99年のベスト10



竜崎麗香(2000年12月7日)
1 ライフ・イズ・ビューティフル
2 ロッタちゃんはじめてのおつかい
3 WHO AM I?
4 運動靴と赤い金魚
5 海の上のピアニスト
6 カラー・オブ・ハート
7 マトリックス
8 ラッシュアワー
9 恋に落ちたシェイクスピア
10 シックス・センス
わみすけ(2000年8月24日)
今さら1999ベスト10も何ですが、、。
1ロックストック&トゥースモーキングバレルス
文句なくNO1です!面白い、の他に形容詞が浮かばない。
2バッファロー66
おしゃれでかつ、面白い。こんな映画を待っていた。
3シックスセンス
予備知識無しで観たら、ぶっ飛んだ。感動だね。
4ファイトクラブ
観る者にアドレナリンを放出させる映画でした。
5黒猫白猫
アホが一杯。撮るもあほなら観るのもあほう。
6運動靴と赤い金魚
シンプルでキュート!
7Hole
不思議な映画。シュールとはこれだ。
8セントラルステーション
ブラジル映画初体験。
9八月のクリスマス
今話題の韓国映画。静かに感動しました。
10マトリックス
続編に期待。
ミヤザワなおき(2000年8月19日)
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/7245/
1.「アイアンジャイアント」・・・アニメーションとしてだけでなく、映画史に残る傑作だと思う。アイアンジャイアントのあの眼の表現はほとんど魔法。凄すぎる。
2.「トーマスクラウンアフェアー」・・・現代エンターテイメントの最良作品。「観てる時楽しけりゃそれでエエんじゃ」という潔いスタンスと、それに基づく極上のストーリーに演出。修正するところがまるでないという希有な作品。
2.「御法度」・・・ストーリー、言語性を超越する、無想にして幽玄の境地。老大島渚がものにした奇跡的最高傑作。
4.「アイズ・ワイド・シャット」・・・美しい映像。他に付け加えなければならないような言葉などあるのだろうか?
5.「ノッキン・オン・ヘブンズドア」・・・嫌みのない「優しさ」をストレートに他人に伝えることのできる、珠玉のアクション映画。いい顔というのは何ものにも代え難いということを実感させてくれる一本。
とりあえずのベスト5です。これから後は「ラン・ローラ・ラン」「ファイトクラブ」・・・と続いていくのですが、住んでるところがイナカということもあって観てない映画、いっぱいあります。2000年度作品でベストなら、今のところ「マグノリア」1位で「グラディエーター」って感じかな。それにしても「マン・オン・ザ・ムーン」も「アメリカン・ビューティー」も観れんとは・・・・やれやれ。
JO(2000年2月4日)
mitsuoka@x-stream.co.uk
1999年度映画持論リスト
映画好きとしては非常に喜ぶべき1年でした。キューブリック死去という悲しい知らせもありましたが、今年も毎週のように映画館に足を運び数えきれない程の映画を見、その中で抜群に気に入った物を十数作品選び、並べてみました。最後のほうはもう本当に溺愛した作品。ここまで傑作ぞろいだとちょっと10作品じゃ収まらなかったので中途半端な数になってしまいました。
今年これ以上無いほど楽しませてもらったSTAR WARS EPISODE 1 は、もはや映画と呼ぶよりイベントなので、リストから外させてもらっています。
次点 アメリカン・ヒストリーX  AMERICAN HISTORY X 
説得力が足りない脚本を、我らがエド・ノートンがカバーしている。しっかりと伝えるものがある力作。
ブレア・ウィッチ・プロジェクト THE BLIAR WITCH PROJECT
まったく前情報なしで見たらもっと恐ろしい映画だったろうけど…それでも必見。
ボウフィンガー BOWFINGER 
映画ファンとして笑いっぱなし。
13. カラー・オブ・ハート PLEASANTVILLE
愛すること、表現することの自由。嫌な事が沢山あってこそ、嬉しさは倍増する…。
これは確かに教科書に出てきそうなクサイ内容だ。でもこの独創性は教科書などでは表せない、映画でしか味わえないモダン童話。
若きころのトム・ハンクスを思い出させる主役のトビー・マグワイアを筆頭に、一級の演技から語られる、キャラクター全員に自分のストーリーを持たせた脚本は見事。
目からうろこが落ちるか、説教クサイと感じるか。自分は前者に属する。
12. ノッティング・ヒルの恋人 NOTTING HILL 
何回見ても飽きない味わいがあるロマンスの見本。気取らないで素敵なセリフが言えるキャラクター達が素晴らしい。 
下手すればテレビドラマの域を出ない程度の作品になりえたのに…。感動できるラブストーリーなんて皮肉じゃないけどはじめて見た。
11. ライフ・イズ・ビューティフル LIFE IS BEAUTIFUL
単純と思えるストーリーにここまで感動できるのは、童話と同じく大切なことを主題にしているからだ。 そして童話と同じく、ひねくれた心で見て欲しくない。 ホロコーストとコメディーを一緒にしてしまったと腹を立てた人が多いようだが。そもそもホロコーストを忠実に再現しようとした映画ではない。「最悪の場」として、実際にあった悲劇を使わせてもらっているだけなのだ。 製作者ロバート・ベニーニは映画を知り尽くした上でこの話を単純に、それでいて深く仕上げている。  
タイトルの本当の意味は、「人生はどんな状況でも、気の持ちようでどこまでも美しくなりえる」。 自分のように映画を浴びる程見ていると、この映画のあまりの純粋さはまるで都会から田舎へ帰ってきたような感動があり、涙が流れてしまう。
10. マトリックス THEMATRIX
全てのフレームが考え抜かれ、デザインされたヴィジュアル・パワーに圧巻。
スローモーションのアクションはジョン・ウーから、陰の多い映像はバットマンを彷彿させる。まさにマニアが作ったアメリカン・コッミク調の世界。
数えきれない程の映画をちょこちょことコピーさせてもらい、上手く混ぜ合わせたら逆に斬新なSFに仕上がった。
後半のアクションも楽しめるが、あまりに計算された映像は美しいかわりに、どこか危険な匂いのしないシークエンスになってしまったが、前半のぐいぐい引っ張られるストーリーは見事。
世間はちょっと絶賛しすぎ、と自分は思うのだが十二分に楽しませてもらったのは確かだ。
9. ジョー・ブラックをよろしく MEET JOE BLACK
心温まる作品。ゆっくりとした展開は、ただ情報を伝えるだけでなく、登場人物の表情、しぐさ、小さな目の動きまで見る者が楽しむためにある。超常現象を扱った映画は期待させてくれるが、最終的に駄作が多い。見た目より難しい題材を、始めから最後までしっかりとごまかさず作ってくれたのが嬉しい。
三時間の上映時間が長いことは認める。公平に見れば一つ一つのシーンが必要以上に長い。けど、いらないシーンは一つも無いと断言できる。 どの場面を思い出しても微笑んでしまう繊細なつくりは、ほかのフィルムメーカーも見習うべきでしょう。
8. シンプル・プラン A SIMPLE PLAN
割と良く出来てる。これが見終わった後の観客の大幅な意見だろう。大スターなしの、スカッとするとは言えない暗い内容。だがこの映画は昔から使われてきた題材を、もっと深く追求する。
金欲、人間関係、殺人、そして兄弟。
自分はこれで満足している、そう信じてきたのに… 目の前の大金は今までの自分を全て否定する力を秘めている。 
仕方がなかったと言い訳しているうちに、人殺しがだんだん平気になってゆく弟・ハンクをはじめ、登場人物全員が少しずつ変わっていく姿を絶妙に捉えている。 昨日までの自分のささやかな幸せは、かけがえのないものであった、と。
とても現実的な会話が印象に強く残る。 兄・ジェイコブの性格を観客に伝えるのは非常に難しかったはず。 危険な頭の弱い兄というイメージが、話が進むにつれて変わっていく。実は聡明な、仕事がなくボロ屋に済んでいても人一倍暖かい兄へ。
まさに文句の付け所の無いクライム・ドラマの見本だと思う。 現実的な状況は、見ている者にサスペンスとともに痛みを感じさせる。力強い、見事に演じられている隠れた名作。
7. シックス・センス THE SIXTH SENSE
男は少年を救い、少年は男を救った。 
新感覚スリラーと呼ばれたこの映画の正体は「孤独の癒し」をテーマにしたドラマだ。アクションスター B・ウィリス主演ながら、これは会話と人間関係の映画であり、脚本の出来が映画の成功のカギだったと言っていい。
無論、話題の子役・オスメント君はただカメラの前で泣くのが得意な子供ではないが、カッとなって汚い言葉を吐いたウィリスに、「使っちゃいけない言葉を言った。」、ウィリスの手品を馬鹿にしたくせに後で真似してみるなど、普通の子供を見事にとらえた脚本に相当助けられている。2度味わえる映画として作ってある構成も面白く、多くのシーンはたった一つのカメラで撮られ、大胆でいて自信と落ち着きがある。
お堅い評論はここまでにして、幅広い年齢層に受け要られる秀作だ。
6. ラッシュモア RUSHMORE
この絶妙の感覚! 主役マックスのキャラクター設定は見た目も中身も最高。一目で吹き出してしまう。
本当にやりたい事をやらずに成功を収めたオジさんと、やりたい事しかしてない落第生は、友人であり、恋のライバルでもある。2人は尊敬し合い、自分達のもっていない所にちょっと嫉妬している。
それで憧れの彼女は故人に恋しているとわかっていながらも、2人はおもいっきり競い合うからせつない。 
これは青春映画なのだ。あの卒業のように。そしてあの卒業のように、抜群のBGMがもう最高。 悩みなんかふっ飛ばしてくれる、イキのいい映画。 最後のシーンで眼鏡をとったマックスの見せる表情が印象的。
5. GODS AND MONSTERS 日本題不明 (ゴッド・アンド・モンスターズ)
誰も聞いたことも無いこの傑作は、まったく異なる二人の人間を近づける事によって、老いと若さ、ゲイと普通、身分の違い、過去と現在などを主題にした、映画フランケンシュタインを作った監督、ジェームス・ウェールの一風変わった伝記。 ストーリーを説明するよりも、まず自分の目で見て欲しい。 文章ではこの映画の良さを伝えにくいのだ。
ゲイの元映画監督は、安く雇った庭掃除の若者に恋してしまう。これだけでもそそられる話、とは言いがたい。
ハリウッドから追い出され、恋人に戦争で死なれ、脳がおかしくなり始めている孤独の老人が、若者と出会って生き生きと魅力的になってゆく。 創造者(GOD)であるはずの監督は、過去の出来事に縛られ、死が迫っている。実は友達が欲しい怪物(MONSTER)と表裏一体であることが伝わってくる。
主演のイアン・マッケランの演技はずば抜けている。もはや単なるキャラクターではなく、人間を演じきっている。
最後のシーンで彼は羽ばたく。本当に自由に、そして優雅に。
4. アイアン・ジャイアント IRON GIANT
文句のつけようが無い、ディズニーが無くした魂。
アメリカでまったく無視されたアニメーションのパーフェクションに、まるで昔からの心に響く名作を見ているような感覚にとらわれた。始まった瞬間から身を任せられるような。 ぐんぐん進むストーリーに感動した。
善悪をはじめ、何も知らなかったジャイアントが自分で選ぶ道に号泣。 暴力反対のメッセージがジャイアントの目の輝き、そしてあの笑顔から伝わってくる。百人中百人が楽しめる、まれに見る最高傑作アニメーション。
3. ファイト・クラブ FIGHT CLUB
「僕個人を象徴するようなダイニング・セットが欲しいな。」
雑誌、テレビ、社会のモラル、そしてルールに犯されてきた彼はこんなことを考えて毎日を過ごしてきた。そこにタイラーが現れて、すべてが変わった。  すべてをコントロールしていたはずの自分の人生は、くだらない物の集まりだった。
D・フィンチャー監督のファイト・クラブは、まさに90年代の時計仕掛けのオレンジ。目覚しいスタイルと演出で、映画は我々に問いかける。
カウンセルで心を開き合うのは、社会のストレスの理想的な解消法。誰もがうなずくだろう。 金玉をとられた男たちは、お互い抱き合って泣く。「自分は、まだ男だよな?」 平和ボケした現代社会で彼らは、どうすればそれを証明できる?
もし、その証明が「暴力」だったら? 自分に自信を持つ手段が、ひたすら誰かを殴りつける事だったら…。それは危険な考えだ。だが、いったん芽生えたらもう止まらない。
「すべてを捨てちまえ。壊しちまえばいい。」と言うタイラーは、平凡な一般市民に銃を突きつけ、夢を実現しなければ殺す、と脅す。 今のままじゃ死んでるも同然だ、と。
裕福な奥様方が捨てた脂肪を石鹸に変えるタイラー。 現代社会で、エド・ノートン達はまさに要らない脂肪だった。
汚い脂肪(目的の無い男たち)+ 調合(タイラー)= きれいな石鹸〈又は爆弾〉、と言う方式は抜群のメタフォーだ。
血みどろで殴り合う彼らを最低と感じる人もいれば、かっこいいと思う人もいるだろう。これは決して暴力を指示する映画ではなく、あくまでも中立に暴力とは何かを表現する。
ファイト・クラブはスタイリッシュなスリラーであり、ドラマである前に、ブラック コメディーである。カリスマ爆発の若手俳優達をそろえ、監督は期待を大きく上回る傑作を作り上げてくれた。
そして最後の二つはもう自分だけのために作られたのでは、というくらいの思い入れがあります。どちらも現時点での評価は低く、それがまた自分の目の良さに確信を持たせてくれた。 限られた人にしかアピールが無いかもしれないが、抜群の技術で言葉に出来ないものをスクリーンに映し出した、と言う点で共通する、自分の中で輝く二作品。
2. シン・レッド・ライン THE THIN RED LINE
冒頭ナレーターがささやく。「自然のど真ん中で、この戦争って何なんだ?」ここから始まる三時間の絶えがたいドラマはこの一言が鍵となる。
南の島の楽園が延々と映し出されるオープニングを、いつまでも見ていたかった。これから起こることを予想すると、胸が痛くなった。 
それぞれの信ずるものを支えに輝く自然の中、姿の見えない敵に怯える戦士たち。
第一の戦いに恐怖し、次の戦いでそれを克服し、最後には何も感じなくなってゆく男たち。
昔風の勇敢な兵士などここにはいない。妻との思い出に浸っていないと今にも狂ってしまいそうな彼らを女々しいなど誰が呼べるだろうか。
自分たちを支えていた物が戦火の中で消えて行く。死にゆく戦友を見ても、怯える日本兵を見ても、一線を超えてしまった彼らは何も感じない。
この世でもっとも醜い行いが最も美しい場所で繰り広げられる、皮肉を超えた悲しみ。
流れるようなカメラが、我々に魔法をかける。 壮大な夕日に見とれさせ、、倒れる戦死達の苦しみを伝えるこの映画は、決して大衆向けではないし、簡単に見れる内容でもない。でもこのような映画にはもう二度と出会えないかもしれない。
1. アイズ・ワイド・シャット EYES WIDE SHUT
バリー・リンドンなど、キューブリックが追求してきたテーマの1つに‘表面と内面の関係’がある。
建前と本音、現実と非現実の様に。
正装した人々のパーティーで、頭にある事といえばセックス。マスク以外裸の乱交パーティーはその逆? いや本質は全く一緒なのだ。
MATRIX からの格言:「現実のような夢を見るだろう? 夢の世界と真実の世界の違いをどう見分けられる?」
目をボーっと開けて妄想に浸ったり、 過去の記憶が実際にあったのではなく、夢で見た事だった…そんな経験は誰にでもあるのではないか。 
色々考えて、一つの言葉に辿り着いた。 矛盾。これは矛盾に関する映画。
夢、妄想、そして現実の重みの違い。 男と女のかみ合わない思想。 愛とセックスの矛盾。
これらのテーマのどれを取り上げても、容易に映画に出来ないだろう。
虚実と現実のはざまに偽物くさいニューヨークや、中世から持ってきたような乱交パーティーがあり、どれが現実なのかわからなくなる。それよりも、自分に重要なことが現実である必要があるのか?
主人公ビルの中ではすでに「美しい妻の姿」がある。だから冒頭、妻の顔を見ないで美しいと言う。
実際に「見る」事と、心の中で見ることの違いはあるのか?  この矛盾はそのまま話の核への伏線となり、アリスの実現しなかった妄想は、ビルの頭の中で実際に起こった事の様に彼に影響する。
今の時点ではとても映画に秘められた意味全てを読み取れないが、それは喜ぶべき事だと思う。 健在どころかこれまで以上の絶妙の音楽の使い方や、素晴らしい色彩を見ながら、これはどういう意味なんだろう、と考えるのが楽しい。
無数の見方が出来る映画で、テーマを重視しない人でも、スリラーとして見るだけでも秀逸の出来。
妻の夢は夫の現実に、ビルの現実はアリスの夢に酷似し、「何が本当か」よりも、「何が自分にとっての真実か」。それを見出せないままビルは奇妙な旅から帰ってくる。
 そこで彼が「見た」ものは仮面。  本当の姿を隠すための仮面が、最後に全てをさらけ出す象徴としてベットに置かれているのはなんと言う皮肉だろうか。
しーくん(2000年1月27日)
kanpoh1@dus.sun-ip.or.jp
1位・・・ウェイクアップ!ネッド
2位・・・八月のクリスマス
3位・・・グレイスランド
4位・・・ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア
5位・・・運動靴と赤い金魚
6位・・・ライフ・イズ・ビューティフル
7位・・・黒猫・白猫
8位・・・シックスセンス
9位・・・マトリックス
10位・・のど自慢
    
7位までがミニシアター系上映作品になりました。
1位は完全にはまってしまった作品です。結局3回劇場に足を運びました。
ノベライズ、サントラ、パンフレットまで購入した程の惚れ込みようです。
2位から8位までは、ほとんど差がありません。とりあえず印象が強い順番に並べた感じです。
10位は、ちょっとおまけです。けれど劇場を出るときに爽やかな気分にさせてくれた点では、1位 の『ウェイク・・』に引けを取らないと思います。まあ邦画も1本ぐらいは入れておかないとね・・(って これしか見てないが・・・笑)。『恋に落ちたシェイクスピア』は、ベスト関連には必ず入っているの で、敢えてはずしました。さてさて、少し余談になりますが、私としてのベスト男優賞はイアン・バネ ン『ウエイク・・』(本当にご冥福をお祈りします)、女優賞はシム・ウナ『八月・・』、助演男優賞はデ ヴィット・ケリー『ウエイク・・』、助演女優賞はシシー・スペイセク『タイムトラベラー』、監督賞は M・ ナイト・シャラマン 『シックス・・』、特別賞にハン・ソッキュ『八月・・』と大友康平『のど自慢』(笑)、そ してベストスマイル賞に、ドリュー・バリモア『ウェディング・シンガー』を付け加えておきましょう
(笑)。最後になりましたが、昨年度で1番印象に残った場面ベスト5!
『ウエイクアップ・ネッド』のネッドの葬儀でのジャッキーのスピーチ。
『ウエイクアップ・ネッド』のラストの乾杯シーン。
『海の上のピアニスト』の嵐の中のピアノ演奏シーン。
『マトリックス』の銃弾をのけぞりながら避けるシーン。
『プリンス・オブ・エジプト』の紅海が割れるシーン。
おんたけ(2000年1月23日)
t-gnp@mtj.biglobe.ne.jp
http://www2m.biglobe.ne.jp/~t-gnp/index.htm
おんたけです。私は洋画、邦画各々ベスト3をあげさせていただきます。
<洋画>
BEST 1「恋におちたシェイクスピア」
とにかく脚本と演出のバランスが良く、文句無しのベストワンです。
16世紀の町並みを再現し、その中で役者人を縦横無尽に動かす演出。
動きがある“絵作り”がこの作品をより一層の娯楽作品に仕上げています。グウィネス・パルトロウの演技も好感が持てましたし、音楽も効果的だった。ラストでのひねりが私に取ってベストワンを揺るぎ無いものにしましたね。完成度の高さでベストワンです。
BEST 2「エリザベス」
監督のシェカール・カプールはインド人なんですね。インド人が撮ったエリザベス像。そしてそのエリザベスを演じているのは、オーストラリア人のケイト・ブランシェットというのがこれまた面白い。
本家イギリスを排除しての「エリザベス」観を持ち得たという映画づくりは特筆すべきことだと思います。
荒削りな演出と編集ですが、この手の力で押しきる作風好きなんですよね。しかし何と言ってもこの作品の魅力を決定付けたのは、ケイト・ブランシェットの存在感によるものだと思います。
BEST 3「マトリックス」
何と言っても凄いのが香港カンフーをハリウッドの役者人で撮ったという点。キアヌとローレンス・フィッシュバーンがカンフーの稽古をするシーンは今だかつてハリウッドには無かった。代役無しでやっているんだから凄い!
そして、キャリー=アン・モスの動的美しさ!この作品のかっこよさは、過去の作品群を抜きん出ていると思いますね。
<邦画>
BEST 1「金融腐食列島[呪縛]」
監督の原田眞人は、「日比谷公演を中心にしたビジネス・パニック・ムービー」をコンセプトに作ったと言っていますが、成功作だと思います。さらに、脚本、撮影、照明の妙味もあり、ハリウッド的作風の出現はまさにニュース。原田監督の日本での本格的メジャー作品としてベストワンです。
BEST 2「39 [刑法第三十九条]」
作品の仕上がり自体はベストワンと言っても良いでしょう。この作品の特筆すべき点は、実に日本的な法廷劇をクライマックスに持ってきたということ。違和感無く盛り上げた森田監督の演出力、出演陣の演技力が相俟って、傑作となりました。
BEST 3「ガメラ3 イリス覚醒」
ついにシリーズ最終作。ガメラ3の登場。SFXの出来は、いまだ日本映画にはみられなかった出来といえます。
ガメラが炎に包まれた京都の町を歩く。エンドクレジット。
どこか切なくも暗いラストですが、見るものに余韻を残し、その後を連想させる。この手の作品のラストにしては、見るものの期待を裏切り、ベスト3とさせていただきました。
しん(2000年1月16日)
stoda@d4.dion.ne.jp
いつも楽しく楽しく読ませてもらってます。
さて,99年内に観た映画のベスト10です。
(でも,心配しなくてもお正月映画はベスト10には入ってきません。(ワースト10には入ってくるかも))
(1) Sixth Sense
脚本,映像そのバランスが素晴らしい。
(2) Knockin' on Heaven's Door
大変悲しくておかしいドイツ映画
話の進行の仕方が,自分の感性のスピードにぴったり
(3) The Matrix
エモーショナルな映像に敬服
キアヌリーブスのバーチャルリアリティぴったりのお顔にも)
(4) Simple Plan
雪の映像と人間の感情の起伏のからみが良い。
ビリーボブソーントンの最後の演技が秀逸
(5) Lock Stock & Two Smoking Barrels
タランティーノの得意技の上を行く時間操作
(6) Thin Red Line
どうしてか分かりませんが,99年一番見て疲れた映画でした。
(7) There's Something about Mary
こういうお馬鹿映画好きです。ハッピーエンドというのも好きです。
(8) Central do Brasil(セントラルステーション)
主演の女優さんの演技が素晴らしかったです。
(9) Apt Pupil(ゴールデンボーイ)
ブライアンシンガー監督(ユージュアルサスペクト)の変な映画。なんか怖い映画でした。
(10) Eyes Wide Shut
こんないかがわしい雰囲気の映画ひさしぶりでした。
こんなところです。
結構普通なのかな。よく分かりませんが。
00年もいい映画がたくさん観られるとうれしいのですが。
Alex's Papa(2000年1月14日)
dimsum@eclipse.net
1.Being John Malkovich(★★★★★)
前代未聞の怪作。不条理のからくり仕掛け。壁の穴に落っこちると、15分間だけ 「俳優ジョン・マルコビッチ」の意識を体験できる?!そんな話が、何故傑作に? 監督デビューのスパイク・ジョンズの才能には脱帽。哀感の味付けまでお見事。 キャメロン・ディアスの、全く彼女に見えない怪演にも拍手。
2.Man on the Moon(★★★★★)
ジム・キャリーは、星になってしまった。もう誰の手も届かない。喜劇というのが 壮大な精神の消耗を伴うものだということを、抱きしめるように訴えかけるとは。 ロックバンド「ホール」の女性ボーカル、コートニー・ラブの強くしなやかな演技 で全体のバランスを保つなど、流石、名匠フォアマン。
3.Fight Club(★★★★★)
心を病む者への無限の慰藉。どんなに陰鬱で、血の臭いに汚れていても、あらゆる 努力が見事に結晶しているのは、その慰藉にゆるぎがないから。ああ、エド・ノー トン、君はこの先、どんな切り口で「人間」を見せてくれるのか?
4.American Beauty(★★★★★)
破綻へ至る家族の惨劇。全てが理詰めのアプローチながら、ここまで整合性が取れ ていると陰惨な話が「美」になってくるから不思議。ケビン・スペイシーの演技は ひたすら緻密で、後進への良いお手本。世代間の葛藤話として40代前後と十代の 両世代に受けたのも思いがけぬ収穫。
5.Run Lora Run(★★★★★)
幾何学的な構成が人工的に見えないのは、変革に流されるベルリンの街、そこに生 きる若者の痛みを見事に描いたから。走り続けるローラの姿は、その痛みへの敗北 をどうしても認めたくないエネルギーの象徴か。
6.The Red Violin(★★★★)
深刻さも程々、才気も程々のある意味では微温的な作品。だが、息抜きの娯楽とし て、薫り高き佳品となったのは演出の一貫性と、サミュエル・L・ジャクソンの技 巧に負うところ大。耳タコの「名曲」を排した潔さも立派。
7.Eyes Wide Shut(★★★★)
夫婦間のエロスを再発見せよとの仰せ。社会の病理を前提とした「エッジー」な作 風が席巻する中、巨匠の遺言にはむしろ清新な趣すら。ああ、ニコル・キッドマン、 そのメタル・フレームの眼鏡のエロスが、大監督のメッセージを見事に伝えるとは。
8.The Insider(★★★★)
社会告発ものとして懐かしくも古典的なアプローチ。ラッセル・クロウは、いつも のように純情が粗暴さや絶望へと流されがちの男を演じて見事。だが、驚くべきは アル・パチーノ、70年代風の行動派ジャーナリスト、その激しさと優しさに大切 なものを想起させてくれる。
9.Three Kings(★★★★)
全く新しい戦争映画。湾岸の和平前後の裏話を描きながら、国家も軍隊も戦闘も、 ひいては異文化の相克も見事に相対化してくれる。ハラハラ・ドキドキの娯楽性も 水準以上。ジョージ・クルーニーはやっと医者に見えなくなってきた。
10.The Sixth Sense(★★★★)
ああ、映画館の闇と沈黙が、これほどまでに甘美に思えるとは。心に傷を負った者 への限りなき慰藉の念。それを怪奇映画仕立てとストーリーの大仕掛けを使って、 天文学的な人口へと訴えかける。やはり娯楽産業というのは、20世紀の最大の発 明と感嘆するのみ。
(次点)Star Wars (Episode 1) Phantom Menace(★★★)
これは6歳から11歳位の子供達へのメッセージ。善悪の葛藤の新たな神話を、こ れから彼等の成長に合わせて一緒に旅して行こうという訳。だから、旧三部作との 比較は無意味。(これは三回見たカミサンの意見。流石に男の子の母親はスルドイ)
(次点)Snow Falling On Cedars(★★★)
工藤夕貴さん渾身の力演。日系人の悲劇の歴史が見事に癒される原作が、忠実に再 現された記念碑的作品。息をのむ美しい映像美。ただ、映画としては、スコット・ ヒックスの過剰演出で、今ひとつ切れ味の足りない仕上がりになったのは残念。
(次点)Message in a Bottle/For Love of the Game(★★★)
ケビン・コスナーのナルシスティックな「美学」が二本。陰惨な心理劇一色の映画 全盛の昨今、こういうお伽話を大事にして人生の息継ぎをするのも、又一興か。
(次点)Dogma(★★★)
昨年度最大の問題作。カトリックの内側から信仰の硬直性への疑問をストレートに ぶつけたハチャメチャな作品。ロック歌手のアラニス・モリセットの「神様」はあ くまで美しく、ベン・アフレックの堕天使は見事に狂ってくれるし、言論の自由っ ていうのは素晴らしい。
albino(2000年1月5日)
ohh@pk.highway.ne.jp
1.黒猫・白猫
 不条理ギャグのエネルギーに圧倒!
2.永遠と一日
 限りなく詩に近い映画。一日という一瞬の輝きに感動。
3.海の上のピアニスト
 これは一種のファンタジーですな。
3.あの娘と自転車に乗って
 セピア色なのに何故か鮮やかに蘇る少年時代
5.タンゴ
 官能的な足運びに拍手
6.AMY/エイミー
 歌で会話するユーモアさ
7.π
 新感覚映像に拍手!
8.セントラル・ステーション
 少年ものに弱い私・・・
9.女と女と井戸の中
 井戸から貞子が出てきそうなほど怖かったが・・・
10.シックス・ストリング・サムライ
 敢えて選出。こんなにくだらない映画はみたことがない。よって、さらしものにする。
もっと色々選びたかったのですが・・・「シックス・センス」とか、「愛するものよ、列車に乗れ」とか・・・
もう少したつと順位も変わるかもしれません。
ダグラス・タガミ(2000年1月4日)
praha@excite.co.jp
さて、やっと1999年ベスト7です。
1)コキーユ(邦画)
内容があまりにも、自分の想いに近いため。忘れられない。
2)My name is Joe
久々に感動した普通の話し。
3)シン・レッド・ライン
私は、良いと思う。
4)シックスセンス
シナリオに拍手。これぞ映画の騙し。
5)ファイト・クラブ
ナイスなフィンチャー。メッセージは充分聞こえた。
ブラピよ、何故、あれほどズボンを下げてはく??
哀しいかな、SE7ENは、越えられない。
6)マトリックス
日本のアニメを実写にした力量に拍手。
7)鉄道員
健さんの久々映画出演に。
期待を最大に裏切った映画
1)ロリータ
期待した己を恨む。期待させておいて、あれはないだろ。

今回の選出は、個人的想いが映画の出来を上回っています。
全体的に小粒ですが、良作に会えたとおもいます。
satie(2000年1月4日)
satie@xa2.so-net.ne.jp
http://www04.u-page.so-net.ne.jp/xa2/satie/
1 永遠と一日
 (記憶以前の懐かしい人々、風景、音楽との再会)
1 海の上のピアニスト
 (ピアノという楽器と自分を隔てているもの)
3 タンゴ
 (ノスタルヒアスから生まれたリズム)
4 黒猫白猫
 (万物は輝き僅かな陰景もつくらない)
5 こうのとり、たちずさんで
 (節度を持った音響、音楽!雨の中に音楽を聴けた時代があった。)
パンちゃん(2000年1月1日)
1永遠と一日
 現代の中に蘇るギリシャ悲劇
2黒猫・山猫
 エネルギーに満ちた笑い
3りんご
 靴墨を使って描く花の一瞬の美しさ
4鳩の翼
 暗い欲望
5バッファロー66
 音楽に満ちた映像
6ビッグ・リボウスキー
 映像がきめこまかい
7宗家の三姉妹
 最後の方の破綻がとても気になる
8ゴースト・ドッグ
 しなやか
9シックス・センス
 静かな哲学
10エリザベス
 「バージン」ということばの不思議さ
1−5と10はすぐに思い浮かんだ。
「エリザベス」に関して言えば、映画そのものというよりも、そこで表現されている思想に驚いたし、その思想に共鳴する女性の熱気というものに圧倒された。映画館で見ていると、最後の方で女性たちの怒りというか純情というか、何かことばにならない熱気がわーっと沸き上がってくる。
これが1位でもいいかもしれない、と何度も何度も考えた。
「エリザベス」を1位にすると、後の順序がまるっきり違ってくるし、考えるたびに順序もくるくるかわるので、仕方なく10位に置いた。
  

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