GAME 【chika】


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堕ちろよ
堕としてやるからさ

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前々から、目を付けていた。
顔が好みだったからな。
女じゃない、男だとは判っていた。
細身の身体に、スーツが良く似合っていたからな。

見掛ける度。
動かない表情、整い過ぎた容貌に惹かれた。
コレが、動く時があるのかって。
そう考えてるうちに、動かしてみてぇと思った訳だ。
そこから、どうやったら動くかってな。

想像すんのは楽しかったが。
そのうち、実際に動かしてみたくなった。
俺自身で。

なので、チャンスを待った。
機会は無理に作ると、逃がしそうな気がしたんで。
待つのは性に合わないが、確実を選ぶ事にした。

そのおかけで、今。
荒くなる息を押さえ込んで、必死に歩き出し。
俺に支えられるのも嫌だろうに、それでも腕に掴まってくる男を。
捕らえる事が出来たのに、俺はほくそ笑んだ。


駅からタクシーを使った。
男の社員証から住所を告げ、男のマンションへと連れ帰った。


玄関のドアに鍵を掛けた所で、真っ正面から抱き。
顎を上げさせ、男の唇を貪った。
嫌がる弱々しい抵抗。
嫌なら、俺の舌を噛めばいいとばかりに、口の中を蹂躙した。
息苦しさと熱さが増してくる身体を持て余して。
男の身体から力が、急速に抜けていった。
それを持ち上げてやって、俺は部屋へ上がり込んだ。

寝室のベッドの上に、男の身体を横たえる。
ベッドヘッドの灯りを点け、顔を覗き込んだ。
前髪を払ってやり、赤く上気している顔を。

固く目を瞑り、唇を戦慄かせている様が欲を煽る。
ギリギリの所で、耐えてんだな。
この強情さを切り崩してやる。
俺の胸の中は、期待でワクワクしていた。

「…やめ、ろ」

お、まだ口がきけたんだ。
目を合わせると、睨み付けてきた。

「何が、目的…だ」
「目的? アンタだけど?」
「馬鹿な、ことを」
「いいや、本気だって。今から身体で教えてやるよ、元就」

名前を呼ばれた事。
俺の言葉の内容に、驚いて目を見開いた所で。
リモコンの目盛りを最強に変えた。
途端、悲鳴と下敷きにしていた身体が跳ね上がった。

「ひっ……いっ!」

顎が上がり、泣き声を上げ、小刻みに痙攣する身体の動きを。
抑え込んで、俺は愉しんだ。

「あっ、ああっ…い、やだ…いや……」

下半身がうねり、ビクンと暴れた後。
ヒクヒクと弛緩していく。
スイッチを切ってやり、頬を撫でてやった。
強烈な快感の所為で、目の焦点が合っていない。

ああ、俺が見たかった表情の一つだ。
だらしなく、イッた顔。
凄い、イイ顔だ。
もっと、見せて貰うぞ。

俺は一旦起き上がり、自分の服を脱いでから。
動けなくなっている男の身体からも、服を剥いでやった。

ふくよかさは無いが、滑らかで、障り心地が良かった。
放心している所為で、愛撫のひとつひとつに敏感に反応してくる。
まだまだ、いくらでも愉しませてやるからな。

両脚を立たせ、左右に大きく開かせた。
居座っているオモチャを取り出す為に。
指を差し込んで、ついでに中をグチャグチャに掻き回してやった。

もう、既に理性はすっ飛んでいるんだろうな。
こんな快楽に弱いとは思ってなかったから、儲けモンだ。
もっと、沢山教え込んでやる。

啜り泣きと甘い艶のある声をBGMに。
取り出したオモチャをベッドの下に投げ。
俺は男の耳に直接、囁いた。

「元就」
「……」
「よく見とけ、俺のモンがアンタの中に挿ってくのを」
「…っ」

首を左右に振って、それこそ今更に逃げを打ち出した腰を掴み。
高く持ち上げ、俺はゆっくりと見せつける様に、穿ってやった。

怯え、強張る身体を優しく抱いてやる。
そんな一方的な行為を強要されるコイツの心境を考えると。
泡立つ程に、気分が高まる。

「…あっ、……ん…、や…いや、だっ」

俺の腕に爪を立てて、必死に足掻いてくる飽和した身体を。
腕でくるんで、抱き締めて。
最奥へと、先ずは一回目のをぶちまけると。
ヤバイ程、悦かった。

ぐったりとした身体を抱き直しながら、もう一度囁いた。
言い聞かせる様に、甘く、逃がさない為に。


――アンタは俺のモンだ、元就。





2010.06.02
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