新世紀です!(01.1.18)

 

 今年は個人的には面白い年になりそうです。オーケストラもバリサミも今からとっても楽しみなイベントがいくつか入っていますし、昨年はそれらにかまけてお休みがちだった、セクステットも今年は結構頻繁にできそう。ぜひ今年も応援してください!
 

 しかし、世間に目を向けてみると、新年早々、暗い話題ばかりです。
 元旦の新聞の1面が“一家四人惨殺事件”ではねえ。犯人が捕まっていないので、動機はわかりませんが、小さい子供まで殺して良い動機なんて絶対ありっこないです。
 

 そして、看護士が点滴に筋肉弛緩剤を混ぜたという、あの事件。
 “病院の待遇に不満があった”というのが動機らしいですが、この動機に本当の恐怖を感じます。人を能動的に不幸に陥れることが、自分のストレス解消になるという論理。そして、自分がどう扱われるかのみに敏感で、そのストレス解消の結果他人がどうなるかには全く関心がないという恐るべき想像力の欠如。
 ここのところ、右足と左足を間違えたとか、患者を取り違えたとか、医療ミスが噴出していましたが、それらとは全く次元が違う恐ろしさですよね。
 

 つい最近ではKSD汚職事件なんていうのも騒がれています。自民党って、ロッキード事件(わたしが子供の頃大騒ぎになっていた)の時から全く体質が変わってないんですねえ。
 数年前、KSDが盛んにテレビコマーシャルを流していたのを覚えています。それは美人演歌歌手が演歌を歌いながら出演するという、レコード会社のCMもどきのおかしなもの。その歌手が北島三郎あたりというならともかく、全く見た事もない無名な人というのもヘン。中小企業を応援する公的事業の宣伝というイメージとはかけ離れていて、当時とても印象に残るCMでした。
 今になってわかったことは、KSDの会長がその新人演歌歌手に入れこんでいて、中小企業から集めた会費で彼女のCDを数万万単位で買い込んでは、傘下の会社に無理矢理押し付けていたのだとか。数万枚ですよ!わたしのCDも100枚で良いから買って!!!
 

 ・・・と違う方向に話がいってしまいましたが、とにかく、自分の周囲が悲惨な状況で、自分だけは幸せ、ってことはあり得ないですよね。少しずつでも良い事が増えていく社会になって欲しいです。
 

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お正月映画といえば(01.1.22)

 

 お正月に話題の映画“バーティカル・リミット”を見て来ました。
 

 この映画の粗筋を簡単にいうと・・・。
 3人の登山家が難しい冬山を目指して登頂を試みる。案の条というか、この手の映画のお決まりパターンとして、天候は急変し、雪崩が起きて、彼等は冬山の奥深くに閉じ込められる。救出は絶対に困難な絶望的状況なのだが、6人が救出に向かう。そして、1人の遭難者を助けるために、救助隊は4人もの犠牲者を出すことになる。しかも、結局助かるのは、主人公とその妹と恋人だった、といういくら作りごととはいえ、御都合主義も極まれりといった内容。
 

 まだ上映中の映画の筋を書いてしまうのは、ルール違反のようですが、この結末を知っているかいないかがこの映画の価値とほとんど関係ないと思ったので、あえて書いてしまいました。というのも、こういった筋や登場人物はあくまで脇役、というかほとんどどうでも良いのであって、何と言ってもこの映画の主役は“雪山”だと思うからです。最新SFXを駆使した雪山描写は迫力満点です。
 そういった意味では大変優れた映画であり、雪崩は、客席の自分のところにまで雪の大群が押し寄せてくるかのようだし、遭難者が極度な高所(バーティカル・リミット)で酸素不足に陥る場面では、思わずこちらまで息苦しくなりそうでした。
 ですから、思わず怒りが込み上げてきそうな筋立てにもかかわらず、払った1200円(しっかり割り引きチケットで見てる)が勿体無いという気は全くしませんでした。
 

 ハリウッドはこういった自然災害パニック映画が大好きです。大洪水、大竜巻、巨大隕石が降ってくる(自然災害か?)など、とにかく手を替え品を替え、自然の脅威をリアルに描写します。人間ドラマなどその引き立て役程度に過ぎません。この傾向は最近の貸しビデオ屋対策なのではないかとさえ思います。この手の映画は、とにかく大スクリーンに大音響の映画館で見なければ、全然意味がないですから。
 でも、たまには、あの“タイタニック”のように、リアルな天災SFXと人間ドラマがしっかり両立して描きこまれた、感動巨編に出会いたいなあ。
 

 ところで、パニック映画はもう題材が出尽くした感もありますが、わたしは、密かに次にくるテーマを予想しています。それは“大停電”。現在ニュースになっているカリフォルニアの状況を見てもわかるとおり、コンピューターに支配された現在、これは相当現実的な大恐怖を産み出しそう。
 

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列車事故で思うこと(01.2.1)

 

 誰でも自分が生まれ育った町が、日本中の話題になり、テレビで中継されたりするのは嬉しいものです。
 わたしも最近それを体験しました。
 とっても残念な形で。
 

 わたしは新大久保で育ちました。
 新大久保といえば、住む場所としてのイメージはあまり良くないかもしれませんが、わたしが子供の頃は静かな住宅街だったんです。
 当時は隣駅の新宿も、やっと副都心ができかけ、多くの高層ビルが建ちはじめた頃でした。あれから新宿は見違えるように発展しましたが、反比例するように新大久保は、環境が悪くなる一方です。新大久保育ちとしては、最大限美化して、“国際化”したとでも言いましょうか。
 

 山手線の他の駅がどんどん改装して、立派になっていく中、新大久保駅だけが、昔のままの狭くて暗い雰囲気のままです。駅って街の顔のようなものだから、大切ですよね。
 駅ビルでも建てば随分雰囲気が良くなるし、駅ビルが無理なら、せめてイトーヨーカ堂のような大型スーパーでも駅前にできてくれれば、と住民としては常々思っていたんです。
 

 あの事件の日の夜、わたしはたまたま実家に帰っていたんですが、駅前通りに警察や報道関係の車がずらっと並んでいて、とてもものものしい雰囲気でした。何か大きな事故があったらしいことは、わかりましたが、ホームから酔っぱらった人が転落して、それを助けようとしたふたりの方もろとも電車に轢かれる、という大惨事が起きていたとは。あとでニュースで知ってびっくりしました。
 当時は夜のラッシュ時にもかかわらず、ホームには駅員がいなかった上に、監視カメラも、転落感知装置もなかったのだとか。また、ホーム下に待避スペースがなかっただけでなく、隣の線路は高い鉄柵で仕切られて、いざという時、逃げ場が全くない状態だったらしいのです。
 この駅は見かけがボロいだけでなく、駅そのものが問題だらけだったわけで、今回の事件で、それが全国にさらけ出されてしまったということになります。
 

 大体、駅という公共の場所で、平然とお酒を売っていること自体、問題ではないのでしょうか。
 犠牲になった方のひとりが韓国からの留学生だったというのも、新大久保らしいですが、とにかく、日本人として、新大久保人として、本当に申し訳ない気持ちになります。
 

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   G3の反乱(01.4.1)

 

 人間にも好・不調の波があるように、パソコンにも独特のバイオリズムがあるようで、私のMAC G3は現在大殺界に入ってしまったみたいです。
 

 最近“メモリが不足しています”がよく出る様になったので、G3にメモリを足してあげることにしました。それにしても最近のメモリは安くなりましたね。256MBで1万円以下なんですから。
 パソコンを開けてメモリを挿したものの、パソコンが起動しない。何度も電源を入れたり切ったりしてみたのですが(あとで考えてみれば最悪の対応のしかた)、うんともすんとも言わない。その上、次第に焦げ臭い様な不吉な匂いがパソコン内部から漂ってくるではないですか!
 再度パソコンを開けてみると、新品のメモリが茶色く焦げていました。パソコン歴が長い私も、さすがにパソコン内部で部品を焦がしたのは始めての経験でした。幸いメモリを交換しただけで事なきを得ましたが・・・。
 

 更に。ビールを飲みながらパソコンをいじっていたら(まずこの態度に問題あり)、ビールをキーボードの上にこぼしちゃった!!そしたら、今度はキーボードが全く機能しなくなっちゃたんです。
 後で聞いたら、こういう時は、すぐにパソコンの電源を落として、キーボードを十分に乾かせばセーフなんだそうです。わたしのように、電源も落とさずに、慌ててやたらめったらキーボードを打ちまくるのが、一番いけないんだとか。
 結局買い直さざるを得なかったんですが、たかがキーボードといってもマック用のキーボードは専門店に行かないと売っていないし、結構高いんですよね。
 

 でもなんで、G3の調子が悪いのかなあ。
 もしかして、わたしに思い掛けずちょっとした臨時収入があり、それを元手に最新ノートパソ“PowerBook G4”を購入する計画を立てていたのが、バレて機嫌を損ねているのでしょうか。
 ちなみに、“PowerBook G4”は品薄で、1ヶ月近く待たないと買えないと言われました。PowerBookは持ち歩けるので、なるべく早く手に入れて、ひとりでも多くの人に自慢して元をとりたいんですけど。どうせ3か月もすれば新モデルが出るんだろうし。
 

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レーザープリンタがやってきた(01.4.19)

 

 ビッグバンドの譜面を書いていると、大体1曲につき、60-70枚の紙を印刷することになります。一度に大量に印刷する必要がある時に、インクジェットプリンタって結構時間がかかるんですよね。それで、その印刷をただ待っている間って結構つらい。“もしかして今、わたしは自分の人生の時間をとっても無駄遣いしているんじゃないか”と不安に襲われます。そういう時は普段何もせずぼーっと過している時間がいくらでもあるという事実はなぜか考慮の外になります。
 

 というわけで、念願のレーザープリンタを買っちゃいましたが、これが思った以上の優れもの。インクジェットが“ギーギー、ッコ”という感じでやっと1枚排出する間に“シュン、シュン、シュン、”って感じで軽快に3、4枚は出てくるという速さだし、印字品質も良いのです。わたしのように大量に多くのパ−ト譜を印刷する者にとってはとても快適です。でも、これで、“印刷に時間がかかるから、楽譜が出来上がるのが遅い”という言い訳を自ら封じてしまったのも事実です。
 レーザープリンタってひと昔前(っていっても5年程度前)は10万円を軽く超えていて、パーソナルユースで買うのには勇気がいる高級品でしたが、今回わたしが買ったものなど、最新の機種なのに、3万円以下ですから、本当に安くなったものです。
 

 前回のエトセトラを読んだ方から、“その後G4は手に入りましたか。”というメイルをいただきました。
 “PowerBook G4”は人気があって品薄で、今だに手許に届いていません。お店に問い合わせたら、もしかしたら5月になっちゃうかも、とまで言われています。物が売れなくてみんなが困っている時代に結構な話しです。
 でも最近マックの専門店に行くと、“PowerBook G4”のダンボールがたくさん積んであるのはそれじゃなぜなんだろう。あれは、在庫じゃなくて単なる空箱を見せているだけということなんでしょうか。怖くて聞けない。
 

 教訓。人気パソコン商品を買う時は、商品入荷に力のある専門店で購入しましょう。間違っても、わたしのように楽器屋でパソコンを予約しないように。なかなか順番がまわってきませんよー。
 

電車に乗るのも命がけ(01.5.31)

 

 ここのところ、電車の中で若者に注意したら、逆恨みで殴られ、殺されてしまったという類いの事件が何件か続いています。信じられないような話ですが、起こるべくして起きている気もします。
 

 わたしは朝夕のラッシュというものをほとんど知りません。
 高校までは公立の近くの学校に通っていましたし、前々々回のエトセトラでも書いたとおり、わたしの実家は新大久保なので、大学(早稲田)までは歩いて通っていたのです。
 だから就職した時は、ラッシュの電車に乗るのが、社会の一員として一人前になった証拠のような、嬉しい気分でした。就職活動をした理由も正にそれに尽きるのですが、あの頃は、“みんなと同じ行動をとる”というのが嬉しいお年頃だったのです。(普通の人よりかなり成長が遅い)
 もちろん、何事にも飽きっぽい私の場合、そのまま長く勤めていれば、嫌気がさしてきたのでしょうが、その前に会社を辞めてしまったので、その頃のラッシュについてはほとんど記憶にありません。
 

 演奏の仕事は朝早い、ということはまずないので、音楽の仕事をし出してからは、大体普通の人とは逆方向の空いた電車に乗る事がほとんどでした。ところが、昨年から、わたしは川越にある大学で週1回、しかも午前9時代から教えることになり、最近は週1度のペースで、一番込んでいる7時代の電車に乗っているのです。
 

 わたしが使う田園都市線(三軒茶屋駅殺人もこの線で起こった事件)というのは、周辺で次々マンションが開発され、毎年人口が飛躍的に増えている地域を網羅しています。ラッシュも半端ではなく、絶対にこれ以上ひとりも入れようがない、という車両状態でも、各駅ごとにまだどんどん人が押し込まれてくる、といった感じです。渋谷駅に着くまで、全く身動きが出来ない、異常な状態です。
 これでは、今問題となっている、痴漢が出るのも当然だし、逆に何もしていないのに痴漢に間違われる男性が出てくるのもよくわかる。また、お互い密着状態ですから、どんな良いスーツを来ていようと、隣の女性の朝まだつけたての口紅やらパウダーやらで汚されてしまうのは必至でしょう。化粧品って一度着くと、なかなか落ちないんですよね。
 

 毎日お勤めしている方にとっては、まあこれも仕方ないか、というところなんでしょうが、わたしのような部外者には、本当に異様な光景に写ります。朝はみんな絶対遅刻できない、ということなのか、周囲を気づかう余裕もあまりなく、我れ先に乗ろうとして、人を押し退けたりして、本当に殺気立っています。
 何でこんなに人だらけなんだ!と思わず叫びたくなりますが、自分もその構成員のひとりだというのが、またジレンマを呼びます。
 

 私から見ると、毎日の通勤ラッシュで気付かない間にたまるストレスは相当なものだと思います。あれに毎日乗っていたら、どのくらいかはわかりませんが、確実に寿命を縮めるのでは、とさえ思います。
 

 電車ホーム内殺人事件も、周囲に大勢人がいる中で起こったらしい。足が触れた、とかそんなことで人を殴り殺すのも、それを目撃しながら誰も助けなかった、というのも、独特の満員電車ストレスが起こしているとしか思えません。効果的なダイヤ改正をしない限りこういう悲惨な事件はまだまだ起こると思います。
 

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