Pre-Season match試合観戦記

皆様からの観戦記をお待ちしております。お気軽に一番下に書いてあるメールアドレスまでお送りください。
1997/3/1 : セレッソ大阪戦
試合結果
 えー、かわはたです。今回は今期の展望を占ううえでも見ておきたいプレシーズンマッチ、対セレッソ戦を見に行きました。
 まず、試合の流れですが、前半はガンバの攻撃が気持ちよく行く、パスもほぼ2タッチぐらいで繋がっていく、といういい流れ。攻めているときには一番後ろの島田がハーフウェーラインを越えるような非常に狭いスペースで試合をしていた。ほぼフィールドの四分の一だけに選手がいる、という非常によい試合運びをしていた。
 ただ、後半になると、選手がそれほど変わっていないはずなのに攻めのバランスが崩れて、逆にセレッソに攻められどおし。ほとんどは右サイド(ガンバの左サイド)から攻められた。また、監督がほとんどの選手を出そうと思ったためだと思うのだが、試合終盤では一人一人は頑張っているけど、全体で何をしたいのか良くわからない、そういう状況に陥った。あそこで指示できる人が居ないというのは不安要素の一つですね。

 つぎに選手一人一人について見ていきたい。

 まずGKの岡中。ほとんどのボールを安全優先でパンチングで逃げていた。安心して見ていられた。飛び出しのタイミングも優秀。声も良く出ていたと思います。こう言ってはなんですが、今期、本並の出番はまずないでしょう。彼を主将にしたのは正解でしょう。

 DFの四人。右に入った斉藤は本来センターバックであるのでサイドバックとしての評価はちょっと甘めにしておかざるをえない。残念ながら上がれない。しかし、対人能力はさすが。實好のデビュー当時を思い出した。
 一方、左の平岡は逆の評価です。上がりはすばらしい。前のクルプニ、エムボマとのパス交換による、タッチライン際の駆け上がりは見ていて気持ちよかった。ただ、守備はまだまだ。これを考えると、左(平岡)上がり気味の変形4バックシステムで右からの攻撃はオプションにするのが良いのでは、と思ったりする。いや、ぜひしてほしい。
 センターの二人、宮本と實好ではなく、今回は宮本と島田。實好にしてもらえたら嬉しかったのだが。でも島田はとても良かった。高正云の攻撃がどうなるか、というのが今回のみものの一つだったのだが、完全に抑えていた。ただ、ときどき後ろからのチャージがあるのが問題。あれさえなければ非常にすばらしいCBなのだが。
 最後に宮本。安定していた。パスもなかなか。ミスキックは1回だけだと思う。ワールドユースが近づいているので調子がいいのはとても嬉しいことだ。また彼が居ない間も島田と實好で守れるだろう、という期待を持たせてくれた島田もなかなかありがたい。
 交代で入った實好は左サイドに入ったが何もできなかった。守れたが、攻められなかった。やはり、センターに入れてほしい。木場は、時間が短くて良くわからなかった。

 さて、MF。ボランチの二人はバブンスキーと稲本!バブンスキーは髭を生やして精悍な顔つきで相手を威嚇していた(あまり関係ないか)。守備、攻撃とも前半は良かったと思う。後半は今一つ良くわからなかった。というよりもバブンスキーにボールが出ていなかったのかもしれない。
 次に稲本非常によい!さすがにまだ線は細いが、相手に来られる前にあっさりボールをはたく技術はガンバの日本人選手の中でも一番だったのでは。私の求めているボランチ像の一つです。ぜひ今年中にレギュラーを取ってもらいたい(無理をさせたいわけではないが、必要な人材である)。中盤の外国人との意志疎通がさらに出来るようになれば彼無しの中盤は考えられなくなるであろう。ガンバに彼と宮本が共に今後10年以上にわたって居ると思えば、ファンは他のチームに目移りしなくてすむ。大きく育ててほしい!
 前の二人は森下とクルプニ。森下は稲本に負けている。ワンタッチコントロールを習うべきであろう。パスも精度がまだまだ低い。レギュラーから落ちないようさらに頑張ってもらわないといけない。レギュラーであってもさらに技術を磨いてもらわないと、見ていられない。
 それに対して、クルプニであるが、やはり上手い。センス、アイデアが見える。ただ、今回はまだ6割程度の出来と見た。後半になったときに見られたような、まわりとの連携がとれない場合の脱却法をなんとかひねり出してほしい。
 稲本に代わって出た木山だが、やはり対人能力は高い(ガンバのDFはなぜCBばかりなのだろう)。ただ、パスコースのアイデアは稲本に負ける。ボランチは相手のMFを抑える必要もあるが、やはり見ていて楽しいのはパスの散らし方がどれほど効くか、であろう。もちろん地味(だが重要)な守備能力も大事なのだが。
 バブンスキーに代わった海本だが、今一つ目立たなかった。ちょうど一人一人がパタパタしている時間帯だったからかもしれないが。しかし、そういう場面を大きく変えてほしかったとも感じる。

 FWの二人!すばらしい!攻撃時にエムボマ、松波、クルプニ、平岡、そして後ろにバブンスキーと稲本が入った攻撃というのは見ていて非常に気持ちが良かった。
 エムボマだが、彼を見られて今回は非常に嬉しかった!ジャンプ能力、走力、攻撃センス、どれをとっても一級である。特にパスの精度の高さに驚いた。守備も十分にしてくれる。夏が楽しみだ。確かにヒルハウスは必要ない(彼も特別悪くはないが)。
 そして松波非常に良い!彼のサッカーセンスの良さが感じられる嬉しい試合であった。動きも非常によい!必ず良いポジションをとっていた。去年、クゼ監督は礒貝にこういう役割をしてほしかったのでは、と思った。松波、エムボマだけで年間30点以上はいけるのではないだろうか。
 松波に代わって出た小島だが、頑張って走っていただけで、特に効果はなかった。ただ、あの場面では前にパスを出す、という状況が作られていなかったために役立たなかったとも思われる。スーパーサブとしてさらに頑張ってもらいたい。

 阪神のオープン戦のようにならなければいいが、とも思うが、しかし、良い点、悪い点、両方出たのでナビスコから公式戦に向けては上位を狙えていくのではないだろうか。取られる以上に取る、そんなサッカーをしてくれる期待が高まってきた。私はそんなサッカーが見たい!  

頼むぞ、ガンバ!!!

(Report : Eiji Kawahata@dtinet 97/3/3)


Up to 1997年度の試合結果

Up to ガンバ大阪Home Page

Up to MY HOMEPAGE

Last Updated Mar.3,1997 JST

copyright,1996-98 Eiji Kawahata (ka-hata@mars.dti.ne.jp)