我慢できません。

 エディさんは、私を女として愛してくれます。

 エディさんを愛したサネ子の気持ちも、今はよく分かります。

 これからは、私は彼と人生をやり直したい。

 だから、分かってくれとは言いませんが、二人の邪魔はしないでね。

 それでは二人ともお元気で。

 はぁーー、パックンパックン。

                                母より。

-------------------------------------------------------------------------

 「なんじゃそりゃーーーー!」

 「落ちついて! お父さん。」

 「パックンパックンって・・・。」

 「とにかく、帰って来て。それから話し合いましょう。」

 「そ、そだな。フロッグ君、後は頼んだぞ!」

 「あいあい。ゲロゲェーーーロ。」


 いがP


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95/06/18 14:41:01 1772              エレキでGO! 次号予告

 この夏、日本は宇都宮ウォーズを目撃する!

 宇都宮市内に次々と配置されるカーネル・サンダース人形・・・。

 その裏には帝国海軍出身の変態工学徒”安藤・ロイド”を代表とする「東京ド

 リーム工房」の陰が・・・

 彼らのもくろみは一体何か、また、彼のかつての同期であり、現在宇都宮大学

 工学部ロボット工学科で教鞭をふるう”チップ・西沢”を待ち受ける運命は!

 そして、彼の娘や妻に次々と手を付ける外人英語教師”エディ・峰小前”は、

 単なる女好きなのか。そしてそして、西沢の愛弟子である”フロッグ・岡新田”

 は、単にゲロゲロ笑っているだけなのか!

 数々のアクシデントをはらみつつ、物語は”いちP”に引き継がれる!

 がんばってちょ。

 むんふー!


 いがP


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95/06/19 01:32:38 3160              変態小説−1
 変態リレー作文第3幕   長文注意  「エレキ DE GO!」


  チップ・西沢は焦った。

 焦ったあまりお漏らししそうになったことは、読者には伏せておこう。

 宇都宮大学工学部ロボット研究室を矢の様に飛び出すと、正門まで23秒とい

 う、カール・ルイスさえも真っ青のハイスピードで到達し、体中で呼吸しなが

 ら右手を高々と挙げ、声にならない声を力一杯張り上げ

    ヘーイ タクシー

 と言っては、ゴホゴホと咳き込む西沢であった。

 既に西沢の頭の中には

    出来ない、もう出来ない・・・・

 この言葉がエンドレステープの様に、カラカラと音を立てて繰り返されている

 だけであった。

    ぼすん! ばこん! ぶしゅー! しゅしゅしゅー

 もの凄い騒音とともに、西沢の目の前で何かが停止した。

 先ほどの世界記録を樹立したことから、西沢は完全な酸素欠乏症に陥っており、

 カミソリのような頭脳はもちろんの事、目であれ足であれ、とにかく体全体の

 新陳代謝機能が完全にダウンしてしまっていたのだ。

  西沢の目の前に停車したのは、タクシーには間違いないのだが、その形状は

 悪魔の乗り物としか考えられないような代物であった。具体的に説明するなら

 ば、箱形でエンジン付き、タイヤが2対と言ったところであろうか。しかしそ

 の箱形は、古代フォードT型であり、タイヤは木製、エンジンは蒸気機関、燃

 料は木炭という、第2時世界大戦当時の通称「木炭自動車」のそれであった。

 真っ黒くすすが付着したボディー、後部には地面に垂直に立てられた煙突から、

 もうもうと煙が吹き上げているという凄まじい自動車だったのだ。

    だんなさーん、どちらまでですかーぁ

 運転席から甘ったるい、女性の声が響いてきた。本来の西沢で在れば、不信感

 を持ち、この様な車には近づこうとはしないはずであるが、新陳代謝機能が低

 下している西沢にとっては、

    有り難い、やっと止まってくれた

    運転手は女だ、出来るかも知れない

 と考えるのがやっとであった。古い木製のドアを引いて開けると、萎えた足を

 引きずるようにして、車に乗り込んで行った。

    お客さーん、どちらーへ うふっ

 運転手のセクシーな質問に、西沢は一瞬にして濡れた。

 多分汗のせいだろうと、靄のかかった頭で考えながら、

    おれんちまで

 と答えている自分を感じることが出来た。

 運転手は、既に承知して居るかの如く

    判りましたわ

 と言うと、その自動車を発進させた。

    ぼすん! ぐわったん、ぎぎぃー ばすっ!

 等と多彩な音色を響かせながら、西沢の乗り込んだタクシーもどきは、黒々と

 した煙を吐きながら、宇都宮大学正門前を遠ざかって行った。
  
    いちP

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95/06/19 01:33:17 3160              変態小説−2
 変態リレー作文第4幕   長文注意  「エレキ DE GO!」


  リーン、リーン

 今までの静寂を一瞬にして破られてしまったことに腹を立てた、フロッグ・岡

 新田は、ムカツイタ気持ちを押さえつけながら受話器を取った。電話の向こう

 からは、か細い声が響いてきた。

    フロッグさん、私よ、サネ子よ。

 ムカツイタ気分は一瞬のうちに消失し、フロッグは猫なで声を出し

    ああサネ子さん、どうしたんですかぁ

 内緒の話であるが、フロッグは以前西沢教授の家に招待された際、応対に出た

 サネ子を一目見て、恋に落ちてしまったのである。

    ああねサネ子さんの為なら死ねる。

 こう決心したフロッグだったのである。勿論フロッグは、サネ子が穴あきの、

 太平洋だとは知らないのである。サネ子の接待用変身術に、女性を知らないフ

 ロッグは、一瞬にして参ってしまったのだ。

    あのぉー、お父さんはまだ居ますかぁ、早く帰ってきてくれるように行

    って下さい。

      えっ? 西沢教授でしたら、サネ子さんから電話があって、直ぐに

      飛び出して行きましたよ。

    ええっ? う、嘘でしょう。だってもう3時間も待って居るんですよぉ

      本当ですかっ!おかしいなぁ

    私怖いんです。フロッグさん家に来ていただけないかしら。

      ええっ!良いんですか。す、直ぐ行きます!!

 フロッグは、自分の体中からオーラが、眩いばかりに発散されるのを感じた。

    出来るかも知れない、イヤ出来る。

 続いて炎が吹き出るのを感じた。

    サネ子さん、待っていて下さい。急いで行きます!

 そう言うが早いか、受話器を置くのももどかしく、白衣のままで研究室を飛び

 出した。

    教授は家に帰っていない。サネ子さんが寂しがっている。俺を呼んでい

    る。出来るかも知れない。

 中を翔ている様だ。

  フロッグ・岡新田は焦った。

 焦ったあまりお漏らししそうになったことは、勿論である。

 宇都宮大学工学部ロボット研究室を矢の様に飛び出すと、正門まで21秒とい

 う、先ほどの西沢教授も真っ青なハイスピードで到達し、体中で呼吸しながら

 右手を高々と挙げ、声にならない声を力一杯張り上げ

    ヘーイ タクシー

 と言っては、ゴホゴホと咳き込むフロッグであった。

 既にフロッグの頭の中には

    出来る、きっと出来る・・・・

 この言葉がエンドレステープの様に、グルグルと音を立てて繰り返されている

 だけであった。

    ぼすん! ばこん! ぶしゅー! しゅしゅしゅー

 もの凄い騒音とともに、フロッグの目の前で何かが停止した。

 先ほどの世界記録を樹立したことから、フロッグは、ほぼ完全な酸素欠乏症に

 陥っており、思考はもちろんの事、目であれ足であれ、とにかく体全体の新陳

 代謝機能がほぼ駄目になってしまったのだ。

  フロッグの目の前に停車したのは、タクシーには間違いないのだが、その形

 状は悪魔の乗り物としか考えられないような代物であった。賢明な読者なら既

 にお判りのことと思うが、西沢教授の時と同じ車が止まったのである。真っ黒

 くすすが付着したボディー、後部には地面に垂直に立てられた煙突から、もう

 もうと煙が吹き上げているという凄まじい自動車で有ることは言うまでもない。

    おにいさーん、どちらまでですかーぁ  あうーん

 運転席から甘ったるい、女性の声が響いてきた。本来のフロッグで在れば、不

 信感を持ち、この様な車には近づこうとはしないとは思われるが、新陳代謝機

 能が低下している今のフロッグにとっては、

    有り難い、やっと止まってくれた

    運転手は女だ、出来るかも知れない

 と考えるのがやっとであった。古い木製のドアを引いて開けると、萎えた足を

 引きずるようにして、車に乗り込んで行った。

    お客さーん、どちらーへ うふっ

 運転手のセクシーな質問に、フロッグは背中から腰に翔て一瞬、電気の走るの

 を感じた。多分漏電しているのだろうと、靄のかかった頭で考えながら、

    サネ子んちまで

 と答えている自分を感じとることが出来た。

 運転手は、既に承知して居るかの如く

    判りましたわ、あーん 可愛い方ねぇ

 と言うと、その自動車を発進させた。

    ぼすん! ぐわったん、ぎぎぃー ばすっ!

 等と多彩な音色を響かせながら、フロッグの乗り込んだタクシーもどきは、黒

 々とした煙を吐きながら、宇都宮大学正門前を遠ざかって行った。
  
    いちP
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95/06/19 01:33:51 3160              変態小説−3
 変態リレー作文第5幕   長文注意  「エレキ DE GO!」

 サネ子は待った。

 お父さんが帰ってこない。

 心配で電話をした、研究室のいかれた大学院生のフロッグ・岡新田に聞くと、

 3時間前に研究室を出ているとのこと、困ったサネ子は

    居無いよりましだろう

 と考え、フロッグに来てくれるよう依頼するが、2時間過ぎても来てくれない。

 サネ子は知っていたのである。フロッグが父に呼ばれてきた日に、サネ子を見

 るフロッグの目が妖しく輝いていたことを。女の直感として

    あの人、欲しがっている

 と、感じたのである。だから、フロッグはサネ子に呼ばれて来ないはずがない

 のだ。

    何故なのかしら、2人とも居なくなるなんて・・・・

 何故か背筋が、ぞわぞわしてくるサネ子であった。

  サネ子とて、只のヤンキー娘ではない。教授の一人娘として、考える頭脳は

 両親から伝授されている。只、20歳を過ぎてから急に、頭を使うよりも体を

 使う楽しみを覚えてしまったと言うだけのことである。本来の自分に立ち返れ

 ば、身のことは摩訶不思議な事件であることは一目瞭然のことである。

    誰かに相談しなくては・・・・

 サネ子は相談するべき人物を既に、脳裏に描いていたが、あまりにおぞましく、

 無理矢理否定している自分を発見した。

    ダメヨ、あの人以外居無いのは自分でも知っているのに。

 そう、何回も呟いては、こみ上げてくる吐き気と戦うサネ子であった。

 何度も両手を口に当てては、打ち消すように頭を振り、まるで一人芝居をして

 いるようであった。

    そうよ、そうよ!

 と、意を決すると、静かにダイヤルを回し始めた。

  コール音が2,3度した後、受話器の向こうで返事がした。サネ子はその相

 手に、しかも手短に

    母が家出をしたこと、父が家に来る途中居なくなってしまったこと、父

 の助   手をしている大学院生まで居なくなってしまったこと

 等を話し、終了すると、全ての精気を使い切ったように

    ふぅー

 とため息をつくと、ロッキングチェアーにもたれかかった。バリーン と言う

 音と共に、サネ子はお尻から床にイヤと言うほど叩き付けられた。以前からロ

 ッキングチェアーが壊れていたのであり、それを捨てようとは思っていたサネ

 子だったのである。

    自業自得ね

 サネ子はそう納得し、お尻をしきりになで回した。誰かが子の様子を見ていれ

 ば、変態女と映ったことだろう。

 ************************************

 ピンポーン、ピンポーン

 玄関でチャイムの音がけたたましくなっている。

    ついにあの人が来てしまった・・・・・

 あきらめにも似た気持ちでサネ子は玄関に立つと、鍵を開けドアを開いた。

 途端にあの特長ある笑い声が聞こえて来た。それを聞いたサネ子は、鳥肌下達

 のを覚えた。まさに鳥の鳴き声そのものであったのだ。

    くわっくわっくわっ、待たせたのぉー

    わしじゃよ、ボボ・ブラックじいさんじゃよ ふわっふわっふわっ

    サネ子よ、任せるのじゃぁ、こりゃあワシの仕事じゃわい

 ボボ・ブラック爺さんはそう言いながら、ツツとサネ子の脇に寄ると、素早く

 左手でサネ子のお尻をなで回すのであった。

    ほふほふほふ、なかなかうれておるのぉー、食べ頃じゃのぉー

    ほへほへほへっ

 サネ子は我慢できず両手を口に当てたが既に遅く、うげぇーうげぇー と吐き

 だしてしまった。

    くわっくわっくわっ ほへっ!

    妊娠したかのお  ほへほへほへ!

      いちP
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95/06/22 00:47:51 1191              変態リレー小説第6幕(長文)

 5件おきにカーネルサンダース人形が立ちならぶ町中を、救いようのないほど

 薄汚れた木炭タクシーがガタガタと走りぬけてゆく。

 後部座席でうつろな目をしている西沢教授に、きわどいボンデージルックの

 運転手は、前を向いたまま話しかけた。ハンドルをさばく手が妙に艶めかしい。

 「お客さぁん、初めて?」

 「いや、タクシーはよく使うのだがね」

 突かれ果てて思考回路が働かないチップ・西沢であったが、教授としての威厳

 を保つため、疲れを見せずにはきはきと答えた。

 「何をそんなに慌てていらっしゃるの? お楽しみはこれからよ。ウフフ」

 妖艶にほほえむ運転手であったが、チップ・西沢はますますげんなりとした

 様子で言葉を返した。

 「楽しいことなんかありゃしないさ」

 「まぁ、そっけないお言葉。せっかく高いお金を払って乗ってもらってるのよ。

 延長料金もタダじゃないわ。もっと楽しみましょ」

 楽しみ……か。

 チップ・西沢は、窓の外を見つめた。

 彼にとって、これまでの人生の楽しみは、一体どんなものであっただろう。

 帝国海軍の少年研究兵だった頃は、小型潜水艇「菊門」の開発に没頭していた。

 大戦が終わり、本田技研の自動車開発部門に勤めていた頃は、研究なんかよりも

 自動車を分解するのが三度のメシよりも好きだった。

 もうじき40に手が届くという頃、経理部門の8歳年下の女性と結婚したが、

 その1年後には自分が自動車開発に向いていないことを理由に退社し、海軍時代

 の友人のつてを頼って、なんとか宇都宮大学工学部の教授の座におさまった。

 妻よりもロボットを相手にしている方が、どれほど楽しかったか。

 念のために言っておくが、別にロボットと(ピー)していたわけではないし、

 ダッチワイフの研究開発をしていたわけではない。

 (鬼畜英米を打ち負かすために、国のために研究開発をしていた。自分の作った

  船が、飛行機が、潜水艇が、憎き敵兵を蹴散らしていく様を想像するだけで、

  誇り高く幸せな気分になれた。それは、間違ったことではなかったはずだ。

  少なくとも、あの時は……)

 だが、最愛の娘は父を父とも思わず、妻はついに失踪した。

 (やはり、間違っていたのか?)

 赤信号で、木炭タクシーが停車した。ケンタッキーフライドチキンのガラスに映る

 自分は、ひどく小さく、疲れ果てて見えた。

 その時、カーネルサンダース人形の首が、くるりとこちらを向いた。

 「なんだ!?」

 次に、人形の両腕がグイと持ち上がり、握り拳の先はまっすぐにチップ・西沢を

 とらえた。

 間髪を入れず、2つの握りこぶしがチップめがけて発射された。

 「うわあああああっ!!」

 チップが叫んだその瞬間、木炭タクシーが急発進した。目標に命中できなかった

 カーネルサンダース人形のロケットパンチは、向かいのパン屋の看板にぶつかり、

 大爆発を起こした。

 「こ、これは、まさか…………安藤め、何をたくらんでいる!?」

 道路沿いのカーネルサンダース人形が、ぞろぞろとタクシーを追いかけ始めた。

 木炭タクシーのスピードは、とうに時速80キロを超えている。

 「どうやら、お楽しみが始まったようね」

 美貌の運転手の口元が、うれしそうに歪んだ。

 「安心していいのよ。このタクシーのエンジンはは木炭を燃料にしながらも、

 最大時速300キロの高出力・高効率エンジンなのよ。そこらのブームだけの

 レトロタクシーとは根本的に違うわ」

 「このタクシーは、どこで作られたものだ?」

 「ふふふ、私のお手製よ。どれほどのものか、とくとご覧あれ」

 チップ・西沢は驚いた。この、SMファッションの変態美女が、これほどの

 車を自作できるとは。

 「では、きみは何者だ?」

 「まだわかりませんの?」

 その言葉に、チップははたと思い付いた。つまりこの美人変態運転手は、彼と

 深いかかわりがあるということである。

 機械工学の天才、そして間違いなく変態……。

 一人、忘れようにも忘れられない人物がいたではないか。

 「そうか、君は……」

 「やっと気づきましたか。私は安藤・ロイドの娘、安藤・ロメダです。どうぞ

 よろしく」

 チップ・西沢の表情が厳しくなった。

 「私をどうする気だ」

 「ご安心を。私は西沢先生の敵ではありません。西沢先生に、父の暴走を止めて

 ほしいのです」

 「君では、ヤツは止められないのか」

 「私の技術は、所詮この程度ですわ。ロープの縛り方も、下着の選び方も、

 まだまだ父にはかなわない……。ティッシュを全身にまとわりつかせたまま

 空を飛ぶ高等技術なんて、私にはとても……」

 チップは不覚にも、全身のティッシュをなびかせながら空を飛ぶ変態科学者を

 想像してしまい、激しいめまいに襲われた。

 −−安藤・ロイド、老いてなお健在か……。

 「よし、わかった。行き先を変更する。東京ドリーム工房までやってくれ」

 「うふふっ、私は高いわよ」

 木炭タクシーは5つの赤信号を無視し、高速道路の料金所を突破して、一路

 東京へと爆走した。


                          黒鷹(おぶ氏)

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95/06/24 22:48:43 1191              変態リレー小説第7幕(長文)

 西沢教授が木炭タクシーで東京へと向かった、その3時間後。

 フロッグ・岡新田は電話でサネ子に呼ばれ、木炭タクシーで西沢宅へと行く

 途中であった。

 「お客さぁん、初めて?」

 ネグリジェ姿の運転手が、後部座席のフロッグ・岡新田にたずねる。

 「はぁ、タクシーって、使ったことないんですよ」

 「ふふっ、そうなの。じゃあ、今日は特別サービスよ」

 「サービスって、なんですか」

 「やあねぇ、もう。フフフ」

 フロッグ岡新田は、いぶかしんだ。変だと思ったついでに、質問してみた。

 「それにしても、変わったタクシーですね」

 「このタクシーは、そこらの木炭タクシーとはワケが違うわよ」

 一体どこが違うのだろう。いや、かなり違うような気がする。そんなフロッグの

 考えをよそに、木炭タクシーはネオンのきらびやかな建物に入って行った。

 「あ、あの、ちょっと、目的地はここじゃ……」

 「いいのいいの。特別サービスだから」

 たしかに、普通のタクシーではなかったようだ。

 ついでに、西沢教授が乗った木炭タクシーとは似て非なるものであったことも

 付け加えておこう。


                            黒鷹(おぶ氏)

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95/06/24 22:50:14 1191              変態リレー小説第8幕(長文)

 フロッグ・岡新田が、木炭タクシーでサネ子の家に向かってから、2時間。

 サネ子の家の呼び鈴は、いまだに静寂を保っていた。

 (おかしいわ……。お父さんも、フロッグさんも、どうしたんだろう……)

 そう思ってサネ子は、もう一人の人物を呼んだ。

 できるならば、呼びたくはなかった。

 しかし、もはや彼しかいなかった。

 そして、彼はやってきた。

 愛の泉からの使者。

 ようするに、ただのスケベ。

 「くわっくわっくわっ。ワシじゃよ、ボボ・ブラックじいさんじゃよ」

 じじいは現れるなり、サネ子の尻をもみ始めた。

 「ああん、おじいちゃん、今はそれどころじゃないのよ」

 サネ子はボボじいさんの顔面に蹴りを入れた。

 「うぎゃっ。くわっくわっ、若い娘の蹴りは効くのう」

 そう言うとボボじいさんは、今度はサネ子の足に頬擦りをし始めた。

 「おじいちゃん、だめ!」

 言うなりサネ子は、ボボじいさんを蹴り上げた。

 枯れ木のような老人はくるくると宙を舞い、窓ガラスを突き破って家の外へと

 放り出された。

 キキーーーーーーーーッ!ドン! くわぁぁぁっ。

 急ブレーキの音が響き、乾いた悲鳴が上がった。

 10秒が、経過した。

 バリバリに壊れた窓から、うっすらと星が輝き始めた空を見つめ、サネ子は

 胸の前で手を組んだ。

 「神よ、許したまえ」

 「ぬかせっ、わしこそ神じゃあ!」

 「ひっ!?」

 壊れた窓から、血まみれのボボじいさんが這い上がってきた。

 「この世の女は、すべてわしのもんじゃあ! ほへっ」

 「わ、わかったわよ、おじいちゃん落ち着いて」

 「ふぉふぉふぉ、やっとその気になったか。最初からおとなしくそうすれば

 よかったのじゃ」

 「こっちの言うことも聞いてちょうだい。お父さんとお母さんと、フロッグさん

 を探すの。お楽しみは、それからよ」

 言ってサネ子は、フリフリと腰を振って見せた。

 「そ、それがたまらんのじゃー、いくぞ!」

 血まみれのボボじいさんは、目を血走らせながらサネ子に飛び付いた。

 その時、玄関のドアが開いた。

 「たらりらるらった、ろりろり、らりらり〜。たっだいま〜」

 「Hey! 今日もバリバリのバコバコだぜ! Yeah!」

 「お、お母さん! エディも!?」

 「さ、サネ子! あんた、このジジイとは切れたんじゃなかったの!?」

 「違うの、呼びたくて読んだんじゃないのよ、仕方なかったのよ」

 「なんじゃとサネ子! ワシを欲しがったのはどこのどいつじゃ!」

 「お母さんこそ、下呂温泉に行ったんじゃなかったの!?」

 「忘れ物をしちゃったのよ。それよりも、早くそのジジイを追い出しなさい」

 「まあ待つんだ、ヨネ子。Heyじいさん、今日もビンビンかい?」

 「おお、ビンビンじゃとも。そなたもさぞかし馬並みじゃろう?」

 「Oh,yes! 今日もこれからヨネ子とHEVENへGOね!」


 なんだかよく分からなくなってきた時点で、第8幕は終了する。


                             黒鷹(おぶ氏)
95/06/29 23:43:00 1697              変態リレー小説(第9幕)
 「ほほぉ〜、奥さん、相変わらずきれいじゃのぉ〜。たまらんわい。」

 まるで飢えた狼がウサギを見るように、ギラギラした目つきでヨネ子を見つめた。

 「Hey,じいさん。ヨネ子はMeにFallin’Loveネ!Me以外の

  Menはヨネ子には見えないネ!!」

 マンガに出てくるコテコテの外人のような口調でエディはボボじいさんに言い

 放った。

 「エディったら、やきもち妬いちゃって・・・。いいじゃないの。許してあげて。」

 「OK,ヨネ子。君が言うならじいさんの事はNo problemネ。」

 「奥さん、なんて優しい人なんじゃ・・・。わしは辛抱たまらんぞい。」

 そう言うなり電光石火の速さでヨネ子のそばへ歩み寄り、しきりにヨネ子の胸を

 揉みしだいた。

 「ああ、人妻じゃぁ〜。極楽のようじゃぁ・・・。」

 「なにすんのよ、このエロじじい!!」

 いい気になって優しく接したことを海よりも深く後悔しながら、離れようとして

 抵抗してみた。だが、まるでタコの吸盤のようにへばりついて離れない。

 「むだじゃ、むだじゃ!!このボボじいさんから逃れられる女はおらんぞい、

  ほへっほへっ!!」

 じいさんの神業のごときテクニックに徐々にヨネ子は恍惚の表情へと変わって

 いった。

 「あぁん、エディ、なんとかして・・・。はぁん。」

 「ああ、ヨネ子、OK,Helpするよ・・・。」

 「Fuckじじぃ!Youもこれを喰らったらThe endネ!!」

 彼が手にしている得物は黒光りする棒だった。しかし、これはうねうねしたり

 ぐりぐりしたりするものではなかった。エディがスイッチを入れると棒の先端に

 電流が走った。

 「これはMeが改造して400,000ボルトもの電流が流れているStun 

  Gunネ。発音は”Stun Gun”。OK?それでは、Repert 

  after me.

  ”Stun Gun”。Do you anderstund?」

 さすが”ひょっとこ英会話教室”の教師である。こんな時もレッスンは忘れない。

 「Go to hell!!」

 「くわぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!」

 「あぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!!!!!!!」

 打たれ強いボボじいさんもどうやら電流には弱いらしい。ばったりと倒れこんで

 しまった。しかし、ヨネ子にも電流が流れてしまい、気を失ってしまったようで

 ある。

 「Oh my God!ヨネ子まで・・・。」

 心の中で、サネ子は”バッカじゃねぇの?”と思った。と同時に・・・

  ”トゥルルルルルルル、トゥルルルルルルル・・・”

 突然、サネ子の目の前に置いてあったコードレスホンが鳴り出したのである。


                        (第9幕 完)

                            Mar・s
^
95/06/29 23:43:03 1697              変態リレー小説(第10幕)
     ・・・ 一方、”チップ・西沢は” ・・・

 「このまま東京ドリーム工房まで向かいます。」

 落ち着き払った表情で”安藤・ロイド”の娘”安藤・ロメダ”は西沢に告げた。

 「・・・ああ、たのむ。」

 返事もまるで”パブロフの犬”のように反射的に出たものだった。今の西沢は、

 現在起きていることを思考するのに没頭していた。

 「安藤の奴、何を考えている?なぜ私を狙っている?なぜカーネル・サンダース

  人形で狙ってくる?しかも白昼堂々と・・・。あれだけの爆発が起きながら、

  全然ニュースにも出てこない。そういえば、警官も来なかった・・・。それに

  なぜロメダはボンテージファッションなんだ?看護婦さんの方が似合いそうな

  気もするが・・・いや、セーラー服も捨てがたい・・・」

 延々と西沢はこんな事を考えていた。

 「・・・どうして父はこんな風になってしまったのかしら・・・」

 ”安藤・ロメダ”は独り言のように呟いた。しかし、この一言は西沢のくだらない

 思考処理をストップさせるのに充分だった。

 「ロイドはどんな父親だったんだ?」

 「そう、とても優しい父親でした。はんだごての使い方からマスタードガスの製造

 法まで、ありとあらゆる事を教えてくれました。私にとっての理想の父親だったん

 です。しかし、ある日突然、務めていた兵器開発部門の会社を辞め、自分の会社を

 設立したんです。何の会社かと思ったら、カーネル・サンダース人形を作る会社だ

 というんです。最初はそれを信じていたんです。その頃から父は変わり始めました。

 以前の優しい笑顔は全くと言っていいほどなくなり、私や母に当たり散らすように

 なりました。会社の運営がうまくいかずいらついているのか、と思っていました。

 そんな毎日が半年も続いた頃、母は”さようなら”とたった一言書いてある置手紙

 を残して蒸発してしまったのです。」

 「なるほど・・・」

 「ちょうどその頃、父の書斎で調べものをしていたら、ある図面を見つけたんです。

  カーネル・サンダース人形にミサイルやらロケットパンチが組み込まれたもので

  した。私が調査した結果、カーネル・サンダース人形の89.2%は父が設計した

  ものであることが分かりました。父はその”兵器”を使って日本中を征服しようと

  しているのです、おそらく。」

 「何のために・・・?」

 「詳しいことは分かりませんが・・・。」

 チップ・西沢は、再びムダな思考処理を開始した。「そうだ、サネ子に連絡をしなく

 ては・・・。」

 ジャケットの内ポケットを探る。しまった、携帯電話を研究室に忘れて来たか。

 「次の電話ボックスで停めてくれるかな。娘に連絡をとりたいんだが。」

 「そうですか、わかりました。」

 500mも走っただろうか。電話ボックスが見えてきた。その横で停まると、西沢は

 バーゲンに群がる主婦のように、ボックスの中へとなだれ込んだ。財布の中にあった

 ナコルルのテレカを電話機に押し込み、自宅のナンバーを慌ただしくプッシュしたの

 であった・・・。

                        (第10話 完)

                           Mar・s
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エオーリア・浜松町
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95/07/01 17:38:13 1772              変態リレー小説第11幕(長文)

 サネ子が電話を取ると、西沢の声が響いた。

 「ワシだが。」

 「お、お父さん! どこほっつき歩いているの!」

 「いや、今、大変なことになってな。しかし、これはお父さんにとっても、決

 着をつけなくてはならない問題なんだ。」

 「そ、そんなことはともかく、早く帰ってきて!」

 「いや、お父さんは行かなくてはならないんだ。」

 「行くってどこへ?」

 「東京ドリーム工房へさ。」

 「東京ドリーム工房? そんなところへ何しに・・・」

 「これは・・・お父さんのこれまでの人生の総決算になるかも知れない。」

 「何を言っているの? お父さん。」

 「さようなら・・・サネ子・・・あ、あああああ、いかぁーーーん!!」

 「ど、どうしたの? お父さん!?」

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ツーツーツー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 「どうしたんじゃ。」

 「ぼ、ぼぼジジイ・・・お、お父さんの電話が突然切れてしまったの。」

 「東京ドリーム工房か・・・とうとう始まったようじゃのう。」

 「何か知っているの? ボボジジイ。」

 「ああ・・・。話すと長くなるが・・・。しかし、ここで無駄話をしている余

 裕はないようじゃのう。」

 「行くの? ぼぼジジイ? 私も連れて行って!」

 「だめじゃだめじゃ。その前に、お前の高校生の頃に着ていたセーラー服を貸

 してくれんか。」

 「結局オメーはそれかぁぁーーーーー!」

 「ち、違うんじゃぁーーーきょっへぇーーーーーーー!!!!」

 サネ子がぼぼジジイの股間に押しつけたスタンガンの目盛りは「Max」を指

 していた。

 ぼぼジジイは中国製ネズミ花火のように地面を跳ね回ると、失禁して果てたの

 であった・・・


 いがP


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95/07/01 17:38:52 1772              変態リレー小説第12幕(長文)

 「いかんいかんいかん!」

 「どうなさったの? ドクター西沢。」

 慌てて電話を切った西沢に、ロメダは不審げに尋ねる。

 「き、今日は『月刊エロキング夏期特大号』の発売日ではないかぁーーーー。」

 「週刊モーニングの『柳沢教授』の対極にいる学者だな。あんた。」

 「い、いいから、ドリーム工房に行く前に、ちょっと神保町へ寄ってくれ。」

 「そ、そんな暇はありませんわ!」

 「何を言っておるかぁ! 『月刊エロキング』の今年の夏期特大号はなぁ、

 『クラゲぬらぬら増刊』と言って・・・」

 ・・・このままではこのオヤジがついてこないのは自明の理であった。

 「しょうのないお方。じゃあ、ちょっとだけサービスしちゃいますわ。あんま

 り待たせちゃ承知しませんことよ。」

 「あ、ああ、恩にきるよ!」

 第一勧業銀行前交差点に降り立った西沢は、獲物を求める、飢えた豹のように、

 神保町と言う名のサバンナに飛び出して行った。


 いがP


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95/07/01 17:39:34 1772              変態リレー小説第13幕(長文)

 7月*日付け亀売新聞より

------------------------------------------------------------------------

 7月*日夕刻、宇都宮市内のファーストフード店の店先に設置されている、多

 数の、いわゆる「カーネルサンダース人形」が突然動きだし、栃木県庁、宇都

 宮市役所、NHK宇都宮放送局、栃木放送、下野新聞社など、宇都宮市内の主

 要な公的機関・報道機関を占拠した事件は、深夜0時現在、なおも治安当局と

 人形との間で膠着状態が続いている模様である。

 人形は、数百体の単位で各機関の職員や市民等、多くの人質をとって立て篭も

 っており、又、占拠の際には、駆けつけた栃木県警の機動隊に向けて、両腕の

 ロケット発射装置から、いわゆる「ロケット・パンチ」を発射するなどの抵抗

 を示したことから、多くの負傷者が出る一方、数十台の警察車両、一般車両が

 破壊されたほか、付近一帯の建物が全半壊するなど、多くの物的被害が発生し

 ている。

 これらの抵抗に対し、機動隊側も発砲するなどの鎮圧行動に出たため、宇都宮

 の市街地は、一時市街戦の様相を呈し、パニック状態に陥った。

 栃木県警察本部の発表によると、事件直前、初老の男性の声で、市内の各報道

 機関に、「栃木県、宇都宮市当局及び各報道機関は、宇都宮ぎょうざキャンペ

 ーンをやめ、県内のぎょうざを販売禁止にせよ。さもないとカーネルサンダー

 ス人形により正義の制裁が加えられるであろう。」との電話が架けられていた

 が、各機関では、よくあるイタズラ電話として処理されていたとのことである。

 このため、治安当局は人質の身体・生命の安全を最優先としながらテロの鎮圧

 作戦を進めるとともに、この男性が人形を裏で操作する等、事件に深く関与し

 ていると見て所在の確認を急いでいる。

 なお、現在二回目の緊急閣議が開かれており、事件直後の一回目の閣議におい

 ては、「本件は戦後最大級のテロ事件であり、日本国政府は総力を挙げて事件

 解決にあたる。」との合意がなされている。現在、事件には栃木県警察本部と

 警視庁が協力してあたっているが、人形が重火器を装備していることから、本

 閣議において、戦後初の自衛隊による治安出動が決定される可能性が高くなっ

 ている。

 この閣議に先立ち、首相官邸前で村山首相は、記者団に対し、「なんでワシの

 ときだけこんなことばかりおこるんじゃろうのう。」と漏らしながら小便を漏

 らした。


 いがP


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95/07/01 17:40:11 1772              変態リレー小説第14幕(長文)

 西沢とロメダが「東京ドリーム工房」に到着したのは、深夜1時をまわる頃で

 あった。

 「東京ドリーム工房」は、ウォーターフロントブーム華やかかりし頃のあだ花、

 「MZA有明」跡地にあった。かつては若者の嬌声が響きわたったこの地には、

 蔦の絡まる、うらびれた倉庫のような建物があり、その入り口には「東京ドリ

 ーム工房」の小さな看板がかかっている。

 「静かだわ・・・でも、父は、きっとこの中に居るはずよん。」

 「あそ。」

 「さぁ、行きましょう! 父の元に。そして父の狂った野望を打ち砕いて!」

 「あそ。」

 「あそって、あんたいつまで”クラゲぬらぬら増刊”読んでいるのよ!」

 「いや、ああ、今丁度いい所なんだよ。変態医師に誘拐された姉を妹が助けに

 行って、その妹も捕まって、今縛られているところ・・・。」

 「いいから来い!」

 「ぎゃーーーー!」

 若い女と、彼女に耳を引っ張られたオッサンが倉庫内に入ると、大きな音とと

 もに入り口のドアが閉まった。すると、激しいブリティシュハウス系の音楽が

 鳴り響き、ミラーボールが狂ったように回転する。

 そして・・・ステージ上には、巨大な人形の影が!

 「な、なんだこれは!」

 「きゃーーー!」

 身長10メートルはあろうかと思われる巨大カーネルサンダース人形は、千手

 観音を思わせるような奇妙なフォルムをしていた。そして、その頭部には、ハ

 ンドルを握ったオッサンの姿が・・・

 ロ「んもう、遅いじゃないか、君達。いつまでも待たせおって!」

 西「貴様、ロイドだな。」

 ロ「久しぶりだな。西沢。」

 西「何年ぶりだっけ。」

 ロ「そうねー。戦後すぐ別れて、一回、同期会あったっけ。」

 西「あったあった。それから君が三菱に入ったって聞いて。」

 ロ「あれ。俺そんなこと言ったっけ。」

 西「やだなぁ。年賀状くれたじゃない。」

 ロ「そだっけ。ははは。それから、娘に聞いたんだが、お前、本田辞めて学者

  やってんの?」

 西「ま、一応国立のな。」

 ロ「へー。大したもんだわ。それより、お前結婚してたんだな。」

 西「晩婚だから苦労してるよ。」

 ロ「全く、水臭い野郎だよお前は。古い付き合いなんだから一言言ってくれれ

  ばいいのに。」

 西「いやいや、お前こそいい娘さん持って。」

 ロ「なぁに、出来そこないだよ。」

 西「丁度いい。三人で記念写真でも撮ろうか。」

 ロ「がっはっは。いいね。」

 西「あ。でもカメラないわ。俺。」

 ロ「んー、じゃ、おい、ロメダ、その辺のコンビニに行って、”写るんです”

  買って来て。ほら、二千円渡すから。」

 「何をよもやま話してんのよ!」


 いがP


^
95/07/01 17:41:05 1772              変態リレー小説第15幕(長文)

 倉庫の外では・・・ドリーム工房の宅八郎風の男性社員が見張りをしている。

 そこへ、セーラー服を着た、おさげ髪の人影が・・・

 「おい、お前、止まれ。聞こえないのか。」

 「あら。何かしら。」

 「うわ。気色わる! 貴様、ジジイだな。こんなかっこしやがって。変態が!」

 「クワァーーーーーークワァ、クワァ、クワァ! まあ、失礼しちゃうわ。あ

 たしボボ子よ。17歳。まだ処女なの。」

 それは、セーラー服を着たシャレコウベが化粧をして、口を小さく見せるよう

 に口紅を指しているようにしか見えなかった。

 「この建物はなあに? あたしボボ子。17歳。ゲホゲホ。」

 「いいからあっちへ行け! 警察を呼ぶぞ。」

 「中へ入れて頂戴。あたしボボ子。17歳。フェーーークッション。」

 「つまみ出すぞ。」

 「いやぁーーーん。犯されるぅ。誰か助けてぇ。グゲェーー。」

 「ギャーーーー!」

 宅八郎は、バネの外れたからくり人形のようにぎくしゃくとした動きをすると、

 地面に卒倒した。背後には、スタンガンを持ったサネ子が・・・

 「遅いじゃないのさ。全く、もう少しでギラギラした若い男に犯される所だっ

 たじゃないのよ。」

 「だ、だって・・・オエ。じじい気持ち悪いんだもの。」

 「ん、でも、宅ちゃん、溜まってそうだったから、あたいのお口で抜いてあげ

 てもよかったかしら。ほぉーーーーほっほっほ。」

 サネ子は、先ほど車の中で食った、セブンイレブンのお握り(チキンマヨネー

 ズ)をゲロゲロと吐いた。


 いがP


^
95/07/01 17:42:47 1772              変態リレー小説第16幕(長文)

 「父さん、何て酷いことをしているの! 早く人質を解放してあげて。」

 「お前の目的は何だ。」

 「ならば、この際はっきりしておこう。ワシは米国が好きだったんじゃー。コ

 カコーラ、噛みタバコ、ジャズ、広大なトウモロコシ畑、イナセなカウボーイ、

 夢のハリウッド映画、迫力の大リーグ野球、ボインのヤンキー娘、何を取って

 も最高じゃー。実際に戦争をして分かったんじゃ。日本も米国にならなくては

 いけない。そのためにずっとずーーっと機会を伺っていたんじゃー。」

 「ロ、ロイド父さん。な、何て類型的な捉え方を・・・。」

 「日本の敗戦の原因は、お前を海軍省に入れたことかも知れんな・・・。」

 「ほざけ! 日本から東洋の香りを消し去り、米国型ファーストフード支配の

 下に、日本国民をみな、青い目のベティさんやロバート君にしてやるんじゃー

 ーー。まずはぎょうざから閉め出してやる! むきーーーー。お前たちも邪魔

 だてすると一緒に消してくれるわい。がーーー。」

 千手観音のように何本も突き出された手という手から、次々とロケット・パン

 チが繰り出された。

 「うわっ!」

 「危ない! やめて! 父さん!」

 あちこちでロケット・パンチが炸裂する。するとその時、たちこめる硝煙を貫

 き、一条のスポットライトが伸びる・・・そしてその先に、空中ブランコに乗

 った、セーラー服姿の怪人が照らし出された!

 「ホォーーーーーホッホッホッホ! 私よぉーーーーー! ボボ子よぉーー。

 偉くもないのに髭はやしーーーゴムでもないのにのびちぃじみぃーー。なんち

 て。きゃーーー恐ぁい。」

 西沢は恐怖した。

 「こ、この歌は・・・。」

 ロイドも同様である。

 「ま、まさか・・・あんたは!」

 「そのとおり、ブラック・ボボ教官よ〜ん。17歳。ほへ。」

 西・ロ「どっしぇ〜。」

 ブラック・ボボ・・・彼は海軍横須賀兵工廠教官時代、宴席で山本五十六元帥

 の面前で先の歌を歌い、海の英霊を侮辱するものとして帝国海軍を永久追放さ

 れた男である。彼の去り際のせりふ、「何だよ。無礼講だって言うからさ〜。」

 という言葉は、当時、帝国海軍関係者の伝説となっていた・・・。


 いがP


^
95/07/01 19:57:09 1772              変態リレー小説第17幕(長文)

 その時、一発のロケット・パンチが天井の空中ブランコの留め金部分に炸裂し、

 ぼぼジジイはブランコごとステージ上に叩きつけられた。

 「ぎゃーーー。」

 前歯を折り、額を割った血まみれ聖老人セーラー服戦士は、それでも巨大カー

 ネル人形の前に仁王立ちになった。

 「クワァーーークワァーーークワァーーーー! あ。いてて。」

 「教官、あんた今更上官風吹かそうとしても無駄だぜ。戦争は50年前に終わ

 っているんだ。それにあんた、横須賀でも我々に何も教えようともせず、ただ

 ぶらぶら遊んでいただけじゃないか。あまつさえ、工場の女子寮に忍び込んで

 は下着を盗んで・・・。」

 「それは言いっこなしじゃぁー。あんまりにもわしが気の毒じゃー。」

 「自分が気の毒になるようなことをするなぁ! だいたい、俺はなぁ、皆が国

 家を守ろうとしているときに、一緒に頑張った人間については、戦後にどのよ

 うな思想の転向をしようが信用はする。だがな、そんな時に適当にぶらぶら遊

 んでいたような連中の言うことには一顧だにせんからな!」

 「あほか。戦争に負けたくらいでそんな風にころころ考えを換える奴の方がよ

 ほど信用できんわい。その点、わしの思想はな、戦前から戦後を通して、ずっ

 と一貫しておるぞ。それはな、『気持ちよく生きる』これ一つじゃ! わしは

 たまたま頭が良くて、たまたま安定したお金をくれるから海軍で教官していた

 に過ぎないんじゃー(この部分、自慢である)。居場所は関係ないんじゃー。

 誰もわしを捕まえることはできないぃぃ!」

 「年寄りが何をインディーズみたいなことを・・・。」

 「じゃがな、先の戦争は、お前のような馬鹿を生んで、それにわしも荷担して

 いたのは事実じゃ。ちょうど50周年記念の年、わしの人生もそろそろ終幕じ

 ゃ。全て清算しようじゃないか・・・。さぁて。『戦もないの鉄兜』じゃー。」

 ぼぼジジイは、「安全第一」と書かれたヘルメットを着けると、巨大カーネル

 人形に向かってよぼよぼと行った・・・

 西「すげぇ! ぼぼジジイをこんなにヒロイックに描いたのは、いがPだけだ

  ぜ!」

 ロメダ「素敵よ〜ん。ボボじいさん! でも、危ない!」

 西「おお! ジジイが、次々と向かってくるロケット・パンチを巧みなステッ

  プワークとスウェーでかわしていくぞ!」

 ロメダ「んーーーん。感じちゃうわ!」

 しかし、一発のパンチがジジイの顔面をとらえ、ジジイは20メートルほど吹

 っ飛んで行った。

 ぼぼ「むっきょーーーーーーーーー!!!」

 西「違う! ジジイがあまりによぼよぼだったので、ロケットが動体予測でき

  ず、たまたま当たらなかっただけだ!」

 サネ子「きゃーーー! ぼぼジジイ!」

 西「サネ子! お前なんでこんな所に・・・危ないぞ!」

 サネ子は、半死体のぼぼジジイに駆け寄る。

 サネ子「ぼぼジジイを巻き込んだのは私なの! ジジイ、お願い、起きて! 

  死なないで! 私、いっぱいいっぱいさせてあげるから・・・きっと・・・

  約束するから・・・死なないで!」

 ぼぼ「むっきょーーー! ぼぼジジイ、ふっかぁーーーーつ!」

 西「なんか、少年ジャンプみたいな展開だな。」

 ロイド「何が復活だ。足元がフラフラだぞ。それに・・・わしのロケット・パ

  ンチは、ほぼ無尽蔵に残っているのだ。」

 ロメダ「くっ! 万事窮すってことね!」


 いがP


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95/07/01 19:57:49 1772              変態リレー小説第18幕(長文)

 と、その時、ギターをかきならしながら、一人の青年が階段を降りてきた。

 「工学部前の桜の木の下に産み〜捨てた〜あの子は元気でぇいる〜かしら〜」

 西「こ、これは、工学部エレジー! き、君はやはり!?」

 「今晩は〜。フロッグ岡新田で〜す。」

 その傍らには、彼の腕にぶら下がるように、美しい女が寄り添っていた。

 ロメダ「あら、あなた!」

 「ふふふ。姉さん、だめよ。もっと若い子捕まえなきゃ。皆さん、紹介遅れま

 したわね。私、安藤ファミリーの二女、『安藤・トロワ』で〜っす。」

 西「珍名さん特集かね。このリレー小説は。」

 トロワ「んもう、父を恨みますわ!」

 西「ところで、なんだ、君達。待てよ。さては・・・。」

 フロッグ「え、ええ・・・実は・・・」

 彼は右手で後頭部をポリポリと掻きながら言い放った。

 「やっちゃいましたーーー。」

 フロッグにとっては、予備校時代に特殊浴場でプロを相手にかまして以来、6

 年ぶりのスッキリさんであった。

 ロメダ「んま。大胆!」

 トロワ「ほほほほほ。姉さん、この子はね、私の最終兵器なの。こっちのミサ

  イルの性能もなかなかよ。もちろん、それだけじゃないわ・・・。」

 フロッグ「じゃーーーん。いでよ! フロッグ一号!」

 西沢の表情がみるみる曇っていった・・・

 西「なんじゃ。そのガラクタは・・・」

 フロッグ「やだなぁ、教授、マスターの卒業製作のために作っておいたんです

  よ。メカにはメカで闘わなくちゃ。」

 フロッグ一号・・・それは、フロッグ岡新田が卒業製作のために作った寿司ロ

 ボットである。その目玉は、日本初の寿司職人型マニュピレーター装備にある。

 フロッグ「行け!! フロッグ一号!」

 「ヘイオマチ・オイシイヨ・ヘイオマチ・オイシイヨ・・・」

 丁寧に一つづつ並べられる珠玉のような寿司・・・

 ロメダ「まあ、日本の誇る繊細なファースト・フードであるところの寿司と米

  国の野卑で大味なケンタッキーの対決だわ!」

 「つまませてもらおうか。」

 「ヘイオマチ・ボボジイサン・オイシイヨ。」

 「うおっほっほ。こりゃぁ旨い! ネタは天売マグロじゃのう!」

 「卒業したらこいつで一山あてようと思っていたんですよ。」

 西「おい、でも、そんなんでどうやってロケット相手に闘うんだ。単にロイド

  を挑発しているだけじゃないか・・・」

 ロイド「ふん! 目障りな奴だ!」

 閃光が煌めいた瞬間、黒煙の中からいたずらな子どもに振り回されるマリオネ

 ットのように、フロッグ一号がきりきりと舞いながら飛び上がった。そこへ、

 容赦なく、第二弾、第三弾とロケットパンチが撃ち込まれる!

 炸裂音の響く中、ぐしゃりと地面に叩きつけられたフロッグ一号は、力なく叫

 んだ。

 「アガリイッチョォォーーーーーー!」

 股間のノズルから緑茶がジョボジョボとこぼれ落ちる!

 ロイド「貴様ら、寄ってたかってこの俺様をコケにしやがって! 許さん!」

 西「あ、ああ、待て話し合おうじゃないか。」

 ロメダ「お父さん、待ってちょうだい!」

 ロイド「うるせーーー! ロケット・パンチ総棚卸し一掃セールじゃ! みん

  な死ねーーー!」

 西「危ない! みんな伏せろ!」


 いがP


^
95/07/01 21:45:53 1772              変態リレー小説最終幕(長文)

 西「ん?」

 ロメダ「あら・・・何も起こらないわ・・・」

 ぼぼ「あいたたた・・・何かに引っかかったと思ったら、コンセントだったよ

  うだのぅ。」

 ロイド「あ、ダメだよジジイ、コンセント抜いちゃ。」

 ぼぼ「そうかのう、すまんのう。」

 西「あーーーー! はめるなジジイ。」

 ぼぼ「いやはや、抜くなと言ったり、はめるなと言ったり、年寄りには住みに

  くい世の中になったのう。」

 西「しっかし、コンセントが抜けて巨大サンダース人形が動かなくなるオチっ

  てのは・・・。」

 ロメダ「これでこのリレー小説は終わりなの?」

 西「まあ、動かないなら終わりだろうな。ロイド、他のサンダース人形は?」

 ロイド「今ごろ機能停止している頃じゃ。」

 ぼぼ「ところでのう、サネ子さんや、先ほどの約束じゃがのう・・・」

 サネ子「ぎゃーー、ジジイ、やめろー。」

 西「水をかけろ、水を!」

 フロッグ「ああ・・・ぼ、僕たちももう一回・・・。」

 トロワ「いやよ、役立たず、カエルみたいな顔して! あんたとなんか、もう

  しない!」

 フロッグ「えーん。ゲロゲロ・・・。」

 ロイド「んじゃあ、わしもこの辺でおいとましようか。」

 西「お前は私人逮捕してやるよ。」

 ロイド「あー、分かった分かった。そ、その前にだな・・・。」

 西「なんだ。」

 ロイド「その前に『月刊エロキング』貸してくれんか!」

 西「だめだこりゃあ!」

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 エンディングテーマ

 ぼぼんぼぼんぼんぼん(あ、ビバぼんぼん)

 ぼぼんぼぼんぼんぼん(あ、ビバビバビバビバ)

 良い湯だな(あ、ははん)

 良い湯だな(あ、ははん)

 ぼぼが天井からぺたりと背中に〜

 気持ちいな(あははん)

 気持ちいな(あははん)

 ここは変態〜

 TTPボード〜

 ぼぼんぼぼんぼんぼん

 (玉洗えよ!)

 ぼぼんぼぼんぼんぼん

 (裏も洗えよ!)

 ぼぼんぼぼんぼんぼん

 (皮剥いてな!)

 ぼぼんぼぼんぼんぼん

 (股今度な〜)

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 その頃、エディとヨネ子は、伊豆の温泉に向かって不倫旅行へ出かけて行った

 のであった・・・

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 END


 股やりましょうね/いがP