8mm

監督 ジョエル・シューマーカー 主演 ニコラス・ケイジ、ホアキン・フェニックス、ジェームズ・ガンドルフィーニ

そん(5月8日)
sonda@excite.co.jp
《結構ネタばらします》
最初はかなり面白くて、で、最後は「金返せ!」て感じです。
なんだかなあ・・・全然本能を破壊しない。マシーンの正体もなんじゃこりゃ。マスクを剥ぐ時“実は正体はクリスチャン夫人だったらどうしよう”ってどきどきしたのに。「普通の家庭に育ったし、別に虐待も受けていない」って何なんだよ!説明すんなよ!こういうことを台詞で言ってもらっても恐くも何ともない、というパンちゃんの台詞に全面賛成です。
ニコラス・ケイジは最後になぜ逮捕されないのか?あと、マックス(リバーの弟、ホアキン・フェニックス。普通のあんちゃんになっていた。)はすっごくさりげなく殺されてしまって、しかもその後みんな彼のことは忘れている(笑)。
ニックとホアキンが好きじゃなかったら結構激怒ものでした。
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パンちゃんって結構採点でネタ割りますよね。どのへんまでストーリーを説明するかは好みによると思いますが、「8mm」のようなサスペンス映画で犯人の正体を予告なくばらしたら、これから観る人はちょっととまどうのではないでしょうか?とくに、この映画はそれ以外にあんまり見所ないし(笑)。
ただ、ネタ割らないように感想書こうとすると結構もどかしい。それはわかります。だからつい《ネタばれあり》として、好きに書いてしまうんですよね。どっちが良いのでしょう?
パンちゃん(★)(5月5日)
前半はそれなりに楽しめたのだけれど、後半はほとんど無意味だった。
予告編で期待した8ミリ映写機の物質的存在感もほんの一瞬で、ただストーリーが展開して行くだけ。
それも焦点もなくただ続くだけ。終わらないのではないか、と思ってしまった。
ドットさんと違って、私が気になったのはポルノフィルムの監督がニコラス・ケイジを「美形」と呼んでいたこと。え、ニコラス・ケイジの、あのイタリア丸出しの長い顔+垂れ目がアメリカでは「美形」なのか……。
ドットさんが疑問に感じたという最後のマシーンの台詞は、あまり意味がないと思う。見るからに凶悪な男が殺人という犯罪を犯すのではなく、一見、気弱そうで邪悪とは無関係な容貌をしている男が殺人を犯す、それも楽しみとして犯すという現在の「恐怖」を伝えるための台詞だと思う。
まあ、それはそうなんだけれど、そんなことを台詞で言ってもらっても怖くもなんともない。
映画は何より映像であるということを、この映画は最後のマシーンの台詞で放棄している。
この手の映画は、私は大嫌い。
マシーンの台詞がなかった方が、え、こんなぽっちゃりしておとなしそうな男が殺人者なのか、という恐怖が浮かび上がったと思う。小道具のメガネも、マシーンの平凡さというかおとなしい男の風貌を浮かび上がらせただけに、よけいにそう思った。台詞があったために、恐怖が消えてしまった。
ドット(5月3日)
n-tomoo@mtj.biglobe.ne.jp
パンちゃん、本注文しました。読んだら感想書きますね。実はアレックスさんのも注文した。(内緒)しかしいきなり角川から出せるなんてすごいな。このホームページを縁に読み比べてみよう。
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盛り上がりに欠けたというか、おどろおどろしい雰囲気はあるのだが今ひとつ、スパイスが足りないというか。この映画の致命的な失敗はどんてん返しがないところだろう。映画をみるとき「これは作り物だ」と知っていながらやはり自然に浮かんでくる疑問はどうしても拭えない。それは主人公はどうして逮捕されないのだということだ。
なにやらこの監督はアメリカの裏社会が好きなようだ。「フォーリングダウン」もつくったらしい。路線的には好きなのだが、もうちょっと血なまぐさくてもよい。たぶんスプラッター路線は嫌いとみた。少女が殺されていたところの実写が映画の中であってもよかった、局部は見せなくていいから。
それと、ニコラスケイジの奥さんが「普通のおばさん」すぎる。子供が小さすぎて、ちょっと疑問。
ただ個人的にはこういう、江戸川乱歩的なエログロナンセンスな映画は好きなので多少は楽しめた。
ところでわからないところがあるのだけど、「マシーン」は主人公の知り合いだったのだろうか?「ジョージだ。モンスターじゃない。もう知っているか?」と字幕にでていたが、あれがちょっとしたどんてん返しのつもりだったのかと不思議で昨日は寝れなかった。特に意味のないセリフかなぁ。
panchan world
Movie index(映画採点簿の採録)