謎の村雨城の謎


ナ|謎の村雨城

THE SEACRET OF MURASAME CASTLE.

Nintendo
FAMILY COMPUTER DISK SYSTEM
1986

ジャンル| ACTION
目的| 謎の生命体を倒すこと。



86年の4月に発売された謎の村雨城の画面をぱっと見た感じは、ゼルダの伝説の時代劇版という感じである。ディスクシステムの初期に発売された作品である。

ディスクシステムのソフトは、ある一定の期間の後に、ディスクライターという冷蔵庫みたいな機械が設置されたおもちゃ屋さんに500円をもっていくと、書き換えてもらえるというシステムをもっていた。

2月に発売されたゼルダもクリアしたし、さて次は謎の村雨城でも行くか、というのがだいたいの気分だったように思う。たった500円で新作が遊べる、すばらしいシステムの力が今発揮するときだ!ゼルダがすばらしいタイトルだっただけに高まる希望。

ただゼルダがシリーズ化され、今でも任天堂を代表するタイトルとなっているのに対して、謎の村雨城は、中山美穂のときめきハイスクールと同様、任天堂の歴史からなかったかのように抹殺されている。

それがタイトルの評判や出来を十分に表しているように思われる。マリオがゼルダなら、ルイージが謎の村雨城みたいな。存在感が希薄。

なにがこのソフトを忘れ去られたソフトにしたかと言うと、その理由の一つに難しかったからである。ぼくも書き換えてプレイした口だが、ただただ難しかったという印象しか残っていない。それもゼルダのような分別ある難しさではなく、ただいたずらに難しい。

だからタイトルの謎は、城が謎の生命体に支配されたということから来ているらしいのだが、その謎の生命体を見ることができた人間はかなり少なかったように思われる。アクションゲームというよりも、むしろシューティングゲームの感が強かった。

そしてファミコンのシューティングゲームというのはだいたい難しい物と相場は決まっている。謎の村雨城の謎の生命体ってなんだろう。2003年、発売から17年しても、今だぼくの中には謎として残っている。


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