リント基板のレジスト(保温プレートで簡単乾燥)

2005.1.24 温度調節について追記
2005.1.23 公開

はじめに

私の場合、趣味の電子工作ではよくユニバーサル基板を使って回路を組んだりします。
また、こだわって綺麗に仕上げたい、何枚も同じ基板を作らなくてはならない、表面実装部品で作るなどの場合には、感光基板を使ったプリント基板を製作しています。
エッチングが終わった基板は銅箔パターンが見えている状態で、通常はこのままでも良いのですがグリーンレジスト処理することで、

などの御利益があります。

簡単に出来るレジストとして、私はサンハヤトのスプレー式グリーンレジスト(GR-303)を使っています。他にもシルク印刷用のレジストもあるようですが、紫外線硬化で有効期限が短かったりと扱いが難しそうなのでまだ使ったことはありません。

グリーンレジストの使い方は、エッチングが終わった銅箔面の油分を綺麗にしてからレジストを何度かに分けてスプレーして乾燥させるだけ、と簡単です。
ところがこの乾燥(固化)が結構クセモノで、充分に乾燥しないうちにハンダ付けすると、レジストがハンダごての熱で溶けて汚くなってしまいます。ドライヤーで乾燥させるのも相当時間がかかって大変でした。
ですので以前はスプレーしたあと、日なたに数日出しっぱなしにして乾燥させていました。
暇があるときはこれでいいのですが、いつもそういうわけにはいかないのでいろいろ考えていたところ、大掃除で出てきた保温プレート(奥さんがこれを捨てようとしていたのを回収しました(^^;)を使ってみたところなかなか良好でした。

基板の状態とレジスト層の厚さにもよりますが、30分〜2時間くらいでだいたい仕上がるようです。
乾燥の目安は、基板を冷ましたあとレジスト面に爪を立てて傷が付かない程度に固化していればOKです。

(1/24追記)
プレートの温度が上がりすぎて銅箔面が変色することがあったため、現在はトライアックを使った調光(温調)装置を電源に繋げて、プレート温度が100℃少々となる程度に温度調節して使っています。

写真など

サンハヤトのハンダマスキング剤(GR-303)グリーンレジスト
です。

一度に厚く吹かず、何回かに分けてスプレーするとよいです。
プラモの塗装と同じですね。
これが件の保温プレートです。

何かの記念品で貰ったらしいのですが、ウチでは一度も使わず(開封せず)しまってありました。
保温加熱面はホーロー製で、かわいい絵が印刷されています。
ヒーターの定格は100V/90Wで、通電時のプレート温度は放射温度計で160〜170℃くらいでした(冬場の測定)。
こんな感じにレジスト後の基板を乗っけて暖めます。
ある程度乾燥させてからでないと臭いがキツいのと、レジストが変色する事があるので、軽くドライヤーなどで乾燥させた後に処理するのがいいでしょう。
時々様子を見ながら(30分〜1時間毎くらいに電源を切って冷まし)、乾燥状態をチェックします。

あとはハンダ付けする部分のレジストを刃物の先などで削って剥がして、次の工程(部品のハンダ付け)に移ります。

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