アシュラ
とみい(2000年7月23日)
★★★★。
私がビデオで映画を見ないいちばんの理由は、2時間すわっていることが
しんどいということ。映画館だと強制的に座らされるから、
その時間、リズムに付き合わざるを得ない。そして、最初はしんどいと
思いつつも、最後まで付き合っただけの感動が得られることがあるから。
この映画の170分は、とにかく長い。だが、付き合っただけの
甲斐はあった(でも、やっぱり長いので、★ひとつ減らした)。
サイコストーカーに狙われすべてを失った女性が、
最後に復讐の女神として立ち上がる。
狙われる女性は、ヒンディー映画の
女王マードゥリー・ディークシト。
狙うはプリンス、シャー・ルク・カーン。
絶世の美女(こんな言葉が使える存在が、実際にいるとは
思わなかった)
マードゥリーが表現する、悲しみ、怒り、すべての表情が、
まさに「女王」の凄みと神々しさを放つ。
さらに圧巻はダンスシーンだった。
それほど多くはないのだが、
群舞のなかで同じ振りで踊っていても、
バックダンサーたちとは、
ここまで違うのか、と思う。
驚愕に値する。
マードゥリーを追い詰めるシャー・ルクも、
その女王と堂々と渡り合う演技をみせ、
さすがに現在の人気ナンバー1ということを認識させる。
ああ、マードゥリーの出演作、どうにか日本でもっと公開してもらえない
ものだろうか。