偶には、イーんじゃないでしょーか
作:遙か
「けちって、何ですかっ。」
「けちだから、けちって言ったんだよっ。別にいいじゃんかっ。」
「いやですっ。僕には出来ませんっ。」
「商売にしろって、言ってんじゃねーだろっ。俺、限定だからイーじゃん。」
「だったら、それを商売にされている女性の処へ行ったらいいじゃないですか。」
「お前なあ、そーゆーことゆーのか。彼女達に失礼じゃないか?」
「別に差別してる訳じゃありません。」
「だったら、何だよ?」
「揚げ足取らないで下さい。」
「お前、しょっちゅう取ってんじゃん。」
「いい加減にしてください。」
「はいはい、俺が全部悪いんしょ。いっつも、そーだもんなあ。」
「ひねくれないで下さいよ。」
「へいへい。」
「悟浄っ。」
「どーせねー、俺が想ってるより、お前には想われてないけどさあ。
偶にはさあ、こーゆーの有りにしてくれたら嬉しいなあってさあ。
ささやかな願いを言っただけなんだけどさあ。」
「愚痴ですか?」
「そー思うんなら、それでもいーよ。」
「分かりました。そう、思います。」
「あー、傷付くなあ。」
「勝手にして下さい。」
「冷てえよなあ。」
「はい、冷たいですよ、僕は。」
2人の間に、それはそれは、ツンドラ地帯よりも。
寒いモノがざあざあに、流れて行く。
にらみ合いも、リキが入って、2人共一歩も引かない。
「八戒のけちっ!!」
「悟浄の馬鹿っ!!」
同時の大声。同時の視線逸らし。
ここまで息が合ってんのも、おかしいのですが。
取り敢えず、両者本気ですので。
さてさて、この先、どうなることやら【笑】ということで。
ちゃんちゃん。
2001.4.19 UP
☆コメント☆
実は、これ今年のバレンタインに書いた話の派生部分です。
本編はシリアスです。2人が仲直りするまでの話です。
だから、その喧嘩の原因で遊んでみました。
悟浄が見ていた深夜の風俗番組で、お客さまへのサービスで
チョコをお客さんの好きなトコに付けて貰って……を
八戒にやってやってと、ねだったことからです。
あまりにも馬鹿過ぎて、楽しく書けました。はい。
