YAMAHA MU100

MU100は97年夏、ヤマハのフラッグシップモデルとして発売開始されたMIDI音源です。
XG対応音源として豊富なエフェクタ等の機能を備えていますが、これらを使いこなすのは簡単ではありません。
取扱説明書は例によって分かりにくく、User's Manualと言うよりFunctional Spec.の様なものです。
誤植も多く、DTMの初心者が理解するのは全く不可能な代物です。

エフェクタを使うには、付属のWindows用ソフト、XG Works liteのXGエディターウィンドウで設定を行い、System Exclusiveに書き出すのが最良の方法のようです。


マルチ音源モード

MU100はマルチ音源モードとして、XGモード、TG300B(GS)モード、C/Mモードの3種類のモードを切り替えて使用できます。
このうち、C/Mモードはマニュアルでのみ選択でき、System Exclusiveでは選択できません。
又、System ExclusiveでGMモードに設定することが出来ます。
それぞれのSystem Exclusiveは以下の通りです。

XGモード F0 43 10 4C 00 00 7E 00 F7
GSモード F0 41 10 42 12 40 00 7F 00 41 F7
GMモード F0 7E 7F 09 01 F7

MU100用にデータを作成する場合、GM音源との互換性(XG,GSはGMに対し上位互換)を考慮し、データの先頭にGMモード、次ぎにXGモードのSystem Exclusiveを入れておくのがいいでしょう。

取説によると、音源を初期化するMIDIメッセージの実行には約50msec.かかる為、次ぎのメッセージとの間隔を空けておく必要があるそうです。
テンポを4分音符=120とすると、4分音符の長さは500msec.となります。


Voice Map

MU100にはVoice MapがMU BasicとMU Nativeの2種類あります。(GSモードではBasicのみ使用できる)
BasicはMU90までの音源と同じ音色で、NativeはMU100で新たに追加された音色です。
基本ボイス128音のうち32音と、ドラムボイスのうち19音が変更されます。

System Exclusiveで
F0 43 10 49 00 00 12 00 F7 でMU Basic
F0 43 10 49 00 00 12 01 F7 でMU Native
に設定されます。

ギターのミュート、ディストーション、オーバードライブはかなり違った音色です。
ドラムではスネア、ハイハット、コンガなどの音色が違っています。
バイオリン、フルートではNativeのほうが自然な音色です。

MIDI Dataの先頭には、適切なモードとVoice MapのSystem Exclusiveを入れておかないと思い通りのイメージで再生されないことがあります。。


A/D Input

MU100にはA/D Input機能があり、マイクやギターを接続することができます。
(実はこの機能が使いたくてMU100を購入した)

ギターの場合、12種類のギターが選択できますが、MU100本体のボタンでこの選択をしたり、ボリュームやリバーブの調整をするのは操作が繁雑でやっかいです。

Windowsの場合、XG WorksのミキサーウィンドウとXGエディターウィンドウからこれらの操作や色々なエフェクタをかけることができます。

Mac + Performer の場合、カスタムコントロールコンソールでギターの選択、ボリュウム、リバーブ、コーラス、パンの設定ができる様にしておくと便利です。
ギターの種類の選択はSystem Exclusive F0 43 10 4C 10 00 03 nn F7で行います。 (nn:00〜0C)

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