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 細っこい所為なのか、元から体温があんま高くない所為か。
 雨に濡れた元就の身体は、完全に冷え切ってて。
 唇が紫になって、震えてた。

 バスマットの上に、元就を下ろす。
 カタカタと震えてる全身を包み込むように抱き締める。

「…どうしたのだ、元親」
「ん、元就があんま寒そうだからさ」
「…そうか」
「そうだよ」

 俺の言葉に、元就が笑った。
 ほんの少しだけど、俺にはそれで充分で。
 俺は屈んで、元就にキスをした。
 ただ、重ねるだけ。触れるだけのを。

 ひんやりしてて、柔らかい。
 この感触を知ってるのは、俺だけ…。

 と、思ったトコで腹の下に熱が湧いてきた。
 ヤベッ。
 俺はペロリと元就の唇を舐めて、顔を離した。
 パチッと眸が合うと、元就は慌てて眸を逸らす。

 その仕草は、俺のお気に入り。
 元就は知らねえ。教える気もねえ。
 知ったら、絶対に意識して抑えちまうモンな。
 そんなの勿体ねえ。

 元就の赤くなった横顔から、視線を徐々に落としてくと。
 細い首に張り付いた髪の色っぽさと。
 濡れた服が透けて見える総レースのブラと。
 形の良さが余すコトなく膨らんでる、元就の胸が良く見えた。


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「元親っ、何をしてるっ」
「んーーー、いいからいいから」
「いいからではないっ、離せっ、こらっ」

 ジタバタと暴れ出した元就の腰をホールドして。
 下から掬い上げるように、揉み扱く。
 あ、柔らけえ。触り心地イイよなあ。
 いつ触ってもさ。

「止めろっ、元親っ」
「ヤダ」
「この馬鹿者っ」
「痛っ、痛えって、元就っ」
 イキナリ、元就の胸を揉んでた手を思いっ切り抓られた。
 暴力反対!
 ナンで直ぐ、実力行使に出るんだ、元就は。
 油断も隙もあったモンじゃねえ。

「自業自得ぞ」
「あのな〜」

 俺が悲鳴上げたのに満足して、フンって鼻鳴らすなよ。
 そーゆーのも可愛いんだって。
 ホント、堪んねえよなあ。
 ナンで、俺も実力行使に出るか。

 もう一度、元就の腰を抱き寄せる。
 濡れた服のまんまで、身体を密着させる。
 そんで。
 抗議の上がる前に、今度はディープキスを。
 俺は元就に仕掛けた。



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(蜂蜜 〜本文より抜粋)




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