2000年6月に飲んだ分


6/24〜6/30

6/24 1996 Ch-Soudars Haut-Medoc オーメドックには、いやな印象が付きまとい(かなり個人的な)あまり購入しないのだけど、スダールはよく飲む。若くても堅すぎず濃いめで、バランスの良い一本。
6/25 1997 Ipini Fattoria di Basciano Toscana 金曜日に送ってもらったワインのうちの一本。口に入れたとたんに広がる果樹味、ラズベリーのような木の実の爽やかさ。その後、深みとこく。これだけボディーに深み・重みを持たせながら、爽やかでしっかりとした果樹味を複合させる・・・。トスカーナあなどりがたし!やたら気に入った。しかしこのラベルデザインは・・・。偏見かもしれないが“ラベル買い”は絶対しない部類のもの。中身とのアンバランスさに勉強不足を感じる。でもこのラベルだけ見たら買わないだろうーな、怖くて。
6/26 外食先でピアドールの赤。よく行く店で、しかしここにはこのぐらいしかワインは置いていない。これ以下の国産もあるけど、勿論飲んだことはない。で、ピアドールといえば10〜・・年から前になると近所の酒屋で確実に手に入るワインだった気がする。もっと古くは学生の頃、気取って飲んだ気がする。あ!学生の頃といえばハンガリーの○○が、ものすごく濃く感じて、好きでよく飲んだ。最近飲んだら軽くて不味かった。ワインなんてまず飲まない頃でしたから。ピアドールは実は今でも美味しいと感じられるんです。ただ自宅に買ってきて飲むかというと・・・自信がないのですが。たぶんこの店で飲むから美味しく感じるのかもしれない、料理だとかその他の要素で感じは変わりますから。古い、あまり綺麗とは言えない店内で飲むから旨いのかな?ところでこの店、地元に住む俳優の“Mもと・れO氏”が本当に良く出没してあの声でしゃべっていて楽しませてくれます。
6/27 1997 Nuits-Saint-Georges Les Chaliots Michel Gros 上品な、育ちの良さを感じる。無駄な物を削いでじっくりと単独品種の良さを高めた非常に綺麗なワイン。若い割に酸味も強く出ず、でも後2〜3年したらもっとこなれるかな。ニュイサンの見本のような出来。
6/28 1997 Tenuta Di Valgiano Cesari 送ってもらったワインの内の2本目。なにしろ銘柄を指定して買わなかったので、詳しくはよく分からない。ファーストアタックはバニラが前面に出た果樹味。今まで飲んできたトスカーナとは一線を画す。(コレは何処のワイン?バルジアノって何処?聞いたことあるような、行ったことあるような、無いような?)充分に凝縮した旨味感。若くて健康な、それでいて軽くなく、深みを持っている。こんなワインはストイックなフランスじゃ作れないと思うし、チリでは雑すぎて、カルフォルニアではここまで深くできないと思う。ところでこのビンテージにして異常なぐらい澱が有ったのは謎。
6/29 1985 Vino NoBile Montepulciano トスカーナのDOCG、ビィーノ・ノービレ・モンテプルチャーノ読めないよ!。ビンテージ的にどう云った年なのか調べてはいないのだけど(イタリアは不得意分野)今まで飲んできたトスカーナが時間を掛けるとこうなるなぁといった想像の範疇に止まる程度。すこし枯葉の要素を持つ。そのかわり、あの沸き立つような果樹味が味わえないのが当たり前とは云えちょっと残念。でも今日のドイツのブルーチーズと併せてみたら、結構いけた。枯れた感じが合ったんだろう。
6/30 1997 Les Forts De Latour Pauillac 定番。前回飲んだときの印象が悪かったので同時購入したコレには多少不安があった。やはり温度管理の問題だったようで、家でしばらく寝かせておいたお陰か、落ち着きを取り戻している。こんなに若いビンテージのワインをあそこまで疲れさせることが出来ることに返って感心した。さて、ポイヤックの土臭さは残念ながら少ないが、ラトゥールが作るだけのダイナミックなワイン。ストレートさはセカンドとビンテージから来る物でしょうけど。(追加で又少し本数を購入してしまった。このビンテージは何故か安く出ている。)

今週は、腰の痛さに耐え、結構つらかった。でも飲んだ。


6/17〜6/23

6/17 飲み会。仕事の打ち上げを新宿で。日本酒(越の寒梅。久しぶりに飲んだけどやっぱり美味しい)を大量に飲んだ。二件目でいったスタンドバーでハウスワインを一本。カベルネらしい・・。味については多くは語れない程度。がぶ飲みですから・・。


6/18 Clos Bagatelle St-Chinian 父の日なんで寿司屋で家族でご飯。当然日本酒・・・。日本酒は最近身体が受け付けないのだけど好きなモノで飲んでしまう。で、ワインは家に戻ってから飲んだ。知らない産地だけど、調べればなんか分かるかもしれない。大して特徴のないでも決して不味いわけでなく、無難な味。若さと程良い凝縮感。フランス?イタリアの程度の良い物みたいかな?。この値段なら・・・たぶんもう買わない。かな?今日は歯切れが悪い。
6/19 1997 Ch-Reignac Bordeaux Superieur メダルモノらしい。確かにそれなりに良い感じに仕上がっている、しかし際だつ特徴がない。そこそこフルーティーで極端には軽くなく重くなく・・。昨日のワインよりは確かにボルドーを感じさせる何かはあるようだけど。幾らで何処で買ったか記憶にないのだけど、安ければ普段のみにいいかも。高ければ買う必要ない。
6/20 Ch de Lussac St-emilion 久しぶりに家の定番ワイン。エミリオンらしさが少し薄く感じた。温度のせいか?しかし、この程度の値段でもこれだけの凝縮感と深みが出せるんだから・・・。ただ最近変化球的なワインを飲み過ぎたせいか、定番の味が口の中で迷子になっている。すこし安定した処を飲み続けて、舌を復活しなければ!
6/21 1998 Gewiirztraminer Brasileira 白。凝縮した果樹味、太陽の恵みを口の中で味わう。この手としては少し重め。ブラジル産のワインというのはあまり馴染みがないので買ってみた。重めのエスト!エスト!!エスト!!!みたいで楽しめる。ただ最初から感じる雑味が最後の方にはかなり強く感じるようになる。
6/22 1995 Vosne Romanee Clos de La Fontaine Mivhel Gros ボーヌロマネの中でも最も好きな物の一つ。少し酸味が強く感じたのと、独特の土臭さが少なかったのが残念。体調とかこちら側の問題もあるのかもしれないが、本来もう少し深いところでバランスをとれているはず。とはいえ旨い物は旨い。
6/23 1998 Chateauneuf du Pape Comte Louis de Clermont-Tonnerre 正直ヌパブはそんなに評価していなかったんだけど、これは!とてつもなく美味しい!非常に洗練されたそれでいて深みのある、ビンテージ以上に熟成感を持った、すきのない完成度を誇る。ブルの上の方のものに厚みを持たせたような感じ。久しぶりに良い物を見つけた。

金曜日にかねてから楽しみにしていたラトゥールの64ビンテージが届いた。ついでにイタリア物も少々頼んだので、来週はイタリアか?
しかしワインは、幾ら飲んでも飽きが来ないというか、いつも新鮮な驚きを与えてくれる。


6/10〜6/16

6/10 1995 Morey-St-Donis Hubert Lignier リニアに出会ってブルを好きになったといって過言ではない、特に思い入れのあるドメ。ボルドー一辺倒だったころ、ちょっとした経緯でココの1993 Charmes Chambertin Grand Creを手に入れて飲んだ。その時の衝撃というか、今まで飲んできた物では感じ得なかったブルの魅力にとりつかれ、しばらくはブルを買いまくった事があった。その当時の結論は「ブルは難しい」だった。今もあんまり変わらない結論だけど。村があって、畑があって、作り手がいて、ドメーヌだけでなくネゴシアンもあるし、更に言えば、経営者サイドにどこそこの誰々。何年からは誰々が・・・。挙げ句に作り手の血族の問題まで!ボルドーと違って畑の大きさが相対的に異常に小さいからし、それゆえに手作り状態になってくるからしょうがないんだけど。
 結論付けは又にして、このモレドサンドニはやはり美味しいです。爽やかな中にしっかりとした土地の香りを含み、リニアにたまに感じる軽くなりすぎることが無く、しっかりした凝縮感をもつ。奥さんの親が遊びに来て“うなぎ”の出前を取ったのでそれに合わせてみたが、非常に相性が良かったと思う。しかしココのドメはなかなか売っていないのが最大の難点かな。ア!98年7月8日に同じビンテージの同じモノを飲んだときはあまり良くなかったと記録してある。ブルは繊細だから保存状態(東京では屈指の輸入状態・保存状態を誇る店で購入したのでそこに問題はないと思うのだけど)にも左右されやすいし、個人的には一本一本の個体差が、ある程度リスクとして感じている。やっぱり「ブルは難しい!」。
6/11 子供を寝かしつけて、以前から行きたかった吉祥寺にある洋食屋へ。ワインは勝沼産の赤。久しぶりにマスカットベリーAを飲んだ。美味しくない。せっかくの評判店なんだからここいらへんに気を使わないと・・・!食後のコーヒーも(コーヒーはたぶんワイン以上にうるさいと自負している)最低だった。食後のコーヒーに関して言えば、一流といわれるホテルのたぐいでもろくなモノを出さないところが多い、さも出せばいいでしょ状態。せっかくの食事が最後に来て台無しになることが多い。アメリカほどではないにしろ・・・。それで言えばヨーロッパ圏はコーヒーに関して言えば優秀だ。ワインも美味しいし、歴史的なバックボーンが違いすぎるのか、食文化をトータルで考える土壌が違いすぎるのか。
6/12 1997 Ch Reynon Premieres Cotes Bordeaux 華やかな感じ。それ程特徴のない優等生。同窓会で何年かぶりにあったら必ず忘れられているような、美味しいけど印象が薄い。
6/13 1998 Domaine Gramenon Cotes de Rhone 開けると杏のような香りが立つ。フルーティーな何とも言えない果物の芳醇な香りと味。しかしそういう類に観られがちな軽さは無くしっかりとしたボディーを持つ。ワインの奥深さというか、種類の多さというと陳腐だけど、まだまだ知り得ない味わいを知った。かなりお気に入り!(どこで買ったっけ・・・?)
6/14 1995 Cotes de Rhone E.guigal 昨日の余韻を残しつつ、かのギガル。なるほど土地の味・特徴はなんか分かる気がする、何しろコートデュローヌなんかは縁遠いほうだったから・・。さすがに評判の作り手だけのことはあるようだ。昨日のような華やかさは無いが、しっかりとしたボディーと独特の香り、以前飲んだときは嫌いだったはずのコレは年齢の性か、昨日の性か、非常に自分の琴線に触れるモノになっていた。先日、ギガルのとっても良い物を2種類手に入れてあるので(ロティだけど)とても期待してしまう。
6/15 1997 Bourgogme Hautes Cotes de Nuits Domaine pour H.F.R 珍しく白。Henry-Frederic Rochははじめて。ここのニュイサンのなんか有名なモノをエノティカの店長に勧められて持ってはいるがまだ開けていない。かのDRCが経営に関わっているとかで人気だそうだ。味の方は結構しっかりしたもので、バターが少し。それでいて重くなりすぎず、開けたては弱炭。バタールを軽くした感じでしばらく立って弱炭が消える頃にはとろみ感も出てくる。私は白に関して温度管理にしろ適当だから本当の味を引き出せているかちょっと心配。華やかではないけどしっかりとしたモノでした。
6/16 1997 Ch-Pichon-Longueville Pauillac メジャーな一本、今週は変化球が多かったので最後に直球。やはりどっしりしていて、濃厚で言うことがない。若いのに少しばかり熟成感すら感じさせる。最近は早飲みに適したモノを意識的に作るそうだけど、コレもそのせいかもしれない。この手のモノですら一時期異常な値上がりを見せたけど、少し落ち着いてきたようだ。本来そんなに高い値段を付ける類のモノではないと思うのですが、ワインなんて。

梅雨はイヤだ・・・。


6/3〜6/9

6/3 1998 Gevrey Chambertin Domaine Des Tilleuls Phillppe Livera 優秀なシャンベルタン。若い割にそれを感じさせない、程良い凝縮感と熟成感をすでに持つ。すこし薄いかな〜と思ったが全然“す”がなくとても良くできた物だった。確か安かったので又見つけたら買おうっと。
6/4 1986 Ch-Languitey St-Emillion ビンテージ買いのエミリオン。シャトー名は聴いたことがない。ビンテージのお陰だと思うが、しっかりした骨格とバランスの良い肉付きをみせる(ま〜骨は少し細いかな?)。熟成感と言うより色んなものが時間を掛けて丸くなり落ち着いた、という感じ。エミリオンらしいメルロの良い感じに利いた美味しいワインでした。し・か・し!今日はAM3:00起きで撮影。車を飛ばし、機材を担いで20数キロをほぼ駆け足(自分の足)で移動。流石に身体ボロボロ、で半分近く残してダウン。10:00には寝ました。
6/5 外食。中野で良いお店を発見!ワインは相当たいしたことがないが、食い物・雰囲気・店員の態度、全て最高!カルフォルニア産のハウスワインをディキャンタで。すこしこういう店で出すには堅すぎるワインだった。冷やしすぎのせいもあるのかも。戻ってから昨日の残りを飲んだ。それ程劣化していなかったのでびっくり。室内に栓だけして放置していたので・・。
6/6 1997 Cerviolo Toscana 日曜日、撮影の帰りに群馬県片品のおなじみのお店でゲット。トスカーナワインを教えてくれたお店。このワインも、非常に美味しかった。濃厚で若い割に雑味がなく、アフターに独特の香りを戻してくる。チョコの香りがいつまでも舌の奥に残る。近ければすぐ買いに行くんだけど・・。忘れない内にもう一度飲んでおきたい。
6/7 1998 La Berardiere Cotes Du Rhone ローヌのなかにブルのピノが見え隠れするような感じ(2割ぐらい・・・)。しっかりとしたボディー、ヌパブっぽいのかな?厚みがあるんだけどなだらかな曲線を描くというか、アタックはローヌなんだけど少しピノらしさが見え隠れしてその後複雑味が広がりその時、何とも言えないヌパブっぽさがあって、最後はローヌの香りを残す・・・。自分で書いていて分からなくなってくる。Domaune de l Ariolle Paradoxeに少しにて、チョコのなかに何とも爽やかなモノが流れている。安くてとても特徴を持った素晴らしいワイン。
6/8 1996 Case Via Pinot Nero Fontodi Toscana こんなに濃厚にピノで作れるんだと唖然とした。トスカーナの魔力か、ピノの繊細さは影を潜め、濃厚に太陽をいっぱい吸って、はち切れそうに膨らんだ葡萄の粒が見えるようだ。ただチリなどによくありがちな若さいっぱいの個性というか、落ち着きのなさというか、そういった感じは全くなく、ビンテージの性もあるのかもしれないが、しっかりとした一体感がある。雑味も無く、さすがにトスカーナ!
6/9 1966 Ch-Calon St-Emilion(st-Georges) 1966というビンテージにしてとてもバーゲンプライスで売っていた。銀座のエノティカ店長曰く「うちの社長のお戯れ」だそうだ。Calonの通常のラベルではなくエノティカオリジナルラベルにしている。味の方は何とも期待していなかったんだけど、非常にいい状態で、メルロ感も損なわれることなく熟成を見せている。ただ、もうこれ以上とって置いてもしょうがないかな・・と思う。今買って飲むにはとっても楽しめると思う。当然ものすごい澱!

なんだかんだとかけずり回って、落ち着きのない週だった。ただ先々月から気がかりだった事が、何とか無事に切り抜けられたみたいなので少し息を付いた。