[ 開発室・おぱく堂的 架空鉄道 ]


●序説・架空鉄道の表現について

架空鉄道の楽しみ方は色々あるにせよ、詰まるところ、個人の脳内想像である。
自分だけで楽しむ分には問題はないが、これを「脳外に持ち出す=表現する=他人に伝える」となると、なかなかに厄介だ。
伝える側は伝えたくて仕方なくても、相手にとっては、どうでもいい話である。それを受け入れるための努力など、普通の人間はしない。そういう相手に伝えるのだからして、一発で伝わる手段が必要だ。
つまり「具体的な形にして見せる」しかない。
結論から言えば、ずばり、模型にするか、絵(写真加工等も含む)にする以外にはなかろう。
* それ以外の手段、たとえば言葉だけで伝えるというのも不可能ではない。だが、極めて高度な言語力がなければ、相手の関心を呼ぶのは難しかろう。
* 言葉といえば……おぱく堂が若い頃に上司だった人はその後、エロ小説家になった。あんな奴が小説家になれるのなら俺だって…と思いたいところだが、やはり彼にはそれなりの才能があり自分にはなかった、というのが現実なのだろう。鉄道とは関係ない余談だが、言葉の才能なんて誰もが持っているものじゃないってことかもしれない。
* ここでは「表現=相手に伝える」を前提としている。だが、相手に伝えることを前提としない表現もあるかもしれない。そういう視点に立った架空鉄道も否定はしない。

たとえば、代表的な架空鉄道として「銀河鉄道999」を例に挙げる。
文字だけで「宇宙空間を飛ぶ蒸気機関車」と言われてもピンと来にくいが、漫画というカタチで具体的な姿で見せられれば、おぱく堂のような想像力の欠如した人間でもイメージできる。まして動画で見せられれば、静止画よりリアリティを強く感じられる。このリアリティゆえに、本来、作者の空想でしかないものが、興味を持って受け入れられるのだ。
* ちなみに、左上フレーム見本 No.128 に「銀河鉄道 999」風のシーンあり。
* 「銀河鉄道 999」の場合は、リアリティ以上に、ドラマ性という要素が大きいが、おぱく堂自身がこれについて語れる言葉が不足しているので、現状ではこれには触れない。
* 空想の産物を表現する上において「リアリティ」は強力な武器であろう。おぱく堂も、架空鉄道を表現するにあたって、実在シーン以上にリアリティ(この場合は絵的なもの)にこだわった。

鉄道シーンを動画として見せる電車走行キットは、架空鉄道の表現ツールとしては、かなり有効ということになる。
* なんだか自画自賛のようだが、事実だから仕方ない。
* おぱく堂の妄想鉄道は、電車走行キット開発以前からのものだが、電車走行キットを作ったことで、自分自身の架空鉄道の楽しみ方が変わってしまった。自分的には、もはや、キットを使った鉄道シーン抜きには、架空鉄道を楽しめなくなってしまった。
* 架空鉄道を楽しむ人々には、3Dで表現できる「Railsimも人気のようだ。電車走行キットよりハードルは高そうだが、3Dってところは魅力だ。側面画じゃ物足りないという人は、そちらの世界に行った方が幸せかも。心の広い おぱく堂だから、電車走行キットから去る者とて止めたりはしない。
* 架空鉄道愛好家界隈では、鉄道側面画は「マグロ絵」と言うらしい。最初に聞いた時「マグロ女」を描いた絵かと思った自分はエロ界隈…。

おぱく堂の妄想鉄道も、左上フレーム走行見本を見てもらえば、一切の言葉抜きに、それなりに伝わるのではないかと思う。

鉄道名称 番号内容
ワイン鉄道 No.821 南の島の王国の鉄道。その車輌リスト。
No.822 海の見える駅の風景。
No.823 森林を貫く直線区間でのみ、ロケットブーストの使用が許可されている。
No.824 ロケットブースト加速(及び減速)の実態。
No.825 特急停車「うん香ドーム前」駅。
No.826 架空鉄道の玩具版。世界観の異なる二つの鉄道を無理矢理同居させたもの。
屋丸寺鉄道
No.827 地方私鉄風。その路線地図。
No.828 鄙びた駅の近くで、男女の高校生が愛をはぐくんでいる。
No.829 秋の里山の麓で、小さな兄妹が遊んでいる。
No.830 終点駅近くの温泉に向かう道筋には観光客がいっぱい。
* すべてのシーンで、24bit-PNG を使用しているため、WindowsIE6以前のブラウザでは正常に見られない。

以上、終わり。

……シーンを見て、おぱく堂の脳内妄想に多少でも興味を持てたのであれば、以下の文章なども読まれたし。そうでなければ、読むだけ無駄。
* 世の中の文章において、この手の記述があるときは、本当は「読んでほしい」ものである。しかし、期待はしない。人間、長く生きていると、期待できないことは期待しても無駄、ということが分かってくるものだ。……いや、そうでもないかな。おぱく堂は、もはや女性にモテることなど期待はしていないが、同年代でも悪あがきしている男は多いからな。


●ワイン鉄道

南の島の王国である。
おぱく堂が二十世紀末から妄想している鉄道だが、架空の国家を舞台にすると、設定の自由度が飛躍的に高まる。しかも、ここは専制王国。王様一人がOKすれば何でもありだ。ロケットブースト付電車のような危険なものが許可されているのも、こういう国家だからこそだ。
* 南の島といっても、THUNDERBIRD の秘密基地のような小さな島ではない。一応、国家になる程度の大きさはあるのだ。といっても、下に書いてあるように、巨大な島でもない。
* 異国ということもあり、右側通行の複線である。

そもそも、この島はそれほど大きくはない。ワイン鉄道の路線も当然、長くはない。
つまり、超高速特急を走らせる必要がない。
では何故、ロケットブーストなどという過激なメカを搭載してまで高速を追求するのか。
理由は二つ。王国最大の輸出産業にして、ワイン鉄道の系列会社でもあるワイン重工の技術力の誇示がひとつ。もうひとつは、他国にはないものを用意して観光客を呼び、外貨を稼ごうという目的である。だから『何か、とてつもないもの』であることが重要なのであり、高速性は本当はどうでもよいのだ。
* ロケットブースト採用の本当の理由は、おぱく堂が「高加速」が好きだからである。若い頃はバイクに乗っていて、交叉点で並んだバイクと信号が青になると同時に勝負するような人間だった。ちなみに「高減速」も好きで、ブレーキテクニックを鍛えるのが楽しかった。おかげで、急に飛び出してきた車への激突を間一髪免れたり、何度も命拾いしたものだ。……マニアックなことを言えば、驚異的なスタートダッシュで知られた GPレーサー、Ron Haslam(通称・Rocket Ron)のファンでもあった。
* ちなみに、No.823 の森の奥にわずかに見える四角い建物が、ワイン重工の工場だったりする。世界で唯一、反物質エンジンの実用化に成功したため、産業スパイに対する警戒は厳しい。専制国家ならではの極端な法律もあって、工場へ無断侵入した者は生きて還ってはこない。恐ろしい設定である。

形式 解説No.821 参照) - この色の形式は走行シーンにはなし。
1000系 ワイン鉄道の以前の普通列車。全車、引退。
* 走行シーンでは走っていないが、基本セット ver.1添付の無地車輌を改造したもの。
2000系 ワイン鉄道の普通列車。
* 基本セット ver.3添付の E231系風無地車輌を改造したもの。ゆえに「日本から輸入」という設定になっている。同形の王国所有バージョン R2形もある。
4000系 初代、ロケットブースト付特急。休車中。

* 以前あった別宅サイト「BOBABU」に、4000系手動運転があった。それ用に 2001年に作った、ワイン鉄道としては初めて世に公開した形式。デザイン・コンセプトは「猫」。但し、特急なのにロングシート(1000系と同じ客車)だったりと、今から見れば中途半端なカタチ。
* なお、別宅は無料サーバーのサービス停止により、2010年 10月に終了。手動運転版は、下記 4700系に変更した上で、このサイトに移転。
* ちなみに別宅サイトの名称「BOBABU」は猫の名前。その猫の写真を使ったシーンが No.42No.383No.1431 にあり。
4700系 現行のロケットブースト付特急電車。
* 4000系のデザイン・コンセプト「猫」そのままに、オーガニックなイメージで描き直したもの。ついでに特急にふさわしいクロスシート仕様に変更。

・手動運転(別窓)→ 4700系 運転体験♪
* M01 ver.1をベースに「ロケットブースト」付に改造したもの。別館からここに移設するにあたって、4000系から 4700系に変更した他、距離の単位をメートル法から尺貫法に変更。南の島が舞台なのに、なぜ尺貫法か。面白そうだから、という無意味な理由。
7000系 最新鋭、反物質エンジン特急。ワイン重工自慢の技術を搭載。
* 機器室の増大、国家機密指定のエンジンを警備するための武装兵士詰所等により、乗客座席数がロケット特急より減少。運用は赤字だが、王国から補填されている。
* エネルギー変換効率 100%の究極エンジン。でも、そのエネルギーをどうやって回転運動に変えているのかは、何も設定していない。おそらくは原子力同様、蒸気タービンを使うしかないんだろうが……それって蒸気機関っていう分類になるよなぁ。
* 反物質反応炉といってもロケット噴射のような「見た目の迫力」が何もない。てなわけで、反応が外から見えるデザインにしてみた。危険すぎてありえないが。なお、車輌画像は pngなので動画不可。反応炉の動画は gifを半透明窓設定で重ねる事で表現している。
R0形 王室専用、武装貴賓車。
* 専制国家というのは国民を抑圧しているわけだから、国王は敵意に囲まれて生きているわけだ。当然、いつどこから攻撃されてもおかしくはないので、貴賓車の武装という物騒なしろものにならざるをえない。
* 一見、電車だが、実は発電機とバッテリを搭載したハイブリッド。電化設備の破壊工作をされた場合でも走行可能としている。また、非電化の貨物専用線への入線も可能。
* デザイン的には特急用車輌の単なる色違いでしかない。
R2形 普通列車。2000系の王国所有バージョン。
* ワイン鉄道は、ワイン・ド・オパク公爵夫人が保有する私鉄だが、以前は王国所有の鉄道(Royal Seaside Line)もあり相互乗入していた。その路線はワイン鉄道に譲渡され、現在はワイン鉄道が王国唯一の鉄道となったが、過去の経緯から王国所有の車輌も走っている。王国所有車はブルーを基調としている(貴賓車を除く)のが特徴。
R3形 王国所有の観光用イベント車輌。究極の開放感。
* 全面ガラス張、という感じだが、実はポリカーボネートという設定。JR北海道が窓ガラスの保護用に使っているのでも知られているが、防弾器具やヘルメットのシールドにも使われている。ちなみに、おぱく堂所有の PowerMac G4というパソコンの匡体(No.184 参照)も、なぜかポリカーボネート。そんな強度が必要なのか謎だ。
Loco100形 入換用機関車。
* ワイン鉄道、ワイン重工、王国港湾局、王国軍貨物輸送部、王都物流部の5つの組織が所有していて、それぞれ外観が異なる……という設定。
* デザインは凸形という以外、機関の種類も何も、全く考えていない。
Loco200形 本線用機関車。水素ロータリ機関で発電し、電気モータで走る電気式。
* 電化鉄道なのに電気機関車じゃないのは、架線下荷役をしない貨物駅の都合、という設定。
* MAZDAが開発している水素ロータリエンジンには期待しているのさ。石油枯渇後の未来に内燃機関の味を残す希望だし……って、おぱく堂はそんな未来まで生きちゃいないけど。
* 車輌デザインは安直。JR貨物 DF200に、オーストラリア National Rail NR class(No.291 参照)の台車まわりを組み合わせただけ。

ワイン鉄道について語り出すとキリがない。王国の歴史もあれこれ設定があるからだ。
しかし、読むのは面倒だろうから、あと一つだけ書くに止める。

ワイン鉄道は全面禁煙である。と同時に全面「禁香」だ。
禁香って何?
どういうわけか、この王国には、ウンコの香りを楽しむ「うん香道」というものが一部で流行っている。それを列車も含めた鉄道敷地内ではやるな、ということなのだ。ただし、禁止しても、必ずそれを破って周囲に迷惑をかける人間がいるのは、世界中どこでも同じである。
* 明らかに迷惑なルール違反を犯すのは問題だが、ルールの方が間違ってんじゃねぇのか、という場合があるから困る。
* 余談。昔、勤務先に「社員旅行は必ず全員参加」というルールがあったが、相手の都合でどうしてもその日を外せない仕事(しかも関西出張、近鉄沿線)と重なった。上司(エロ小説家になったのとは別人)は「相手に予定を変更してもらえ」の一点張り。しかし、そんなことが可能ならその日に重ねたりはしないわけで、こっちも一歩も譲れず大激論となった。一時間近く押し問答した末、出張の後で社員旅行は途中から参加、という線で双方妥協したが、今、思い出しても、馬鹿馬鹿しくて腹が立つ。……その時、関西から帰東し、そのまま社員旅行の後追いのために乗ったのが、房総特急(183系 0番台)初体験だったりもする。旅館に着いた時には宴会も終わり食事もなく、慰安も糞もあったもんじゃなかった。


沿線には、うん香道の聖地があり、隣接する「うん香ドーム前」駅は特急が停まる。
特急を停めざるをえないほど、うん香を嗜む人口が多いのだ。それゆえに「禁香」に反対する運動もあり、鉄道会社としては頭の痛い問題となっている。……などという設定。おかしな価値観の王国である。
* 聖地の駅は No.825 参照。うん香ドームのモデルは、東京ドーム。浅草の対岸にあるアレではない。
* 「香道」だけなら雅びな趣味なのだが、「うん」が付くことで、途端に下品なものになってしまう。まぁ、おぱく堂が下品な人間だから仕方ない。だからといって、おぱく堂がウン香好きというわけではない。
* 昔は農村には「肥溜」があり、うん香など当たり前のように存在していた。それが良かったとは思わないが、都市文明化した現在では匂いへの許容がなさすぎないか。加齢臭がどうこうなんて、肥溜があったころの女性はこだわらなかったんじゃないのか。動物の糞だって、今じゃカリカリ頭に来る人が多いが、犬の糞が道ばたに落ちてたっていいじゃないか。そもそもこの地球は人間だけのものじゃない。動物のものでもあるんだ。そこらに糞をしたっていいんだよ、べらんめぇ。……なんて思っていたら、世界中で野糞をしまくっている、なんて人もいるんだねぇ。しかも、それを本にして出版している。驚きだ。
→「くう・ねる・のぐそ 自然に「愛」のお返しを」伊沢正名著(山と溪谷社)2008年


●屋丸寺鉄道

屋丸寺という名刹への参拝客を運ぶための路線。
おぱく堂が小学生の頃から空想していた鉄道である。ただし、当時は「国鉄・屋丸寺線」という設定。路線は架空だが、車輌は実在をイメージしていた。
* 小学生の頃、楽しんでいた「竹ひごレール+紙工作電車(No.227 参照)」も、屋丸寺線と名付けていた。ただし、これは車輌も架空。実在車輌を紙工作できるほどの技術はなかった。

地方私鉄風に設定が変わったのには理由がある。
国鉄というのは巨大で、ローカルな末端線でも駅の規模がけっこうあったりした。その辺が、自分がイメージしていた小規模な鉄道施設とはズレを感じてしまい、設定の変更につながった。
* 設定は変更したが、イメージ的には変化はしていない。

観光名所 解説No.827 地図参照)
屋丸寺 鉄道の名称にもなった名刹。国鉄駅から少し離れているため、国鉄駅と山門を結ぶための私鉄が作られた。
* 真言宗か曹洞宗か、はたまた他の宗派か。細かいことは何も決まっちゃいないが、古くから存在する大寺という設定である。中学、高校、ともに修学旅行は奈良・京都方面だったが、南都の寺院の大伽藍を見るのが楽しみだった。建築物の知識はないが、寺院建築というのは好きだ。
* 小学生の頃、なぜ、こういう名前の寺にしたのか。遠すぎる過去で、その理由については、全く記憶にない。
屋丸寺温泉 観光地といえば温泉。
* 今は亡き祖母が昔、温泉をゴムホースに通してぐるぐると室内を引き回していた。見た目は悪いが暖房としては絶大な威力で、氷点下 10度にもなる寒冷地で、暖房器具はこたつだけ。ストーブ不要だった。……それはともかくとして、日本人には温泉は欠かせないよなぁ、と思うのである。
* 今は旅に出ないからどうなっているのか知らないが、以前は、温泉地といえば、安い感じのストリップ劇場が付き物だった。実際、値段も安かったし、内容も値段相当のものでしかなかったが、ああいうものがないと、なんだか温泉地という感じがしないんだよなぁ。……なんて思うのは古い人間か。
* No.830 は、温泉街(画面外左)と終着駅(画面外右)を結ぶ道筋のイメージ。

車輌に関しても、小学生の頃は近代的な車輌を想定していたが、世の中の鉄道車輌が近代化するに従って、時代に逆らって、旧型電車へとシフトした。小学生の頃は、旧型電車なんぞ珍しくもなく、面白みも理解できなかったが、大人になり時代が変わるに従い、むしろそういう車輌に面白みを感じるようになった。

電車は青色ベースになっているが、色は描く段階で決めただけ。赤系でもよかった。
屋丸寺鉄道に関しては、風景が重要で、車輌は正直、二の次かも。
* それでも、最終的に青系に決めたのは、やはり昔から京浜東北線の青が美しいと感じていることが背景にあるのかもしれない。京浜東北線沿線とは無縁の人生だが、色は良いんだよなぁ。
* 昔の風景を懐かしむ、といっても二つのパターンがある。風景が変わらずに残っているのを見て昔を懐かしむのと、風景の痕跡が一切残っていないのに懐かしむ場合だ。正直、後者はむなしい。日本じゃ、風景が変わってしまうほどの開発が当たり前のようになっているが、それだけのコスト負担に見合うだけの幸福を手に入れられたのか?

模型の世界では「地方私鉄風」というのは一つのジャンルを形成するほどであるらしい。
それからすれば、この世界観に共鳴する人は多くいるのかもしれず、特に言葉にするまでもないのかもしれない。よって、これ以上、語ることはない。
* ワイン鉄道とは異なり、イメージ先行で、具体的な設定そのものを余りしていない。言葉で語ることが少ない事情のひとつである。
* ちなみに、架空鉄道によくある「現実の地理の上に路線を想定する」という楽しみ方は、一度も経験がない。現実世界をベースにすると、おぱく堂的には「実際には鉄道が通っていない現実」というものが空想の邪魔をしてしまうのだ。要するに自分は空想が現実に負けてしまう、という事だ。地方私鉄風といっても、現実の地理を使わず、空想の土地に鉄道路線をイメージしているのも、それが理由だ。現実に打ち勝てる空想力がある人が羨ましくもある。


●次は?

上記「ワイン鉄道」「屋丸寺鉄道」に次ぐ、三番目の架空鉄道は、まだイメージできない。
空間的には、この地球上に新たに鉄道を敷設したくなるような風景が思いつかない。時間的に鉄道黎明期に遡れば、蒸機鉄道の敷設をしてみたくなるような風景もなくはないが、歴史設定が難しい。よって、新たな架空鉄道を創造することは、自分的には当分ないと思う。
* 実は左上フレーム走行見本には「ワイン鉄道」でも「屋丸寺鉄道」でもない架空鉄道シーンがある。No.516 の Union Galactic の BigBoy だ。これは「Pacific を Galactic に置き換えてみたら」という言葉遊びの延長+宇宙の絵を描いてみたい、という、それだけのもの。架空鉄道としての物語はない。STAR WARS のファン(No.123 参照)でもあり、基本的に宇宙は好きなのだ。
* No.389 も架空鉄道だが、これは自分の空想というよりは「自分が子供の頃、よく雑誌とかでこういう未来が語られていたよなぁ」という思い出である。雑誌に限らず、TV番組でも NHK の「空中都市 008」なんていうものがあった。当時、具体的にどんなデザインで表現されていたのか明確には記憶にないが、だいたいこんな感じだった。だが、昔語られていたような未来は来なかった。
* 架空鉄道を妄想するというのは、もしかしたら、ある種の現実逃避かもしれず、逃避したくなるような嫌な現実があるということかもしれない。逃避できるだけ、まだ幸福なのかもしれんが。


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