開催趣旨

 近年、これまでのわが国の建築界のスクラップ・アンド・ビルドの考え方が見直され始めるなど、近代建築を取り囲む状況は大きく変わりつつある。

また、登録文化財制度の浸透もあって、近代建築を現代社会に適応すべく保存・再生し、新たな息吹を注ぐ行為が徐々にではあるが試み始められている。

そこで、本小委員会は、シンポジウムを通して保存・再生に関する新しい動きの意味や抱える問題点を再確認することにした。

そこでは、具体的事例紹介をもとに、様々な立場のパネラーによるフリー・デスカッションを通して近代建築の新たな保存・再生の展開の行方を探りたいと考える。