卒論のぐあい
入り用の様々。
人間が生きていくのにに必要なものって何でしょうか。
私、「馬鹿学(部)生」は大変貧弱なおつむをしております。「知力」「学力」のみならず「努力」とか「根性」からも遠く見放された人間です。そんな人間(の屑)が論文を書くために必要なものって何でしょうか。
頼れるものなら神が仏が悪魔でも。
構いません。構ってられません。なりふり構わずで卒論が仕上がるだったら,なりふりなんて知りません。それもこれも薄弱な意志,惰弱な精神,萎える気力を支えるため。どんな錯覚でも幻想でも,どんなに嘘寒くてもえげつなくても,役に立つなら良いじゃないですか。「黒い猫でも白い猫でも鼠を捕るのが良い猫」です。とりあえず最後まで自分を騙し通せればいいんです。
学究心・学術的貢献・愛・勇気・根性・気合い・「逃げちゃダメだ」・「他の人はもっと大変なんだから」(確かに事実)・煩悩・欲・邪念・妄想・強迫観念・「苦しいのは自分だけじゃないんだから」・因果応報・前世の報い・今までのツケ・努力・祈り・信仰・忍耐・「努力したものは報われる」・明日への希望
自分で書いててめまいがしてきた。
すがれるものなら藁でも蜘蛛の糸でも。
でもやっぱりこわれちゃう時は毀れちゃうんで,諸々の要因から
作業は中断するかに見えたのですが,逃避(退却)行動(<?)を読み込み作業に振り向けることに成功。一気に読み込みが終わっちゃいました。全部。秋休みにはいったことも一因。とはいえ,作業効率は倍以上(平常時比)。全然嬉しくない。
- 「こわれた」行動の例
- 惚けたようにSimCityを続ける。(10時間)
憑かれたようにコンピュータで作業。半日以上。(テクノストレス(依存型))
ネット中毒で社会性失って体も頭もぼろぼろ。気が付いたら夜明け。
一日に何回もメールをチェックしないと気が済まない。
丸々一昼夜(以上)にわたって寝食を忘れていた。上記のすべてが私に当てはまるわけではありません。念のため。
前はこれで減量に成功したんだったよな,確か。拒食ぎりぎりで。
一応自力でちゃんと帰ってきたし。生きてたし。死んでないし。
病院かかってないし。大丈夫だったんだけど。
使えるものなら親の金でもMS Wordでも。
スキャナに外付HDD,資料用教科書が数冊,参考文献の複写がたくさん。
卒論を金で買ってるよーな気がしてならない私。
「卒論は金で買うと心得よ」
これが我々(私個人ではない)の結論です。
ゴースト(代筆)などという本当に非合法なものもありますが,
そうじゃなくてもやっぱり最後にものをいうのは
銭です。例えばあなたがフィールドワークをするとしましょう。現地に行くために必要なのは?滞在に必要なのは?文献調査をするとしましょう。希少な資料を所蔵している図書館は限られています。資料を借り出すとしても永遠にあなたのものになる訳ではありません。それに書き込みもできません。限られた時間で資料を整理するためには購入か複写が必要でしょう。で,それに必要なのは?協力者を集って実験を試みるとします。被験者にはお礼が必要ですね?
眉をひそめないように。
芸術でも学術でも,「術」と付くものは金がかかるんです。
精神力じゃ乗り越えられない壁ってものがあるんです。「研究者としての良心」
私はマイクロソフトが嫌い。それを抜きにしてもMS Wordはやっぱり嫌い。重いし。
ところが。私の卒論はMS Wordが不可欠の気配。何事か?「文書チェック」機能。日本語版グラマーチェッカー。文書を自動的に添削....ではないが,誤用の可能性のある場所を列挙する。漢字の使用率,一文の平均長,字数,段落数等も一瞬ででてくる。
これを用いて文書チェックでひっかかった箇所を列挙し,いちいち「この語法は理数分野における特徴的な用法と思われる」とかなんとかご託を並べ,漢字使用率云々を書き散らかす,と。
やたら見栄えが良い。賢そうに見える。科学的っぽい。 私のやっている語彙分析は地味です。文書の切り方一つ考えるのも大変なんです。(<これに関しては私の頭が弱いせいではない。本当に大問題。)教科書本文の電子文書化も,苦労が多い割にぱっとしません。手間がかかる割に見栄えはしないんです。
私は恩師に言いました。
「せんせい。「文書チェック」を使うと見栄えは大変良くなります。3秒ですが。語彙表作成を諦めるつもりはありませんけど,どーしましょうか。」
「やっときなさい。」
おそらく語彙集が完成の日の目をみずに終わった場合,この「MS Word文書チェック」による促成でっち上げ論文が私の卒業証書をあがなってくれるものと思われます。多分そのとき問われるのは私の「研究者としての良心」でしょう。
電気と時間と私の精気をいっぱい吸って育つ論文。
電磁波をたくさん浴びながら,
このままいくと私の死因は白血病かな,とふと思う。でも卒業できるんなら。
うちの大学は卒論必修。そして卒業後も半永久的に保管。
いっそ図書館ごと焼けてしまえば,と思っている人間も必ずいるはずだ。