第1章 お金の貯め方

●お金は簡単に貯めることが出来ます

「何馬鹿なこと言っている。簡単に貯まるのなら誰も苦労しないよ」と思っている方も多いでしょうが、これさえ読めは、あなたも貯められます。
ちょっと長いですが、お付き合い願います。

●なぜお金を貯める必要があるのか

「別に自分で稼いだ金をどう使おうが勝手だろう」と思うかもしれませんが、人生は長いのです。
収入を上回る出費が必要な時期が人生の中では何度も訪れます。
引っ越し、結婚、住宅購入の頭金、大型耐久消費財の購入、事故、入院、子供の大学入学、老後などです。
その時点で預金がなければどうなるでしょうか? 借金するしかありません。 借金には利息が付き、返済するのは大変です。 老後となっては借金など出来もしません。

その時のために、どうしても預金は必要なのです。 出来るだけ若い時期に、「預金をするくせ」をつけるとそれだけ後で楽をすることが出来ます。
これを読んで、すぐに実行して下さい。

●なぜマネー情報に興味を持ったのか

私は入社して3年半は、すごい浪費家でした。

入社してすぐから残業が多く、残業代だけでも月10万円以上あり、寮に入っていたので家賃はほとんどかからず、自動車も持っていなかったので、自由になるお金はすごい金額だったはずなのに、入社3年半後は預金ゼロ、クレジットカードの支払残高100万円という状態でした。このまま続けていたら自己破産まで行ったかもしれません。

今思うと とんでもない浪費を続けていました。その中で一番の浪費は、ブランド品購入です。足の先から頭のてっぺんまでブランド品づくしでした。
連日終電まで残業で、休日出勤も多く、たまの休みのストレス発散はショッピングだったのです。
休日となればデパートの閉店まで、次々とブランド品を買い漁り、両手に抱えきれないほどの品を買って帰ってきたものです。
皮のコート18万円を含め、1日で44万円使うなんて馬鹿げたこともしてました。

私が倹約家への方向転換のきっかけとなったのは、学生時代1番の友人がUターン就職で、地元に戻る時に話したところ、その友人は預金が550万円もあると聞いた時です。
その時点で私はマイナス100万円、その差650万円です。
田舎から上京して、連日終電まで働いて休日出勤もしていたというのに、何も残っていないどころかクレジットカードの支払いがあと100万円もあると思うと情けなくて涙が出て止まりませんでした。

それからというもの、毎月3誌(マネージャパン、日経マネー、タックスアンドマネー)のマネー雑誌を買い続け、「お金」「マネー」という名の付く本を何十冊も買い漁りました。 読めば読むほどお金に関してなんて無知だったのか、思い知らされました。
友人が言っていた「寮に住んでて、車もなくて、すごい残業していたのに金が残っていない方が不思議だよ」という言葉がよく理解出来ました。

実は知りさえすれば、お金は簡単に貯めることが出来るのです。

ここで「なんで誰も教えてくれなかったんだ!」という疑問が湧きました。 でもよく考えてみると「お金の貯め方なんて、普通は誰も教えてくれないな」と思うようになりました。大学で教えてくれる訳でもなく、会社の研修で教えてくれる訳でもなく、親も教えてくれはしないのです。
(個人的には浪費癖がつく前に、社員研修でやって頂けると一番いいと思うのですが・・・。

いろいろな人に聞いてみると「知らずにお金を浪費し続けている人」が大勢いることが分かりました。そこで、宣教師がごとく、次々に「お金の貯められない人々」に説いてまわりました。

実際に全然預金がなく、銀行のカードローンでなんとか暮らしている人でも、私が教えたようにすると1年後には100万円貯められました。

もう何人もの人に「お金を貯める喜びを知りました」と感謝されています。

命令口調を使って、えらそうなことを書いていますが、私はものすごく後悔したので、皆さんにはそうなる前に知って頂きたいだけなのです。どうぞご理解願います。

●自然に貯まる人と、いつのまにかなくなってしまう人

世の中には大きく分けて「自然に貯まる人」と「いつのまにかなくなってしまう人」がいます。
知らず知らずに預金の残高が増えていく人はこれを読む必要はありません。
問題は「次の給料日までには、残高がゼロになってしまう人」です。

さて、両者の違いはなんでしょうか? 私はこう考えます。
お金があると「自然に貯まる人は、預金しよう」と思いますが、
「いつのまにかなくなってしまう人は、何に使おう」と考えます。
これはボーナスの時に顕著に現れます。
いつのまにかなくなってしまう人は、「ボーナスが出るから何を買おうか」と考えるのです。
自然に貯まる人は、「欲しいものができるまでとりあえず預金しておこう」と考えます。

ボーナスセールに殺到している人を見ると、世の中「いつのまにかなくなってしまう人」がいかに多いのかよく分かります。

●浪費に気付け

自然に貯まる人にとっては理解出来ないことだとは思いますが、その人達は「自分が浪費家である」ということに気付いていません。
「別に普通に生活しているのに、金がどんどんなくなっていく」としか思っていないのです。
いつもギリギリで生活しているのだから、預金なんか出来ないと思い込んでいます。
財布の中にあったお金がいつのまにかなくなっていきます。万単位の買い物は思い出せますが、数百円の出費が積み重なって何万円も使ってしまっていることに気付いていないのです。
どれほど無駄使いをしているのかは、その時には分からないものです。

これを読み切って実行された方は、後日「なんて無駄使いをしていたんだ」ということがよく理解出来るようになるでしょう。そして「今までドブに捨てていた莫大な金額」に気付き、すごく後悔することでしょう。

●ひと月だけでいいから家計簿をつけろ

無駄に気付くにために、ひと月だけでいいから家計簿を付けてみて下さい。
「ずっと続けろ」とはいいませんので、騙されたと思ってひと月だけ実行してみて下さい。 それも、今日からです。次の給料日からとか、翌月からなんて思っていると結局実行せずに終わってしまいますから、すぐに付け始めて下さい。
パソコンをお持ちの人は表計算ソフトを使うと電卓をたたかずに済むのでお勧めです。
別に市販の家計簿を購入する必要はありません。ノートで十分です。
とにかく、使った金額を毎日記入して下さい。形式にはとらわれずに自分の書きたいフォーマットで結構です。思い出せない場合は「使途不明金」として記入して下さい。

ひと月たったら、ある程度分類して計算してみて下さい。
自分が気付かずに使い込んでいる品目があることに気付くことでしょう。
人によっては たばこ代だったり、雑誌代、飲み代、休日の行楽費かもしれません。
個々には小額であっても、ひと月合算すると結構な金額になっていることに驚くでしょう。
次の月からは、その出費を減らすように心がけましょう。

私の場合は、缶ジュース(缶コーヒー)代でした。毎日5本以上飲んでいたのです。
たかが120円ですが、ひと月の合算は18,000円です。
朝、出社直後、昼休み、3時頃、帰宅後と習慣的に飲み続けていたのです。 これを本当にのどが渇いた時にだけ飲むように改めただけで、月1万円以上は浮きました。

あと、家計簿の中で「これは必要なかったな」「これは無駄使いだったな」と思うものを探して下さい。そしてその合計金額を計算してみて下さい。それらを購入しなければ、その金額分は預金に回すことが出来るのです。翌月から無駄と思うものは購入しないようにして下さい。

そしてどうしても必要な出費と思われるものだけを合算した金額を とりあえずの月々の生活費と決めて、翌月からはその範囲内で生活するように心がけて下さい。

●お金があるから買うのではなく、必要なものを必要な時に買え

さて、無駄に気付いたら、次は考え方を改めて下さい。
「お金があるから、買う」のではなく、「必要なものを必要な時に買う」ということです。
ちょっと分かりづらいかもしれませんが、例えばボーナスが出てお金があるから、何か買うというのではなく、お金は預金しておいて、本当に欲しくて必要なものをその時点で買うということです。

給料が入ったから贅沢して、給料日前には倹約という生活を送るのではなく、金の有り無しに関係なく一定の生活を送るように心がけて下さい。
給料日前になって、普通預金口座にいつもの月よりも多い残高があるから、「何か買おう」とは考えずに、別の口座に預金するというような考えでなくてはなりません。

別に何も買わずにケチに徹しろという訳ではありません。

お金の貯まらない人は、欲しいものも買わず、遊びもせず、倹約しなければお金は貯まらないと思い込んでいるでしょう。
そうではありません。別に普通に生活していてもお金は貯まります。
ただ、「無駄かな」「浪費だな」と思えるものは買わないだけです。

また収入がたくさんある人でなければ貯められないとも考えているのではないでしょうか。
お金が貯まるかどうかは、収入には関係ありません。
いくら高収入でも、全て使ってしまっては、預金は増えません。
逆に低収入であっても、コツコツと貯めていれば、どんどん預金は増えていきます。

よく「独身寮とか自宅通勤だから、家賃がかからないので金が貯まるだろう」と思われがちですが、これは全く逆で「貯まらない人」の比率が高いのです。 自由になるお金が多ければ多いほど使う金額も大きくなって、結局は残らない場合が多いようです。

●月々の生活費と急な出費は別に管理しろ

「今月は友人の結婚式があったから、金がない」とか「車検だったので金がない」、「スーツ買ったので金がない」などと、その時ばかりの倹約をしている人がいますが、これは月々の生活費と急な出費を別に管理していないから起きる問題です。
月々の生活費は、出来るだけ一定に保つように心がけて下さい。贅沢したり、倹約したりの波を作らないことです。
急な出費や予定外の出費は、普段の管理口座と別の口座から出すようにするのをお勧めします。

生活費は普通預金口座にし、貯蓄預金口座を臨時の出費用とするのがいいでしょう。

貯蓄預金とはいつでも出し入れ自由で、普通預金よりはすこし金利のよい預金で、最低預け入れ金額が10万円とか30万円と決まっています。 最低預け入れ金額を下回っても普通預金の金利は付きます。 違いとしては、貯蓄預金は決済機能がありません。(給与振込口座に指定したり、公共料金の引落口座に指定することができません。)
貯蓄預金は同じ銀行で作ることが出来るので、いつものATMで、キャッシュカードと同じように使うことが出来ます。

給料が入ったら、月々の生活費分だけ普通預金口座に残して、その他は全額貯蓄預金口座に移してしまう(振り替える)といいでしょう。
クレジットカードや公共料金引き落としの時に残高不足になるのが心配な方は、逆に月々の生活費と決めた分だけを貯蓄預金口座に移すようにするのもいいかと思います。

●最低これだけすれば貯められる

いろいろと書きましたが、なかなか上記の事項を守り、維持するのは大変だと思います。
最低以下の2つだけ実行すれば、確実にお金は貯められます。

1.小額でいいので、毎月天引きの預金を行う。
2.ボーナスは全額預金する。(半分は定期預金、半分は貯蓄預金)

「お金が次の給料日までにはゼロになってしまう人」は裏を返せば「最初から無ければその範囲内で生活できる」ということです。例え手取りが毎月2万円減っても、やはりその金額内できっと生活できます。

ですから、まずは「財形」または「銀行の自動積立定期」に申し込んで下さい。
財形はいつでも申し込めるものではないので、「自動積立定期」に申し込むというのが現実的でしょう。

積立日を給料日と同じ日に指定しておくと、給与振込口座から勝手に定期預金に移されますので、給与天引きと同じ効果があります。
最初は月々1万円でも構いません。年を経つ毎に少しずつ増額していって下さい。
年2回の増額月が指定可能ですから、6月と12月にボーナスの約半分の金額を増額指定して下さい。

「自動積立定期」は銀行営業時間に出向かなくても、郵便で簡単に申し込めます。大抵は銀行のATMの脇に申込書が備え付けられていますから、探してみて下さい。ない場合は、電話をして申込書を郵送依頼して下さい。
銀行によってはWEBで申込書の請求ができる場合もあります。

ボーナスは一切使うなと言っている訳ではありません。

半分は使っていいのです。ただし、ボーナスが出ると同時に使ってはいけません。
すぐに貯蓄預金口座に移して、生活費としてではなく、急な出費や本当に欲しいものを必要な時に購入する資金に使って下さい。

これさえ実行すれば、2年も経たずに100万円は貯まるでしょう。
数十万円だと何かに使ってしまおうとも考えますが、100万円まで貯まるとなかなかそれを崩してまで使おうとは思わなくなります。
また、「お金を貯める喜び」というのが分かりますから、その後は自然と預金が増えていきます。

ここまで読んで「なるほど」と思ったあなた! さあ、すぐに実行して下さい。

ここで「ふーん」と読み流してしまったら、いつかきっと後悔することになりますから、騙されたと思って「自動積立定期」だけでもいいですから、まずは始めてみて下さい。

長い文章を最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
これを読んで「お金が貯まる喜び」を知る人が増えることを切望しています。