某お菓子メーカーの「ペコちゃん」ってキャラクターを、 知らない人はほとんどいないと思う。まさに、国民的な知名度をもっている彼女なんだけど、 彼女は、(多分)「お菓子食べておいしいぞ！」っていう雰囲気をかもし出すために、 舌を横っちょにペロって出してる。 ９月の末頃に、モエナがそれとそっくりに舌ベロを出してることが多いことに気が付いた。

それまでも、なぜか舌を数ミリくちびるの間から突き出していることはあったんだけど、 斜め横に出してたことはなくって、こういった表情の変化を見て、 早くも「見られ」を意識し始めたのか？？なんてこともちょっとだけ頭をよぎったりした。 その時は、ヨメと二人で「おいおい、ペコちゃん顔になってるよ」なんて、 ニタニタしながら見てた。

うちでは、ちょっと前から、モエナのくちびるを上下それぞれ少し持ち上げて、 「歯ぁ生えてますかぁ？」「まだ生えてませんねぇ」っていう遊び(?)が定番になってた。 モエナも、訳もわからないくせに、何が楽しいのか「へらへらへら」 って笑いで応えるのがお約束でもあったんだな。

「ペコちゃん顔」になった日にも、いつもの様に、 「歯ぁ生えてますかぁ？」「まだ生えてませんねぇ」をやった後、 なんか「あれ？」と思って、もう一回やってみたんだけど、みなさんご想像の通り、
「歯ぁ生えてますかぁ？」「うわ、生えて来てんじゃないか！！！」
って展開になった。 生えて来てるって言っても、ほんのちょっとだけ、白いものが歯茎から見えているくらいだったけど、 下の歯の一番前の２本のうち、向かって右側の１本が顔を出してた。

ヨメと二人でひとはしゃぎした後に、「歯が気持ち悪くって舌を横っちょに出してるのかも」 っていうことに気付いた。本当は、気付いたっていうより、勝手にそう想像してるだけなんだけど。 だって聞いてみても分からないからね。でも、とにかくモエナは、歯無しのモエナから、 歯のあるモエナに変化したんだ。記念に写真を撮ったけど、なかなかうまくいかなかった。 現像してみると失敗してるんだろうな、きっと。

翌日、一緒に仕事をしているアジロ(男:独身)とフジイ(女:独身)にその話をした。 「歯ぁ生えてきたんだよ」って言ったら、 二人とも「へぇ〜」って言った後、一呼吸おいてアジロが「そっか、生まれたときは歯ぁ生えてないんだ…」 って言って、不思議そうな顔をしてた。それを聞いたフジイは、 「アジロさん、そんなことも知らないんですか、常識ですよ。」って白い目で言った。 ボクも「そんなことも知らんのか？常識だぞ。」って言って二人で散々アジロをからかった。

で、からかい終わって一息ついた後で、今度はフジイに「ところでツメは生まれた時から生えてるんですか？？」 って聞かれた。 「…あのね、キミはアジロをからかう資格がないよ。」って白い目で見てあげたんだけれど、 やっぱり、コドモって未知の生き物なんだろうなって思ったよ。 確かに、そんな細かいところまで気にしてないもんね、普通は。自分に歯が生えてきた時のことなんか、 覚えてるわけないしね。 でも、良かったね。もし自分にコドモが生まれたときに、 「そっか、歯はなくてツメはあるのか」なんて言ったら、配偶者から冷たい目で見られるとこだったね、お二人。

ちなみに、髪の毛、眉毛、まつげは一般的には生まれたときから生えてます。 多い少ないの個人差はあるけれど。