新世紀エヴァンゲリオン

内容補完
 
エヴァンゲリオン内容概略 その4

第弐拾壱話〜第弐拾四話
(この部分の物語の印象)
謎だらけのエヴァンゲリオンの謎解き最後のチャンスである。
ネルフの誕生の秘密、ロンギヌスの槍、レイ出生の秘密、カヲル登場。
どこまで謎は解明されたのであろうか?
※ビデオでの「Death」による追加部分の書き直しがあります。


ネルフ誕生第弐拾壱話

「2000年 南極大陸」
  8月15日 UN UNDERGROUND BASE2での会話映像
  9月    セカンドインパクト発生時の映像。光の巨人、地上へ。
  そして国連極秘のテロップ。
冬月コウゾウ、ゼーレにより拉致される。拉致が加持の手で行われた為、ミサトも幽閉される。
ゼーレ直接の冬月への尋問。SEELE01〜SEELE12のモノリスに囲まれる冬月。
「1999年 京都」
  京都大学助教授時代の冬月。
  碇ユイ、生物工学でおもしろいレポートを書いた学生として登場
「2015年 SEELE」
  S2機関搭載により、絶対的な存在となったエヴァ初号機を恐れるゼーレ。
「1999年 京都」
  京都府警察署。六分儀ゲンドウ、身元引受人として冬月を指名。
  冬月のゲンドウへの第一印象は「イヤな男」であった。
  ユイとの登山で、「ゲンドウと付き合っている」事をユイから告白される。
「2000年 南極大陸」
  セカンドインパクト発生
「2001年」
  21世紀最初の年は地獄しかなかった。他に語る言葉を持たない年だ。」
「2002年 豊橋市跡」
  冬月元教授、もぐりの医者として開業。
  国連職員(ゼーレ)の訪問。南極調査隊への参加要請。
「2002年 南極」
  南極調査隊。冬月、ゲンドウと再会。
「2015年 ネルフ本部・第4隔離施設」
  イスの上でたたずむ葛城ミサト
「2002年 南極調査船・第2隔離施設」
  同じようにイスの上でたたずむ葛城ミサト
「2003年 箱根」
  人口進化研究所を訪ねる冬月。入り口で碇ユイと出会う。無言の冬月。
  国連直轄人工進化研究所 所長室
  セカンドインパクトの秘密を問いつめる冬月。
  ゲンドウ、冬月をジオフロントへ連れていく。
  
南極での地下空洞と同じ空洞を持つジオフロント。
  「あの悲劇をもう一度起こすつもりかね、君たちは・・・」
  「それはご自分の目で確かめてみてください。」
  E計画 エヴァ雛形を冬月に見せ、ゲヒルンへの入所を冬月に勧める。
「2015年 ケージ」
  「葛城さん、今日見ませんね。」
「2005年 第2新東京市 第2東京大学構内」
  ミサトとリツコの出会いを描く。
  加持登場。
  リツコとナオコの手紙のやりとり。
「2003年 芦ノ湖湖畔」
  冬月と碇ユイ。
  
ゼーレの死海文書では10数年後にサードインパクトが起き、そしてそれを
  阻止するのがゼーレ・ゲヒルンであることをユイは話す。

  ユイが自ら被験者になった事への疑問を投げかける冬月。
  「その為にゼーレにいる」と答えるユイ。
「2004年 箱根・地下第2実験場」
  エヴァの実験中に碇ユイ、消失。
  ゲンドウ、1週間失踪。人類補完計画の着手を冬月に告白。
「2008年」
  リツコ、ゲヒルンへの入所決定。
  ゲンドウとナオコの絡みをリツコ目撃。
「2010年」
  ゲンドウ、綾波レイをゲヒルンに連れてくる。
  S.C. MAGI SYSTEM 完成。ミサトがドイツより帰国。
  ナオコ、綾波レイを絞殺。それを悔やみ自殺。
  特務機関ネルフ結成。
「2015年」
  加持、冬月を救出。
  「
アダムのサンプルのコピーを碇司令に横流ししたのもばれた」事を語る。
  加持、「よお、遅かったじゃないか」  銃声。。

ミサト、帰宅後留守番電話の「用件再生」ランプ点滅に気づく。

「葛城、俺だ。たぶんこの話を聞いているときは、君に多大な迷惑をかけた後だと思う。すま
ない。りっちゃんにもすまないと謝っておいてくれ。あと、迷惑ついでに俺の育てていた花が
ある。俺の代わりに水をやってくれるとうれしい。場所はシンジ君が知っている。葛城。真実
は君と共にある。迷わず進んでくれ。もし、もう一度会える事があったら、8年前に言えなかっ
た言葉を言うよ。じゃあ。」

泣き崩れるミサト。シンジは何もできない自分に腹立たしさを覚える。

アスカ精神崩壊第弐拾弐話

アスカと加持、オーバー・ザ・レインボーの艦上。
ミサト達と会う前日の会話。
「加持さんとならいつでもOKの三連呼。キスでもその先でも。」
「アスカはまだ子どもだからな」
「私はもう大人よ。だから私を見て!」

少女時代のアスカ。母親、キョウコ-ツェッペリンの自殺のシーン。
アスカのシンクロ率低下。リツコはエヴァの修理順序を零号機優先にする。
加持と連絡を取ろうとするアスカ。何度携帯にかけてもつながらない。
ホームで楽しそうに話をするシンジとレイを見て機嫌を悪くするアスカ。
「どうせ私は負けたわよ。あんたなんかに。」

エヴァ13号機までの建造開始を日向がキャッチ。ミサトはその事実を不審に思う。

アスカの母から国際電話。
シンジ、ドイツ語を話すアスカを別人の様だという。
風呂場でたたずむアスカ。
「気持ち悪い。ミサトや馬鹿シンジのつかったお湯なんかに誰が入るものか。」
「ミサトや馬鹿シンジの下着を洗った洗濯機なんか誰が使うものか。」
「ミサトや馬鹿シンジの使ったトイレなんかに誰が座るものか。」
ミサトや馬鹿シンジと同じ空気なんか誰が吸うものか。」
「ミサトもいや。シンジもいや。ファーストはもっといや。パパもいや。ママもいや。
でも自分がもっといや。
だめ。もう我慢できない。私が。私が・・・
それをビールを飲みながら聞くミサト。

アスカ、シンクロ率の低下がますますひどくなる。
レイ、「心を開かなければエヴァは動かないわ。」
アスカ、レイに慰められた事により更に反発。

第15の使徒、衛星軌道上に出現。弐号機、最後のチャンスを与えられ出撃。
使徒、弐号機に精神攻撃開始。精神汚染を受けるアスカ。もだえる弐号機。
零号機、陽電子砲を撃つがA.T.フィールド貫通にはまるでエネルギー不足。
幼少期の嫌な記憶をほじくり返されるアスカ。
「こんないやなこともういらないの。もうやめてよ!やめてよ!」

「あすかちゃん。一緒に死んでちょうだい。」
「うん一緒に死ぬわ、ママ。だからママを辞めないで。」



「惣流アスカラングレーです」
「あんたばかぁ」
「ちゃ〜んすぅ」
「だからわたしをみて」
「ちがう、こんなのわたしじゃない。」
加持に助けを求めるアスカ。
でも加持と一緒にいるシンジ。
「なんであんたがここにいるのよ。」
「なんにもしない。わたしを助けてくれない。抱きしめてもくれない。」
「誰も・・誰も・・誰も・・だから私を見て!」
(子供のアスカ)「さびしいの?さびしいの?」
「ここに来ないで。私は一人で生きるの。」
(子供のアスカ)「私のこと好き?」
「誰にも頼らない」
(子供のアスカ)「本当に私のこと好き?」
「一人で生きていけるの」
(子供のアスカ)「うそばっかり」
崩れ落ちるアスカの心。。。

「汚された、私の心が。加持さん、汚されちゃった。どうしよう。汚されちゃったよ。」
弐号機活動停止。
シンジは出撃しようとする。「僕が初号機で出ます。」
が、ゲンドウ・冬月は出撃を許さず。
「いかん。目標はパイロットの精神を浸食するタイプだ。」
「今、初号機を浸食される事態は避けねばならん。」
ゲンドウ、レイに「ロンギヌスの槍」を使う事を許可する。
「構わん。レイ、ドグマを降りて槍を使え。」
「ロンギヌスの槍をか?碇、それは。。。」
「A.T.フィールドの届かぬ衛星軌道の目標を倒すにはそれしかない。急げ。」
「しかし、
アダムとエヴァとの接触はサードインパクトを引き起こす危険が。
あまりに危険です。碇司令止めて下さい。」反対するミサト。
何もいわないゲンドウ。
(ウソ。欺瞞なのね。セカンドインパクトは使徒の接触が原因ではないのね。)
セントラルドグマを降りる零号機
(サードインパクトは起きないというわけね、そんなことでは。だったらセカンドインパクトの原因は何?)
L.C.Lの海を進む零号機
「碇、未だ早いのではないか?」
「委員会はエヴァシリーズの量産に着手している。チャンスだ、冬月。」
「しかしなぁ。」
「時計の針は元には戻らない。だが自分達の手で進める事はできる。」
「老人達がだまっていないぞ。」
「ゼーレが動く前に全てを済まさねばならん。」

アダム(リリス)から「ロンギヌスの槍」を引き抜く零号機。
槍を抜いた瞬間、足が生えるアダム(リリス)。

「今、弐号機を失うのは得策ではない。」
「かと言ってロンギヌスの槍をゼーレの許可なく使うのは面倒だぞ。」
「理由は存在すればいい。それ以上の意味はないよ。」
「理由?お前が欲しいのは口実だろう?」

槍を持ち、地上に上がった零号機。
「あれがロンギヌスの槍?」
零号機投擲態勢。ロンギヌスの槍を使徒に投げる。
咆哮をたて、棒状になり使徒に恐ろしいスピードで直進する槍。
A.T.フィールドを貫通し、使徒は消滅。
宇宙空間で回転を続けるロンギヌスの槍。

アスカはレイに助けられた事が気に入らない。
「嫌い、嫌い。みんな嫌い。大キライ。」

第3新東京市消滅第弐拾参話

アスカは家出。ヒカリの家でゲームをする毎日が続く。
ロンギヌスの槍の使用についてゼーレの尋問を受けるコウゾウ。

第16使徒、出現。出撃した零号機と物理的接触。体内への浸食を開始した。
零号機の背中が裂け、使徒が実体を現す。
弐号機は発進するものの、シンクロ率一桁のため稼働不能。
「アスカ!」
使徒の攻撃を避けるため、すぐに弐号機の回収を命じるミサト

使徒と話すレイ。寂しさを感じるレイ。
涙を流すレイ。
初号機の凍結解除。出撃。
A.T.フィールド展開の瞬間、使徒は初号機をも浸食しようとする。
プログナイフで使徒を突き刺そうとするシンジ。
女性の様な悲鳴をあげる使徒。
使徒の食指の先、綾波レイのイメージが実体化。
零号機の様に浸食されつつある初号機。
しかしシンジの手からイボ状の「レイ」のイメージが吹き出し始める。
恐怖におののくシンジ。
「これは私の心。碇君と一緒になりたい。」
「ダメ。」
零号機、フィールドを反転させる。
使徒は全て零号機に取り込まれる。膨れ上がるコア。
「レイ、機体を捨てて逃げて。」
「ダメ。私がいなくなったらA.T.フィールドが消えてしまう。だから、ダメ。」
膨れ上がったコア、どんどん小さくなる。
ゲンドウのイメージを見るレイ。

コアがつぶれた瞬間、レイのイメージになる零号機。
天に手を伸ばすかのように立ち上がる。
「あぁ」と悲鳴を上げ、零号機爆発。
立ちつくす初号機。

レイのエントリープラグを発見したリツコ、関係部品の抹消を命令する。

セントラルドグマでのゲンドウと冬月。
「レイは俺の絶望の産物であり、またお前の希望のよりしろでもある。忘れる方が無理か。」

綾波レイが生きているとの連絡がミサトの家に入る。
病院へ見舞いに行くシンジ。
「ありがとう。助けてくれて。」
「何が?」
「何が?って、零号機を捨ててまで助けてくれたんじゃないか、綾波が。」
「そう、あなたを助けたの。」
「うん。覚えてないの?」
「いえ、知らないの。たぶん、私は
3人目だと思うから。」
家に戻ったレイ。ゲンドウの眼鏡を握りつぶそうとして涙を流す。

リツコ、ゼーレへの人柱となる。レイへの代わりとして。
ミサト、加持の残したカプセルより秘密の解析を進める決心をする。
リツコはゼーレから解放される。
「エヴァンゲリオン、既に8体まで用意されつつある。」
「残るはあと4体か。」
「第3新東京市の消滅は計画を進めるよき材料になる。計画を急がせろ。約束の時はその日と
なる。」

リツコはシンジにセントラルドグマの秘密を見せようとする。
ドグマで待ちかまえていたのはミサトであった。
綾波レイの生まれた部屋、旧地下第2実験場跡地。
そして2人にダミープラグの真実を見せる、リツコ。
漂う無数の綾波レイのクローン。

「人は神様を拾ったので、喜んで手に入れようとした。だからバチがあたった。それが15年
前。せっかく拾った神様は消えてしまったわ。でも今度は神様を自分たちで復活させようとし
たの。それがアダム。そしてアダムから神様に似せて人間を作った。それがエヴァ。」
「本来魂のないエヴァには人の魂が宿らせてあるもの。みんなサルベージされたなの。魂の入
った容れ物はレイ、一人だけなの。あの子にしか魂は生まれなかったの。ガフの部屋は空っぽ
になっていたのよ。ここに並ぶレイと同じものには魂がない。ただの容れ物なの。
だから壊す。
憎いから。」
レイのクローンを殺すリツコ。そして泣き崩れる。

「エヴァにとりつかれた人の悲劇・・・私も同じか。」

渚カヲル第弐拾四話

コーヒーメーカーの置いてあるミサトの家のキッチンで言い合う2人。
「いいかげんな事言わないでよ、バカシンジのくせに。」
「だから何度言ったらわかるんだよ。加持さんはもういないんだよ。」
「うそ。。。」
バスタブで廃人同然のアスカ、情報部の人間により発見される。
赤木リツコ、ダミーシステム破壊の罪により幽閉される。
シンジは話し相手がいなくなり、一人呆然とする。どうしていいかもわからない。
零号機自爆の跡地でたたずむシンジに渚カヲルが話しかける。
「カヲルでいいよ。碇君。」
「僕もシンジでいいよ。」
委員会から直接送り込まれたカヲル。コアの変換なしにエヴァへのシンクロを果たす。
カヲル、レイと接触。
君は僕と同じだね。
お互いにこの星に生きて、体はリリンと同じ体へと行き着いたか。

カヲルと一緒にシャワーを浴びるシンジ。
「一時的接触を極端に嫌うね君は。こわいのかい?人とふれあうのが。
他人を知らなければ裏切られることも互いに傷つくこともない。でも寂しさを忘れる事もない
よ。人間は寂しさを永久になくすことは出来ない。
人は一人だからね。
ただ忘れることができるから人間は生きていけるのさ。」
電源が突如落ち、暗くなる。
「時間だ。」
「もう終わりなのかい?」
「うん、もう寝なきゃ。」
「君と?」
赤くなるシンジ。「あ、いや、カヲル君には部屋が用意されていると思うよ。別の。」
「常に人間は心に痛みを感じている。
心が痛がりだから生きるのも辛いと感じる。
ガラスの様に繊細だね。特に君の心は。」
「僕が」
「そう。好意に値するよ。」
「こうい?」
「好きって事さ。」

ゼーレのモノリス。
「ネルフは我らゼーレの実行機関として結成された組織。」
「我らのシナリオを実践するために用意されたもの。」
「だが今は一個人の専有機関となり果てている。」
「さよう。我らの手に取り戻さねばならん。」
「約束の日の前に」
「ネルフとエヴァシリーズを本来の姿にしておかねばならん。」
「碇、ゼーレへの背任。その責任を取ってもらうぞ。」

初号機が係留されたケージにいるゲンドウ。
「我々に与えられた時間は残り少ない。
だが我らの願いを妨げるロンギヌスの槍は既にないのだ。
まもなく最後の使徒が現れる。それを消せば願いが叶う。もうすぐだよ、ユイ。」
ゲンドウの手には
アダムサンプルが既に寄生している

綾波レイ、自宅。
「私、何故ここにいるの? 私、何故又生きてるの?」
「何の為に? 誰の為に? フィフスチルドレン、あの人。私と同じ感じがする。どうして?」

ミサト、自宅。ペンペンを抱きながら。
「しばらくお別れね、ペンペン。」

カヲルとシンジ、カヲル自室で。
「僕は君に会うために生まれてきたのかもしれない。」

早朝、湖の岸辺にいるカヲル。
「人は無からなにも作れない。人はなにかにすがらなきゃ何もできない。
人は神ではありませんからね。」
ゼーレ1「だが神と等しき力を手に入れようとしている男がいる。」
ゼーレ12「我らの手に再びパンドラの箱を開けようとしている男がいる。」
ゼーレ4「そこにある希望が現れる前に箱を閉じようとしている男がいる。」

ゼーレモノリスに囲まれるカヲル。
カヲル「希望?あれがリリンの希望ですか?」

ゼーレ「希望の形は人の数ほど存在する。」
ゼーレ「希望は人の中にしか存在しないから。」
ゼーレ「だが我らの希望は具現化されている。」
ゼーレ「
それは偽りの継承者である黒き月よりの我らの人類、その始祖たるリリス。
ゼーレ「
そして正当な継承者たる失われた白き月よりの使徒、その始祖たるアダム。
ゼーレ「その
サルベージされた魂は君の中にしかいない。
ゼーレ「だが
再生された肉体は既に碇の中にある。」
カヲル「シンジ君の父親、彼も僕と同じか。」
ゼーレ「だからこそお前に託す。我らの願いを。」
消えるモノリス。
「わかってますよ。その為に僕は今ここにいるわけですから。」

双眼鏡でカヲルを見つめているミサト。
「だめだわ。ここからじゃ唇の動きが読めない。それにしても朝っぱらから独り言を言うため
に散歩とは。危ない奴ね。」
突然ミサトの方を振り返るカヲル。すぐに双眼鏡をはずすミサト。
「気づかれた?まさかね。」

カヲル「全てはリリンの流れのままに。。」


ミサト、リツコに面会。
「あの少年の、フィフスの正体はなに?」
「おそらく、最後のシシャ」

弐号機係留のケイジ。
「さあ行くよ。おいで、アダムの分身。そしてリリンのしもべ。」
エヴァンゲリオン弐号機起動。カヲルとセントラルドグマを共に降下。
冬月「まさかゼーレが直接送り込んで来るとはな。」
碇「老人は一つ予定を繰り上げるつもりだ。我々の手で。」

キール「碇、君は良き友人であり、志を共にする仲間であり、理解ある協力者だった。これが
最後の仕事だ。初号機による遂行を願うぞ。」

カヲルが使徒であることを認めたくないシンジ。
初号機でカヲルを追撃に出るシンジ。
「裏切ったな。僕の気持ちを裏切ったな。父さんと同じで裏切ったんだ。」
初号機と弐号機、プログナイフによる格闘。
「カヲル君、やめてよ、どうしてだよ。」
「エヴァは僕と同じ体で出来ている。僕もアダムより生まれしものだからね。魂さえなければ
同化できるさ。この弐号機の魂は今自ら閉じこもっているから。」
プログナイフをA.T.フィールドで防ぐカヲル。
A.T.フィールド?
「そう。君たちリリンはそう呼んでるね。何人にも侵されざる聖なる領域。心の光。リリンも
判ってるんだろ。
A.T.フィールドは誰もが持っている心の壁だということを。
ミサト、万が一の場合の自爆を決心。しかし、カヲルはA.T.フィールドによる結界構築。

ヘブンズドアが開かれる。その一切を見つめるレイ。
「アダム、我らの母たる存在。アダムに生まれし者はアダムに還らねばならないのか。人を滅
ぼしてまで。。。
違う!これは、リリス!そうか、そういう事かリリン!

弐号機を沈黙させた初号機、カヲルを掴む。

「ありがとう、シンジ君。弐号機は君に止めておいてもらいたかったんだ。そうしなけば彼女
と生き続けたかもしれなかったからね。」
「カヲル君。どうして?」
「僕が生き続ける事が僕の運命だからだよ。結果、人が滅びてもね。」
「だが、このまま死ぬこともできる。生と死は等価値なんだ、僕にとってね。自らの死、それ
が唯一の絶対的自由なんだよ。」
「何を、カヲル君、君が何を言っているのかわからないよ。カヲル君。」
「遺言だよ。さぁ僕を消してくれ。そうしなければ、君らが消えることになる。滅びの時を免
れ、未来を与えられる生命体は一つしか選ばれないんだ。そして君は死すべき存在ではない。」
レイを見つめるカヲル。
「君たちには未来が必要だ。ありがとう。君に会えてうれしかったよ。」

カヲルの首、LCLの海へ落下。

湖畔にたたずむシンジとミサト。
「カヲル君が生き残るべきだったんだ。」
「違うわ。生き残るは生き残る意志を持った者だけよ。彼は死を望んだ。生きる意志を放棄し
て、見せかけの希望にすがったのよ。シンジ君は悪くないわ。」
「冷たいね、ミサトさん。」


98. 9. 5 Update

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