hiroko「さーて、第4話。
バッツはファリスと言う人をあてにするようですね。
ファリスとはいったい誰なんでしょう?そう、レナのお姉さんです。
では、どうぞ〜。」
レナの姉である、サリサ。通称ファリス。バッツは彼女に連絡を取ることにしたのだった。
幼い頃に事故でタイクーンの王家を離れ、海賊の頭として暮らしていたために、彼女は男っぽい性格になっていた。
「・・・もしもし?」
バッツ「ファリス?ファリスか?俺だ、バッツだ!」
ファリス「・・・バッツか。どうしたんだ?」
バッツはこれまでのいきさつを話した。
バッツ「・・・と言うことなんだ。このままじゃ俺とレナの関係、めちゃくちゃになって!」
ファリス「ああ、知ってる。でも俺は、そのレナの代理でとある会議に出席しなきゃならないんだ。」
バッツ「・・・?」
ファリス「黒マントの男が、世界中に増えているのは知ってるか?」
バッツ「ああ、知ってる。北に行くにつれて多いって言う、噂のあれだろ?」
意味不明の言葉を喋る黒いマントの男。
その噂はバッツも知っているし、実際に数人見たこともある。
ファリス「・・・そいつらと、あの伝説の英雄、セフィロスが関係しているらしいんだよ。」
バッツ「セフィロス・・・ああ、知ってる。」
幾多の戦いの先頭に立って解決を生み出して、「消えた」伝説の英雄、セフィロス・・・
バッツ「でも、セフィロスは公式記録では死んだと。」
ファリス「・・・目撃されたんだよ。それも一回じゃない。」
バッツ「そんな・・・」
ファリス「んで、タイクーン、フィガロ、そしてバルが協力してそれを調べると言う事で、まず三日後に会議を開くことになったんだ。」
バッツ「バル・・・そうか、クルルという手があった!」
ファリス「は?・・・ああ、俺やレナの代わりか?」
バッツ「ああ、きっとクルルならば大丈夫。」
ファリス「分かった・・・はぁ。しかしなぁ・・・これで当分子分達の所には帰れないぜ・・・会議なんてな・・・」
バッツ「まあまあ。じゃ、がんばれよ。」
王が不在のタイクーンでは、第二王女のレナと、海賊ではあるが第一王女のサリサ・・・ファリスによって治められていると言える。
レナはファリスの事情を知っており、事実上はレナがそれを一手に引き受けているのだ。
バッツは電話を切った。そして次に、話の中に出てきた、クルルという人のもとに電話をかける。
クルルとは、正常化の会のメンバーの一人であった。
バッツ「もしもし・・・クルルか?」
クルル「バッツ!久しぶり!どうしたの、大変なことになってるみたいだけど・・・」
バッツ「知ってたのか。そのことなんだけど・・・かくかくしかじかと言う事でな・・・頼むよ。」
クルル「いいよ〜!すぐそっちに行くね!
おじいちゃん!今からバッツのところに行ってくるよ!」
クルルが電話の先でそう言うと、遠くから老人の声が聞こえた。
『おお、バッツの所へか。行っておいで。』
この声の主は、バル王ガラフ。
彼が記憶喪失になったときにバッツが助けたと言うことで、知り合いになったのである。
孫娘であるクルルもこの時に紹介してもらったのだ。
とにかく、これでクルルとの約束が結べた。
それからしばらくして。
飛竜に乗って彼女はやって来た。
クルル「バッツ!」
バッツ「よ!」
クルル「じゃあ、エスタのラグナ大統領のところに行けばいいんだよね?」
バッツ「ああ、頼むよ。」
クルル「うん。あ、そうだ。
もう気にしないで遊んでいていいよ。私が来たからにはもう、心配ないでしょ!」
バッツ「ありがとう・・・」
クルル「うん!じゃね!」
ところが、この会話の「バッツ!」から「じゃね!」まで一部始終を聞いている者がいた。
名も無き(笑)活発化の会のメンバーである。
こいつは、バッツについてまわり、活発化の会のたくらみに対する正常化の会の反抗を阻止せよという上からの命令で動いていたのだった。
彼は思った。要は、クルルを足止めして、解決をさせなければいいのだと。
「ふ〜ん、サンキュ。」
そう言ったのは、先程の名も無き活発化の会のメンバーの話を聞いた男だった。
見るからに優男の彼。彼こそ男女関係活発化の会の会長、アーヴァインだ。
アーヴァイン「ふ・・・」
彼は不敵に笑って見せた。
彼は、もとはSeeD候補生であった。
しかし、今はナンパに目覚め、ついにはこのような組織を作ってしまったのだ。
アーヴァイン「カイン!カインはいるかい?」
カイン「ここだ・・・」
カイン・・・活発化の会のメンバーである。
以前とある組織を裏切り、活発化の会に入ってきたのだ。
カイン「・・・クルルを誘拐してここにつれてくる。」
アーヴァイン「わかってんじゃん。」
カイン「・・・お任せを。」
カインは暗き闇へと消えていった。(笑)
お姫様の装いをして、今前したこともなかったようなお姫様な歩き方をして街を歩くクルル。
エスタの人は、皆その姿に見とれていた。珍しがっていただけかも知れない。
と、そこに一人の男が歩いてくる。彼こそカインだ。
カイン「やあ・・・クルル王女・・・」
クルル「・・・あなたは?」
カイン「通りすがりの青年、さ・・・
どうだい、クルル王女。
その小さな体は今はつぼみ。
しかし・・・どうだい?俺と共に花を開かせてみないかい?」
クルル「はぁ?」
カイン「要は・・・俺の彼女になれ!!」
と、カインは強引にクルルを捕らえてしまった!
クルル「きゃーーーー!!!!」
人々の注目を集めたまま、クルルはカインに連れ去られていった・・・
hiroko「うーん、短め。
とにかく、大変なことになっちゃいましたね。ありゃりゃ。
次回、新たなる組織が登場します!いったいどんな組織なんだろう?考えながらおやすみなさいませ!」