その11 花漬

      

一昔前は 松ヶ崎は 春になると 一面菜の花畑が広がり、
家々の周りには、茶畑が多かったのもです。
松ヶ崎の菜の花漬けは、「花漬」といって 
他所にはない独特の風味があります。
花が咲く前のつぼみから摘んで、水でもみ洗いし 花粉の苦みをおとし、
かるく塩をして つけ込みます。
家々には それぞれ室(ムロ)があり、ここで発酵させてものは
その家その家によって 独特の風味がありました。
家には それぞれ 屋号があり、
どこそこの花漬 と ひいきが出来たものです。
年々 開発によって 菜の花畑も減って来ていて
日本一の花漬けも 貴重な珍味になっています。
今でも 塩加減や 発酵の具合には 家々の秘伝があるそうです。

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