新世紀エヴァンゲリオン

内容補完
 
エヴァンゲリオン内容概略 その5

第弐拾伍話〜第弐拾六話
(この部分の物語の印象)
完結を放棄した最終話。
内容が崩壊してしまっているのか。
それともこれが本来のエヴァの終末だったのか。


人類補完計画第弐拾伍・第弐拾六話

「碇シンジ、彼の場合」
  渚カヲルは死を望んだ。だから彼をシンジは殺した。しかし「何故殺したのか?」
 それにひたすら苦悩するシンジであった。
 「不安」「脅迫概念」「何が怖いのか」
 霧の中で悩むシンジ。「何故エヴァに乗るのか?」
 エヴァに乗るのは、他人の為でなく、「自分の為」に乗るのだとアスカに諭される。

「惣流・アスカ・ラングレー、彼女の場合」
  ジオフロント地底湖でうずくまるアスカ。「私はもう不必要な人間」と思いこむアスカ。
 他人の中に自分を求め、そのためにエヴァに乗っているとレイに諭されるアスカ。
 「分離不安」「愛着行動」

「綾波レイ、彼女の場合」
  綾波レイは偽りの魂と体である事を責められる。
 今までの時間と他人の交わりが「他人との絆」であり、それをレイとしての物体を構成して
 いる事を主張するレイ。
 しかし本当の姿のレイは他にいて、それを避けている事をまたも迫られるレイ。
 それは怖くなかったが、自分自身が消えてしまうのは、ゲンドウに捨てられるのはやはり怖
 い事を告白するレイ。
 「さあ行こう。今日、この日のためにお前はいたのだ。レイ。」
 「はい。」
 そして  人類の補完が始まる。

「再び、碇シンジの場合」
  シンジの代弁では、「自分の形が消えていく。気持ちいい。」
 それは人々の補完の始まりだった。人々が失っているもの。喪失した心。その心の空白を埋
 める心と魂の補完が始まる。全てを虚無へと還す人々の補完が始まった。
 ゲンドウは「始まり」だと言い、リツコとミサトが死んでいる絵。
 心の喪失、それが心の飢餓を生み出す、それが心の不安、恐怖を生み出す。
 ミサトはそれをただの馴れ合いだとなじる。しかし、リツコ、「あなたもそれを望んでいた
 のよ。」

「CASE1 葛城ミサトの場合(PART1)」
  シンジの中のミサトとミサトの中のシンジの会話。
 「よいこでいたいの?」「どうして?」
 破れていく幼少期のミサト。つまり「汚れたい」ミサト。
 加持と同棲時代のSEXをするミサト。それを見つめるシンジ。
 加持に父親を見つけた事を悔やみ、認めたくないミサト。
 「私は幸せなの?」自問自答するミサト。「私は幸せではない?」
 一人でいるのは辛いから加持と寝たのか?彼女は果たして何を望むのか?

「CASE2 惣流・アスカ・ラングレーの場合(PART1)」
  シンジの中のアスカとアスカの中のシンジの会話。
 私は一人で生きるの。パパもママもいらない。私はもう泣かないの。
 でも泣いているアスカ。結局自分を見てほしいアスカがいる。
 「死ぬのはイヤ。自分が消えてしまうのはイヤ。男の子はイヤ。パパもママもイヤ。自分も
 イヤ。何もかもイヤ。一人で生きるの。」
 一人で生きるのを望む。それでも一人で生きるのはイヤだから誰かを望む。
 「僕を見捨てないで。。。」(シンジ)
 「私を捨てないで。。。」(ミサト)
 「私を殺さないで。。。」(アスカ)

シンジの望んだ世界が眼前に展開される。そしてそれが現実であると突きつけられる。
自分を取り巻く世界、閉塞された世界をシンジは望んだ。
「この形も終局の中の一つ。」
「あなた自身が導いたこの世の終わりなのよ。」

「CASE3 碇シンジの場合」
  自分がいなくなる事への恐怖。それが怖いから一つになろうとする。
 一人で居るのが怖い、その欠けた部分を補う為に、補完しあう。それが人類補完計画。
 「何故生きているのか?」「自分の為に生きている」
 「生きていてうれしい?」
 「楽しいことしかしたくないの?」
 「つらかったら逃げていいのよ。」「でも逃げちゃダメだ。逃げたら誰も相手にしてくれな
 いんだ。」
 「誰も僕を受け入れてくれないんだ。」「自分には最初から価値がないと思いこんでいるだ
 けなの。エヴァに乗っている事で僕はここにいられるんだ。」
 「僕は僕が嫌いだもの。」「だからみんなもそうだと思いこんでいる。」「でも誉めてくれ
 るんだ。エヴァに乗ると誉めてくれるんだ。」
 「今の僕にはエヴァしかないから。」「そうしないと自分が保てないのね。」「確かにエヴァ
 初号機はあなたの心の一部だわ。」「けどエヴァにすがっているとエヴァそのものがあなた自
 身になってしまう。」「本当のあなた自身はいなくなってしまうのよ。」

雨、夕陽、朝、青い空・・・好きじゃないものの対象
 「不安が怖い?(何を願うの)」「安らぎが欲しい?(何が欲しいの)」「嫌わないで!(何
 を求めているの)」
 「怖いものは(拒絶)」「欲しいものは(接触と承認)」
 「ママの所へ行かないの?」「お父さんの所へ行かないの?」「どうして?」「怖いから」
 「不安の解消(何を願うの)」「寂しさの解消(何を求めるの)」
 「価値が欲しい」「それはあなた自身で認めるしかないのよ。自分の価値を。」

僕の境界。僕って何なんだ。「だから心の閉塞を、願う。」
自分がわからないから、自分自身を大事にする事なんてできないよ。
あなたの時間は常に流れ、あなたの世界は変化の連続で出来ている。何よりもあなたの心次第で
いつでも変わるものなの。

「自由の世界」     漠然としすぎて何をしていいかわからない世界
「線を1本引いた世界」 自由が1つ失われた代わりに安心できる世界
            世界の位置が変えられる
            自分の姿すらも変えられる
「自分のイメージ」   自分一人しかいない世界
            自分の形が判らない世界
            他の人がいないから自分が判らない世界
            他人との違いを認識することで自分を象っている
「そう、僕は僕だ。ただ他の人たちが僕の心の形を作っているのも確かなんだ。」
「そうよ、碇シンジくん。」
「やっとわかったの? バカシンジ」

普通の中学2年生のシンジと幼なじみのアスカ
普通の生活を営むゲンドウとユイ
転校初日から遅刻する綾波レイ 曲がり角でシンジと衝突
教室でバカをやっているシンジ・アスカ・トウジ・ケンスケ・ヒカリ
愛車で滑り込むミサト先生
「喜べ男子!今日は噂の転校生を紹介する。」
「綾波レイです。よろしく。」
「あーー!」
「あぁんた!けさのパンツ覗き魔!」
「ちょっといいがかりはやめてよ。あんたがシンジに勝手に見せたんじゃない!」
「あんたこそなに、すぐにこの子かばっちゃってさ?何デキてるわけ?ふたり。」
「えー(^_^;) ただの幼なじみよ。うるさいわね!」
「ちょっと授業中よ。静かにしてください!」
「まぁ楽しそうじゃない?あたしも興味あるわぁ〜、続けてちょうだい。」

エヴァのパイロットでない可能性を見いだすシンジ。
真実の切り口、受け取り方一つで全く変わってしまうのが真実である。

「でも、みんな僕が嫌いじゃないのかなぁ?」
「あんたバカァ?あんたが一人でそう思いこんでいるだけじゃないの?」
「でも、僕は僕が嫌いなんだ。」
「自分が嫌いな人は、他人を好きに、信頼するようになれないわ。」
「僕は卑怯で、臆病で、ずるくて、弱虫で。。。」
「自分がわかれば、やさしくできるでしょ。」

「でも、好きになれるかもしれない。」
「僕はここにいてもいいのかもしれない。」
「そうだ、僕は僕でしかない。」
「僕は僕だ。僕でいたい。」
「僕はここにいたい。僕はここにいてもいいんだ。」

「おめでとう!」
「ありがとう」

父に、ありがとう
母に、さようなら
そして、全ての子供達に おめでとう


98. 9. 5 Update

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