00/08/13(日) 世界バレエフェスティバル ガラ
00/08/09(水) 世界バレエフェスティバル Bプロ
00/08/03(木) 世界バレエフェスティバル Aプロ
00/07/18(金) 英国ロイヤルバレエ「20世紀のマスターピース」
00/07/17(木) 英国ロイヤルバレエ「マノン」
00/07/18(火) 東京バレエ団「眠れる森の美女」
00/07/09(日) モスクワ音楽劇場バレエ団「白鳥の湖」
00/06/26(月) 熊川哲也 Kバレエカンパニー「カルメン」
00/05/28(日) 東京バレエ団「オール・キリアン・プロ」
00/05/27(土) スター・ダンサーズ・バレエ団「オール・アメリカン・プロ」
00/05/05(金) デンマーク・ロイヤル・バレエ団「ナポリ」
00/05/03(水) 松山バレエ団「新・白鳥の湖」
00/04/29(土) デンマーク・ロイヤル・バレエ団「ラ・シルフィード」他
00/04/01(土) 東京バレエ団「くるみ割人形」(ベジャール版)
00/03/19(日) 20世紀のマスターワークス
00/02/26(土) ホセ・カレーニョとラテンの旋風 Bプロ
00/02/05(土) 新国立劇場バレエ「トリブル・ビル」
00/01/29(土) ルグリ、ルディエールと輝ける仲間たち
00/01/17(月) レニングラード・バレエ団「ジゼル」
00/01/13(木) レニングラード・バレエ団「海賊」
00/01/05(水) レニングラード・バレエ団「ドン・キホーテ」
チケット争奪戦に敗れ、あきらめていたガラですが、会社のバレエ・マニアの人が、行けなくなった友達の分を譲ってくれました。う、うれしい。そして、実際に初めてみたガラは、それはそれは楽しいものでした。(記述した順番は上演順ではありません)
「パリの炎」 パロマ・ヘレーラ、ホセ・カレーニョ
結構よかったような気がするが、あまり印象には残っていない。
「ダンス組曲」 ニコラ・ル・リッシュ
バッハの無伴奏チェロ(だったかな)に合わせ、ちょっと力を抜いた自然な感じで踊る作品。でも、そんなに面白くはなかったなあ。衣装もスエットで、振りつけ的にもちょっと力を抜いた感じで踊るので、なんか練習シーンを見ているみたいな気がしてしまった。
「オデュッセイア」より”戦争” イリ・ブベニチェック、オットー・ブベニチェク
これはなんかすごかったです。双子の兄弟が踊る同じ振りつけの踊りで、動きもなんか特徴があって、緊張感がありました。
「祭典」 ヘザー・ユルゲンセン、
これは確か髪を振り乱して結構すごい迫力だったような気がする。
「シルヴィア・パ・ド・ドゥ」 アニエス・ルテステュ、ジョゼ・マルチネス
この2人はやっぱり優雅で、安定しててよかった気がするが、いまいち覚えていない。
「眠れる森の美女」 バルボラ・コホウトコヴァ、ロベルト・ボッレ
かわいくて、初々しくて、なんかいかにも眠れる森の美女って感じの王女様ですごくよかったです。
「ジゼル」 アレッサンドラ・フェリ、ウラジーミル・マラーホフ
フェリはいまいちだったかな。マラーホフの演技は、アルブレヒトは結構合っていると思う。
「グラン・パ・クラシック」 オレリー・デュポン、マニュエル・ルグリ
デュポンがちょっと安定してなかったようです。
「枯葉」 マッシモ・ムッル
そんなに面白い作品ではなかった。最後に絞ったスポットのなかを手だけが浮かび挙がるところで、手のひらが枯葉のように見えるのか思ったが、そうでもなかったし。
「ドン・キホーテ」 シルヴィ・キエム、ニコラ・ル・リッシュ
ステパネンコが回転系でくるなら、ギエムは6時のポーズとバランスで対抗というところでしょうか。32回転はステパネンコの強烈さはなかったけど、高いリフト、さらにそこであげる足の高さなど、これはまたすごい華やかなでかつクールでカッコいいドンキでした。こんなにカッコよくて、大人っぽいドンキは初めて。この雰囲気で全幕みたいなあ。ロイヤルの長袖、総レースの衣装もぱっと見は地味だったけど、これがまたカッコよかった。
「海賊」
これはよかったです。ギエムの演技もなかなかでした。
「ディアナとアクティオン」 パロマ・ヘレーラ、ホセ・カレーニョ
カレーニョは素敵なんだけど、この白のパンツはどうも...
「海賊」 ガリーナ・ステパネンコ、アンドレイ・ウヴァーロフ
ステパネンコの32回転は、相変わらず安定してて高速ですごかったけど、それでさらに、32回転をアンコールでやってしまったのにはびっくり。そしてまたもう1回アンコール。合計3回!ひゃ−!!会場はもうすっかりびっくりして、そのあとまだウヴァーロフのソロがあるのを忘れてました。会場の盛り上がりをみて、ウヴァーロフが出にくそうにでて来たときはちょっと笑えた。
「ライモンダ」 ガリーナ・ステパネンコ、アンドレイ・ウヴァーロフ
こっちは手を叩くバージョンで、正当派って感じの華やかな舞台でBプロよりよかったかな。
「イサドラ・ダンカン」 カルラ・フラッチ
最初は面白かったけど、後半だんだんあきてしまった。
そして、おまけ
一番盛り上がったのが、このおまけの出し物。次回の出演者を選ぶオーディションという設定で、ダンサーが舞台に登場するけど、女性ダンサーの後に出てきたのは、女装した男性ダンサー。しかし、みんなうまい。マルチネスはローズアダージョをしっかり踊ってしまうし、ルグリもすごい。カレーニョは、かわいいジゼルで笑わせるし。マラーホフの瀕死の白鳥なんて、途中におふざけをいれなかったら、はまりすぎてまじになっちゃう。いや〜、びっくり。
各ダンサーのシューズをプレゼントする抽選会もあって、マラーホフが番号をひいて読み上げたけど、マラーホフっておかしい。なんかサービス精神があるっていうか、ちゃめっけたっぷりでおもしろかった。
そして、最後にダンサーたちが舞台から手ぬぐいを会場に投げて、会場は手ぬぐい争奪線。
(00/10/14)
(記述した順番は上演順ではありません)
「椿姫」 クリスティーナ・ブラン
小林十一君が怪我したため、彼女一人の出演となりましたが、小林君も特別主演で、踊らずにちょっと最初出演してました。きれいな作品でしたが、良く覚えていない。
「薔薇の精」 カルラ・フラッチ、ウラジーミル・マラーホフ
Aプロの「シェリ」では、年を感じさせないと思ったフラッチでしたが、この少女の役は逆に年を感じさせてしまいました。老婆の若き日の思い出のように見えてならなかった。相手がフラッチであまり踊れないせいかどうかわかりませんが、マラーホフの踊りも大分振りが変わってて、動きがあまりないような振りつけになってたような気がします。
「マーラー交響曲第3番」 ヘザー・ユルゲンセン、イリ・ブベニチェック、オットー・ブベニチェク
この3人、やっぱり全然覚えていない....
「ラ・シルフィード」 斎藤友佳理、セルゲイ・フィーリン
シルフィードを踊らせるとピカ一といわれる斎藤さんですが、どうもわたしにはそう思えないのだった。(どうも重そうで、湿っぽく見える)
「グラン・パ・クラシック」 アニエス・ルテステュ、ジョゼ・マルチネス
これはよかったです。優雅で、それでいてワザモノはきっちり見せてて、オペラ座エトワールの貫禄って感じ。
「ライモンダ」 バルボラ・コホウトコヴァ、ロベルト・ボッレ
手を叩く振りだけで、実際には音たてて手を叩かないバージョンのようでした。綺麗でしたが、個人的にギエムのビデオの印象が強いので、ちょっとそれとは違ってソフトな感じで、ちょっと残念。
「マノン」寝室のパ・ド・ドゥ アレッサンドラ・フェリ、ウラジーミル・マラーホフ
フェリは割とよかったと思うのだけど、マラーホフの演技がどうも過剰(かつちょっと振りつけが違う)に思えて、個人的にはだめでした。
「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」 オレリー・デュポン、マニュエル・ルグリ
ルグリの踊りは喜びがあふれてて、見ているだけで幸せな気分になれました。
「小さな死」 オレリー・デュポン、マニュエル・ルグリ
デュポンはこれが一番よかったような気がします。よく覚えてないけど、静かな動きのなかで、身体の動きの美しさがよかった作品だったような、違ったかな...。
「カルメン」 アレッサンドラ・フェリ、マッシモ・ムッル
みんなの評判では、このフェリの演技はすごいということでした。でも、わたしは別に特にすごいという印象はなかったです。
「クレオパトラと奴隷」 カルラ・フラッチ、マッシモ・ムッル
本当は首藤君が出るはずだったのだけど、怪我のため、ムッルになりました。あんまり面白くはなかったです。(全然関係ないけど、首藤君のシェヘラザードの金の奴隷はゾクッとくる美しさです。また見たい←バレエでなく、演劇の挿入シーンでみました)
「海賊」 シルヴィ・キエム、ニコラ・ル・リッシュ
これは華やかでカッコよくてよかったです。ギエムの黒っぽい衣装も素敵でした。そして、途中で方向転換するフェッテで会場は沸いてました。
「マノン」沼地のパ・ド・ドゥ シルヴィ・キエム、ニコラ・ル・リッシュ
これはよかったです。ギエムの演技もなかなかでした。
「ディアナとアクティオン」 パロマ・ヘレーラ、ホセ・カレーニョ
カレーニョは素敵なんだけど、この白のパンツはどうも...
「フー・ケアーズ?」 パロマ・ヘレーラ、ホセ・カレーニョ
ちょっとしゃれた感じの作品。(悪くなかったですが、あまり印象には残っていない)
「ドン・キホーテ」 ガリーナ・ステパネンコ、アンドレイ・ウヴァーロフ
ステパネンコは、ガラの時の印象がすごすぎて、こっちはすっかり影が薄くなってしまいました。でも、このドンキの時も、すごい高速で安定した32回転(3回転をまぜたようにも見えた)などで、すごく盛り上がりました。
(00/10/14)
バレエを見るようになって初めての世界バレエフェスティバル。ガラ公演とはいっても、オープニングがあって、タイトルバックに出演者、作品名が映し出され、始まりもなんかわくわくします。(記述した順番は上演順ではありません)
「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」 バルボラ・コホウトコヴァ、ロベルト・ボッレ
コホウトヴァもボッレも初々しい感じで、品がよくてよかったです。
「シェリ」 カルラ・フラッチ、マッシモ・ムッル
フラッチは60歳を過ぎているらしいが、全然そうは見えなかった。しぐさに表情があって、何気ない動きもすごく素敵だった。あとでプログラムを読んだら、年上の女性と若い恋人の話で、フラッチのために作成された作品らしい。ムッルもダンディでよかった。
「バーンスタイン・ダンス」 ヘザー・ユルゲンセン、イリ・ブベニチェック、オットー・ブベニチェク
う〜ん、全然覚えていない....
「黒鳥のバ・ド・ドゥ」 ガリーナ・ステパネンコ、アンドレイ・ウヴァーロフ
あんまり演技はしないのはボリジョイ流なのか、ステパネンコだからかわからないが、黒鳥の濃さがあまりなくてやや物足りなかったけど、技術的にはばっちりで正当派ともいえるかも。
「アニュータ」 斎藤友佳理、セルゲイ・フィーリン
ビデオで見たときは、服が地味なせいもあって、あまり好きじゃなかったけど、生でみるととてもよかった。斎藤さんも、フィーリンも感じがでててよかったと思う。フィーリンって写真映りはひどいのだけど、舞台の雰囲気はやっぱり私の好みかも。
「白鳥の湖」 アニエス・ルテステュ、ジョゼ・マルチネス
マルチネスがあまりに細くって、なんか王子という感じがしなかった。オデットとの別れ際に羽が落ちたのは、偶然ぽく見えたけど、演出だったのかな。結構よかった。
「ヌアージュ」 バルボラ・コホウトコヴァ、ロベルト・ボッレ
ルグリとルディエールが踊ると雲にみえるらしい(長野由紀さんの話し)のだけど、別に雲って感じはなかったかなあ。悪くはないけど、よくわからなかった。(というかもう全然覚えていない)
「アルキヴィア」 アニエス・ルテステュ、ジョゼ・マルチネス
非常に短い作品だったけど、この2人はさっきの白鳥よりこっちのほうがよかったような気がする。
「椿姫」 アレッサンドラ・フェリ、ウラジーミル・マラーホフ
すごく期待したのだけど、つまらなかった。人の感想をみると、マラーホフは割とよく演じていたらしいのだけど、フェリが全然だめったらしい。私にはどっちがどうかよくわからないけど、ちょっとがっかりしたのは確か。
「カルメン」 オレリー・デュポン、マニュエル・ルグリ
最初のルグリのソロが、すごく緊張感があってすごいと思った。これと比べると、以前みた熊川哲也のホセは格好つけてる若造に見える。デュポンも色気って感じより若さが前面がでてたけど、それはそれで結構よかったと思う。
「ドン・キホーテ」 パロマ・ヘレーラ、ホセ・カレーニョ
ヘレーラは相変わらず、途中でながーいバランスを入れてました。すごいとは思うけど、どうも全体にプリマっていう輝きが感じられず、あまり好きではないのだった。ドンキなら雰囲気が合っているので、いいけど。
「アダージェット」 ジル・ロマン
いや〜、感動です。派手な動きがあるわけでも、濃い演技があるわけでもないのに、たった一人の静かな動きにこんなにも釘つけになるのはなんなのでしょう。会場中が彼の静かな演技に吸い込まれていってしまうようでした。ビデオでジョルジュ・ドンの演技をみたことはありますが、まあ、曲がきれいなので素敵だったという程度の印象しかなかったけど、こんなにも生でみるとすごいものとは知りませんでした。内容は全然しらなかったけど、生きていると人それぞれいろいろなことがあるよなあ、なんてことをふと思いながら、最後には涙がでてきました。後で解説を読んだら、死に直面した人間の孤独と悲しさを描いた作品だそうです。なるほど。ジル・ロマンでまたみたい!!
(00/10/14)
「火の鳥」 配役:吉田都(火の鳥)、ジョナサン・コープ(王子)
吉田都の火の鳥は、動きもシャープな感じで、怪しい鳥って感じがして、すごくインパクトあってよかったです。ジョナサン・コープは、なんとなく人が良さそうな素朴な感じが、火の鳥の民話っぽい雰囲気に妙にマッチしてました。しかし、火の鳥ってこんな感じの舞台とは知らなかった...パ・ド・ドゥだけしか見たことなかったせいか、もっとミステリアスな感じの話しかと思ったら、被り物のお化けとかでてきて、やけに平和で純朴な舞台に見えてしまった。それともこれはロイヤル版ってことかな。
「マルグリットとアルマン」 配役:シルヴィ・ギエム(マルグリット)、ニコラ・ル・リッシュ(アルマン)
ギエムはとても綺麗でした。ル・リッシュもかっこ良かったけど、たくましい感じがするので、個人的にはこの役ならもう少し線の細い感じのようがあっているかもしれない。でも、熱演してました。でも、旅行の疲れもたまってきて、ちょっと眠くなってしまい、あまり覚えていないのだった。
「コンサート」 配役:ダーシー・バッセル、ヨハン・コッボ、他
全然予備知識なしだったのですが、これは楽しかった!眠気も覚めました。コンサートを聞きにやってくる人々の様子を題材にしたコメディ。バッセルはかわいいし、技術の裏付けもばっちりで、それでいて、思いっきり笑わせてくれました。ピアノに聞き入って、途中で椅子を取られたことに気づかないで、うっとりした表情のまま、中腰のポアントで立ってみせるし、帽子を次々とかぶっては、似合わなくてがっくりして、最後に気に入った帽子を見つけると途端に表情を変えてみたり。コッボ(だと思うのだけど、すごい3枚目のメイクでよくわからない)も、恐妻家のさえないだんながやけにはまってておもしろかった。
(00/10/14)
マノン:ベンジャミン、デ・グリュー:サンソム、レスコー:
いよいよ、ロイヤルの本拠地、ロンドンでのバレエ鑑賞。改装したばかりのオペラ・ハウスはとっても綺麗でした。しかも、待ちに待ったマノン。うれしい〜。
席は、ちょっと斜めでしたが、オーケストラストールの前から5列目の席で、舞台がとっても近かった。
いよいよ演奏が始まり、マノンの舞台が始まりました。演奏を聞くだけでわくわくしてしまう。去年、日本でみたばかりだけど、なんとなく舞台がこっちのほうがよく出来きているような気がしました。気のせいかしら。
レスコー役は結構若いダンサーで、去年みたムハメドフのような役作りのうまさというより、フレッシュな印象でした。これもなかなかよかった。
そして、マノンの登場。ベンジャミンは、去年より更に印象が鮮やかになったというか、パワーアップしているような気がしました。やっぱ、最初の見た目は今一歩でですが、役に入ると、かわいい女でありながら、悪い女であり、マノンそのもの。物を目の前にしての移り身の早さ、それでいてほんの少し後ろ髪を引かれるようすや、娼婦の館でのデ・グリューとの再会。うん、うん、いいわ〜。
サンソムの方は、最初見たとき、なんか老けたな〜と思ったけど、やっぱり素敵。踊りだけをとれば、もっとうまい人はたくさんいるけど、踊るだけではない存在を感じさせるダンサーだな〜と実感。彼が今シーズンで引退してしまうなんて残念。
沼地のパドドゥになると、もう、よれよれのマノンとデ・グリュー。やっぱ泣けるのだ。
ビデオもなんども見たし、もう見なれた内容のはずなのに、やっぱり見ている間中、手に力がはいって、ずーっと胸はどきどきしっぱなし。マノンはやはり見ごたえがあります。
でも、いっしょにいった友達は、初めてのマノンは×だったみたいです。
(00/08/12)
オデット/オディール:チェルノブロフスキナ、王子:、ロットバルト:
もっとも感動的といわれるモスクワ音楽劇場の「白鳥の湖」。このブルメイステル版は確かに、非常によくできた演出でした。
最初は、オデットがロットバルトに白鳥に変えられるプロローグで始まり、最後は、人間に戻って王子と結ばれるというもの。
チェルノブロフスキナの白鳥もとっても素敵でした。
(00/08/12)
今回の熊川哲也Kバレエカンパニーの舞台は、3つの小品と、1幕バレエ「カルメン」でした。
「スコテッシュ・ダンス」 振付:ビントリー 音楽:サー・マルコム・アーノルド
プログラムによると、「スコットランドをモティーフにした一幕のバレエ『フラワー・オブ・ザ・フォレスト』より、マルコム・アーノルドの音楽に拠る部分を抜粋した、民族色豊かなダンス・ピース」だそうです。
ということで、スコットランドっぽい雰囲気の作品でした。(まったく覚えていない)
「パヴァーヌ」 振付:ウィールデン 音楽:ラヴェル「亡き皇女のためのパヴァーヌ」
とってもきれいな作品でした。ラヴェルの音楽が始まると、白い長い衣装をつけた女性がパドブレで舞台を斜めに進み、その後、スカートの部分を脱ぎ捨てて踊ります。大好きな音楽とあいまって、とても素敵でした。
「4人のためのヴァリエーション」振付:ドーリン、ユレジャ 音楽:マルグリト・キーオウ
4人の男性ダンサーがそれぞれソロを競いあう作品。各人の見せ場がそれぞれあって面白かったです。
「カルメン」振付:ローラン・プティ 音楽:ビゼー
そして、いよいよメインの「カルメン」。本日のキャストは、期待どおりヴィヴィアナ・デュランテのカルメンです。
熊川君のホセはすごくカッコよかったです。気合が入ってて、いかにもプレイボーイって感じ(地でしょうか、、、しかし、よく考えるとホセがプレイボーイって変かも)。
デュランテも、カルメンっていう悪い女のイメージではなく、とってもかわいい女でした。2人の寝室のパドドゥは、もうラブラブでしたね。さすが昔つきあってただけあって、息もぴったり(?)。他のダンサーもなかなかかっこよく演じてて面白かったです。
とっても素敵でしたが、ホセにしても、カルメンにしても、「カルメン」から想像したイメージとちょっと違っていたので、少し肩透かしを食らった感じもしました。でも、プティのカルメンは、そもそもスペインをイメージさせる原作のカルメンとはかけ離れたパリのエスプリの世界だそうです。なるほど、それなら納得。
でも、やっぱ、カルメンっていうからには、もっとどろどろしか感じのほうが好みかしら。
3つの小品はちょっと地味すぎな感じだし、カルメンはちょっと盛り上がりに欠けたかな〜なんて思うと、全体としては、文句なしに乗れた前のツアーの方が面白かったかな。
(00/08/12)
現在、オランダのネザーランド・ダンス・シアターの芸術監督であるキリアンの3つの作品を、東京バレエ団が上演した。
「ステッピング・ストーンズ」 振付:キリアン 音楽:ジョン・ケージ、ウェーベル
プログラムによると、この作品の根底にあるものは、以下のような思想だとのこと。
『この作品は、キリアンが、オーストラリアの原住民アボリジニの古老の、「ダンスは、私の父が私に教えてくれたものであって、これを私は息子に教え、受け継がせなければならない」という言葉に感銘をうけて創作したといわれている。すなわち、自分を終わりのない進展の鎖のほんの一部とみなし、同時に、自分に託された遺産を、次の世代へ引き継ぐという文化継承の責任を自覚する、という考えがこの作品の根底にある。』
う〜ん、難しい。みてわかったかといえば、そんなことはぜんぜんわからない。でも、非常に美しかった。クラシックとはまた全然ちがい、モダンな美しさでもなく、洗練されているのだけど、人間の肉体そのもの非常に原始的な雰囲気の美しさだった。
舞台装置も非常にシンプルなんだけど、大きな三角定規みたいなのが舞台の上のほうに吊り下げられていて、なかなかシャープな感じでカッコよかった。
「ドリーム・タイム」 振付:キリアン 音楽:武満徹
この作品も、武満とキリアンの二人による、アボリジニの祭典の取材から創作された作品。
”ドリーム・タイム”とは、アボリジニの先祖代々の伝承のこと。アボリジニにとって人生とは、自分がこの世に生をうけるはるか昔から続いている夢の続きであり、子孫へと続く終わりなき夢の一部であると考えられている。(以上プログラムより)
ということで、やっぱりモダンは深いですねえ。見てもそんなことはちっとも理解はできないけど、それでも動きが非常に美しいので、とてもよかった。ただ、2つ続くと、どっちがどうだったか、区別がつかなくなってきてしまう。
この作品は、最初はロングスカートの女性3人が無音のなかで踊るのだけど、無音で、しかも複数人数で踊るのってタイミングをとるの難しくないのかしら。
「シンフォニー・イン・D」振付:キリアン 音楽:ハイドン”交響曲第101番””交響曲第73番”
これはガラッと雰囲気が変わって、コミカルな作品。クラシックの要素をとりいれながら、それをパロディにしている。数人の男性ダンサー、女性ダンサーがでてくるが、そのうち一人の女性ダンサーがお下げ髪にまっかな頬の3枚目的な役どころとなる。なかなか楽しくてよかった。
(00/06/03)
アメリカを代表する振付家、バランシン、ロビンス、チューダーの作品による公演。
「セレナーデ」 振付:バランシン 音楽:チャイコフスキー”弦楽セレナーデ”
この作品は、バランシンがバレエ学校の生徒に舞台のテクニックを教えるため作られた作品で、ストーリーはとくにない。アメリカでのバランシンの最初の作品で、半世紀の間上演されつづけてきた、バランシンを語る上で欠かすことのできない代表作。(以上プログラムより)
幕があがると、長めの紗のスカートをまとったバレリーナたちの青白い幻想的な舞台がひろがって、これぞバレエって感じの美しさ。相変わらずバランシンのなんたるかは私にはわからないので、彼らの舞台がバランシンらしいのかどうかはわからないけど、美しい舞台で十分楽しめた。
「牧神の午後」 振付:ロビンス 音楽:ドビュッシー”牧神の午後への前奏曲”
出演は、厚木三杏、西島千博。
牧神の午後というと、牧神とニンフを描いたニジンスキー版が一般的だと思うけど、ロビンス版は、若いダンサーの出会いの一瞬を描いたもの。マンガ「スワン」に、主人公真澄とレオンがいろいろ問題を抱えながら、自己を確立し、公演を成功させるくだりがでている。
バレエのスタジオで少年がまどろんでいるところに、少女が入ってきて練習を始める。2人は最初に互いを一見し、後は鏡を通して相手を見るかのように踊り始め、やがて少女は去っていく。
マンガですっかり洗脳されているので、結構期待してたのだけど、ちょっと違ったかなあ。少女役の厚木三杏が登場したとき、すごく細くてびっくり。しかし、顔がちょっときついめで派手なせいか、この舞台のテーマとなる無心と官能の世界とはちょっと遠い雰囲気だったような気がした。彼女は、3月公演のマクミラン振付「ラス・エルマナス(姉妹)」で、嫉妬深い姉を踊っていたらしいのだけど、ああいった濃い目の方が合っているかも。
ちょっと雰囲気がいまいち期待はずれだったので、振付そのものがいいかどうかはよくわからないけど、感じとしては、ニンジンスキー版のほうがドビッシー描いたけだるい官能の世界にあっているような気がした。違うダンサーだと印象も変わるかもしれないけど。
「オッフェンバック・イン・ザ・アンダーワールド」 振付:チューダー 音楽オッフェンバック
1870年代のカフェの一夜を描いた作品。いろんな人間がカフェを訪れ、恋の駆け引きや、騒動がもちあがるが、やがてみんな帰っていくという話。
パリのカフェの一夜を描いたマシーン版「パリの喜び」を元に作成された作品なので、音楽も設定も非常に似ている。(というか、音楽は同じなのかな。)
プレイボーイの大公や、コケティッシュなオペレッタスター、資産家の娘などの恋の駆け引きや、カフェの女たちのカンカンなどがあって、とても楽しい。
でも、「パリの喜び」のほうが、品があって、衣装もかわいくて、個人的には好きである。
(00/06/03)
初めてみるバレエでしたが、なかなか楽しかったです。全3幕。
1幕では、町娘テレシーナと、漁師ジェンナロは恋人同士。漁から戻ったジェンナロを迎え、町は陽気に賑わう。テレシーナとジェンナロは小船で海にでるが、嵐にあって、ジェンナロだけが町に戻る。みんなに非難されるジェンナロだが、僧侶にお守りをもらって、テレシーナを探しに出る。
2幕は。テレシーナは、カプリ島に漂着し、海の精たちに助けられる。海の王は彼女に魅せられ、彼女を海の精に変えてしまう。ジェンナロが彼女を探しに洞窟にやってきて、僧侶にもらったお守りで魔法を解く。
3幕は、生還したテレシーナとジェンナロを迎え、町が祝いに沸きあがり、ダンス・シーンのオンパレードになります。
全体にマイムが多用されていて、ちょっと細かい演出がわからなかったのが残念。なんか、3枚目っぽい人がでてきて、なにやらおもしろそうな役回りをしたたんだけど、いまいちわからなかった。特に1幕は、マイムが主体って感じだったのので、いまいちおもしろさが間延びしてしまった。
2幕は、洞窟と海の精たちのシーンがとても綺麗でした。海の精たちの衣装はまさしく海の精か人魚って感じでした。海の王もカッコよかったけど、いま一つものたりなかった。
3幕は楽しかった。2人が戻って、みんなで楽しく踊るってだけなんだけど、本当に楽しそうで、見てるだけでウキウキしてくる。パド・シス、ソロも良かったけど、その後、主役2人も混じってみんなで踊るところは、まさしく大団円って感じで楽しかった。
でも、ちょっと客の入りは悪かったみたいですね。1階も後ろの方は空きがめだったし、2階以上はがら空きでした。休憩時間に小耳にはさんだところによると、ちょっと入りが悪かったので、ホールの関係者の人が動員されて見にきているようでした。ただ券を配られると腹たつけど、本当の関係者が休みに動員されていると聞くとちょっと同情してしまった。(でも、うらやましい)
(00/05/06)
森下洋子@オデット/オディール、清水哲太郎@ジークフリート王子のゴールデン・カップルの白鳥の湖を見てきました。
清水哲太郎による台本、演出で、通常の白鳥の湖とは少し違ってました。まず、黒鳥のバリエーションの曲が1幕に使われました。これはチャイコフスキーの原曲に従ったのでしょうか?
2幕の白鳥と王子のコーダもちょっと違う曲と振付になってました。3幕の黒鳥のパ・ド・ドゥも違う音楽と振付でした。これがチャイコフスキーの原曲かどうかはわかりません。それに、3幕の各国の民族の踊りのシーンも、各国の姫のソロになってました。
全体としては、1幕と3幕はちょっと退屈で、冗長だったような気がします。特に、3幕は、オディールのバリエーションが見なれたものと違うものになってしまって、いつもの一気に盛り上がる感じがなくなってしまったような気がしました。
でも、2幕、4幕の白鳥のシーンは素敵でした。特に、4幕の白鳥の使い方は、劇的でしかも美しかった。それと清水哲太郎と森下洋子の2人のパ・ド・ドゥは非常にすばらしかった。通常、影の薄くなってしまう王子ですが、あまり踊らないにもかかわらず、清水哲太郎の存在感は抜群で、2人が信頼しあいながら踊っているというのが非常に感じらました。
(00/05/06)
最初は、「コンセルヴァトワール」。出演は、ギテ・リンストロム、カロライン・カヴァロ、マス・ブランストルップ(バレエ教師)でした。パンフによると、あるバレエ教師が、恋人がいるにもかかわらず、花嫁募集の広告を出してしまい、すったもんだするという話のようです。そこからバレエ教室のシーンだけが独立した演目になっていました。
まさにバレエって感じで、美しかったです。それに、子供がでてくるのですが、デンマーク・ロイヤル・バレエ学校の生徒らしく、かわいいし、上手でよかった。
そして、「ラ・シルフィード」。シルフィードはシリア・シャンドルフ、ジェームズはケネス・グレヴ、エフィーはティナ・ホイルン、ガーンはジャン・リュシアン・マソ。
今回は、ブルノンヴィル版ということですが、どこがラコット版と違うかはあまりよくわからなかったけど、去年見た東京バレエ団の「ラ・シルフィード」よりおもしろかった。エフィーの存在がしっかり印象に残ったのと、ガーンがいい味をだしてたりして、話にめりはりがあったのが大きいような気がする。
1幕で、妖精に気をとられて心ここにあらずって感じのジェームズを前にしたエフィーの不安とかすごく良くわかったし、最後にジェームズに去られてしまったエフィーには思わず同情してしまったし、ガーンが「妖精を見た!」とかマイムするのは、思わず笑っちゃうし、エフィーが好きなのに相手にしてもらえないガーンが、3枚目っぽい感じがよくでてておもしろかった。それに対して、ジェームズって、なんて自分勝手な「いやなやつ」と思ってしまうのだった。
しかし、最後のシーンは、魔女がジェームズにとどめをさすところで終わるので、そこまでいくとあまりにも救われない感じがしてしまう。あまりにも、人間の浅はかさに対する教訓みたいな話になってしまって。最後はもうちょっとソフトなほうが余韻があっていいなあ。
このバレエ団は、ブルノンヴィル・スタイルだそうです。細かい足さばきに特徴があるらしい。確かに足さばきは印象的だったけど、それが演目のせいなのか、ブルノンヴィル・スタイルのせいなのか、いまいち私はよくわかってないのだった。
(00/04/30)
また、やってしまいました。てっきり、ゆうぽうとだと思いこんでしまいました。山手線に乗ってもうすぐ五反田というところで気がついて、ぎりぎりセーフで東京文化会館に駆け込みました。いっしょにいった友達に申し訳なかったです。
さて、ベジャールの「くるみ割り人形」。なかなか面白かったです。クラシックの胡桃とは全然ちがいますが、だからといって違和感を感じることもなく、全然別物として楽しめました。非常に懐かしい感じのあったかい感じの作品でした。
ベジャールの母への思いをそのまま綴ってしまうという、超個人的ノスタルジーで成り立っているけど、まあ、子供の頃のなつかしい感じなんて結構だれにも共感できるので、そのへんがみんながそれなりに楽しめるところかもしれません。
ベジャール自身のナレーションに合わせて、子供の頃のクリスマスの様子、ママの思い出が綴られて、いろいろ楽しめる演出になっています。
(00/04/30)
最初は、アントニー・チューダー振付「暗い悲歌(エレジー)」、音楽はマーラーの”亡き子をしのぶ歌”、バリトンは福島明也。子供を亡くした夫婦の悲しさを表現したもので、かなり地味な作品だけど、なかなかよかったです。
次は、マクミラン振付「ラス・エルマナス(姉妹)」。超暗い話ですが、これはすごかった。なんでもないステップでこれほど雄弁に語らせるなんて、さすがマクミラン。
内容は、暴君的な母親と5人の未婚の姉妹の話。財産を長女に譲ることになり、長女に結婚の申し込みをする若者が現れる。しかし、その若者は実は末妹と付き合っていて、それが嫉妬深い姉妹の一人に見つかってしまうというもの。
暗い、暗い、雰囲気で、ダンスがそれぞれの嫉妬や怒りの感情を非常によく表している。単につま先だちして相手を見据えながら、相手の周りを歩くだけでそれが伝わる。すごい。
そして、最後のシーンが強烈。すごすぎて、一瞬会場がシーンとして、息をのむのがわかった。
最後はバランシン振付の「ウェスタン・シンフォニー」。これは前の作品とは打って変わって、とっても楽しい華やかな作品。でも、つい寝てしまいました。どうもわたしはバランシンのすごさはいまいちよくわからないのだった。きれいだし、悪くはないのだけど、ふつうのクラシックとの違いもいまいち見分けがつかないし。
(00/04/30)
最初はいきなりホセ・カレーニョによる「ケージ」(新作)。ラテンアメリカの伝統的な楽器を使っているらしいけど、ちょっと和風な感じの作品。カレーニョはカッコよかったです。
次は、フェルナンダ・タヴァレス・ディニスとホアキン・デ・ルースによる「パリの炎」。よくわからないけど、タヴァレス・ディニスが最後に変わったフェッテをやって、会場は盛り上がりました。
マリア・ヒメネスとマッシモ・ムッルによる「カルメン」。そして、ロイナ・フェイホとローランド・サラビアは「グラン・パ・クラシック」。悪くなかったと思うけど、あまり覚えてない...
そして、なぜかラテンではないが、ABTの仲間ということで出演のジュリー・ケントとキース・ロバーツによる「眠れる森の美女」。すごくよかった。これまでジュリー・ケントってちょっと侮っていたけど、まさにバレリーナの美しさをみせてくれたようでした。(特に、今回は他が濃い目のラテンなので、余計に丹精な美しさが光ったのかも)
「パキータ」はパロマ・ヘレーラとホセ・カレーニョ、そして東京バレエ団のソロ付き。ヘレーラってどうもあまり好きじゃないなあ。
フェルナンダ・タヴァレス・ディニスとホアキン・デ・ルースの「タリスマン」。いかん、何も覚えていない...
そして、再度、ジュリー・ケントとキース・ロバーツが登場。「海賊」より、”寝室のパ・ド・ドゥ”。見たことない振付だったけど、これもジュリー・ケントが美しかった〜。今回のヒットは断然ジュリー・ケントです。
次は、ロイナ・フェイホとローランド・サラビアの「ムニョコス(人形)」。人形たちは、一時的に動けるようになって、恋を語るけど、やがて動けなくなってしまうという話し。
マリア・ヒメネスとマッシモ・ムッルは「白鳥の湖」第2幕のパ・ド・ドゥ。
最後が、パロマ・ヘレーラとホセ・カレーニョによる「ディアナとアクティオン」。カレーニョはよかったけど、でも、でも、あの白いパンツはやめてほしい。ほとんどふんどしに見えてしまう。
今回は、古典から見せ場を集めた昔ながらのガラ・コンサートという感じで、回転ものが多かった。うわさによるとAプロはもっと回転ものの連続だったらしい。さすがラテン。でも、なぜか一番よかったのは、ラテンではないジュリー・ケントでした。
(00/04/30)
最初は、「ラ・バヤデール」より”影の王国”で、出演は西山裕子(ニキヤ)、逸見智彦(ソロル)でした。
とてもきれいでした。コールド・バレエが順順に階段を降りてくるんだけど、最初の階段の横幅がせまくてなんか狭苦しいなあ、と思ったのだけど、下段を広くとっているので、下までおりくるとしだいに広がりがでてきてとてもきれいでした。
後ろの段と前の段の間に紗幕を引いているので、どちらかというと遠近感を演出して、山の奥から精霊が降りてくるって感じでした。(プログラムにも書いてあった。なるほど。)
2つめは「テーマとバリエーション」。バランシンがチャイコフスキーの組曲に振りつけた抽象バレエです。主役の酒井はながすごく堂々としているのが印象的でした。
バランシンのバレエは、目でみる音楽といわれているけど、う〜ん、まだ私にはバランシンのなんたるかはわかっていないのだった。
最後は6月にもやった「ペトルーシュカ」。配役は、根岸正信(ペトルーシュカ)、宮内真理子(バレリーナ)、佐藤崇有貴(ムーア人)で、ペトルーシュカとバレリーナは 6月にみたのと同じ配役。バレリーナの宮内さんはやっぱりかわいかった。根岸さんのペトルーシュカは相変わらず絶賛されているけど、私にはまだペトルーシュカのなんたるかはよくわらないのだった。
(00/04/30)
「ナポリ」よりパ・ド・シス。オペラ座の若手が出演。
「マニフィカト」よりパ・ド・ドゥ。この前引退したばかりのプラテルと、若手のヤン・サイズ。とてもよかった。G線上アリア(?)にのって、プラテルがとても美しい。サイズもよかった。
ルグリとルディエールによる「アザー・ダンス」。ダンス辞退はいまいちよくわからないですが、この2人のペアは全然違うなあというのはわかった。とくにルグリが、ルディエールと踊る時、本当に楽しく開放されたような表情をするのだった。
「シンデレラ」。ムッサンとパンジャマン・ペッシュ。第九の時に印象に残ったペッシュ君でしたが、ちょっと期待はずれ。
「海賊」。レティシア・プジョルとジェレミー・ペランガール。すでに忘れてしまった。
「エンジェル」。ルグリのソロ。かなり評判は高かったようだが、わたしにはいまいちよくわからなかった。そもそもルグリファンではないので、理解は難しいかも。
「ライモンダ」より2幕のパ・ド・シス。プラテルが美しい〜。これぞプリマって感じですね。引退してしまったなんてもったいな。
「ロメオとジュリエット」1幕、3幕。ピアノの生演奏をつけて、1幕を若手が演じ、3幕をルグリとルディエールが踊るという演出。なかなかよかった。1幕もまあまあだったけど、やっぱこれはロイヤルの方がGOOD。3幕のジュリエットの寝室のシーンはなんかすごい振付だったけど、ルグリとルディエールのさすがの踊りで、ヌレエフ版も意外いいかなと思った。(そう思って、ついビデオを買ったしまったが、やっぱ全編見るときつい。これはルグリとルディエールだけみるほうがいいかも。)
「ドン・キホーテ」第1幕、第3幕。これもピアノの演奏をいれながら、1幕を若手が、3幕をルグリとルディエールが踊るという演出。これもヌレエフ版。1幕はやたら下品で、私は嫌いです。演技がなんかいやらしい。バジルをペッシュが演じたのだけど、すっかりいやになってしまった。彼のせいではなく、ヌレエフ版のせいなんだろうけど。3幕は、ルディエールはあの歳で32回転をするのかと思って心配したら、アダージョだけった。ルグリとルディエールはよかった。
(00/03/20)
《出演》ジゼル:レドフスカヤ、アルブレヒト:ルジマトフ
今日はオーチャードホールね。本当、ややこしい。
レドフスカヤは写真でみるとあまり好みの顔じゃないなあと思って、実はいまいち乗り気でなかったのだけど、舞台でみると意外とかわいくてよかった。ルジマトフはさすがに歳は隠せない。かなりの歳のいったアルブレヒトではあるけれど、まあ、それほど違和感は感じない。
レドフスカヤ、かなり良かった。1幕も2幕も。技術も安定してて、安心してみていられるし、2幕のウィリーも本当にこの世の人ではない感じで登場してたし。
(00/03/20)
《出演》メドーラ:ペレン、コンラッド:、アリ:ルジマトフ
やってしまった....うわさには聞いていたけど、そんな馬鹿なことするなんてと、人ごとだと思っていたが。しかし、この前のレニングラードのドンキがオーチャードホールだったので、私は今日迷わず渋谷へ行ってしまった。そしたら、ホールの入り口がシーンとしているのをみて、始めて気がついた。がーん。
慌てて上野へ行ってみると、1幕はほとんど終わりになっていて、とりあえずロビーのテレビを観ながら休憩を待つ(ここは途中ではいれてくれない)。まあ、大事なのは2幕のパ・ド・トロワだし、これがみられれば、と気を取り直して、テレビを見ながらパンを食べて休憩。
そして、2幕。主役のペレンはとってもきれい。まだデビューしたての人らしいけど、素質は十分。でも、もうちょっと愛嬌があったほがこの役の場合いいのかも。主役ではないが、一番拍手の大きいルジマトフ。さすが、もっている雰囲気が全然違う。しかし、他の人たちはただきれいなクラシックのバレエ、そこに彼だけやけに濃厚で重々しい感じになってしまって、ちょっと浮いていたかも。
パ・ド・トロワよかったです。でも、やっぱりもっとルジマトフを見たいのだった。
そして、3幕。パドトロワみたら後はどうでもよくなってしまって、持っているビデオでもあまりよく見たことなかったのだけど、生だとさすがに飽きないで見られた。でも、ビデオほどのゴージャスな舞台ではなくちょっとがっかり。キーロフのビデオだと、本物の噴水とかでてきて豪華なのだが。でも、なかなか楽しかった。
(00/03/20)
《出演》キトリ:フィリピエワ、バジル:マトヴィエンコ、町の踊り子:ハビブリナ
秋にボリジョイで見たし、正月にテレビ放送も見たばっかりだったので、ドンキも少し飽きたかなと思っていたけど、やっぱり生でみると楽しかった。
今日のドンキはとにかくフレッシュ。フィリピエワもまだまだ若いけど、マトヴィエンコなんて二十歳そこそこ。演技は割と淡白だったけど、それでもとにかく若くてかわいくて元気いっぱいだし、これこそバジルっていう感じ。いままで割とベテランの舞台ばかりみてたので、改めて若さを実感した。
主役2人の場合、演技の淡白さは若さで補って見ごたえ十分だけど、周りの人まで淡白なのではちょっとつまらなかった。普通と同じような展開はしているのだけど、1つ1つのエピソードが流れてしまって、いまいち盛り上がりに欠けるなあ。このへんはボリジョイのほうがやっぱ派手でうまいかな。でも楽しい公演でした。
(00/03/20)