法改正情報関連 |
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(データなし) |
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統計情報関連 |
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共働き 年金給付39% 2025年度厚労省試算 50%確保「夫と専業主婦」のみ |
2003/12/27 日本経済新聞朝刊
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厚生労働省は26日、厚生年金保険料率の上限を全社員の年収の18.35%(現在は13.58%)とした場合の世帯別給付水準の試算を発表した。2025年度に会社員の夫と専業主婦の妻というモデル世帯は、現役世代の平均賃金の50%以上をぎりぎり確保できるものの、妻が一時就職していた世帯では50%を割り込む。政府・与党は「50%以上」を目安としているだけに年明け以降の改革議論に影響を与えそうだ。
総務省が26日発表した11月の完全失業率(季節調整値)は5.2%と前月と同水準だった。倒産やリストラによる失業の減少で、完全失業者数は前年同月比に比べ80000人減った。一方、就業者数も高齢化などを背景に23万人減少しており、失業率は高止まりしている。
厚生労働省が同日発表した11月の有効求人倍率(季節調整値)は0.74倍と、前月0.04ポイント改善した。求職者1人当たりの求人の割合を示すもので、5ヵ月連続の上昇。地域別では東海地方が1.04倍と1997年6月以来の1倍台となった。全国の新規求人数は前年同月比12.1%増えている。
完全失業者数は330万人、就業者数は6323万人だった。自営業者が減ったが、企業などに勤める雇用者は医療・福祉を中心に同11万人増えた。 |
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失業率横ばい5.2% 11月 求人倍率0.74倍に改善 |
2003/12/26 日本経済新聞夕刊
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総務省が26日発表した11月の完全失業率(季節調整値)は5.2%と前月と同水準だった。倒産やリストラによる失業の減少で、完全失業者数は前年同月比に比べ80000人減った。一方、就業者数も高齢化などを背景に23万人減少しており、失業率は高止まりしている。
厚生労働省が同日発表した11月の有効求人倍率(季節調整値)は0.74倍と、前月0.04ポイント改善した。求職者1人当たりの求人の割合を示すもので、5ヵ月連続の上昇。地域別では東海地方が1.04倍と1997年6月以来の1倍台となった。全国の新規求人数は前年同月比12.1%増えている。
完全失業者数は330万人、就業者数は6323万人だった。自営業者が減ったが、企業などに勤める雇用者は医療・福祉を中心に同11万人増えた。 |
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賃下げ企業最大の7.2% 今年、厚労省調査 |
2003/12/18 日本経済新聞朝刊
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今年、従業員1人当たりの平均賃金(月給)を引き下げた企業の割合は7.2%と過去最大だったことが17日、厚生労働省の調査で分かった。金融・保険など業績不振企業の賃下げが増えた。一方、賃金を引き上げた企業が62.7%と前年を1.2ポイント上回り増加に転じるなど、自動車を含む一部製造業の業績回復を反映した動きも同時にみられた。
調査は今年9月、従業員100人以上の2,569社に年内に賃金を改定したかどうか(予定を含む)と平均賃金を聞いた。有効回答数は60.8%。
全体の平均賃金は前年より3064円、1.0%増えたが、その幅はそれぞれ1980年の調査開始以来、最低だった。賃下げした企業の割合は前年を0.2ポイント上回り、2年連続で増加。平均引き下げ額は13,061円(4.4%)。賃上げ企業の平均賃上げ額は4,720円(1.6%)だった。 |
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大企業ボーナス3年ぶりプラス 前年比1.61%増 |
2003/12/18 朝日新聞朝刊
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日本経団連が17日まとめた大企業の今冬のボーナス最終集計によると、平均妥結額は80万2481円で、昨年冬に比べて1.61%増で3年ぶりにプラスに転じた。製造業は77万2831円(昨年冬比3.89%増)、非製造業は88万8143円(同2.98%減)で、製造業は2年ぶりにプラスに転じたが、非製造業は5年連続のマイナスだった。 |
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高校生 就職内定率48% 文科省調査 前年を1ポイント上回る |
2003/12/18 朝日新聞朝刊
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来春に卒業する高校生のうち就職を希望する生徒の内定率は10月末現在で48.1%だったことが、文部科学省が17日に公表した調査結果でわかった。過去最低だった前年同期を1ポイント上回り、01年、02年と続いた下落が上昇に転じた。女子は前年同期と同率の44.1%だったが、男子は51.5%で1.8ポイント伸びた。
文科省は都道府県などを通じて高校生全員を対象に毎年10月末、12月末の内定率と翌年3月末の決定率を調べている。上昇で好転の兆しが伺えるが、同省は「50%に届かず、厳しい状況は変わっていない」と慎重だ。調査結果によると、卒業予定者約124万人のうち、就職希望者は23万3000人。そのうち内定者は約11万2000人で、残り約12万1000人の就職先が決まっていない。 |
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3割がパート |
2003/12/18 朝日新聞朝刊
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厚生労働省が17日発表した03年上半期雇用動向調査で、今春の高校新卒で就職した人のうちパートタイムの占める割合が、前年より5.9ポイント上昇して31.2%になったことが分かった。全ての学歴の新卒者の合計でも2.0ポイント増の16.2%で、いずれも集計が現在の形になった91年以降では最高だった。 |
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冬ボーナス製造業主導 1.48%増、2年ぶりプラス 鉄鋼は2ケタ増 本社最終集計 |
2003/12/17 日本経済新聞朝刊
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日本経済新聞社が16日まとめた今年冬のボーナス調査の最終集計(5日現在、有効回答952社)で、全産業の1人当たりの支給額(加重平均)は74万4042円と前年冬実績に比べ1.48%増加した。プラスは2年ぶり。業績回復を反映して製造業が2年ぶりの増加に転じ、全体を押し上げた。
2003年冬のボーナス業種別回答・妥結状況 (12月5日現在、加重平均、▲は減)
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社数 |
税込み支給額(円) |
昨冬増減率(%) |
平均年齢(歳) |
全体 |
952
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744,042
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1.48
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37.3
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製造業 |
698
|
740,691
|
2.92
|
37.5
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非製造業 |
254
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751,770
|
▲1.71
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37.0
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------------------------------- |
今冬交渉 |
404
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736,091
|
0.38
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37.2
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春闘、夏ボーナス交渉時に決定済み |
502
|
752,226
|
2.10
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37.4
|
その他 |
46
|
690,545
|
0.91
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37.9
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------------------------------- |
組合員平均 |
672
|
756,484
|
1.25
|
38.0
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従業員平均 |
191
|
727,088
|
0.72
|
35.8
|
モデル平均 |
89
|
678,682
|
3.46
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34.7
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個人の能力・部門業績反映 支給格差が拡大 「最大1.5倍以上」4割近く
2003年冬のボーナス調査最終集計で、個人の能力・成果や所属組織の業績に応じて、企業内で支給額の格差が広がっていることが分かった。回答企業の4割程度が最大で1.5倍以上の差をつけていると回答。格差を更に拡大するという回答も過半数に達した。 |
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就職内定率 遺児4割強 育英会調べ 「過去最悪の状況 進学もできず」 |
2003/12/10 日本経済新聞夕刊
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病気や自殺などで親を亡くし、あしなが育英会(東京・千代田)から奨学金を受けている高校3年生の就職内定率は12月1日現在で4割強にとどまっていることが同会のまとめで分かった。厚労省によると、昨年同時期の高校生全体の内定率は60.3%で、遺児は更に厳しい状況になっている。
調査は今年4月時点で「就職希望」「進学か就職か迷っていた」としていた奨学生328人を対象に実施し、283人が回答。内定を得たのは127人(44.9%)で、専門学校などに進学した高校生は38人(13.4%)いた。内定を得た遺児も臨時雇いなどが多いという。 |
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再就職先1年で未定 50-54歳、4人に1人 厚労省調べ 中高年なお厳しく |
2003/12/ 6 日本経済新聞夕刊
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就職活動を初めて1年たっても仕事が見つからない人の割合が45歳以降で急激に高まることが、厚生労働省の「求職者総合実態調査」で分かった。50-54歳は4人に1人、60歳以降は半分以上が1年以内に仕事が見つからなかった。同省は「雇用情勢は多少、改善したものの、依然として中高年に厳しい状況が浮き彫りになった」としている。
調査は2001年12月に公共職業安定所に求職を申し込んだ約2万人を対象に実施。同じ求職者の状況を継続して調べる狙いがあり、02年6月時点の調査に続いて03年1月時点の状況を聞いた。2回の調査とも回答した人は約1万人。 |
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サービス残業「ある」46% 成果主義広がり査定に影響懸念 申告時間を自主規制も |
2003/12/ 5 日本経済新聞夕刊
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連合がこのほどまとめた「労働時間管理に関する実態調査」によると、「職場にサービス残業がある」と答えた労組が半数近くに上った。「自己申告」で労働時間を管理している組合では6割近くが「時間通りに申告していない」と答えている。担当者は「職場で「サービス残業は違法」との意識を向上させる必要がある」としている。
調査は連合傘下の1261組合を対象に実施。687組合から回答を得た。
調査結果によると「サービス残業が多くの職場である」とした組合は9.2%と約1割。「一部である」をあわせると46.0%に上った。 |
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常用労働者「不足」に 98年2月以来 |
2003/12/ 4 朝日新聞朝刊
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厚生労働省が3日発表した11月の労働経済動向調査で、98年2月調査以来5年9ヶ月ぶりに、正社員を含む常用労働者の過不足状況が「過剰」から「不足」に転じた。パートでも不足感が強まった。
この調査は年4回実施。労働者の過不足状況は、「不足」と答えた事業所の割合(パーセント)から「過剰」と答えた割合を引いた指数で表すが、11月の常用労働者は、前回8月調査の「過剰」を示すマイナス5から、「不足」を示すプラス1に転じた。マイナス状態は98年5月調査から続いていて、過剰感が最大だったのは99年5月調査のマイナス20だった。11月調査で、パートはプラス5から同11へ「不足」が拡大した。 |
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現金給与2ヶ月ぶり減少 10月0.1% |
2003/12/ 1 日本経済新聞夕刊
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厚生労働省が1日発表した10月の勤労統計調査(速報値)によると、従業員5人以上の企業の月平均の現金給与の総額は28万4460円と前年同月比0.1%減り、2ヶ月ぶりに減少した。
生産活動が上向いたことで残業に伴う所定外給与は15ヶ月連続で増えたが、パートの増加傾向が続き、基本給にあたる所定内給与が減ったことが影響した。 |
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サービス残業代 半年で72億円支払い 厚労省調べ 本人らの訴え増加 |
2003/11/29 日本経済新聞朝刊
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今年3月までの半年間で従業員に「サービス残業」をさせていたとして労働基準監督署の是正指導を受けた企業は全国で403社に達し、残業代の支払総額は72億3899万円に上ることが28日、厚生労働省の調査で分かった。指導された企業の平均支払額は1796万円で、1人当たり平均11万円だった。
厚労省は前回、昨年9月までに1年半を対象に同様の調査をしており、この期間の支払総額は81億円。今回はこれをはるかに上回るペースだが、同省は「違法だとの理解が広がり、サービス残業をさせられたとの本人や家族からの訴えが増えた」とみている。調査は昨年1月から今年3月までに労基署が立ち入り調査をした結果、1社当たり100万円以上を支払ったケースを集計した。 |
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失業率は悪化5.2% 10月 |
2003/11/28 日本経済新聞夕刊
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総務省が28日発表した10月の完全失業率(季節調整値)は5.2%と前月比0.1ポイント上昇し、景気持ち直しの動きは雇用情勢の改善につながっておらず、失業率は高水準で一進一退を続けている。ただ、完全失業者数は5ヶ月連続で減り、厚生労働省が同日発表した求職者1人当たりの求人の割合を示す有効求人倍率(同)も10月は6年ぶりに0.70倍台を回復した。
有効求人倍率は前月より0.04ポイント改善。4ヶ月連続の上昇で、1999年10月以来の水準だ。新規求人数も前年同月比15.9%増えた。
10月の男女別の完全失業率は男性が5.4%と前月比0.1ポイント低下。女性は同0.2ポイント上昇し、4.9%だった。完全失業者数は343万人で前年同月に比べ19万人減った。一方、就業者数は同18万人減の6337万人。このうち会社員など雇用者は同4万人減の5332万人。ともに3ヶ月連続で減り、労働力人口は縮小傾向にある。 |
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就職内定率 女子高生3割切る 今秋現在 大学生も最悪、60.2% |
2003/11/15 朝日新聞朝刊
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来春卒業予定の高校生の9月末現在の就職内定率は34.5%で、過去最悪だった昨年同期を1.1ポイント上回ったものの依然厳しい状況にあることが14日、厚生労働省の調査でわかった。女子は29.9%で過去最悪を更新。厚労、文部科学両省が同日、公表した来春卒業予定の大学生の調査(10月1日現在)では、内定率が昨年同期を3.9ポイント下回る60.2%だった。
■高校生の内定率(9月末現在)■
北海道 |
13.4
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( 0.6)
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東 北 |
24.3
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( 1.3)
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関 東 |
40.5
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( 0.6)
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京 浜 |
34.3
|
(▼0.4)
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甲信越 |
37.3
|
( 2.5)
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北 陸 |
44.4
|
( 2.7)
|
東 海 |
54.6
|
( 2.5)
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近 畿 |
38.7
|
(▼1.3)
|
京阪神 |
41.7
|
( 1.0)
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山 陰 |
32.2
|
(▼1.3)
|
山 陽 |
38.0
|
( 0.2)
|
四 国 |
35.0
|
( 1.5)
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北九州 |
25.0
|
( 0.2)
|
南九州 |
22.2
|
( 0.9)
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■大学生の内定率(10月1日現在)■
北海道・東北 |
57.5
|
( 3.1)
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関 東 |
67.3
|
(▼6.6)
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中 部 |
57.5
|
(▼1.4)
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近 畿 |
61.8
|
(▼2.5)
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四国・中国 |
39.2
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(▼14.2)
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九 州 |
50.9
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(▼2.5)
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単位は%、かっこ内は前年同期比増減ポイント。▼は減少。 |
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失業率横ばい5.1% 9月 求人倍率は3ヶ月上昇 |
2003/10/31 日本経済新聞夕刊
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総務省が31日発表した9月の完全失業率(季節調整値)は5.1%で前月と同水準だった。完全失業者数が346万人、前年同月比19万人減と4ヶ月連続で減少したものの、就業者数も2ヶ月連続で減り、失業率は高止まりしている。ただ新規の求人が大幅に増加、求職者1人当たりの求人数を示す有効求人倍率(同)も0.66倍と0.03ポイント上昇するなど、雇用改善の兆しは続いている。
有効求人倍率は3ヶ月連続の上昇。情報技術(IT)ブームで求人が増えた2000年12月の水準まで回復した。新規求人数は前年同月比17.8%増。同省は「常用雇用を中心に自動車、機械など広い範囲で求人が増えており、雇用の先行きに明るさが出ている」と説明している。 |
▽ |
今夏ボーナス2年ぶり増加 3.0%増、厚労省調べ |
2003/10/28 日本経済新聞朝刊
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厚生労働省が27日発表した「2003年民間主要企業夏季一時金妥結状況」によると、大企業の今夏のボーナスの平均妥結額は78万1,930円と前年に比べ3.0%増えた。増加は2年ぶり。企業業績の回復を反映した。鉄鋼、自動車などが10%超の伸びだったが、建設、陸運などは減少、「業種格差は大きい」(同省)。
調査対象は資本金20億円以上、従業員1000人以上の上場企業で労働組合のある241社。 |
情勢・動向 |
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育児休業 2005年度から延長 厚労省方針 1月に法改正案 |
2003/12/28 日本経済新聞朝刊
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厚生労働省は育児休業の取得期間の延長を柱とする改正育児・介護休業法について2005年4月から施行する方針を固めた。企業にとって労務管理が複雑になったり、休みを取る従業員の代替要因を確保するといった負担増も懸念される。このため、厚労省は一定の準備期間が必要と判断した。来年1月に改正法案をまとめ、通常国会に提出する。 |
▽ |
パート・派遣に育休拡大 介護休業、分割認める 通常国会に厚労省提案 |
2003/12/25 朝日新聞夕刊
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パートや派遣社員など有期雇用の人も条件を満たせば育児休業や介護休業がとれる--。厚生労働省の労働政策審議会は25日、制度を改めるべきだとの建議をまとめた。これを受けて厚労省は、来年の通常国会に育児・介護休業法の改正案を提出する。成立すれば、周知期間を経て、05年度中に施行される見通しだ。
新たに育児・介護休業制度の対象になる有期雇用労働者は、休業を申し出た時点で、同じ企業に1年以上続けて雇用されている人。
育児休業の場合はさらに(1)子どもが1歳になる日以降も雇用の継続が見込まれる(2)2歳になる前に雇用関係が終了することが申し出時点で明らかでないこと、が条件。期間については正社員も同様で、従来通り子どもが1歳になるまでだが、終了時点で保育所には入れないなど特別な事情がある場合は6ヶ月を限度に延長できるよう改める。
介護休業の場合は、(1)休業開始予定日から3ヶ月を超えて雇用の継続が見込まれる(2)開始予定日の1年3ヵ月後までに雇用関係が終了することが申し出時点で明らかでないこと、が条件。期間(正社員も同様)は、これまで1人の家族につき1回限りで3ヶ月間だったが、通算3ヶ月間の範囲であれば介護が必要な状態になるごとに分割して取れるようにする。
また、子どもの看護休暇については、これまで制度化されていなかったが、小学校就学前を対象に、労働者1人当たり年5日と定める。
今年7〜9月の総務省労働力調査によると、女性の雇用者に占める非正社員の割合は50.8%。来年1月施行の改正労働基準法で、有期雇用の上限が原則1年から3年(専門職などは3年から5年)に引き上げられ、有期雇用と正社員の差が縮まることもあり、適用対象の見直しが課題になっていた。 |
▽ |
職業訓練費に出来高制 民間委託、厚労省方針 就職率に応じ支払い |
2003/12/19 朝日新聞夕刊
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厚生労働省は来年度から、公共職業訓練の委託先の専門学校に支給する委託費に、一部「出来高払い制」を導入する。受講者の就職割合に応じて1人当たり最高6万円程度の差額を設け、就職指導への意欲を引き出す。予算をつぎ込んでいる割に効果のあがらない雇用対策が多いとの批判を受け、ばらまき型から成果型への転換を図る。 |
▽ |
労組組織率2割切る 厚労省調査 リストラ原因 |
2003/12/18 朝日新聞朝刊
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今年6月末現在の労働組合の推定組織率は19.6%で、47年の調査開始以来、初めて2割を切ったことが、17日発表された厚生労働省の労働組合基礎調査で分かった。昨年同期に比べ0.6ポイント低く、28年連続の現象。比較的組織率が高い大手製造業や金融・保険業などでリストラが進み、組織率が低いパートタイムや派遣の労働者が増えたことなどが原因。組合員数は昨年同期比で2.5%減の1053万1000人、組合数は2.6%減の6万3955組合。戦後の一時期5割を超えた組織率が4割を切ったのは53年。その後、3割を切る83年まで30年かかった。 |
▽ |
余暇施設 「勤労青少年ホーム」 若者の就業支援拠点に |
2003/12/10 日本経済新聞夕刊
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厚生労働省は全国に499箇所ある「勤労青少年ホーム」を、フリーターの若者支援の拠点に衣替えする方針を固めた。身近にある同施設を若者同士の情報交換の場として活用してもらったり、地域の町おこしのイベントの企画・立案などを通し、職業意識を育てる考えだ。 |
▽ |
育児休業1年半に 厚労省が延長方針 |
2003/12/ 3 日本経済新聞朝刊
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厚生労働省は2日、法律で保障する育児休業の取得期間を現在の最長1年から最長1年半に延ばす方針を固めた。子供が保育所に入れない場合など「特別の事情」がある場合に限り、6ヶ月まで延長を認める。「最長2年程度」とする案もあったが、休業期間に大幅拡大に企業側が強く反発していることに配慮した。
4日の労働政策審議会雇用均等分科会に示す育児・介護休業法改正案の骨格に盛り込む。これを受け労使との最終調整を進め、年内に結論をまとめて来年の通常国会に法案を提出する。 |
▽ |
65歳まで雇用 段階的義務づけ 厚労省案、企業側は難色 |
2003/11/27 日本経済新聞朝刊
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厚生労働省は26日、高齢者の雇用確保策として、厚生年金の定額部分の支給開始年齢を2013年度までに65歳へ徐々に引き上げるのに合わせ、年金支給が始まるまで企業に従業員の雇用継続を段階的に義務付ける案を労働政策審議会に示した。ただ企業側は「法律による強制には反対」と難色を示しており、労使間の調整は難航しそうだ。厚労省はこれまでの議論を整理、経済界の反発が強い「65歳定年の一律義務付け」は見送る考えを示した。代案として、企業に(1)定年の引き上げ(2)希望者全員を対象とする再雇用など継続雇用制度の導入--のいずれかの実施を義務付け、65歳までの雇用を確保する案を提示した。 |
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雇用助成金 不正・不適正 51億円 過去10年間 回収19億円のみ |
2003/11/24 朝日新聞朝刊
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厚生労働省が過去10年間に新設した雇用創出のための助成金制度で、至急要件を満たさないのに、だまし取られたり、謝って支給されたりしたケースが少なくとも6助成金で1343件あり、総額で51億円に上ることが、23日までの同省のまとめで分かった。同省は返還を求めているが、昨年度までに約19億円しか回収できていない。
■雇用創出助成金の不正受給■
種類 ()は実施年度 |
支給総額
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不正額(件)
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不適正額(件)
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回収額
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中小企業雇用創出人材確保助成金(98〜03) |
207100
|
2311(370)
|
1888(891)
|
1740
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中高年労働移動支援特別助成金(98〜99) |
1700
|
45(1)
|
672(11)
|
45
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人材移動特別助成金(99〜00) |
14200
|
0
|
15(1)
|
0
|
中小企業地域雇用創出特別奨励金(99〜) |
5300
|
19(3)
|
11(2)
|
16
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新規・成長分野雇用創出特別奨励金(99〜) |
63800
|
98(20)
|
36(31)
|
105
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緊急雇用創出特別奨励金(98〜) |
8000
|
0
|
4(13)
|
4
|
合計 |
300100
|
2473(394)
|
2626(949)
|
1910
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※単位は百万円。02年度末現在。中高年労働移動支援特別助成金のみ03年に返還されたものを含む |
▽ |
紹介予定派遣、最長半年 |
2003/11/21 日本経済新聞朝刊
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厚生労働省は20日、製造業への人材派遣の解禁などを柱とする改正職業安定法・労働者派遣法の施行に向けた政省令・告示の改正案を固め、労働政策審議会に報告した。一定期間を派遣社員として働き、その後に正社員として採用される「紹介予定派遣」の派遣期間を最長6ヶ月としたほか、改正法の施行期日を来年3月1日とした。 |
▽ |
冬ボーナス2年ぶり増 本社中間集計1.51%増 製造業けん引 |
2003/11/20 日本経済新聞朝刊
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日本経済新聞社が19日まとめた今年冬のボーナス調査中間集計(11日時点、245社)によると、全産業の1人当たり支給額は前年冬の実績に比べ1.51%増の71万4197円(加重平均)と2年ぶりのプラスとなった。企業業績の回復を移し、今冬の支給額を秋以降に決めた企業や、業績連動の仕組みを持つ企業の伸びが目立った。
2003年冬のボーナス回答・妥結状況 (11月11日現在、加重平均、▲は減)
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社数
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税込み支給額(円)
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2002年冬比増減率(%)
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2003年夏比増減率(%)
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平均年齢(歳)
|
▽全体 |
245
|
714,197
|
1.51
|
0.86
|
38.0
|
▽製造業 |
211
|
698,573
|
2.43
|
0.72
|
37.9
|
▽非製造業 |
34
|
785,800
|
▲1.86
|
1.60
|
38.3
|
▽今冬交渉 |
24
|
706,124
|
2.11
|
6.56
|
36.8
|
▽春闘、夏ボーナス交渉時に決定済み |
214
|
718,243
|
1.32
|
0.47
|
37.9
|
▽その他 |
7
|
682,091
|
2.80
|
▲0.04
|
39.8
|
▽組合員平均 |
194
|
714,801
|
0.45
|
0.40
|
38.2
|
▽従業員平均 |
26
|
809,350
|
3.89
|
4.47
|
38.2
|
▽モデル方式 |
25
|
651,442
|
7.96
|
2.04
|
37.4
|
|
▽ |
大卒男子の初任給 初の20万円台 今年、厚労省調査 |
2003/11/15 日本経済新聞朝刊
|
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厚生労働省が14日発表した賃金構造基本統計調査によると、2003年の初任給(6月確定分)は大卒男子平均が前年比1.4%増の20万1300円と、初めて20万円台に乗った。大卒女子は同2.0%増の19万2500円。男女とも過去10年で最も高い伸びとなり、男女計では同1.5%増の19万8100円だった。
※高専・短大卒は男女計で同0.4%減の16万5300円。
高卒は男女計で同0.7%減の15万2900円。 |
▽ |
緊急雇用対策 交付金終了後も就業2.5% 「一時しのぎ」裏付け |
2003/11/13 朝日新聞朝刊
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政府の緊急地域雇用創出特別交付金で02年度に雇われた人のうち、半年の期間終了後に同じ事業所で正式雇用された人は2.5%にとどまることが厚生労働省の調査で分かった。同交付金は01年秋の緊急雇用対策で打ち出されたが、短期間の臨時雇用では一時しのぎにしかならないと、国会で追及されていた。厚労省は半年後の就業状況の抽出調査をもとに効果をPRしていたが、調査対象が無作為抽出されていなかったことも判明した。
同交付金事業は、一定期間の生活保障をすることが最大の目的ではあるが、安定雇用につなげることも重要な課題だ。 |
▽ |
精神障害の労災請求 急増 4-9月厚労省まとめ 200件超、最悪ペース |
2003/11/10 日本経済新聞夕刊
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仕事のストレスが原因でうつ病などの精神障害を発症したり、自殺したとして労災請求した件数が今年度上半期ですでに200件を超え、過去最多の昨年度を上回るペースで増えていることが10日、厚生労働省のまとめで分かった。専門家は、精神障害での労災認定が幅広く知られるようになったことに加え、リストラ不安など、厳しい雇用環境が背景にあるとみている。
自殺は前年同期上回る
同省によると、今年4-9月に職場での災害や過労、配置転換、人間関係のトラブルなどが原因でうつ病や統合失調症などの精神障害になったとして労働省や遺族が労災請求した件数は、前年度同期(148件)の1.4倍にあたる203件。既に過去最多の前年度1年間(341件)の6割に達しており、記録を更新するペースとなっている。このうち、自殺に至ったケースの請求は69件で、前年度同期を16件上回った。
精神障害の労災請求が急増している背景について、過労死弁護団全国連絡会議幹事長の川人博弁護士は、うつ病なども労災に認定されるとの認識が広まったほか、厳しいリストラによる解雇の不安が高まったり、サービス残業などで過重労働が増えていることがあるとみている。 |
▽ |
雇用助成金6制度統廃合 「実績ない」指摘受け 厚労省が来年度 |
2003/11/ 5 朝日新聞夕刊
|
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厚生労働省は、失業者を雇い入れたり、社員の能力開発をしたりした企業などに支給する雇用対策の助成金が使われていないとの指摘を受け、来年度、現行の35制度のうち6制度を廃止・統合する方針を決めた。長引く景気の低迷で企業の側に新規雇用や職業訓練をする余裕がなくなってきていることが背景にあるが、緊急雇用対策として対症療法的に助成金制度を次々と新設していく政策のあり方も見直しを迫られている。
廃止するのは、▽中小企業人材育成事業助成金▽情報関連人材育成事業助成金▽勤労者財産形成基金設立奨励金。
■■廃止・統合される雇用対策の助成金■■
種類 ( )は創設年度 |
02年度予算(上段) 決算(下段) 単位円 |
厚労省の対応とコメント |
中小企業人材育成事業助成金 (90) |
|
1億3000万 ( 23件)
|
●廃止 「景気が悪く、会社の職業訓練が減った」 |
2200万 ( 3件)
|
情報関連人材育成事業助成金 (99) |
推進助成 |
1億0039万 ( 42件)
|
●廃止 「高度なIT講習に必要な講師が不足していた」 |
1817万 ( 13件)
|
派遣奨励 |
1270万 (254件)
|
215万 ( 52件)
|
団体助成 |
2億7753万 (1団体)
|
2億6853万 (1団体)
|
勤労者財産形成基金設立奨励金 (78) |
|
30万 (1件)
|
●廃止 「過去5年間、支給実績がない」 |
0 (0件)
|
介護能力開発給付金 (00) |
|
2億6887万 (7448人)
|
●キャリア形成促進助成金へ統合 「業界に能力開発の余裕がなかった」 |
2818万 ( 975人)
|
移動高年齢者等雇用安定助成金 (01) |
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60億 (3万人)
|
●労働移動支援助成金へ統合 「実績も悪く同目的の制度があった」 |
4013万 (1762人)
|
|
中小企業雇用支援助成金 (03)
<予算額のみ> |
基盤人材確保
雇用管理改善 |
30億3036万 (3778件)
6億0082万 (2218件)
|
●中小企業人材確保推進事業助成金と一本化 「分かりやすい制度にする」 |
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▽ |
中途採用強化 9.3%増 主要1000社本社調べ 来春大卒は7%減 即戦力重視一段と |
2003/10/28 日本経済新聞朝刊
|
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主要企業による人員採用戦略の変化が明確になってきた。日本経済新聞社が27日まとめた「2004年度採用状況調査」によると定期採用の大卒内定者(来春入社予定)は今春実績比7.0%減で、2年連続のマイナス。半面、必要な時期に専門職などを補充する中途・通年採用の2003年度計画人数は前年度比9.3%増となった。企業が新卒定期採用を抑え、即戦力の中途採用を増やす動きが一段と強まっている。
企業の採用計画(伸び率%、▲は減) |
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2003年4月
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社数 |
内定数 |
実績数 |
実績比伸び率 |
▽新卒定期計 |
891
|
79,546
|
88,893
|
▲10.5
|
大卒合計 |
896
|
63,869
|
68,682
|
▲7.0
|
文科系 |
770
|
24,540
|
26,004
|
▲5.6
|
理工系 |
770
|
23,250
|
24,047
|
▲3.3
|
短大・専門学校・高専卒計 |
818
|
4,740
|
6,601
|
▲28.1
|
高卒計 |
823
|
11,221
|
12,144
|
▲7.6
|
|
|
2002年度
|
|
社数 |
2003年度計画 |
実績 |
実績比伸び率 |
▽中途・通年 |
285
|
11,323
|
10,354
|
9.3
|
|
▽ |
サービス残業、2割超で 厚労省まとめ 1500事業所に是正を指導 |
2003/10/23 日本経済新聞朝刊
|
|
全国の労働基準監督署が残業代の支払いについて約4300事業所を調査した結果、全体の2割以上の事業所で労働時間通りに残業代を支払わない「サービス残業」が見つかったことが22日、厚生労働省のまとめで分かった。割増賃金の算定方法を間違えたケースなども含めると、全体の4割近くで未払いが判明。同省は約1500事業所に是正を指導した。 |
▽ |
働き方柔軟に 労働関連法制厚労省見直し 生活様式に対応 |
2003/10/15 日本経済新聞朝刊
|
|
厚生労働省はパート社員の増加など雇用形態の多様化に合わせ、労働基準法など労働関連法制の抜本的な見直しに着手する。1日8時間以下などとしている労働時間規制について、管理職などに限らず一定年収以上なら職種に関係なく幅広く適用除外を認めたり、パート社員の残業代割増率を通常より高くすることなどを検討する。多く働いて高収入を得たい人、残業したくない人など、様々な働くスタイル、雇用の仕方を選べる環境を整える。2005年中の法改正をめざす。
※有識者で構成する専門研究会を発足。「仕事優先」「仕事・生活調和」「生活優先」の3つで柔軟な制度を検討する。 |
▽ |
労使紛争処理の命令違反 罰金最高10倍に 厚労省方針 |
2003/10/ 2 日本経済新聞朝刊
|
|
厚生労働省は、労使紛争を処理する行政機関である労働委員会の命令に違反した企業への罰則を厳しくする。現行は10万円の過料・罰金を5-10倍に引き上げる方針だ。違反企業への制裁を重くすることで労働者の迅速な救済を狙う。来年の通常国会への提出を予定している労働組合法改正案に盛り込む。
労働組合員であることを理由にした解雇などで生じた労使紛争は、労組や労働者の申し立てを都道府県の地方労働委、国の機関の中央労働委が審査する。企業側に不当行為があると認めた場合、労働委は企業に対し労働者の職場復帰などを命じる。 |
▽ |
再就職支援、報酬3段階 民間委託、1人最大70万円 厚労省案 定着度合いで増額 |
2003/10/ 1 日本経済新聞朝刊
|
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厚生労働省は就職相談から職業紹介までを一括して民間の職業紹介か医者に委託する長期失業者の再就職支援策を固めた。就職先への定着度合いなどに応じて委託費を最大で2.8倍、1人当たり70万円まで増額する「成功報酬方式」を初めて導入する。8月の完全失業率は低下したが、雇用のミスマッチによる長期失業問題はまだ深刻なため公的支援を強化する。 |
その他読み物 |
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▽ |
雇用保険 不正適正支給、1億円余 検査員指摘 再就職隠し続ける |
2003/11/29 朝日新聞夕刊
|
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再就職先の給料が安いので、就職したことを隠して失業手当をもらい続ける--。長引く不況を背景に、雇用保険の不適正な支給が02年度、421人分1億2896万円に上ったことが、28日公表の会計検査院の決算検査報告でわかった。 |
▽ |
労働政策抜本見直し 厚労省が大臣懇談会 |
2003/11/26 日本経済新聞朝刊
|
|
厚生労働省は今後の労働政策の方向性を抜本的に見直すため、学識者で構成する厚労相主宰の懇談会を新設する。2006年をピークに人口減に転じる見通しの中、労働力不足時代をにらんで円滑な労働移動の推進、職業訓練の強化、高齢者や女性の就業促進など労働政策のあり方を幅広く議論する。12月にも第1回会合を開く。
懇談会の名称は「労働者生活を中心とする社会のあり方に関する懇談会」。大学教授など約10人をメンバーとし(1)国際化の進展(2)知識社会の到来と個人中心の制度体系(3)少子高齢化の進展(4)地域雇用(5)経済社会環境の変化と労使関係--の5項目に対応する政策を検討。来年6月をメドに報告書をまとめ、2005年度以降の予算編成に反映していく考えだ。 |
▽ |
転職情報はネットから 登録200万人突破 利用、情報誌を抜く |
2003/11/22 日本経済新聞夕刊
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インターネットで転職情報を提供する主要サイトの登録会員数が200万人を突破した。無料で閲覧できる求人情報の更新頻度の高さなどが評価され、民間の2003年度転職活動方法調査では「サイトの利用」が「情報誌の購入」を初めて追い抜いている。利用者急増を受け、サイト運営各社は人員の拡充や動画配信など内容の充実に動き出した。 |
▽ |
ベア統一要求、3年連続見送り 連合方針 |
2003/11/22 朝日新聞朝刊
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連合(笹森清会長)は21日、東京都内で中央委員会を開き、3年連続でベースアップ(ベア)の統一要求を見送り、賃金カーブの維持確保を柱とする04年春闘方針を最終決定した。中小企業については、賃金カーブ自体が不明確なところもあるため、定期昇給確保の目安として5200円の要求額を決定した。また、独身の若者が生活できる最低賃金を時給840円とし、790円以上の到達をめざす。パート労働者の時給の10円以上の引き上げ、サービス残業の撲滅、については、昨年に引き続き重点課題としている。 |
▽ |
中小賃上げ要求 基準額5200円 連合が来春方針 |
2003/11/14 日本経済新聞朝刊
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連合は13日、来春闘に向けて定期昇給制度を持たない中小企業向けに設定する賃上げ要求の基準額を5200円とする方針を決めた。連合傘下労組のある300人未満の企業で働く高卒技能職の1年当たり平均昇給額を基に算出した。
連合は来春闘で賃金カーブ(定昇相当分)維持を最低限の要求とした掲げるが、制度自体がない中小企業も多いため、目安となる金額を示す必要があると判断した。
また、独身の若者が生活できる最低限の賃金を月額14万6000円と設定した。 |
▽ |
日本の労働力不足回避 「母親の就労率向上急務」 OECD指摘配偶者優遇が妨げ |
2003/11/ 5 日本経済新聞夕刊
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働く母親への支援を拡充すれば日本は将来の労働力不足を避けられるのに現実はそうなっていない--。経済協力開発機構(OECD)は4日発表した「子供と上司−仕事と家庭生活とのバランス」と題する報告書で、日本に対して女性の就労率を男性並みに引き上げるよう強く促した。
報告書は、「日本の女性は結婚すると70%が労働市場から撤退する」と指摘。育児が一段落してから仕事を見つけても、低賃金で不安定な職に就くことが多いと現状を分析した。
日本の大卒男女の就労率を比較すると、男性が75%なのに女性は65%。「この大きな格差は人的資源の無駄な投資を映している」と批判した。
OECDは医療・年金制度や企業の手当などで配偶者を過剰に優遇していることが女性の就労を結果的に妨げていると分析。育児休業などの利用促進や質の高い保育施設の供給、雇用の年齢制限撤廃などを提言した。 |
▽ |
若者の職業能力認証 来年度から厚労省が新制度 学習指針を作成 |
2003/11/ 3 日本経済新聞朝刊
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厚生労働省は来年度から、10-20代の若年層に対象を絞った職業能力の認証制度を創設する方針だ。文書作成やパソコンの基本操作など若年層に求める職業能力と、それを認証する資格試験を例示する「学習指針」を作成し、資格取得者に国が証明書を発行する。雇用が不安定な若年層の就業を後押しするのが狙いだ。 |
▽ |
シングルマザー採用で優遇措置 厚労省が方針 |
2003/10/30 日本経済新聞夕刊
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不況に苦しむ母子家庭の母親の就労支援を打ち出している厚生労働省は30日、庶務などを担当する非常勤職員にシングルマザーを積極的に採用する方針を固めた。7月に成立した母子家庭支援の特別措置法を受けた措置で、応募者の条件に大差がない場合は母子家庭の人を優遇する考え。
省内の関係10部局の課長らによる「母子家庭雇用促進チーム」の会合で30日午前、意見をとりまとめ、社会福祉法人や公益法人などにも同様の配慮を要請していく。 |
▽ |
「法改正 定年65歳に」坂口厚労相 継続雇用も訴え |
2003/10/22 朝日新聞朝刊
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坂口厚生労働相は21日、仙台市内で講演し、高年齢者雇用安定法を改正して定年を原則65歳とする考えを示した。現行法は60歳定年を義務化しているが、厚生年金の支給開始年齢が段階的に引き上げられるため、定年から年金受給開始までの間の生活不安を指摘する声もあがっており、こうした状況を踏まえての発言。
坂口厚労相は、65歳までの定年延長や企業による継続雇用を「原則として義務づける。できないところには、その理由を明示してもらう」と述べた。 |
▽ |
発明報酬 労使で事前算定 特許庁が法改正案 ルール作り求める |
2003/10/16 日本経済新聞朝刊
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特許庁は従業員が職務の一環として生んだ「職務発明」の報酬は労使で決めるとする特許法の改正案をまとめた。売上高の一定割合など、事前に算定ルールを作っておくよう求める。従業員は算定方法に意見を反映できるほか、企業は従業員から予期せず高額の報酬を要求されるリストラを減らせる。現在は企業が一方的に決める場合が多く、退職した元従業員による訴訟が相次いでいる。 |
▽ |
基礎年金の国庫負担 段階的引き上げ首相が検討表明 |
2003/10/15 朝日新聞朝刊
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小泉首相は14日、年金制度改革で焦点となっている基礎年金の国庫負担割合(現行3分の1)を2分の1へ引き上げる問題について、「1年間で上げる必要はないと思っている。何年かけて2分の1にするのか、議論していい問題だ」と述べ、段階的に引き上げる方向で検討を進める考えを表明した。自民党の「政権公約」を発表する記者会見で語った。 |
▽ |
雇用助成金 事業者対応を改善 厚労省が全国指示 対象者把握しやすく |
2003/10/15 朝日新聞朝刊
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厚生労働省は、利用されない雇用対策の助成金を活用してもらうため、制度の運用を改めることを決めた。全国労働局職業安定部長会議を開き、指示する。また、現在、35ある助成金をわかりやすく説明したコーナーを、11月中に厚労省のホームページに設ける。雇用創出の助成金の5割が使われていない実態を伝えた朝日新聞の報道を踏まえた措置。
※対象は「不良債権処理就業支援特別奨励金」「地域雇用受け皿事業特別奨励金」 |
▽ |
雇用助成金 5割残る 厚労省の創出「目玉策」 見込み10万人 支給51人だけ 本社集計 |
2003/10/13 朝日新聞朝刊
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新たな雇用をつくり出そうと、厚生労働省が過去10年間に創設した19の助成金制度のうち、昨年度までの決算が確定している10助成金について同省の資料をもとに朝日新聞社が集計したところ、予算を消化した割合は50.7%で、半分は使われていなかったことが分かった。10万人を見込んだのに51人にしか利用されなかった制度もあった。制度の効果を十分に検証せずに、次々と助成金制度を新設していく雇用対策のあり方が問われそうだ。
※「目玉策」として新設された10助成金:制度創設時から昨年度までに予算総額=5034.5億円、決算総額=2550.5億円(消化率50.7%) |
▽ |
「雇用の安定重点課題に」連合定期大会始まる |
2003/10/ 2 日本経済新聞夕刊
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連合(笹森清会長)の定期大会が2日、2日間の日程で東京都内で始まった。失業率が5%台に高止まりする中、安定した雇用の確保などを重点課題とした2004-05年度の運動方針案を提案した。
運動方針は(1)政策要求による雇用創出や基礎年金の国庫引き上げの実現(2)パートタイマーの待遇改善や不払い(サービス)残業撲滅など労働条件の向上--などを重点課題とした。 |