催眠練習日記


1999年07月11日(日)

 明石にあるエーディーラボというところで、催眠講座を受講してきました。12:00〜16:00の4時間で、まず、理論的背景や催眠誘導に必要な条件、環境などのお話から始まりました。受講前に先生(前田先生という方です)とは電話でお話していたので分かってはいたのですが、相当の早口で喋られる方です(これが実際の誘導の時には、すごくゆっくりと喋れるのだから不思議)。もっとも、私には早口の人の方があっているかも知れません。話すのが遅い人を見るとイライラするし(苦笑)、ついつい、相手が言おうとしていることを先回りして、私が言ってしまい、「こういうことが言いたいんでしょ?」とやってしまいますから。
 以前から催眠には興味があったので、本やビデオなどを見てはいたのですが、やはり、実際に目の前で催眠誘導が行なわれるのを見るというのは、結構驚く体験です。特に、被験モデルの方(さゆりさんという女性でした)が、あまりにも早く催眠状態に入ってしまったのには驚きました。先生のテクニックと彼女の特性との相乗効果でしょうか。
 また、後催眠暗示で、扉の取っ手がとてもすてきに見えて、離したくなくなるというのが、実際に起きたり(取っ手を見たときの被験者の表情の変わり方にも驚きました)、私と握手すると、また、深い催眠状態に戻るという暗示が速効だったのにも、驚きを禁じ得ませんでした。
 それにしても、被験者と話すときの視線の高さや姿勢を合わせるなど、ラポール形成のための細かい配慮は、さすがプロといった感じでしたね。NLPの知見も随所に取り入れているといったところでしょうか。
 実技で最初にやったのは、呼吸誘導と後ろに倒れてもらう練習とでした。呼吸誘導の際は、被験者の視線の動きに注意するとともに、顔が動かないように誘導するという点が、少し難しかったですね。ついつい手を顎の下まで動かしてしまい、視線のみで追従できる範囲を超えてしまいました。また、顔と手との距離も、一定に保たねばならないところを、気づかないうちに少しずつ近づいていってしまい、圧迫感を与えてしまったようでした。
 後ろに倒れる倒れてもらう練習では、支えるときに衝撃を減らそうと動きながら受け止めてしまい、却って不安感を与えてしまったようでした(これだと深く倒れすぎてしまう)。被験者が女性であっただけに、余計な気を使いすぎてしまったようです。
 その後、暗示によって後ろに倒れてもらう練習をしたのですが、どうも覚えた内容を忘れないうちに喋ってしまおうとしたのか、やや早口になってしまい、被験者がイメージを作る暇がなくなり、暗示に反応できなかったようでした。何回か練習したら、実際に暗示に反応して後ろに倒れてきたので、却ってびっくりしてしまい、受け止め方が乱暴になってしまいました。ごめんなさい > さゆりさん。頭では分かったつもりになっていても、実際に自分がやってみると、やはり、驚いてしまいますね。
 その後、実際の催眠誘導法を教えていただきました。本来のプログラムでは、凝視法から入るようなのですが、私には言葉による誘導が向いているだろうということで、イメージ弛緩法を習いました。実際には、催眠からの覚醒法→催眠の深化法→催眠への誘導法の順に習いました。その方が、安全のようです(覚醒法も知らずに誘導してしまって、泣きついてくる人もいるとか)。言葉を操るのは大好きですから(笑)、やっぱりイメージ弛緩法が向いているのかなぁ? 私は、小学校、中学校、高等学校と、ずっと放送に関わってきましたから、初見の原稿を読んだりするのは、あまり苦になりません。
 このイメージ弛緩法も、また、驚きでした。こちらは、ただ原稿を読んでいるだけなのですが、それで、本当に催眠誘導できてしまったのです。しかも、結構深く入ってしまったようで、なかなか覚醒してもらえませんでした(私の覚醒技術が未熟ということもありますが)。また、この練習の時、先生が後催眠暗示を入れたら、その暗示の通り、被験者が私の指を離さなくなってしまったのには、またまた、驚きました。先生が入れた後催眠暗示を私が解くことができたというのも不思議でした(この辺は不勉強でしたね)。
 この日は、イメージ弛緩法まで。次回に、本来先にやるはずだった凝視法を習う予定です。また、異常反応時の対処法なども、多分次回かな。次回はいつ行けるのか、まだ分からないのですが(我没有銭というのも大きい)、とりあえず、次回までの間に、発話練習と友人を被験者とした誘導練習をしておくつもりです。

1999年07月12日(月)

 早速、友人宅にて、友人に対して催眠誘導を試みてみました。暗示に反応して後ろに倒れるところまではうまくいった(暗示文をまちがえてしまったにも関わらず)のですが、イメージ誘導法による催眠は、今一つでした。とてもリラックスして気持ちよかったとは言ってくれましたが、後催眠暗示まではうまくいきませんでした。あまり深くは入らなかったようです。彼女は、普段から瞑想テープによるリラクゼーションを行なっているのですが、それと似た感覚があったとのこと。
 まあ、被験モデルの方のように、早く深く入らなくても当然ですし、私の誘導技術もまだまだ未熟なので、これから少しずつ、練習を重ねていこうと思っています。幸いなことに、彼女は、また催眠導入してもらいたいと言ってくれていますし、別の友人も、催眠を体験してみたいと言ってくれているので、次回まで、たっぷりと練習できると思います。でも、本当は、自分も催眠でリラックスしてみたいんですけどね (^^;
 今回は、環境にも問題があったかなぁ? ソファがなかったので、座布団に座ってもらって、襖に寄りかかった状態だったから、ちょっと身体が緊張していたみたい。私も、正座して誘導なんて、ちょっとしんどかったし、声も少し緊張していたみたい。ソファを買ってくれと言われてしまったけど、そこまでお金はないしなぁ(というか、そんなに余裕があるんだったら、先生のところにもっと頻繁に通いたい)。

1999年09月19日(日)

 今日も、友人宅にて、友人に対して催眠誘導を試みてみました。というよりも、せがまれてやったという感じなのですが。彼女は、自分が催眠にかかり難いタイプではないかと思っていると言うので、また、暗示による後倒を行ない、暗示にこれだけ反応するのだから問題は無いし、催眠に誘導されないのは、私の言っていることの意味がまったく理解できない人か、全く集中力の欠けている莫迦か、そのどちらかだと言うと、そんなもんですか、といった返事でした。
 前回は環境がよくなかったので、今回は畳の上に寝た姿勢で、イメージ弛緩法による誘導を行ないました。今回は、どんどんリラックスしていく様子が見えたので、うまくいくかなと思っていたのですが、途中で、どうも眠ってしまったようでした。私の声が聞こえたら合図をしてくれるように言っても、途中に、反応しない時期があったのです。
 う〜ん、寝てしまう人にどう対処してよいのかは習っていなかったからなぁ。取り敢えず、覚醒法を二度繰り返したら起きてくれましたが、催眠からの覚醒ではなく、睡眠から起こしただけだったのかも (^^;
 友人宅に来ていた柔道整復師の先生も、催眠に興味があるということだったので、今度、誘導をしてみようかなぁ? その前に、この先生に身体を診てもらいたいけど(首、肩、腰などがガタガタの状態なのです)。

1999年12月11日(土)

 だいぶ間隔が空きましたが、また、エーディーラボ(催眠心理研究所)の前田先生のところに行って、個人指導を受けてきました。
 実は、前田先生の体調が悪く、私の携帯電話の留守電にキャンセルのメッセージが入っていたのですが、直前まで仕事をしていた私は(ONE AND ONLYというオンラインショップの立ち上げ準備をしていたのです)、あわててタクシーに飛び乗り、携帯の確認もせずにエーディーラボへと急いだのでした。
 前田先生のところに行くと、何やら様子が変。留守電にキャンセルの電話を入れたはずだがとのことだったので確認すると、確かにメッセージが入っていました。う〜ん、大失敗。出るときに電話するだけでも防げたはずなのに、慌てるとロクなことがありませんね。
 ところが前田先生は、さすがプロ。とにかく被験モデルさんに連絡を取ってみるからとのことで、待たせてもらいました。結局、前回と同じさゆりさんという方が来てくださったのですが、前日夜遅かった(というか朝まで起きていた)とのことで、大変お疲れのところを無理してもらってしまいました。それでも、彼女も最後まできちんと被験モデルの役目を果たしてくださいました(誘導されたときの感覚だとか、私の誘導にイヤなところなどないかとか、被験モデルからの意見は、先生の理論説明と並んで、練習にとって貴重で重要な要素なのです)。
 先生がプロとしての誇りをもって指導してくださるので、周りの人もその姿勢に影響を受けているのか、あるいは、同じように誇りをもって仕事をする人が自然と集まってくるのか、いずれにせよ、私としても安心して指導を受けることができたことは、幸いでした。初めて習いに行ったところがよいところで幸せです。世の中にはひどいところも多いと聞きますからね。もちろん、あてずっぽうに行ったのではなくて、WWWサイトにきちんと指導内容と料金とが明示されていたから前田先生のところを選んだんですけどね。何も書いてなくてぼったくりそうな雰囲気を醸し出しているところもあります (^^;
 いわゆる催眠術(ショウ催眠)と催眠療法との違いを一言で言うと、催眠術は「普通の人に普通でないことをさせる」ものであり、催眠療法は「普通でなくなってしまった人を普通にさせる」ものであるとのこと(ごめんなさい、言葉遣いが少し違っていると思いますが)。
 まずは、前回カバーできなかった部分についての理論説明がありました。テキストがわかりやすく構成されているので、ひとつひとつ何を理解すればよいのか確認しながら進めることができ、とても助かりました。そして、異常反応時の対処方法についても習いました。
 実技としては、前回の復習(呼吸誘導→後倒法による被験性テスト)と新たな被験性テストの練習とを行ないました。本当は凝視法による誘導が残っていたので、それをやりたかったのですが、残念ながら時間切れでできませんでした(大サービスで時間オーバしていたのでした)。
 休憩時間には、映画「交渉人」の一シーンを見せていただきました。明らかにNLPのものとわかるテクニックが使われていて、大変興味深いものでした。また、NLPに関するお話しもいろいろとうかがいました。さゆりさんもNLPのセッションに参加されているとのことだったのですが、私も是非参加してみたいという気持ちになりました。やはり、本だけではなかなか実践に結びつきませんからね。
 それからおもしろかったのは、催眠に対する不安を取り除いたり、催眠に対する動機付けをしたり、あるいは、カウンセリングをするときに使われる会話のテクニックが、いつもつかっているビジネストークに非常に重なる部分が大きいことに気づいたことです。いっしょにビジネスをすることへの不安感を取り除き、いっしょにビジネスをすることへの動機付けをし、あるいは、ビジネスで行き詰まっているときに相談を受けるといったときに使っているテクニックそのものといってもよいくらいでした。
 考えてみれば、対象が催眠になったというだけで、人に対して説得を試みたり、相談に乗ったりといった基本部分は変わらないわけですから、同じ構造をしていて当たり前といえば当たり前なんですけどね。前田先生も、理論というのは後から付いてくるというようなことを何度かおっしゃっていました。催眠の中級までのコースが一段落ついたら、NLPのセッションに出ようと思っている今日この頃です(といいつつ、今、コーチングというものにも非常に興味を持っているのですが (^^;)。

1999年12月13日(月)

 ところで、結局「交渉人」を借りてきて見てしまいました。全編NLPの話で貫かれているといったものではありませんが、交渉の過程で使われるさまざまな心理的駆け引きといったものも、とてもおもしろいですね。NLPのセッションに出た後、もう一度見直してみると、また、新たな発見があっておもしろいだろうなと思っているところです。
 日曜の夜中に見ていたのですが、そこにビジネスパートナから電話があり、一時中断。見終ったのが3時過ぎで、ちょっちしんどかったですね。WWWサイトの更新をしようと思っていたのですが、ローカルサイトで編集し終わったところでダウン、7時過ぎにやっとサーバ側にアップロードできました。
 この冬話題のアイテム「パシュミナ」をメインにしたオンラインショップです。よかったら見に来てくださいね。
オンラインショップ ONE AND ONLY


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