π


albino(★★★★)(1999年7月28日)
ohh-t@lilac.plala.or.jp
円というのは、自然界に驚くべくほど溢れている。
それは、温度変化を最小限にするために表面積を最小にする際の円(球?)形への変化に代表される。
その時、誰が円周率(π)のことなど考えようか?
ただの直径と円周との関係に、何かしらの意志が働いているというのだろうか?
経済活動に関してもそうだ。アダム・スミスの著書に出てくる「見えざる手」という言葉。その「見えざる手」は、数学的に解明できるのだろうか?
数学者の主人公は、そういった全ての事象を、数学という一つのエンティティで括ろうとする。
数字パラノイアへと陥る主人公の精神と、BGMのドラムンベースとがマッチして、大変刺激的な映像となっていると感じた。
このような映画を、わずか数百ドルで作った監督に脱帽!