雛 莓



by 遙か



ボクの事をもっと知りたいって、思います?
だったら、アナタの事も教えて下さいね?
もっともっと、ボクに
       ―――八戒、アナタの秘密を

********** **********


「さあ、どうぞv」
「…はい。おじゃまします。」

約束通り、週末に2人分の外泊許可を取って。
ボクは八戒をボクの家へと招待しました。
家といっても、マンションの部屋なんですけどね。

「あの、お家の方にもご挨拶を…。」
「大丈夫ですよ。ここはボクのプライベート用ですから、誰にも居ません。」
「え…そうなんですか?」
「だから、何も気を遣う必要はありませんよ。
 ボクと八戒の2人っきりですからねv」
「…はい。」

茶目っ気で、頬に一つチュッとしたら。
みるみるうちに、八戒は真っ赤になって困った顔しつつも。
コクリと、頷きました。
2人っきりていうのが、嬉しかったんでしょうね。
本当に可愛いんです。八戒ってばv

「荷物を置いたら、お茶にしましょうか。
 疲れたでしょ?」
「あ、だったら僕が淹れます。」
「八戒はお客さまなのに――いいんですか?」
「はい、淹れさせて下さい。」
「では、お願いしますね。
 八戒が淹れてくれた方が、美味しいですから。」
「はい!」

先に上がる様に、八戒を促して。
ボクはドアの鍵をしっかりと掛けてから、後に続きました。
これからの2人きりの時間は、誰にも邪魔させませんから。


********** **********


「お待たせしました。」

用意の整った紅茶をテーブルの上に乗せて。
八戒はポットからカップへと注いで、ボクの前に置いてくれました。
一口飲むと、いつも通りの最上の味が広がっていきます。

「美味しいですv
 八戒がボクの為に淹れてくれるお茶は。」
「お姉様に喜んで頂けるのが、僕も嬉しいです。」

はにかんだ笑顔で、そんな風に言われたら。
ボクだって、性急になっちゃいますよね。
え〜っと、先ずは何から始めましょうか。
ボクは途中で買ってきていたショートケーキのイチゴが、目に止まって。
それを摘みあげました。

「はい、八戒v お口をあーん、して下さいvv」
「…お姉様/////」

八戒の口元に、イチゴをちょこんと付けると。
怖ず怖ずと開いて、思い切った様にぱくりと食べました。

「美味しいですか?」
「はい。」
「じゃ、ボクにもお裾分けして下さいね。」
「はい?」

八戒の二の腕をしっかりと掴んで、軽く引き寄せました。
そして、角度をしっかりとつけて、唇を合わせました。
素直に開かれた八戒の口の中に舌を忍ばせて。
ボクはイチゴと八戒の味を楽しみ始めました。

イチゴの甘酸っぱさとキスに反応する八戒のくぐもった甘ったるい声。
とっても、可愛いですv
唇へのキスを解放してあげて、二の腕を掴んだ儘。
八戒をもっとボクの方にと、近付けました。
至近距離で見る睫毛は、ふるふると震えていて。
涙が雫の様に、溜まっています。

「八戒v」

おでこに一つ、キス。
瞼の上にもキスをしたら、涙が頬をツーッと流れていきました。
その跡を舌先で舐めると、涙のしょっぱさと産毛のほわっとした感触が。
何とも言えませんでした。

「………おねぇ、さま。」

舌足らずにボクを呼んで、八戒はボクの服の胸元を縋る様に。
きゅっと、握ってきました。
こんな可愛い事をされたら、ボクだって我慢出来ませんよ。

ボクは八戒をぎゅうっと、自分の両腕で抱き締めました。


********** **********


お姉様の形の良い唇が、僕を呼んで下さるのが嬉しくて。
仕方ありません。
名前だけでこうなのですから、キスになってしまうと。
もう、頭がぼうっとして、お姉様の事しか考えられません。

こうしていられるのが、夢みたいです。
キスの時の息の仕方も、舌を絡ませて応える事も。
全部、お姉様から教わりました。
何も知らない僕に、根気良く教えて下さいました。

まだまだ、上手ではありませんけど。
お姉様に『頑張りましょうねv』って言われると、頑張ろうと思います。
それに『心配しなくても大丈夫ですよ。ちゃんと上達していますから八戒は。』って言って下さったのも、嬉しく仕方ありませんでした。

嬉しくて。
僕は、涙が零れてしまうんです。
天蓬お姉様のコトが好きで、どうしようもなくなって…。


********** **********


おやおや、どうやら感情の制御がきかなくなってしまったみたいですね。
涙が後から後から溢れてきて、声もしゃくりあげて言葉も出ないみたいですし。
ボクはそんな八戒を腕に抱いて、一緒にそのまま横にしてみました。
毛足の長い絨毯の上だから、痛くはありませんね。

何度も何度も、キスを繰り返すうちに八戒の身体からは。
緊張が解けていった様です。
ボクは身体を起き上がらせて、先ずは自分の服から脱ぎました。
そして。
次に八戒の服も、ボクの手で脱がせてあげました。

「……おねぇ…さま。」
「ボクと一緒ですから、恥ずかしくないでしょ?
 大丈夫。八戒は可愛いですよv」
「//////////」

にっこりと、安心せさる様に笑ってあげると。
八戒は真っ赤になって、目をぎゅっと瞑ってしまいました。
では、隅々まで隈無く視姦させて貰っちゃいましょうね。

ふーん。
小柄で、着痩せするタイプなんですね、八戒。
仰向けでも、形を崩さない胸はボクの掌に余ります。
ボクも結構、大きい方なんですけどね。見劣りしませんもの。
あv 柔らかいですねvv ほわんとしてます。

ボクは八戒の上がる甘い鳴き声をBGMに、思う存分触らせて貰いました。
小さくて、まだ薄い色の乳首を吸って、舐めて、突いて、噛んで。
色んな事をしてあげました。

ボクの下で、びくんびくんって快感に振り回され始めている八戒の手を取って。
ボクの胸へと導いて、触らせました。

「ボクのも触っていいですからね。八戒の好きにして下さい。」

軽くキスをしながら、囁いてあげると。
辿々しくですけど、八戒の指がボクの触り方を真似して動き出しました。
ふふ。もう完全にボクの言葉しか、八戒は聞こえていませんね。

「一杯、触りっこして、一緒に気持ち良くなりましょうね。」

こくこくと、息をするのも辛そうな真っ赤な顔で。
素直に頷く、お人形の様に愛らしいボクの八戒。
気が違っても良いくらいに、悦楽の種を植え付けてあげましょう。
ボクから、絶対に離れられないくらいに。
強く。
深く。
ボクの手で八戒を閉じ込めてしまいましょう。

「好き…好き、です……おねぇさまが。」
「ボクも貴方が、スキですよ。」


―――――もう、アナタはボクのモノです。



2006.01.22  UP



☆ コメント ★


いづるさまに捧げますv

去年、誕生日プレゼントに贈った天八の百合の続きですv
いづるさんが続きは? と言われたのを心の何処かで
覚えていたらしく、書き出したら
…楽しいの、何のって…天ちゃんがお姉様なのが(笑)

ではでは、慎んで贈らせて頂きます♪




モドル