下記1.および2.の改造で、コンバータのブーストモードをほぼ設計値の電流でドライブする事が可能になりました。
ただし電池の状態やライト(ボディ)の個体差などにより期待通りの結果にならない事や、不注意によって修復不可能なダメージや怪我など負う可能性があります。
下記改造を行う際はご自身の責任において十分に注意して実施頂くようお願いします。

1.スプリングの導通改良

DOP-11MGのマイナス接点に使われているスプリングは、他の同様な電池バネと比べて電気抵抗がやや大きいようです。
抵抗といっても1Ω以下(0.2〜0.4Ω程度)ですが、特にBoostモードの大電流では電圧降下の原因となります。

スプリングの先端と後端を別の導線でバイパスすることで全体の抵抗値を下げ(電流容量を上げ)、点灯効率とともにBoostモードの光量を改善することが可能です。
テールキャップの中の電池バネとスイッチユニットを固定している透明プラスチックネジを外します。
ラジオペンチ等の先をプラネジの溝に合わせて反時計方向に回せば取り外せます。
スイッチユニットはネジを外した後にスイッチゴムのほうから押し出せばOK。
電池バネの電池接点側と基板接点側を適当な撚り線でバイパス接続します。
ある程度の太さがあるほうがいいのですが単線では固いので、細線を撚(よ)ってある柔らかめの配線用ワイヤが良いでしょう。
この例ではハンダ付けしていますが、バネに絡げるようにするだけでも効果はあると思います。



2.スイッチパーツの換装

上記バネの改造でたいてい問題解決すると思われますが元々のスイッチ自体が大電流に向かないようで、バネ改造だけではまだBoost照度が不十分な場合があります。
またモード切替を行う際、スイッチの堅さが不便に感じる事もあるので、これらの場合の対策としてスイッチパーツ自体の交換という方法があります。
ここでは秋葉原などのスイッチパーツ店で入手可能なミヤマMS-666スイッチに交換する手順を紹介します。

(追記)秋葉原ラジオデパート2Fの鈴喜デンキ2F店にて一個 \100で販売されています。他の店にもあると思います。
基板のハンダを溶かしスイッチを取り外します。
MS-666の足の間隔が基板のスルーホールと若干合わないので図のように曲げて、基板に取り付けた状態で中心が出るように整形しておきます。
取り付け位置は基板の赤丸で示すスルーホールです。
スイッチ足のピンが裏に飛び出すと電池バネ押さえと干渉するので、基板裏面とツライチになるくらいにカットしておくと良いです。
スルーホールとスイッチ足ピンをハンダ付けして完了。
元々のスイッチと比較してテンション(押す時の力)が少な目なので少し頼りない感じがしますが、慣れれば全然問題ないでしょう。
かえって軽いタッチで操作ができるのでこの方が使いやすいかもしれません。
スイッチの形状がオリジナルから若干変わりますので、ユニットをテールキャップに取り付け、ネジで固定する際にあまり強く締め付けないほうが良いと思います。

また、ユニット取り付けの際、基板横に出ているテールキャップとの接点(クリップ状のピン)がちゃんとテールキャップ内壁に接触するよう、変形があれば修正しておきます。

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