小型LEDライト(ROF-1mini)の試作
更新履歴
2004.10.12 | スイッチング波形追加 |
2004.4.21 | ランタイムグラフ更新 |
2004.4.15 | 公開 |
はじめに
昨年の暮れに製作したROF-1は、こちらの都合でごく少数の本数ではありましたがご希望者に頒布させて頂き、おおむねご好評を頂けたようでほっとしております。
次回作ROF-2についてもいろいろな案が出ていますが、まだ設計図になる以前の状況で、これから実験も含めて試作を行おうかというところです。
何も作らないでいるのも結構フラストレーションが溜まる(笑)ので、例によっておきゃんさん、fixerさんとともにROF-1のスケールダウン版を作ってみようということになりました。
そんなわけで名前は安直に「ROF-1mini」です。
各部写真
サイズ比較;
左 :ROF-1
中央:ROF-1mini
右 :単五アルカリ電池
基本は単五電池(Nセル)仕様で、Luxeonを100mA程度でドライブします。
突起を除く全長は約60mm、最大径はφ17.5mmです。
テールにはキーリング装着部を設けたので、miniの点灯方式はヘッドのツイストタイプとしました。ベゼル側から。
口径が細くなるので光学系の調整がたいへんでしたが、そこそこ使えるレベルに仕上がったと思います。
スイッチ方式はヘッドのツイストですが、テール部にfixerさん会心作のバネ式スイッチパーツを組み込むことで電池のガタつきを解消しつつ、接触の安定を図っています。 上:単五用ボディ+共通ヘッド
下:単四用ボディ+共通ヘッド
どちらもアルミ素地のままで、表面処理は行っていません。クロムめっきなども良さそうで、悩んでいます。コンバータユニット+LED
写真左の基板部に頭を出しているVRで出力調整ができるようになっています。今回は使用する電池が単五や単四でそれほど大電流も流せず、あえて定電流にするメリットがあまりないため定電圧方式としました。
コンバータICは以前ミニマグ改造にも使用したLTC3402/3401です。(回路図)
最大出力は使用電池によりますが、単5アルカリで160mA、NiCd 1セルで260mAくらい、リチウム1セルで500mA程度でした。
スイッチング波形
コンバータのテストで計測したスイッチング波形です。
入力=定電圧2[V]、出力=3.5[V] 400[mA]で、ほぼフルロードに近い状態。
スイッチング周波数=約1.4MHzです。
照射パターン
白い壁に向けて約1.5mからの照射です。
照射パターン:
上が最終仕様(NX-05改+HD)のパターン。
下・右が試作時のパターン。
下・左は比較用にROF-1(NX-05+HD)のローモード。
今回はkjさんのご厚意でR4HランクのHDを譲って頂き、綺麗な白色とすることができました。
ランタイム
- 出力を約100mAに設定して測定しました。
- 単5アルカリでは電圧がすぐ下がってしまうため次第に暗くなっていきますが、電池をしばらく休めると復活するので、間欠点灯であれば、この倍くらいの時間(累計)は実用になると思います。
- 単5アルカリ以外のバッテリーでは、一定の明るさを保つことができます。(グラフで若干光量が上昇しているのはLEDおよび回路の熱ドリフトによるものです)
- ライトの性能をフルに発揮するにはNiCd/NiMHのような二次電池や電圧の高いリチウム、単4以上の容量をもつ電池がマッチするようです。
- 単5NiCd電池は容量的には物足りませんが二次電池の経済性や電流を多く取り出せることから、利用価値は高いと思います。