フィフス・エレメント


監督 リュック・ベッソン 主演 ブルース・ウイリス、ミラ・ジョヴォヴィッチ
パンちゃん(★★★)(9月17日)
出だしのエイリアン(?)の昆虫とカブトガニをあわせたような姿、宇宙船の真鍮かなにかのような重い金属の感じ。うーん、いいなあ。何か不思議な存在感があるなあ。
大統領のチンケな感じ、軍人の年老いた感じもいいなあ。300年も未来の話なのに、服装がどうみてもスマートじゃない。それもいいなあ。(そういえば『2001年宇宙の旅』も、服装はダサイ。そのダサさが、映画を古びさせない不思議な力になっていた。)妙に「未来」の説得力がある。(『ブレードランナー』みたいかな?)
マクドナルドだとか中国風の屋台だとか、スターの追っ掛けだとか、スマートじゃないものがしつこく生き延びているのも、未来っぽくていいなあ。(これも、『ブレードランナー』のコピーだけれど……)
腕の断片から主人公の女を再生させるシーンもおもしろかったなあ。これは珍しくSF的なシーンだった。
コンサートシーンも音楽がきれいだった。歌手がロック風のリズムで歌を歌っているとき、主人公の女がブルース・リーみたいに大暴れしている組み合わせもおもしろかった。
この映画の欠点は、なんといっても「5番目の要素」が、予告編で想像したものそのものであったこと。これじゃあ、つまらない。ありきたり。やっぱり「**」じゃないか。ばかやろう。
私は「音楽」であることを期待したのだけれど(予告編のコンサートの風景画が印象的だったからねえ)、リュック・ベッソンは、そこまで哲学的ではないか。
しかし、まあ、予告編採点で、「音楽」について書いたとき、何気なくゲーリー・オールドマンについて書いたのだけれど、彼が本当にスクリーンに現れたときはびっくり。一瞬、もしかすると「音楽」が「5番目の要素」と思い込みそうになった。(音楽も美しかったしね)
それに、猫もだめ。私は主人公が猫を買っているだけで、採点がマイナス1なのだ。特に白い猫なんか気持ち悪くてしかたない。背筋が寒くなる。猫大嫌い。
とかげ王(★★★)(9月23日)
lizard@osk2.3web.ne.jp
http://www2.osk.3web.ne.jp/~lizard/
予備知識なしで見に行ったのですが、まさかギャグを前面に押し出した作品だとは思いませんでした。
でもそれはラストシーンを観て成る程と納得しました。
結論から言うと、結局「愛は地球を救う」だったんですね。
でもそれを嫌見なく見せたのは、それまでのギャグとべッソンの力量だと思いました。まあギャグにしてなかったら、「ID4」以来のツッコミを入れるところでしたが。
ミラ・ジョボが戦争ビデオを観てポロポロと涙を流すシーンが印象的でした。


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