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光栄の野望
ノ|信長の野望 全国版
Nobunaga's ambition ver.nationwide
光栄(現コーエイ)
FAMILY COMPUTER
1988
ジャンル| シミュレーション
目的| 全国を統一すること
名を残すゲームというものがある。たとえば、革新的なアクションゲームとしての、「スーパーマリオブラザーズ」だったり、ファミコン初の本格RPGの「ドラゴンクエスト」だったり、ちょっとした段差ですぐ死ぬ、ヒアルロン酸とコラーゲンが足りてなくてひざが弱いんじゃないかと思う「スペランカー」など。
この「信長の野望全国版」も、名を残すゲームの一つである。アクションが主流の中で、ファミコンの中では、本格シミュレーションということよりも、注目すべき点は、値段である。同時期に発売のいまだにドラクエの中で最高という人も多い、ドラゴンクエスト3が5900円なのにたいして、信長の野望は9800円という値段を光栄はつけた。光栄の野望である。
信長の野望は2メガビット+128Kビット+バッテリーバックアップという構成だったので、高くなるのはある程度は仕方がない。ただ、ドラクエ3も2メガビット+バッテリーバックアップという構成で、5900円である。ちなみにスーパーマリオ3は3メガビットで6500円。
これだけ高価になると、カートリッジがプラスティックではなくて、金ででもできているかと思いたくもなるが、それは報告されていない。
信長の野望は、PCからの移植だったので、いわば、ファミコン界に黒船が現れたようなものである。そこで価格破壊をするかと思いきや、逆価格破壊。
また、信長の野望というからには、信長に使用許諾を得ているのかどうかが気になるところである。死人に口なしか。知名度はあるが、使用料を払わなくてもいい対象に光栄はたくみである。三國史とか。
だが、まさか信長も自分の死後数百年もたち、コンピュータが作られ、そこでゲームになって、自分が成し遂げなかった全国統一を、小学生が代わりに成し遂げるとは夢にも思わなかっただろう。本能寺で殺されてはみるものである。よくわからないが。
だが9800円という値段は、光栄の野望の第一歩に過ぎなかった。1990年には信長の野望 戦国群雄伝を11800円で発売し、三國志2は、ついにファミコン本体と並ぶ、14800円で発売するに至った。セレブソフトである。
人を選ぶソフトというのは多々あるが、光栄のシリーズは、財布を選ぶソフトであり、それを持つ人は、ヒルズ族みたく、光栄族と呼ばれたとか、呼ばれなかったとか。
bitnik.jp
2008
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