ザ・エージェント


監督 キャメロン・クロウ 主演 トム・クルーズ、キューバ・グッディング・JR、レニー・ゼルウィガーこども(名前がわからん)


パンちゃん(★★★★)

いやあ、こどもがかわいかったねえ。演技? 地? トム・クルーズが好きという感じが非常によく出ていた。相手が誰であれ(子供であれ、女であれ、男であれ)、こんなふうに好きになってもらえるなら、人間は幸せだなあ。
大人の会話(表情)をのぞく視線もおもしろかった。ちょっと、ハリウッドの利口な犬(演技する犬)みたいな感じがしないでもないけれど、トム・クルーズ相手の部分がともかくよかった。
『トリュフォーの思春期』(★★★★★)に出た「ぼく、どーんしちゃった」の子供もかわいらしく、私は休みのたびに博多まで映画を見に行ったんだけれど……。それに次ぐかわいらしさだ。
しかし、まあ、このこどもを除くと、私は配役に不満がある。(キューバ・グッディング・JR)の演技は素晴らしいし、トム・クルーズも、まあ、よかった。演技ではなく、あくまで、単なるきゃスティングについての不満なんだが、なぜ、みんな背が低いのか。みんなトム・クルーズの背の高さに合わせているじゃないか。映画のなかでも「ちび」と言われていたけれど、あんな小さかったら、アメリカン・フットボールじゃ身が持たない。あまりにも変。レニー・ゼルウィガーも、背が低い。デートのときもハイヒール履いてないじゃないか。上はせっかくドレスアップしているのに、変だぞ。ハイヒール履くと、トムより背が高くなってしまうんだな、きっと。
あ、一つ思い出した。
デートから帰ってきての玄関でのラブシーンはよかった。『失楽園』のくだらないベッドシーンを見た後なので、とても美しく感じた。肩紐がほどけ、それを結ぶまでの感じが、とてもスムーズだった。濃密だった。

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