38週0日目−(3月15日)
13回目の検診
天気予報では昼前から大雨になるとのこと。いつものように運動を兼ねて歩いて病院へ行きたかったが、
西の方には真っ黒な雲が立ち込めて、今にも雨が降り出しそうな天気。
仕方なく車を使うことにした。
体調はあまり良くなく、ここ数日間は鈍い腰の痛み(陣痛か?)、軽い頭痛、むくみがひどかった。
妊娠中毒症の心配をしながら、先週の検診時に渡された尿検査のコップを持ち出かけた。
検査室に尿を提出し、間もなく検査結果が記載されている用紙が渡された。
目を通すと今回は検査をクリアしていた。実は、何回も尿や血液検査を行っているうちに、
そこに記載されている数値や言葉が、何を意味するのか分かるようになっていた。
待ち時間1時間半ほどで診察室から呼ばれた。先生に2〜3日の体調の悪さを伝えると
「血圧、尿ともに異常はないから妊娠中毒症の心配はないわよ。」と言われ、ひと安心し診察を受けた。
子宮底長(34.0cm)、血圧(108/74)、むくみはあった。
児心音を聞いた先生は看護婦さんに「にしざわさんにNST受けさせて。」という指示を出した。
そのまま診察室を出て、先週と同様に看護婦さんと陣痛室へ行き、NSTを30分ほど受けた。
この時も隣には出産待ちで子宮口が6cm開いているという妊婦さんが待機していた。
その痛がりようを聞いて、出産がますます怖くなってしまった。
(ノンストレステスト(NST)…
胎児がお産のストレスに耐えられる状態かどうかを調べる方法の一つがノンストレステスト。
胎児にとって子宮は安全な場所だが、お産が始まり、やがて産道を通過する事になると危険を伴う。
つい先頃まで、胎児がお産のストレスに無事耐えて産まれてくるかどうかを調べるには、
聴診器などで児心音を断片的に聞くより他に方法がなかった。
しかし、最近は医学が発達し、分娩監視装置などを使ってお腹の上から児心音を連続的に測り、
その変化を分析して、胎児が危険な状態にないかどうかを予測診断する。)
30分のNSTを終了し、待合室に戻ると、間もなく名前が呼ばれた。
「さっき心音が遅い気がしてNST受けてもらったんだけど問題ありませんでした。
他に何か気になることある?」と聞かれた。
「最近、お腹が下がってきた気がするんですけど、兆候は見られますか?」と期待を込めて尋ねると
「そんな気がするだけだと思うわよ。全然下がってないし兆候もないし。
疲れるまでやる必要はないけど、まだまだ動いてちょうだいね。
来週の検診は来なくてもいいから、次は29日に来てちょうだい。」と私が期待した返事はなかった。
「29日って予定日って言われている日なんですけど、それを過ぎた場合、
私はどうなるのでしょう?」次の検診日が予定日ということに戸惑ったので質問を続けた。
「私の考えでは、予定日を一週間過ぎてしまったらアクションします。
42週目になると機能が落ちてきて赤ちゃんも苦しいし、
妊婦にとってもつらい出産になってしまい帝王切開の率が高くなるのよ。
だから、41週目までは自然に任せるつもりです。」との事だった。
「引越しもあるし、3月生まれがいいから今月中に何とか産みたいんだけどなぁ。」
と勝手な都合が頭をグルグルと巡り、その言葉が喉まで出かかった。
しかし「自然に任せる。」と言いきった先生に、それを言い出すことは出来ず「はい、分かりました。」
とだけ言って診察室を出た。
本日の診療費は、6350円なり。