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2001年のバレエ


あまり書いてないのですが、せっかくなので Upしておきます。

2001年のバレエ一覧

12月  シンデレラ 新国立劇場バレエ
ジゼル K-Ballet Company
11月 椿姫 ハンブルグ・バレエ
ドン・キホーテ  英国ロイヤル・バレエ
10月 ロミオとジュリエット 新国立劇場バレエ
プリセツカヤ
9月 アナニアシヴィリとロシアバレエのスター達
7月 ドン・キホーテ 東京バレエ団
6月
2月 シンデレラ 新国立劇場バレエ
K-BALLET COMPANY

シンデレラ 新国立劇場バレエ

2001/12/23(土) 15:00開演  新国立劇場
  シンデレラ:宮内真理子、王子:ガリムーリン、義理の姉:アクリ、篠原

2001/12/27(水) 18:30開演  新国立劇場
  シンデレラ:酒井はな、王子:山本隆之、義理の姉:アクリ、

新国立劇場で3回目の公演となるシンデレラ。世間はこの時期、胡桃割りばかりやってるので、この時期にこういうレパートリーはいいですね。なんといっても、舞台が華やかでゴージャスでし、意地悪姉さんの演技が最高におかしい。内容は別にクリスマスと関連はないのだけど、子供も楽しめるっていう点はクリスマス向け。でも、子供だけではなく、大人だって楽しめる。なんといっても舞台美術がとっても素敵。

1幕はシンデレラの家。見所はなんといっても、四季の精の踊りからシンデレラが変身して幕が下りるまで。春、夏、秋、冬と、一枚、一枚と背景の幕があがって、四季の精が踊る様は本当に美しい。そして、仙女がかぼちゃを放り投げると、まばゆいばかりの銀の馬車にのったシンデレラが登場して幕が下りる。銀の馬車のまばゆさに、幕がおりた後に、思わずため息。星の精の踊りも、プロコフィエフの旋律にのって印象的。

2幕、幕が上がると、奥行きのあるお城のシーンにまたもや会場から声があがる。そして華やかな舞踏会シーン。でも、ここでも意地悪姉さんコンビは大活躍。王子からもらったオレンジを手に、二人で舞台をスキップするところでは、みんな大笑い。

そして0時になると、オーケストラがチクタク、チクタクと時計の音を刻み、紗幕の時計の向こうで、シンデレラが逃げ惑う。そして、魔法がとけて、シンデレラは一瞬にしてもとのみすぼらしい姿に戻って、その場を立ち去る。一瞬にして入れ替わる演出で、種は分かっているけど、手品みたいですごく楽しい。

シンデレラと王子のパドドゥも素敵だけど、やっぱりこのバレエの主役は意地悪姉さんコンビで決まり。

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ジゼル K-Ballet Company

2001/12/6(金) 18:30開演  東京文化会館
  ジゼル:デュランテ、アルブレヒト:熊川徹也、ヒラリオン:キャシディ

思った以上に本格的だった。ピーター・ファーマーの舞台美術もとっても素敵だし、群舞も本格的だったし。ロイヤルの仲間はみんな脱退しちゃって、K-Ballet といっても実質的に熊川一人なわけで、一人で全幕公演をやっちゃうのだから、それはやはりすごい事なんじゃないかなあ。

熊川哲也のアルブレヒトは結構まじめにノーブルだったと思う。デュランテとのパートナーシップも、もと恋人という先入観かもしれないけど、なんかしっくりとしてよかったなあ。1幕とか本当の恋人同士みたいで。噂に聞いてたデュランテの狂乱シーンは、確かにかなり力の入った演技で、まさに狂気を演じてました。でも、私にとってはこのシーン、ちょっと違うのよねえ....

休憩で会場の外にでたら、熊川ファンらしき人に呼び止められて、舞台の感想を聞かれてしまった。遅れてしまったので、後半だけでもみるかどうか迷っているとのこと。バレエは全然知らないらしく、ついストーリーを説明してしまった。個人的には、バレエを知らない人に2幕の幻想的な美しさを見てほしかったけど、でも、1万円以上だして半分しか見られないのはちょっともったいないかな?

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椿姫 ハンブルグ・バレエ

2001/11/17(金) 19:30開演   ハンブルグ・ステート・オペラ劇場@ドイツ
  ...キャスト...

バレエのために、やってきましたハンブルグ。劇場の場所を確認しよう思って、ホテルで「オペラハウス」っていったら、そんなものあったかな...って感じで考え込まれてしまった。ガイドブックには「ハンブルグのオペラ劇場では有名なノイマイヤーのバレエが観られる」って書いてあるのだが、「オペラハウス」って表現がまずいのかしら...と思ったら、フロントの横にハンブルグバレエのパンフがあった。「states Opera」とあるので、どうやら州立らしい。

劇場は改装中らしく、外壁は板が打ち付けてあるし、中もあまり豪華とはいいがたい。日本の田舎の古びた市民会館って感じかしら。ちょっと拍子抜け。劇場にいくとまだオープンしてないといわれる。チケットを受け取りにきたというと、ボックスオフィスは横の道をはいったところにあるらしい。

チケットは電話で予約したのだけど、ちゃんと英語が通じているいるかかなり不安だったけど、ボックスオフィスで名前をいうとちゃんと予約されていた。よかった〜。

開演まで時間があるので、まわりをふらふらと歩いて軽く食事してから、劇場にはいった。劇場はさっきと打って変わって、着飾った人であふれて、かなりの活気。劇場はしょぼいけど、ドレスアップ度、”大人”度はかなり高い。ロンドンのロイヤルでは日本人を結構見かけたけど、さすが、ここには日本人はいなかった。

席につくと、幕はすでに開いていて、オークション会場のセット。いつの間にか舞台が始まる(幕が上がらないのでいまいち気がつかなかった)。どうやら、マルグリット(椿姫)が死んで遺品がオークションに掛けられているシーンから始まったらしい。紫色のドレスを手にとり、アルマンの回想シーンで始まる。

ショパンにピアノの音色に、切ないマルグリットとアルマンの恋が重なってとっても素敵。心のままに踊るって感じ。でも、ちょっとドラマチックを期待しすぎたせいか、そんなに胸にせまる感動みたいな驚きはなかった。私にはちょっと上級すぎたってところかしら。それとも旅の疲れか。ちょっと今回は消化不良ぎみだったけど、また観たいな。なんか違った気分でみるとまた違った感動がありそうな、そんな気がする。

マルグリットとアルマンのデュエットには観客から大きな拍手が贈られてました。とくにカーテンコールはすごく熱かった。みんなスタンディングオベーションでなかなか立ち去ろうとしないし、何度も何度もカーテンコールが繰り返されていた。ロイヤルの1回きりの簡単なカーテンコールとは正反対。結構マニアックなバレエ団だと思うのだけど、すごく地元に密着してて、バレエマニアではない普通の人たちに自然に受け容れられて、愛されているんだなって感じ。やっぱりバレエを支える土壌が日本と違うなあってつくづく思った。

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ドン・キホーテ  英国ロイヤル・バレエ

2001/11/14(火) 19:00開演  英国ロイヤル・オペラハウス
  キトリ:タマラ・ロッホ、バジル:ヨハン・コボー
2001/11/15(水) 19:00開演  英国ロイヤル・オペラハウス
  キトリ:アリーナ・コジョカル、バジル:アンヘル・コレーラ

バレエ見たさに一人で海外に来てしまった。まずは、ロンドンでロイヤルバレエ。

芸術監督がアンソニー・ダウエルから、オーストラリア出身のxxx(名前忘れた、、、)になって、初めてのシーズンの開幕を飾ったヌレエフ版ドン・キホーテ。ドラマチックな演技ならぴか一のロイヤル・ダンサーだけど、テクニック的にはちょっと他に負けるような気がするし、ヌレエフ版なんて合わないんじゃなかな〜と、やや心配しながら訪れたコベント・ガーデンだったけど、楽しかった。

ヌレエフ版ドン・キホーテは、ルグリのガラ公演でちょっと観た時、あまり良い印象がなかったのだけど、そんなに違和感はなかった(そもそも、私にはステップの違いとかはわからないし)。以前のロイヤル・バージョンのドンキは全幕で見たことないけど、ギエムがガラで踊ってみせた、総レースの衣装で踊ったちょっと大人のスタイリッシュなドンキは素敵だったなあ。今回は、衣装や舞台美術も、まあ普通のドンキって感じだし、展開も割と普通。でも、2日連続でみたら飽きるかなと思ったけど,こういう脳天気な演目でオーソドックスな演出の舞台だったので、返って楽しめた気がする。

これまで観たドンキとちょっと違ったところは、プロローグで、ドン・キホーテがお金の取り立てで、代わりに本を持って行かれてしまうシーンがあったり、バジルとキトリがジプシーにまぎれて、変装して踊るシーンがあるとか、そんな感じかな。あとは、ロイヤルらしく、ガマーシュが結構凝ってて、決闘するシーンで、震えながら剣を振り回したり、結構笑わせてくれた。

1日目はタマラ・ロッホとヨハン・コボー。タマラ・ロッホは、印象がちょっときつい感じがしたけど、最後の32回転はすごかった。回りながら扇子を開いたり(だったかな、ちょっと忘れてしまったが)、ちょっと変わった技もののフェッテをやってた。ヨハン・コボーはかっこいいし、踊りもきれいで、親しみがあってよかった。

2日目のコジョカルとコレーラ。これはもう最高に楽しかった。コジョカルはかわいいくて、登場するだけで、ぱっと華が咲いたように舞台が華やぐ感じがする。回転とか、技ものは、ロッホに負けるけど、観てるだけで楽しくなるような舞台は断然コジョカル。それに、コレーラもまたコジョカルに負けず、観てるだけで楽しくなるような溌剌としたエネルギーを発している。もう、この二人だと、出てくるだけで観客を陽気なドンキの世界に連れて行ってくれて、観ててとにかく気持ちがいい。そして、極めつけはコレーラの回転。最後の超高速ピルエットには、ひぇーって感じで、思わず会場がどよめいてしまった。ビデオ「ABT now」で、コレーラのバジルのソロに、熱狂的なファンから「キャーッ」って感じの声援があがっていたけど、その気持ちすごくよくわかる。観ている側の気持ちまでいっしょに舞い上がっちゃうような回転だわ〜。最高に盛り上がって舞台が終わる。いやー、ロンドンまで来てよかった。コレーラといったら、やっぱバジルできまり!これがみれて本当によかったなあ〜。

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ロミオとジュリエット 新国立劇場バレエ

2001/10/9(土) 15:00開演  新国立劇場
  ジュリエット:酒井はな、ロミオ:森田健太郎、マキューシオ:熊川徹也

2001/10/10(日) 14:00開演  新国立劇場
  ジュリエット:志賀三佐枝、ロミオ:、マキューシオ:熊川徹也

2001/10/13(水) 14:00開演  新国立劇場
  ジュリエット:デュランテ、ロミオ:テューズリー、マキューシオ:熊川徹也

あまり目玉のない今年のバレエの中で、待ちに待ったロミジュリ。日本のバレエ団でマクミランの全幕を見られるなんて思いもしなかった。

幕があがると、あのロミジュリの舞台、期待は高まる。町の女や娼婦の踊りも元気いっぱいの演技でなかなか決まっている。

最初に見たのは、酒井はな、森田健太郎の日。これが意外やもっとも感動的だった。酒井さんが抜群にいい。なんか集中力というか、求心力が抜群で、思わず引き込まれてしまう。バルコニーのシーンでも、なんか涙が...森田さんはどうも見た目がどうも重そうに見えてしまいイマイチ好みでないのだが、酒井さんの勢いに釣られてあまり気にならなくなってしまった。

日曜の志賀さんとマトヴィエンコの公演は、連夜の観劇でこっちが疲れ気味。マクミラン物の連チャンはやっぱりちょっときついかも。でも、この組み合わせの場合、マトヴィエンコがすごくいい。あまりマクミランダンサーって感じじゃないので、期待してなかったけど、演技ではなく、彼自身の若者の勢いがそのままでていて、これぞロミオって感じ。かわいくって、元気がよくて、おっちょこちょいで、二十歳そこそこの今でなきゃ演じられないロミオで、彼をみているだけでワクワクしてしまう。

そして、楽しみにしてたデュランテのジュリエット。初日のデュランテ、テューズリ−のパートナーシップはあまり評判がよくなかったようだけど、今日はどうかしら...と思ってみたら、なかなかよかったわー。テューズリ−はカッコいいし、デュランテの演技はさすが、期待どおりのロミジュリをちゃんと作ってくれた。でも、今回は酒井さんのパワーに軍配かな。今回の一番は酒井さんのジュリエットですね。

小嶋直也さんの降板で、急遽代役となったマキューシオ役の熊川哲也。やっぱ、すごいわ。慣れているだけあって、演技に余裕があって、マキューシオらしいおどけたシニカルな感じを出しながら、技もぴか一のきれ。もう一人のマキューシオをやったxxxさん(忘れた)と比べると、その違いがよくわかる。xxxさんもよくやっているのだけど、演技に余裕がなくて、がんばっているって感じになってしまい、とくに技ものをやる瞬間、道化っぽさが消えちゃってた。

全体として、すごく良く出来た公演だったと思う。まあ、自分がマクミラン好きなので、贔屓目かもしれないけど、こういう舞台をもっといっぱいやれば、おとぎ話ばかりじゃない、大人むけのバレエが広まっていいと思うんだけどなあ。ま、好みの問題かしら。

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ロシア・インペリアル・バレエ

2001/10/13(水) 14:00開演  新宿文化センター

「カルメン」 草刈民代、ガリムーリン
アロンソ版のカルメン。なかなか良かった。草刈民代もきれいで、結構はまっていた。運命役のダンサーが、衣装のせいもあるけど、すごく細くてスタイルよかった。

「牧神の午後」 プリセツカヤ、ラトマンスキー
一応、ニジンスキー版らしいけど、全然違う。プリセツカヤだけやけに豪華な衣装で、1枚1枚衣装を落していく。妙にあざとい演出になっていて、ぜんぜんよくなかった。官能的じゃないくせに、下品にみえる。プリセツカヤは、70代とは思えないほどきれいだし、普通にやったほうがよっぽどよかったんじゃないんじゃないかなあ。

「海賊」 
長髪ストレートヘアのアリは初めて。でも、なかなかよかった。こういうのは安心してみれていいなあ。

「タランテラ」 
なかなか楽しい。

「シェヘラザード」 マハリナ、ルジマトフ 
いよいよ、本日のメイン・イベント、楽しみにしていたシェヘラザード。これまでは、ガラで、パドドゥしかみたことがなかったけど、今回は全幕。それも、マハリナとルジマトフという、絶賛されるキャストだもの、期待は高まる。そして、実際には、、、、いや〜、良かったです。官能の世界を堪能しました。最初から最初まで、なんてエキゾチックで官能的で、なんて美しいのでしょう。しかし、しかし、やっぱり、これはルジマトフなしでは語れないバレエですね。金の奴隷が解き放たれて、ぱっと舞台に登場し、一瞬ジャンプした後、低く頭をたれる独特のポーズ、これだけで、もう完全に別に世界につれていかれてしまいました。そして、その後の2人の踊りは、なんて官能的で美しく、刹那的なんでしょう。もう、このバレエはルジマトフなしでは考えられない。なかなかみる機会がないのだけど、ぜひまた、それも全幕でみたいなあ。

ちなみに、この話は、有名な千夜一夜物語のプロローグです。バレエは、愛妃ゾベイダに裏切られた王シャリアールが、ゾベイダを殺したところで終ってしまうけど、その後、シャリアールは、女性と一夜をともにしては翌日には殺してしまうようになる、けれど、ある一人の女性は毎晩王に物語を聞かせて、千と一の夜を過ごし、ついには王の心を捉えたというものです。その聡明な女性の名前がシェヘラザードで、毎晩語って聞かせたお話が「千夜一夜物語」というわけ。

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アナニアシヴィリとロシアバレエのスター達

2001/9/xx(x) xxxx開演  東京文化会館

怪我人の続出と、N.Y.同時テロの影響でアマンダ・マッケンローの参加が遅れるなど、波乱の幕開けとなったニーナのデビュー20周年記念公演。人数はかなり少なめになってしまったけど、サービス精神満点の舞台でとっても楽しめてた。

「バーレッスン」あともう1演目
全員参加によるバーレッスンの風景で幕開け。こういう演出も最近は結構あるので、さほど目新しくはない。そして続いて、ニーナとウヴァーロフのバーをはさんでの男女の心理劇っぽいモダン。とってもきれい。

「アリア」
仮面を被った男がアリアに乗せて踊る。結構おもしろかった。

「眠りの森の美女よりハイライト」
ニーナのオーロラと4人の王子のローズ・アダージョ。ニーナは姫というよりも更にゴージャスな感じで、やや大人っぽいかしら。しかし、豪華な王子様たちのキャスティングだ。つづいて、オーロラはxxx(忘れた)に変わって、ハイライトシーン。舞台でみるフィーリンってやっぱりカッコいいわー。ウヴァーロフより憂いがあって私は好きなんだが。

アンコール(演目忘れた)
このモダンは素敵だった。今日の公演でいまいちぱっとしなかったxxだけど、これはすごく印象的でした。

アンコール「ドンキホーテ」
さらにおまけのドンキホーテ。衣装はTシャツや練習用のチュチュ。アンコール用の演出かとおもったら、後の雑誌のインタビューでみたら、本当に用意してなかったらしい。確かに欠場者が多くなってしまい、ちょっとさびしいプログラムだったので、急遽の演出らしい。でも、やっぱりニーナにキトリはぴったりだわ〜。輝く太陽、大輪の花って感じで、明るくて元気で、そして華やかで高速な32回転。安定度も抜群。そして、なが〜いバランス。技をみせても、全然いやみでないところがすばらしい。

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