happiness
by 遙か
『何が欲しいのですか』
『そりゃ〜、勿論アレに決まってんじゃん』
誕生日プレゼントの注文取り
会話は成立しておりますが、果たして交渉は成立出来たのか
後は、当日のお楽しみと相成りました
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八戒も律儀によーく、毎年聞いてくるよなあ。
俺が、八戒とのエッチ以外のリクエストするワケなんかないじゃん。
八戒だって、知ってるくせにさあ。
ナニ悪足掻き、してんの?
でもさ、ナンてったって、誕生日だぜ?
『誕生日だから』って、セリフが丸一日有効なんだぜ。
使わない手は、ナイっしょ。
この日の説教も小言も、少なめだし。
『お誕生日おめでとうございます』オーラが、ビシバシだし。
居心地が、チョー良いわけさ、ね。
王様気分が味わえるのよ。
…1年に1回ってのが、情けねえけど、な。
…ゼロより、マシってな。
ま、それは置いといて〜。
さーて、さてさて、据え膳の八戒ちゃんを。
今年はどーゆー風に、喰わせて頂いちゃおうかな〜、と。
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良くも、まあ、毎年毎年飽きもせず。
同じ事を言いますね、悟浄も。
その事以外、考えるのを放棄してませんか?
誕生日ですし。
一年に一回ですから、甘くしていたのが良くなかったのでしょうか。
調子に乗っていますよね、悟浄は。
お祝いをする事に、異論は全くありません。
特別な日として、一日を2人で過ごす事は幸せな事です。
料理も腕の奮い甲斐がありますからね。
ただ…味合うのが、料理だけに止まらないのが。
悟浄らしいと言えば、らしいんですけど…ね。
あ!
ポンと、一つ考えが浮かびました。
これ、良いですね。
これ以上のエスカレートさせない為にも、良いと思います。
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待ちに待った夜。誕生日のメインイベント〜♪
俺はご機嫌で、ベッドにダイブし。
今、風呂に入って磨いてる八戒を待っていた。
あ〜楽しみだ〜。
今年はどんなコト、ヤラして貰おっかな。
去年は、初道具使用したモンな〜。
おかげで、この一年。
お願いすっと、半々の確率まで許可が出るようになったしな〜。
誕生日じゃなきゃ、ヤラしてくんないコト…おっ、そーだ。
記念のハメ撮りっての、どーだろ。
怒るよな。拒否るよな。
けど、誕生日だから最後は絶対ヤラしてくれるさ。
ナニしろ、誕生日だもんな。
そーだそーだ。携帯は直ぐ手に届くトコに用意しとかないとな。
コレクション、増やすぞ。
浮かれ気分で、下準備をしてたトコに。
「何をしているんですか、悟浄」
と、風呂上がりで。
今年の八戒の誕生日に、俺がプレゼントした白のバスローヴを。
着た八戒が、髪を拭きながら部屋に入って来た。
おー、美人さんに磨きがかかったなあ〜。
「別に〜。それより、早くヤロウぜ、八戒」
ベッドの上に、ポンと胡座を掻いて座り、八戒を手招きすると。
いつもの『仕方ない人ですね』って顔で、笑いながら近付いて来て。
キシリと、片膝を付いてベッドの上に八戒も乗って来る。
俺は両手を伸ばして、八戒の肩を引いてキスを仕掛けた。
シャンプーの香りと混じった八戒の匂いが、俺を刺激した。
よ〜し、トコトン、目一杯ヤッてやるぞvvvvv
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やる気満々の笑顔を浮かべて、ベッドの上で僕を待っている悟浄の後ろに。
ふさふさの大きな尻尾が、パタパタとご機嫌良く揺れている錯覚を。
目にしてしまいました。
可愛い事は可愛いんですけどね。
彼処まで、下心満載にしてくれると、つい。
出来心が、顔を覗かせてしまいますよ、僕は。
引き寄せられて、しているキスに、悟浄が集中してる間に。
ゆっくりと、身体を傾けて。
僕が上で、悟浄を下に押し倒しました。
僕の積極性を喜んだのか、キスはした儘で。
悟浄の手が、あちこちを触り始めました。
身体の表面を撫でていく悟浄の掌が、固くて。
触られていく感触が、はっきりと伝わってきます。
いつも、僕を好き勝手に翻弄する指の動きも、同じ様に。
「ごじょ…」
僕は上体を起こし、悟浄のお腹の上に跨る形を取りました。
力を入れて膝立ちをし、背筋を伸ばして。
見下ろすと、悟浄が目を細め、口の端だけでニヤけていて。
「八戒、イー眺めv」
と、口笛を吹きました。
そして、太腿から這い上がってきた悟浄の手が。
バスローヴの裾から、入ってきて。
「……あっ」
僕の方の準備を整える為の愛撫に、暫く任せてつつ。
流されて、崩されない様に奥歯を噛み締めました。
「…すげ、八戒……」
僕の中を掻き回している指を意識して、締め付けると。
悟浄の息が荒くなり、声も興奮して上擦ってきました。
「も、我慢できね…」
指を引き抜き、両手が僕の腰を支えました。
でも、今年はまだそうさせません。
「まだ…です」
「は?」
悟浄の両手首を掴んで、僕は自分のバスローヴの紐を外し。
悟浄が呆気に取られている間に、きっちりと結びました。
「な、ナンだ、これっ」
「今日は悟浄の誕生日ですから、僕から色々としてあげます」
「だからって、ナンで縛る必要がっ」
「邪魔されたくないからです」
「はっ、八戒っ」
「はい、何でしょう」
「さっき『シテあげる』って、言ってたよな」
「はい、言いました」
「それって、あの、まさか、その…。
俺がされる方ってコトじゃ、ねえよな?」
さっきと違った上擦った声で、悟浄の顔が青褪めていくのに。
僕はついクスクスと、笑ってしまいました。
怯えてくれる表情が、可愛らしくて。
「お、おいっ、八戒っ」
「大丈夫ですよ、悟浄」
身体を倒して、悟浄の耳元へ囁きました。
手は後ろに伸ばして、悟浄の一寸萎えかけてた物を。
掌で、優しく握り込んで。
「悟浄のこれは、僕のここにちゃんと挿れさせてあげますから」
そう言って、悟浄にキスをすると、手の中の物が確実に大きくなりました。
本当、悟浄がいつも言う通り、身体って正直ですね。
こうして、体験すると判ります。
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お誕生日、おめでとうございます。
僕からの、心ばかりのプレゼントを受け取って下さいね。
悟浄v
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そうして、今年の誕生日は一味違った意味で。
なかなかの緊張感を持って、更けていきました……………。
2007.11.08 UP
★ コメント ★
今年の悟浄の誕生日のお話です
プレゼントの内容は読んで頂いて判る通り
『ドS受けの八戒』です…
嬉しいかどうかは、受け取る悟浄に任せて
何故、この話のネタが生まれたかを…
深夜に行われたチャットが発端です(笑)
伊藤さんとの楽しい時間の中で
『生殺し』という素晴らしい単語が生まれちゃいまして
だったら、悟浄の誕生日にという事になりまして
書き上げた話で御座います
出来はどうかな?(ドキドキ)
このお話は、共同戦線を張って頂いた伊藤さんに全て捧げます
どうぞ、貰ってやって下さいませね〜♪
モドル