プラクティカル・マジック

監督 グリィフィン・ダン 主演 サンドラ・ブロック、ニコール・キッドマン、ダイアン・ウィースト、エイダン・クイン

パンちゃん(★★+☆)(5月26日)
グリフィン・ダンというのは女性の監督だろうか。
ちょっとこのごちゃごちゃした感じは、まるで愛人の話を聞いているようでまだるっこしい。
細部の一つ一つを積み重ねていかないとストーリーを展開できない(省略してストーリーを説明できない)ところが、とても女っぽい。(これって、偏見かなあ。)
それに耐えられるか耐えられないかが、この映画の評価の分かれ目だと思う。
私はわりと耐えられる方だが、かなりしんどかった。つまり、もっとてっとりばやく言いたいことを言えよ、という気持ちになった。
しかし、となりで見ていた若い女性が「かわいい映画」と言っていた。うーん、これは女でないと言えない主張だと思った。
不思議な力(魅力)を持つ人間を仲間外れにし、同時にその魅力が自分のものであったなら……という矛盾した欲望がこの映画を貫いているのだけれど、この矛盾した欲望を矛盾と感じず、これこそ私の夢と感じられるのは、確かに女性だけかもしれない。
最後の最後で(つまり映画が終わった後の客席の会話で)しっかり勉強させていただきました。
☆1個の追加は「かわいい映画」と言った女性へ感謝を込めて。
こういう経験というのは映画館でないとできない。家でビデオを見ていたんでは絶対に味わえないものだ。
あ、最後の方のハイライトのシーンは女の嫉妬と羨望と熱望が溶け合っているようで、とてもおもしろかった。