ロットレーシングカー用 ライト点灯制御回路

更新履歴:

2002.5.21 オートライト(暗くなると自動的にライトONする)バージョンを追加
2001.9.6 公開

はじめに

当サイトからリンクさせて頂いている創・造・作ホームページの黒川さんと、スロットカーにつけるライトで何か工夫できないモンかねえ・・みたいな事をメールでやりとりしているうち妙に盛り上がってしまいました。
普通の麦球を付けただけだとブレーキをかけた時に消えてしまうので、消えないようにもしたいし、ブレーキランプが点いたら格好いいですよね。でも模型とはいえ、れっきとした(?)レーシングカーですから、あまり重たい部品を載せるのも避けたい・・・

というわけで設計したのが次の回路です。
走行中はヘッドライトとテールランプが点灯、ブレーキをかけるとさらにストップランプが点灯します。ブレーキ時のLED点灯持続時間は状況によって大きく異なりますが、だいたい数秒〜十数秒程度です。

 

回路図

 

説明

ブレーキをかけている間もLEDを光らせるために使うコンデンサに普通の電解コンデンサを使うと、バカでかい物しか入手できないので、小型の電気二重層コンデンサ(スーパーキャパシタ)を使った所がミソです(0.047F = 47000μF)。
あまり容量を増やすとLEDが光り出すのに時間がかかるので、0.047〜0.1Fくらいが適当でしょう。一般には5.5Vのものしか手に入らないので、レギュレータ7805で12V→5Vに降圧しています。
D2のダイオードは、電圧降下の少ないショットキーダイオードを使用します。

スロットルを開けている(つまりU1の出力がある)間はQ1がオフになっているのでブレーキLEDは消灯していますが、ブレーキ操作によってレールからの電源供給が断たれるとQ1がオンになりLEDが点灯します。
使用するレギュレータの種類によってはブレーキ時にOUTへの吸い込み電流が極端に少なく、Q1がオンにならない、あるいはブレーキLEDが暗いということがあるので、そのような場合にはレギュレータのGND-OUT間に10kΩ程度の抵抗を入れてください。
それでもブレーキ時にLEDがすぐ暗くなってしまう場合はLEDの抵抗(R2〜R7)を調整して、明るさと点灯持続時間のバランスをとってみてください。

テールランプは、雰囲気でつけてみました。無くてもいいですが。

 

部品について

なるべく小さい物を使ったほうが重量も軽くなります。たとえばC2,C3はチップコンデンサ、R1〜R7はチップ抵抗など使うと、なお良いと思います。基板以外の部品は下の写真(例)くらいですから、スロットカーに載せるのにも問題ない大きさにできると思います。

 

オートライト機能の追加 Update!!

黒川さんから聞いたのですが、ルマンなどの耐久を模したレースでは、コースの照明を落とした夜間走行ではライトを点けて、照明が入る昼間はライトを消すというルールで行われることもあるそうです。(凄いですね〜)

これを自動化できないか?ということでライト点灯回路を少し改造して、明るいところではブレーキランプのみ、暗い時にはヘッドライトとテールのスモールが点灯(もちろんブレーキ時にはテールが明るく点灯)するようにしてみました。

光センサにはCdsを使い、暗くなるとヘッドライトとテールが自動点灯するようにしました。使用するCdsは変化量1kΩ〜100kΩくらいで、ごく普通に入手できる物です。
CdsとR6+VR1でキャパシタの電圧を分圧しているので、暗くなってCdsの抵抗値が上がるとQ2からベース電流が流れ出し、TrがONになってLEDが点灯する仕組みです。点灯ポイントはVR1(実装では小型の半固定抵抗が良いと思います)で設定します。VRの抵抗値を最小(0Ω側)に回すと、周囲の明るさに関係なく、従来のように点灯します。
テールランプ(スモール)の明るさはR4の抵抗値で調整してください。また、ブレーキランプとヘッドライトの明るさはそれぞれR3とR5で決まります。いずれも使用するLEDの種類などによって多少の調整は必要でしょう。
その他で前回の回路と違う点は次のとおりです。

 ← CdsとS-81350HG。

 レギュレータの足は左からOUT、GND、IN です。

 

 

さいごに

一応仮組みして動作確認まで行いましたが、なにぶん私がスロットカーを持っていないので(ミニ四駆ならいっぱいあるけど、、ってそうじゃないだろ>わし)、実際の組立てと実装、評価については黒川さんにお願いすることになりそうです。(いつもすみません・・・)
作成記や結果は
SLOT DAYSをぜひご参照ください。

 


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