2000.5月に飲んだワイン


5/27〜6/2

5/27 1998 St-Julien B.Dujol&H.de Bouard 地名ワイン。しかし60%がタルボ40%デュークボーカイユの畑だそうだ。トップシャトーの畑のブレンドというのはなんか悪いことでもしているようなドキドキ感がある。非常に美味しく出来上がっている。この土地ならではの土臭さがほんの少し感じられる、コレはすごいことだと思う。なにしろ、よっぽど良い物で、しかもアタリのワインでなければ最近感じることが少なくなっている土の香りを、少しでも持ち合わせている。ということでこの値段では考えられない深みを感じた。味的には流石にタルボが強く打ち出している。ア!デュークの土の香りかもしれない。個人的にデュークには細く枯れた感じがするんだけど、それがすこしスパイスとして利いている。タルボのイメージは健康的で濃厚。よく小説に出てくる、気がつかない病気を抱えたアスリートの悲哀的な美味しさ?段々変な方向に行ってしまった。ようするに相当旨い。
5/28 1997 Bouzeron Aligote Domaine Villaine ロマコンのオーナーの一人ド・ビレーヌが経営に携わる。しかしコート・シャロネーズといわれてもどこにあるのかさえ思い浮かばないとは・・ちょっと情けない。Mercureyとか、そのすぐ上が畑、といわれると納得するんだけど・・。で、肝心のワインの中身は開栓と同時に香り立つとても良い香りと、相反するようにとろみがあるとさえ言いたい濃厚な舌にからみつく芳醇な味わい。とてつもなく良くできている。0を一つ付け間違えてもそれなりに納得してしまうかもしれない位。ちなみに1,980円ぐらいのバーゲンプライスです、これは。久しぶりに納得できる白でした。ただ若過ぎなのでもう何年かしたら・・・。とてつもない物に化けるか、それとも・・・。
5/29 Ch Lumiere 山梨 久しぶりに本当に久しぶりに日本のワイン。“どっちの料理ショー”という番組の特選素材に良く出てくるので見つけたら飲んでみようと前々から何となく探していた。90と95のビンテージがあったけど、90は1万円もしていて流石に買う気がおきなかった。95は3,000円だったので試しに一本買ってみた。確かに美味しい、なんとも上手にできている。濃厚な国産ワインだと何故か変に渋かったり雑味だらけだったりしがちだけど、みごとに国際レベルで語れるワインに仕上がっている。ほんのりチョコ・ハーブ系の香りが感じられる。時間を掛けると徐々に良くなってくるところもたいした物だ。何かの折りにもう一度飲んでみたい。
5/30 1983 Ch Haut Brion Graves 言わずとしれたオーブリオン。この83というビンテージは業界の評価は低めなんだけど、個人的にとても思い出深いビンテージで、今日というちょっとした記念日に開けた。ワインにはまり始めたころその高額から、清水の舞台から飛び降り状態で購入して、お陰でワインの本当の美味しさを気付かせてくれた一本です。ただ残念ながら当時の値段で今売っていたら数本買い込むであろう程現在ではワインそのものが高騰してしまった。ま〜一時期よりはましになってきたけど。久しぶりに飲んでみて、僕的には「少し軽いな」という感じだったんですが、家のご意見番は「いや相当重い」と食い違いを見せました。これは比較的珍しい食い違いなんですが、美味しいと言うことには当然一致。何とも言えない奥底から感じる甘さ、舌に絡むようなテイスト、バランスのとても良い程良く熟成したグランバンです。幸せ!
5/31 1998 Volkacher Ratsherr Kabinett Franken フランケンの白。相変わらず開栓と同時に青林檎ような何とも爽やかな良い香りが立つ。さっぱりした口当たりとは裏腹に舌にからみつくとろみがある。やはりフランケンは美味しい、特に日本食には抜群の相性を誇る。みそ汁に合うワインなんてコレくらいでしょう。フランケン熱が少し冷めていただけに、又少しはまり直しても良いかなと思う。
6/1 1997 Ch de Pibarnon Bandol チリの優秀なワイン。何とも濃厚なチリらしい感じ。しかしこれほど濃厚感を持ったチリ、というかワインは少ないと言えるほど濃厚。チョコのしかもビターな感じが後を引く。おもしろい。バランスもよく濃厚だからといって嫌みな感じはまったくなく、食べるものに旨く合えば抜群に本領発揮するであろう、何に合うのか・・・?思い当たらないのだけど。
6/2 1969 Ch Latour Pauillac まず69という年は外れ年とされています。68が全く語られることのない程の外れだとすれば69は2〜3行分だれか(RP)が語るぐらい、しかもめちゃくちゃなことを・・・。そんあこともあってあまり迷わずに開けました。今日はすごく久しぶりにアルバイトが来て(基本的に私のバイトさん達は在宅でこなす)その人はフランスはソルボンヌ大学に留学中にワイン好きが高じて醸造学科でボルドーへ行って、ワインを作ってきてしまうほどのワイン好きで、何を隠そうこの人の影響でここまでワイン好きになった気がする。で、このワインは非常に状態が良くポムロムにしては薄い感じだけどそれでもこの年月を過ごしてできたひねた感じとまろやかな感じが心地よい。ただラトゥールだといわれなければ、デュークボーカイユあたりの70位の感じ(そこまで土臭くはないか・・)。しかし世紀の外れ年でこれほど楽しめるなんて、流石に偉大なシャトーだ。

今週はグランバンを2本も開けてしまった。それだけ記念日やら来客が有ったって事だけど・・。仕事も少しだけ落ち着きを取り戻して身体が楽になってきたので、とても落ち着いて美味しく飲める今日この頃。しかし書き込みが増える増える。


5/20〜5/26

5/20 1998 Gevrey Chambertin Clos Prieur Frederic Esmonin 最近はブルを飲まないな〜と思い立ち、更に久しぶりのシャンベルタン系列。とてつもなく酸味がきつく、普段なら飲めたもんじゃない、等と言い出しそうだけど久しぶりの感覚に苛立つことなく時間をかけてみた。開栓から5時間ぐらいしてようやく落ち着き、少しだけチョコやバニラが顔を出した。しかしその頃には残り少なく・・・。値段の割に何年か寝かせるタイプだった。
5/21 1997 Cvt Merlot Rapel Valley この手のコンチャイトロは何を飲んでも同じに思える。確かにたいした値段差は無い、しかし産地の違いを感じないせいなのかコンチャイトロ・メルローというだけでいったい何種類存在するんだろう?と思ってしまう。現実的な検索はとりあえず置いておいて・・。たっぷりとした太陽を燦々と浴びて濃厚な果樹味をいかしたなんとも健康的なワイン。今日は、家族と飲み屋で“大七”という日本酒を結構飲んだ後で珍しく父がワインを飲むと言い出して、近くの安酒屋で適当に選んだもの。がぶ飲みにするにはとても良い。
5/22 1997 Gagliole Vino da Tavola Italia このクラスとは思えない整った、それでいて濃厚な味わい。実際、基本的な物を全て揃って持ち合わせ、これを優れたバランスの中で保っている。非常に美味しい。それでいて安い。VIVA! ITALIA!!
5/23 名古屋からエネ賞の作家が来て、銀座で歓迎会。イタリアの白とカルフォルニアの赤を飲んだ。特に書くべくもない安物だけど、サービスの仕方が非常に良くてとっても美味しく飲めた。銘柄は忘れました、丁度デジカメをもっていた人がいたので撮ってもらおうとしたらメディアを忘れてきていて記録できませんでした。
5/24 1990 Pulignano Italia 90年物だけあってまろやかな旨味がある。程良い熟成感と果樹味が旨くバランスを保っている。イタリアもののよくある脳天気さからはかけ離れた落ち着いた感じがする。とっても美味しい。
5/25 1996 Robert Mondavi Cabernet Sauvignon Napa Valley この間モンダミ名のすこぶる安いのを飲んでなんか釈然としなかったので、ごく普通にモンダミといえばコレ的な物を飲んでみた。確かに美味しい、凝縮感といいカベルネの良いとこを良く出していてこの上なく満足。ただなんか機械的に計算されたような感じがした。この感じはオーパスワンにも通じるんだけど、足し算で値段と共に何かが加わっていくように仕組まれているのでは・・・。なんて思ってしまった。とても美味しかった、それは掛け値なし。
5/26 1997 Les Forts De Latour Pauillac 所謂ボルドーを(サンテエミリじゃない地域)最近飲んでいないと気がつき、自分にとって基本中の基本のようなこれ。ん?ラトゥールらしさが・・・。美味しいにはとっても美味しいけどこんなもんだっけ?なんともいえない“あの感じ”がない。たばこの吸いすぎで舌がやられたか?それとも以上に破格値だったのはコレに起因するのか・・。もう一本買ってあるので状態をもう少し良くして再度トライ。

今週は一息付けそうで、やっぱり気が狂うほど忙しかった。(でも飲むことだけはやめないケド・・)


5/13〜5/19

5/13 1997 The Bend in the River Rivaner&Riesling フランケン以外で唯一飲みたくなるドイツの白。フランケンのような爽やかさはないが、変に甘かったりせず軽快な感じが良いと思う。
5/14 1996 Ch-Macquin St Georges St-Emillion 比較的定番のサンテエミリ。今回はいつものエノティカではないところで購入。さしたる変化はなかった。やはり美味しい。
5/15 1997 Ch-Chauvin St-Emillion このワインについては、良い印象がなかったはず。過去飲んだ物は堅すぎたり何らかの不満を持っていたように記憶している。ただ、誤解だというか、これはすんなりと美味しかった。流石にこのクラスまで来ると味の奥底に複雑実を感じれる。とても安く(プライスカードの着け間違え?・・と思うくらい)出ていたので、まだあったら気付かれる前に買っておこうと思う。

5/16 1997 Ca Dcl Vispo? う!読めない。本日は出張で群馬県で飲んでいます。いつも行く大好きな酒屋さんで大量に買い込み、その中の一方を飲んだ。イタリアものにはまっているらしくイタリアものを大量に勧められ、購入してきた。確かにこれもイタリアものにありがちなチープさは無く、しっかりしたボディをもつ。イタリアを少し見直してしまった。
5/17 1997 Villa Pillo Toscana Syrah イタ物。シラー種はあまり飲まないんだけど・・。濃厚にして凝縮感があり、それでいて軽快な感じをどこかに持っている。もっと暑いところにあるような太陽の恵みを感じる。ただチリのようなあっけらかんとしたものではなくイタリアの暗さも持つ。イタリアを結構見直してしまった。
5/18 1997 Fattoria Poggiopiano Rosso di Sera Toscana 旨い。昨日のワインも確かに旨かったけど、これは・・・。とても濃厚で複雑実も持ち合わせ、ただ深いところではなく表層から中間層にかけてだけど。なんか今まで飲んできたイタリアワインは何だったの?という感じ。イタリアを心底見直してしまった。
5/19 2000 男山笹おり 日本酒。知り合いからこの時期にしかできない笹おりという男山のお酒を送ってもらってので飲んでみた。実は数年前まで私のベスト日本酒ランキングの上位にランクしていたお酒なんだけど、今回、あれ?こんなに甘かったっけと。最近は日本酒を受け付けない身体になってきているらしく、結構まわった。

イタリアバンザイ!でもあと二本しかストックがない。少し発注しますか。


5/6〜5/12

5/6 1993 Burgerspial Zum Hl.Gelst Franken 久しぶりのフランケン。前飲んだときのより安定していた。フランケンは結構繊細に管理を必要とするワインのようだ。聴いてはいたけど実感した。しかしあまり特徴のしっかりしないタイプ。
5/7 1997 Vosone Romanee Mongeard Mugneret 少し前に飲んだときは買ってすぐだったが、少し安定させて飲むと全然印象が違う。今回の方が本当の姿だろう。酸味もしっかりしていて、ボディーもモンジャールらしいしっかりした骨格を感じる。もう少し時間を掛けたくもなるが、現在から2年ぐらいが一番特徴を感じる時期か?あえて10年ぐらいしてもさして変わらないのか?値段が相当バーゲンプライスだったのでもう少し買っておくべきだった。
5/8 1997 Cabernet Sauvignon Vin de Peys D'OC Baron Philippe de Rothschild 作り手を聴けばとりあえず買ってしまうでしょう。しかし良くできたイタリアワインといった印象。ネゴシアンものとはいえ期待しすぎた。悪くはない、しかしたぶん二度と買わない。
5/9 1996 Cerre du Lion St-Julien とても軽めだけどしっかりしたサン・ジュリアン。というかサン・テステフのような印象。コスのサードに近い感じ。すこぶる安いので、少し買ってきて時間を掛けて飲んでみたい。ディリーとしていいかも。
5/10 1997 Woodbridge Robert Mondavi ロバートモンダミという名前はイヤと言うほど氾濫しているけど、なぜか意識して飲んだことがなかった。もしかすると飲んだことはあるかもしれないけど、それと思って飲んだのははじめて。だからどうした程度。実際はとてつもなく具合が悪くなって、半分も飲まずにダウンした。
5/11 昨日の残りを飲んだ。カベルネらしい香りの良いカルフォルニアを感じる。(行ったことないけど)体調も少し戻り、冷静に判断できた。ま〜もう買わないだろう。不味くは決してない、好みの問題。この値段ならやはりチリには敵わないと思うだけ。
5/12 1997 Les Fiefs de Lagrange St-Julien 良くできている。セカンドにしてもうすでに澱が出ている。ファーストを是非数年後に飲んでみたい。セカンドらしい軽めに仕上がった中にもトップシャトーのもつ深みを感じる。このストレートに見えてほんの少し、奥深くでなにか混沌とした感じがたまらない。

ついに倒れた・・・。しかしすぐに復活した。来週は仕事ついでに遠方の酒屋に久しぶりに行って来ます。


4/29〜5/5


4/29 1997 Chablis Domaine Jean Claude Courtault たまには白。安シャブリには多くを期待できないけど、たまにはあのバターのような舌にからみつく感触を味わいたくなった。樽香も少なく軽めなシャブリでした。
4/30 1996 Ch-Lilian Ladouys St-Estephe ここの土地の持つ土臭さが全く感じられない、ラベル通りのお嬢さん的ワイン。綺麗な味ではあるけど・・。しかし、何故か澱が多かった。
5/1 1998 Domaine de Saint Louis Vin de Pays d' Oc メルローが30%カベルネが70%位だそうだ。その通りの、他にはなにもないような(複雑実とか)でも健康的な旨さがある。しかし、メルローの方がやたら強く感じるのは、気のせいか?
5/2 1997 Faugeres J.M.Alquier ランドックの健康優良児的なワイン。独特のフルーティーさを楽しめる。結構深みもあるようだ。
5/3 いつものマルベック
5/4 ちょっと久しぶりにサンライズ・メルロー 安い!旨い!でも疲れて少し残す。
5/5 本日は子供の日なもので、屋上でバーベキュー。1997 Trapiche Cabernet sauvignon 考えたらこれ初めて飲む。まあ〜想像通りの味。 A.R.Lenoble Brut Reserve 夕暮れにはシャンパンでしょう。RP89をとったらしい。確かに美味しい。少し甘さも感じる。しかし酔いが回ってよくわからんかった。

今週はよく飲んだ。我が家は休日の方が疲れが蓄積されるのは何故?