37週0日目−(3月8日)

12回目の検診

朝から天気が良かったので、散歩もかねて、金沢文庫駅から病院まで歩くことにした。 病院の場所は金沢八景から徒歩15分、最寄駅はシーサイドラインの野島公園になる。 金沢文庫から歩くと約30分ほどかかり、けっして近い距離ではない。(ジモティは分かるよね?) 今までも通院の時に何回か歩いたが、やっぱり遠い。 これも今の私にとって必要な運動だと思えば苦にはならないが、 普段ならば歩こうという気持ちにはならないだろう。
病院に到着し、まず最初に行うことは尿検査のためにトイレへ行く。 今朝は早起きをしていたのでこれは何回目かのトイレとなる。 気のせいかいつもより尿が薄かったけれど、気にせずに検査室へ提出。 しかし、この事があとで面倒なことになるとは、その時は予想もしていなかった。
体重測定を済ませ、看護婦さんに血圧測定をしてもらう。 前回の数値も高かったが、今回も135/98とかなり高い数値になってしまった。 「先週も血圧が高くなっていたけれど、最近、体調悪いのかしら? もう一度計りなおしてもいいかしら?」と言われた。確かに最高血圧135というのは、 何か異常が発生しているのでは?と心配になる数字だ。 もう一度、落ち着いた状態で計りなおしてもらったら、109/78と今まで通りの数値だった。 「診察室に入るのに、緊張しているのかしらねぇ。 血圧はリラックスした時に計らないとダメなのよ。」と看護婦さんに笑われてしまった。
待合室で待つこと10数分、診察室から名前を呼ぶ声がした。 病院の帰りに出かける用事があったので、待ち時間が短いからなかなかいい調子。 診察室へ入ろうとすると
「尿検査の結果が思わしくないので、念のため今から検査を行うから一緒に病棟の陣痛室へ行きます。 30分くらいで済みますから。」と私のカルテを持った看護婦さんが診察室を出てきた。 尿検査の結果がどう良くないのかを訪ねると
「10ヶ月に入ると胎盤機能が尿検査の項目に加わって、 胎盤機能をつかさどるホルモンが尿中に出るんだけど、その数値が異常に低いの。 万が一機能が低下していると危険なので、赤ちゃんの心音をモニター付けて確認するだけだから。 でも、今日の尿は薄くて正しい数値が取れていない可能性があると検査室から報告があったから、 たぶん問題ないと思うから、心配しないでね。」
と言われ、トイレで自分の尿が薄かったこと、 先週の検診から尿検査の項目(E3)が増えていたことを思い出した。
(胎盤機能検査:尿中のE3(エストリオール)は、妊娠後期には胎盤より多量に分泌され、 尿中で非妊時の500倍以上にも達し、その測定は胎児・胎盤機能の指標として利用されている。 非妊婦では尿中への代謝が速い為血中にほとんど存在しない。)
高値を示す病態・疾患…肥満、多胎妊娠、巨大児妊娠、Rh血液型不適合妊娠
低値を示す病態・疾患…重症妊娠中毒症、胎児発育遅延、胎児胎盤機能低下(予定日超過など)

「尿って、朝一の方がいいんですか?」と聞くと
「ある程度の時間、膀胱に滞留していて濃い方が正しい結果が得られるんだけど、 今回のにしざわさんの尿は、何回目かのトイレで、 滞留時間が短いという2つの悪い状況が重なっちゃったみたいね。」
恐るべし尿検査!数CCの尿で、私の行動パターンまで見破るとは…。 病棟へと向かう看護婦さんの後ろを歩きながら「ああ、今日はせっかく早く帰れると思ったのになぁ。」 とガッカリしていた。
☆陣痛室の様子は陣痛室体験のページを見てね☆
陣痛室のモニターから開放され待合室に戻ると診察室からすぐに呼ばれた。 モニターから出力された帯状の紙を見ていた先生からは 「モニターの検査は問題ないから安心してね。」と診断されたので安心した。 診察室のベッドへ横になり、いつものように子宮底長(35cm)を計り、むくみ、児心音、 胎位を確認した。先週、左腹部にあった胎児の身体が右腹部に戻っていた。 これだけ成長している胎児が方向転換できる自分のお腹の大きさに驚いた。
先週と同様、子宮口も硬く、胎児も下がっていないため、兆候はないとの事。 「もっともっとお母さんが動かないと、子供が生まれる時期に気づかないわよ。 それと尿検査のことで看護婦から話があるから聞いてから帰ってね。」と言われ、 そばにいた看護婦さんが話を始めた。 「今回の尿は薄くて正しい結果が得られなかったので、次回は早朝尿を取って来てください。」 とフタ付きの透明プラスチックコップ(写真参照)を私にくれた。 言われている意味が分からなかったので聞き直すと 「朝一番の尿を自宅で採取し、検査室へ提出してください。」との事だった。
自分の人生を思い起こすと、 排泄物を持ち歩くのは学生時代(それも中学生とか?)の検査以来のことだ。 この透明なカップに自分の尿を入れ、丸見え状態で自宅から持参することに抵抗があった。 次回の検診のことを考えるとブルーな気分になった。
本日の診療費は、6350円なり。