☆ おまかせ Menu
by 遙か
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コースメニューには、色々な名称が付けられている時があります。
でも、その名前からメニューの内容を推測するのは。
結構、困難だったりします……。
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「ふぃー、食った食った。」
「お行儀悪いですよ、悟浄。」
夕飯食って、一杯引っ掛けて来て。
宿に戻って、それぞれの部屋に入って。
俺は満足感に、ベッドのにごろんと寝っ転がったトコで。
八戒の小言に。
俺は苦笑しただけで、起き上がらなかった。
「悟浄…。」
「一休み、一休み。」
「もお、仕方ない人ですね。」
八戒が、くすりと笑った。
…ってコトは、ゴロゴロのお許しが出たってコト。
ホーント、八戒は俺に甘いよな。口煩い分。
「眠っちゃ駄目ですよ?」
「判ってる、判ってる。」
「寝てたら、叩き起こしますよ?」
「キス、でか?」
「いえ、気功でv」
「エンリョします…。」
八戒の冗談か、本気か区別の付かない発言に。
俺は枕へと顔を埋めた。
「遠慮するんですか? 残念ですねぇ。」
くすくすと笑うのに、俺は無言の抵抗をしながら。
ちらっと、盗み見ると。
八戒は真向かいのベッドに座り、荷物の整理を始めていた。
いつでも、ピンと伸びた姿勢のイー背筋。
前髪に隠れている、秀でた額。
テキパキと動く、指先の冷ややかさ。
首から服の下に続く肌の、肌理細かさ。
俺は全部、知っている。
俺だけ、がな。
他のヤツ等には、教えたくねぇし。
知ろうとしたら、ぶっ飛ばしてやる。
八戒は、俺の恋人なんだから当然の権利だよな。
街にいた時、八戒より美人はいなかった。
勝負にもならないってやつで。
八戒は、俺の自慢だったんだよなあ。
うんうん。
こーして、旅に出た今も当然だが。
八戒が一番だ。
普段もだけど、特にベッドん中がなv
処女だったのを俺が、開発したワケだから。
もー、俺の好みにバッチリ。
よくぞ、ここまで育ってくれた。
俺の手腕をほめちゃうぞって、カンジ。
テクニックとか、媚びとか全然ネーから。
逆にシテる最中の八戒は、素直でメチャクチャ可愛い。
こー…なんちゅーの。
呼吸を合わせて、躯の快感を追ってさ。
一緒にイクんだよなあ〜。
…それが、まったすっげぇ、気持ちイーんだよなあ〜。
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…ふぅ、又ロクでもない事を考えていますね。
悟浄のあの態度は。
枕に顔を埋めて、誤魔化しているつもりなのでしょうけど。
バレバレ、ですよ。
声を殺しても、肩を小刻みにして笑っているのが判りますから。
何が、楽しいんだか…。
具体的な事は、水を向ければ直ぐにベラベラと喋り出すでしょうから。
暫く、知らんぷりしてあげましょうね。
もう少し、役に立つ事でも考えてくれればいいのですけど。
言うだけ無駄でしょうから、言いません。
僕は無駄な事をしたくありませんから。
「八戒、八戒。」
「はい? 何ですか、悟浄。」
俯せの儘、肘を付いてベッドに転がっている悟浄は。
僕を見上げていました。
「あのさ〜、八戒。」
「はい。」
「さっき、夕飯を食ったメニューでさ。」
「はい。」
「おまかせコースって、あったじゃん?」
「ええ、ありましたね。」
? 悟浄が、コースメニューの話…ですか?
これが、悟空だったら別に何とも思わないのですが。
あのニヤけた顔とセットにすると。
先を聞きたくない気分になってきます。
「とっておきの、情報教えてやっからさ。
こっち、来てみv」
「………。」
機嫌良く、手招きしている悟浄に。
僕は、仕方なく近付きました。
無視すると、聞くまでしつこくするんですから、悟浄は。
さっさと聞いて、終わらせた方が早いですから。
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来た来たv
ホント、八戒って。
俺には、無防備だよな〜。
ホーント、素直でカワイイ恋人なんで〜。
ご褒美をやろーじゃないかと、八戒の手を掴んで。
ベッドの中へと、体勢を変えてさっさと押し倒す。
「何をするんですかっ、悟浄っ!」
「俺様特製、おまかせフルコースをお前限定で味合わせてやるヨv
ラストに、入浴コースもおまけ付きのなvv」
真っ赤になって、一瞬抵抗が遅くなった隙をついて。
体重を掛けて、ディープキス。
やったモン勝ちv
さっさと、降参して白旗振っちゃいなって。
八戒vv
2004.9.22 UP
☆ コメント ★
麻紗希さまに捧げますv
リクエストを頂いて書いた
リンクさせて頂いたお礼のSSです(汗)
大遅刻ですっ、ごめんなさいっ!
えーと、中華のお任せメニューが発端のネタなのですが…
どうかしら? 料理の出来具合は(笑)
慎んで、贈らせて頂きますvv
モドル