hiroko「さ、じゃあ、第3話始まりますーー。
あの写真疑惑、いったい何が起こっているのでしょう?明かされますわ・・・
さて、最初は、その頃。」
その頃、独自に捜査をしていたエッジは、リノアの意見を重んじる方向で、写真の中のリノアは本物ではなく、
他の人物がその写真の中のリノアではないかと睨む。
そして、その人物のことは大体分かっていた。
エッジ「まさか・・・活発化のあいつが・・・」
彼が口にした言葉、「活発化」とは、
正常化の会のライバル的存在、「男女関係活発化の会」のことを意味する。
そして、エッジが活発化の会の中でも要注意人物であるとマークしておいた、男だか女だかも分からない、とにかく変装の名人である者がいる。
その名はゴゴ。
彼は上の者に命じられ、スコールとリノアの関係を激動のものにしようと、リノアに変装してクラウドに近付き、リノア不倫疑惑を沸き立たせたのであろう。
ただ、スコールの方はもともと激動の恋をしていたので、結果的に別れてしまったのだ。
しかし、活発化の会の基準では、これでも成功。
・・・とにかく!
エッジ「ゴゴがまた事件を起こさないうちに、とっつかまえてやるぜっ!
レナ!」
レナ「ええ!」
レナと呼ばれたのは、タイクーン王女レナ。
彼女はロックに次ぐ腕前の持ち主であり、女性らしい強気な一面、そして繊細な一面を備えた女性である。
もちろん、彼女も正常化の会の一員だ。
エッジはレナに例の写真を見せながら言った。
エッジ「この写真は、背景からしてきっとドールだ。おそらく奴はここに潜んでいるだろう。」
レナ「分かったわ・・・じゃあ、ドールへ、ね!」
そして、レナはドールへ向かった。
彼女は、ゴゴを捕らえることはかなり難しいことだと思っていた。
何故なら、彼は誰にでも変装できるからだ。
・・・そう思いながらドールを歩いていると、レナは懐かしい顔に出会った。
レナの友人である青年、バッツである。
レナ「バッツ!」
バッツ「レナ!久しぶりだな!」
レナ「ええ・・・。」
バッツ「今、何をしてるんだ?」
レナ「実はね・・・」
レナは、バッツにならば話せると思い、事の一部始終を話した。
バッツ「大変だったんだな。」
レナ「うん・・・」
バッツ「俺に手伝えることがあったら、遠慮無く言ってくれよ。」
レナ「ありがとう。ところで、ボコはどこにいるの?」
何気なく聞いた一言。しかし、彼の口からは意外な答えが出る。
バッツ「ぼ・・・ぼ、こ・・・?誰だ、それ?」
レナ「何言ってるの?あなたのチョコボでしょ?」
レナの脳裏に、何か引っかかるものがあった。
”何か怪しい”
・・・と。
バッツ「あ、ああ、ボコだよな。うん。今病気でさ〜・・・
そうだ!もう薬の時間だ!俺行ってくるよ!じゃ!」
そそくさと去ろうとするバッツ。しかしレナが呼び止める。
レナ「私も行かせて。ボコが心配だわ。」
レナの「ボコが心配」とは、バッツを呼び止める理由にしかなっていなかった。
いや、彼女は目の前にいる彼をバッツだとは思っていない。
そう、彼女は完全にこのバッツがゴゴであることを見抜いていたのだ。
あとは、もう追いつめるのみ。
バッツ「だっ、大丈夫だよ。」
レナ「私が行っちゃいけないの?」
レナの目は、もうバッツに向けているものではなかった。
バッツ「そっ、それは・・・くそ!」
その言葉は、彼の正体をばらしているのと同じ言葉だった。
レナ「あなたらしくないミスね・・・彼の相棒であるボコの情報も仕入れずに私に向かうだなんて・・・」
ゴゴ(バッツの格好で)「・・・く・・・」
彼の物真似士としての精神が、彼にまだまだバッツのマネをさせている。
しかし、それ以上の理由があることには、レナはまだ気付いていない。
レナ「男女関係正常化の会会長エッジ様、そして全ての健全なる男女関係を望むみなさんの名に置いて、あなたを取り押さえます!」
ゴゴ「う・・・」
そう言ってレナは、バッツの姿をしたゴゴを取り押さえた。
と、その時!
パシャッ!
レナ「なっ、何!?」
フラッシュが二人の姿を照らし出した。
それは、なんとあのラグナ達だったのだ!
ラグナ「スクープだ!女が男を押し倒したぞ!」
レナ「こ、これはちが・・・!?」
ゴゴ「ふっ・・・」
レナが弁解をしようとしている間に、ゴゴは抜け出す。
そう、ゴゴはそのラグナ達の情報から、このように自分の逆転劇を思い描いていたのだ。
ゴゴが正体がばれてもまだバッツのマネをし続けていた理由が分かる。
レナ「あ!ゴゴ!待ちなさい!」
ラグナ「撮った撮った〜!」
どうせラグナのこと。その写真が明日の新聞の一面を飾る写真となるのは確実。
レナ「こうなったらフィルムを・・・」
と思ったレナ。しかし、そう言う場面にはなれているらしくラグナ達は早々に退散していた。
レナ「・・・」
レナは、その場できゅっと唇を噛んだ。
そして、次の日がやってきた。
その日のエスタ新聞、朝刊・・・
『タイクーン王女、知り合いの青年を強引に押し倒す!?』
この文字が一面におどった。
その頃、偶然エスタまでやって来た本物のバッツは、その新聞を読み、怒りを覚えていた。
バッツ「なんで、レナが俺を!?俺じゃない・・・」
と、バッツは後ろに視線を感じる。
バッツの周りには、少々の間隔を置いて、たくさんの人だかりが出来ていたのだった。もちろんエスタ新聞朝刊の一面の影響である。
バッツは振り返り、その全員に向かって怒鳴るように叫ぶ。
バッツ「違う!この写真は俺じゃない!大体こんな写真撮ったの誰だ!」
そう言いながら読み慣れぬ小さな文字を一生懸命に見て、そして結論。
バッツ「・・・エスタの・・・だ・・・い・・・とう・・・りょ・・・」
バッツは写真を撮った者に抗議に行きたいが、その相手が大統領ともなれば話は別。
そこで、タイクーンの王女であるレナと共に抗議に行こうと思ったのだ。
彼は、すぐにボコを駆ってドールへ行った。
しかし、レナはバッツには会いたくはないと言った。
レナ「一人にして!」
バッツ「俺は本物だよ・・・」
レナ「怖いの!怖い!」
バッツ「・・・分かったよ・・・」
確かに、それは当然かも知れない。
しかし、それでは一般庶民のバッツは到底大統領であるラグナには近づけない。
どうすればいいのだろうか・・・。彼は考えた。
そして、とある名案を思いつく。
バッツ「レナがだめなら・・・。ファリスだ!!!」
hiroko「はーい、第3話終了。
大変な事件が起こりました。そしてレナがだめならファリス。
FF5のキャラがたっぷり出ますよ〜!うっははぁ。んじゃ!」