〜第2話 引き裂かれる二人〜


hiroko「こんちわ〜、hirokoです!
       今回の話は、楽しいはずなんですが、シリアス系の語りが多くなると思います。
       オリジナルの設定が多いので、その部分とか。
       ご了承下さいねぇ。じゃ!」

 
さて、さわやかな昼下がり。
しかし、この人はじっとりとしていました。

「何故・・・俺が・・・」

この人は、バラムガーデンSeeD委員長、スコール。
彼は、父親であり、エスタ国大統領であるラグナに、大統領官邸まで呼ばれていた。
理由は分かりきっている。
どうせ、いつもの写真撮影のアシスタントだ。
そう、ラグナの趣味は写真撮影。
スコールは、それのアシスタントとして、仕事のない日は付き合わされている。
何故親友であり側近であるキロスやウォードに頼めばいいものの、二人ははいつも「忙しい」と返す。

とにかく、スコールはラグナの部屋に到着した。

 
ラグナ「おっ、スコール!来たか、行くぞ!」
スコール「そう言えば、昨日は行ったのか?俺が仕事だった日・・・」
ラグナ「おう、俺とキロスを引っ張ってよ。」
スコール「自分まで・・・か?」
ラグナ「っ、(笑)
    ああ、そうそう!
    俺さ、昨日、すごい写真をとっちまってよぉ!」
スコール「・・・こ、これは!?」

 
スコールが見た写真とは・・・
ドールの人混みの中に、リノアと金髪の男が、仲良さそうに歩いているのだった。
その金髪の男とは、紛れもなくクラウドだった。ただ、その名前を知るのはまだ先のことである。

スコールの持っていた写真にしわが寄り、写真を持つ手に血管が浮き出る。

 
スコール「ラグナ・・・いつだ・・・これをいつ撮った!」
ラグナ「え?だから、昨日・・・」
スコール「大体何故こんなものを!」
ラグナ「俺が悪いわけじゃねえだろ!?」
スコール「そうでなくとも、何故すぐに俺にこの写真を見せなかった!」

そう言うと、スコールは写真を持ったまま部屋を飛び出した。

ラグナ「す・・・スコール・・・」

 
場所は変わって、ティンバー。
独立運動のためにガーデンからそこへ戻っていたリノアに会いに行くため、スコールはひたすら走った。
列車に乗り、そしてやっと買った自分の車を走らせ。

スコール「リノア!」
リノア「あ、スコール!おハロー、今ちょっと大変なんだけど、手伝ってぇ。」
スコール「おハローじゃない!誰なんだ、あの男は!」

あの、金髪の男・・・!

リノア「なんの話?」
しかし、リノアは何も知らないかのように首を傾げる。

スコール「とぼけるな!
     この写真が何よりの証拠だ!」
そう言ってスコールは写真を見せる。ラグナから奪ったあの写真だ。

リノア「・・・?
    こんなの知らないよ?ここドールだよね。でも最近ドールにも行ってないし・・・人違いじゃないの?」
スコール「何だと・・・シラを切るつもりか・・・リノア、見損なったぞ!」

パァン!!
スコールの平手打ちがリノアに炸裂した。
そしてスコールは、何も言わずに走り去っていった。

リノア「・・・スコール・・・?」
リノアは、スコールが落としていった写真を拾い上げる。

ゾーン「おーい、リノア!こっち手伝え〜〜〜!!」
リノアの仲間であるゾーンの声。
リノア「ごめん、ゾーン!用事出来ちゃったの!また今度!」

そう言うと、リノアはスコールを追いかけようと走っていった。
リノア「誰?誰なの?私はこんな人・・・」 が、見失ってしまう。

リノア「・・・。」
リノアはその場に立ちすくんだ。

 
「あれ?リノア〜〜〜!!」
横から声がかかる。

「何してるの?」
リノア「セルフィ。」
彼女は、リノアやスコールの知り合いであるSeeD、セルフィだった。

 
セルフィ「どうしたの、その頬?真っ赤だよ?」
リノア「実は。」

リノアは、訳の分からない写真を突きつけられ、スコールに一方的にふられてしまった話をした。

セルフィ「えぇーーー!?でっ、でも、本当に?」
リノア「・・・」
セルフィ「うーん、だったら、スコールよりも、その相手の人が知っているかも知れないよね。」
リノア「そうね、ありがとう、私探してみる。」

と、リノアが歩き出そうとしたその時だった。
セルフィ「ねえねえ、リノア!!
     あのね、私、今、ずっと仕事が入ってないみたいなんだ。
     だからね、一緒に行くよ〜!」
リノア「セルフィ・・・ありがと!」

 
こうして、二人は旅立つのだった。
謎の金髪男を求めて。

 
ちょうどそのころ。

 
ラグナ「そう言うことなんだよ・・・どうにかなるかな・・・」
ラグナは、フューリー・カーウェイという男に問題の写真を手渡した。

カーウェイ「私は知らんぞ。」
ラグナ「そんなぁ。」
カーウェイ「私は君の息子と私の娘の交際など許可した覚えはない・・・が」

ラグナ「が?」
ラグナは目を輝かせた。

カーウェイ「これでガルバディアとエスタの関係が・・・ブツブツ・・・
      あ、いや、また会おう。」
ラグナ「お、おう。」

彼は席を立った。
キロス「ラグナ君、彼はリノアの父親ではあるが、同時にガルバディア国の大佐なのだよ?
    今の言葉遣いはどうかと思うが。」
ラグナ「まあまあ!
    さ、キロス、また写真撮りに行こうぜ!」
彼、カーウェイについての説明は、以上の通りである(笑)

 
そして・・・

カーウェイ「そういうわけだ。」
「そっ、そいつは許せねえ!」

一連の事情を聞き、そう叫んだのは、エブラーナ国王子、エッジだった。 『男女関係正常化の会』

男女関係を険悪にする要因を断ち切る、正義の組織。彼は、そのトップなのだ。
無論、ガルバディア大佐、フューリー・カーウェイは、エッジに、リノアとスコールの中を取り戻して欲しいと、この金髪の男の調査を依頼したのだった。

エッジ「ま、全部俺達に任せとけ!」

 
エッジはさっそく、一人の男に、その金髪男を探らせた。
その男の名は、ロック。男女関係正常化の会の会員である。
彼は、その腕前から、エッジに一目置かれている存在であり、会員の中でも、かなり頼りにしている男だった。
ロック「了解!」
エッジ「頼んだぜっ!」

そしてロックは、その男についての調査を開始した。
進展は案外早かった。
その男の名はクラウド。このかなり有力な情報を教えてくれた人こそ、ティファだったのだ。

ティファ「ねえ、もしかして、あなたもクラウドを捜しているの?」
ロック「まあ、そうだな。まずはそれが先決だと思う。」
ティファ「ふうん・・・ねえ、じゃあ、一緒に行動しない?お互い、足手まといにならないって言う条件で。」
ロック「分かった、その誘い、乗るぜ!」

こうして、この二人は共にクラウドを捜すこととなった。

 
 
hiroko「は〜い、んじゃ、足早に第二話終了です。
       ただ今の状況についておさらいしましょうね〜。
       まず、ラグナさんが撮影した謎の写真によって、
       リノアとセルフィ、そしてティファとロック、と言う二つの組が出来ました〜。
       今はこの二組は、ストーリーから外れるんです。
       第三話では、またもや謎のキャラが盛りだくさんです!
       さぁ、みるべしみるべし!なんだってさ。(爆)」


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