GigaHit

お言葉ですね・覚書


出そろいはじめる

採集時期: 97年6月
採集場所: ラジオのニュース
使用状況: 民間企業のボーナスが出そろいはじめ、デパートなどではお中元コーナーがにぎわっていました
差し出口: 「出そろう」という表現に中間状態があるとは意外。
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読み切り前後編

採集時期: 97年6月
採集場所: 最近見た週刊漫画雑誌
使用状況: ○○先生の特別読み切り。前後編○○ページ
差し出口: 雑誌のその号だけで読み切ることができるから「読み切り」であり、「前後編」とは別物だとばかり思っていた。連載でもシリーズでもない単独作品はすべて「読み切り」と呼ぶようになったのか、それとも読み切りとして書いたものをページの都合で分割したのか?
類似品として「書き下ろし○○○枚一挙掲載」を謳った月刊小説誌なんてのもだれか書いてたっけ。
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右腕の顔

採集時期: 97年5月
採集場所: 5月31日付中日新聞夕刊
使用状況: 三十日(日本時間三十一日)、当地のヤンキースタジアムで行われた伊良部秀輝投手(二八)のヤンキース入団発表で、あこがれのピンストライプのユニホームにそでを通した右腕の顔に満足感と笑みがあふれた。
差し出口: 伊良部の右腕に人面疽?
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馬はエサに手をつけず

情報提供: YOKO
採集時期: 97年5月
採集場所: 5月24日付朝日新聞 「奔流中国 第七部 新世紀へ」 10
使用状況:  一九九〇年六月、虎門のアヘン戦争博物館を訪れた江氏は、玉砕した英雄・陳連陞の「節馬」のエピソードに感動する。英国兵士の手で香港へ連れて行かれた馬はエサに手をつけず、大陸の方を向いて立ち続け、数日後に死んだという。
差し出口: ふつう馬がエサに手をつけることはないだろうと思っていたら、5月30日付の中日スポーツ紙にこういう記事が載っていた。
二匹はそれぞれ体長約二〇センチメートルほどの子猫。一匹の手足は刃物のようなもので(猫好きの人のため自主規制)、残る一匹は目立った傷はなく、翌日には片付けられていたという。
猫の前肢が「手」に進化してるのだから馬の前肢に同じ進化が起こっても不思議ではない。前肢をこまぬいて後肢で仁王立ちし、大陸を見据える馬の姿が見えるようだ。
(差し出口は松楓庵)
【追記】しまった。登録してから思い出したが、「忙しいときは猫の手も借りたい」などの例もあるし、昔から猫の前肢は「手」だったのかも。
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不戦勝勝ち

採集時期: 97年5月
採集場所: ラジオの大相撲中継
使用状況: アナウンサー「現役11年間で13回の不戦勝勝ちを経験した人がいます。解説の○○さんです」
解説者   「現役が長かっただけですよ。不戦敗もありましたしね」
アナウンサー「不戦勝勝ちというのはどんな気分なんですか?」
解説者   「いやあ不戦敗の人に申し訳なくてね」
アナウンサー「ははあ、そういうものですか。さて○○の不戦勝勝ちに続いて土俵上の取り組みは……」
(記憶によっているため詳細は違っていますが、概ねこんな展開でした)
差し出口: 解説者が気づかせようと必死で不戦敗、不戦敗、と繰り返しても悠然と不戦勝勝ちを口にするアナウンサー。戦いがあったという意識すらないまま解説者を退けたアナウンサーの一方的な勝利(笑)だったが、こういうのも不戦勝と呼んでいいのかしらん。
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複製原画

採集時期: 不明
採集場所: 漫画の単行本の帯
使用状況: 抽選で××名様に複製原画プレゼント
差し出口: 複製は原画に似せて作ったもの、原画は複製のもとになった絵のことだという認識がもろくも以下略。たぶん印刷用に手を加える前の絵の複製、もしくは原画の質感まで再現した複製ぐらいの意味だと思うけど、それだって立派な複製のような。
あ、デジタル画像データならデータ内容だけで考えればコピーファイル・イコール・オリジナルファイルだから、コピーしたあとにできるのはまさしく複製原画。
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テクスチャーマッピングを貼った

採集者 : aMI
採集時期: 97年5月
採集場所: 『週刊少年ジャンプ22・23合併号』
使用状況:  今日帰りの飛行機の中で読んでいた、週刊少年ジャンプ22・23合併号の、カ ラー企画「V−NET’」(ブイネット・ダッシュ)中の「ドラゴンボールGT」 のPS用ゲーム紹介中の文章。
とーぜんポリゴンだからどんなポーズも自由自在

キャラクターはすべて、テクスチャーマッピングを貼ったポリゴンからできている。
*2
プレイヤーの操作一つで、どんな視点やポーズも思いのままなのだ。

*2…カクカクしたポリゴンを美しくなめらかに見せる技術。
差し出口:  専門用語とはいえ、立派な「馬から落ちて落馬」文ですね。でも一般人向けのこの手の文章はほんと大変だ、と道化師兄も申しておりました。

 ちなみに*1は「モーションキャプチャー」で、説明は「リアルな動きを取り込む技術」だそうで。なーるほど(笑)。
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橙色?もっと品のある言い方を

採集時期: 不明
採集場所: ラジオの音楽番組
使用状況: ゲストの女性演歌歌手の和服を紹介したときの会話より。
アナウンサーA「今日のお着物は橙色を基調にしてますね」
アナウンサーB「橙色?もっと品のある言い方をしてくださいよ
アナウンサーA「あ、そうですね、オレンジ色のお着物で」
差し出口: 「橙色」ってそんな品のない言葉かなあ。和服に対してオレンジ色、の方が下世話に聞こえてしまう私。まあ橙そのものを正月以外あまり目にすることもないから一般的な言い方ではでなくなってるのかもしれない。あなたは何色と呼んでますか?→
ついでに「桃色」と「ピンク」、「茶色」と「ブラウン」、「鶯色」と「オリーブ色」、「紫」と「パープル」など、どっちが品よく聞こえるでしょうか。
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虚偽の事実

採集時期: 1997年3月
採集場所: 新聞
使用状況: 実は去年ラジオで聴いて一度収録したのだが、あまりにばかばかしいので聞き間違いだろうと思って削除した言葉。しかし、やはり聞き間違いではなかった。以下3月28日中日新聞朝刊より。
「セクハラが存在したかのような虚偽の事実を新聞などに公表され、名誉を傷つけられた」として女性に一千万円の損害賠償を求めた
差し出口: 「虚偽」とは事実に反すること、「事実」は虚偽を含まないことだという認識がもろくも崩れ去った。日本語恐るべし。
たぶん法律用語だと思うけど、それにしてもしみじみすごい言葉だと思う。まさに「そのウソ、ほんと?」((C)赤塚不二夫)の世界。
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月が太陽を食べている

採集時期: 1997年3月10日
採集場所: 新聞
使用状況: 名古屋で観測された部分日蝕の記事より
友達と五人で名古屋市科学館に来た小学生の女の子(九才)は「本当に月が太陽を食べているみたい。不思議な感じ」
差し出口: 戦後国語教育の勝利である。とはいえ女の子に罪はない。
問題は記事を書いた方の頭の中にある。 当用漢字普及のための漢字の改竄すら知らないで子供らしい無邪気な発言だと考えたのだとしたら、無邪気なのは記者の方だろう。「日蝕」という言葉を知っていてあえて記事にしたのなら、女の子の無知をさらしものにする、または「日蝕」を抹殺するつもりということになる。
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