独断論(dogmatism)

言語はギリシア後期の哲学で、懐疑論に対する語として、特定の学説(dogma)を真理として主張した哲学を指すものであったが、カントは批判の意味をこめてこの語を用い、認識能力の限界や本質について吟味せず、純粋な理性によって実在を認識しうると考える形而上学説をこの語で呼び、彼の批判主義をこれに対立させた。

(「岩波哲学小事典」 岩波書店・169p)