フラッド

監督 ミカエル・ソロモン 出演モーガン・フリーマン、クリスチャン・スレーター、ミニー・ドライバーほか

パンちゃん(★★)(9月7日)
この映画の失敗はモーガン・フリーマンの起用だ。この人はあまりにも善人をやりすぎた。悪人の印象がない。その上、途中で人なつっこい笑顔まで見せる。
おいおい、洪水を利用して現金輸送車を襲おうっていう人間がそんな顔していいのか。
状況の変化があるとはいえ、まるで昔からの仲間でもあるかのようにクリスチャン・スレーターと協力なんかしていいのか。
人間描写があまりにもいいかげん。
周りは暗いのに、銃を探しに行った水中が明るい、なんていうばかげたシーンも、映画とはいえ許せない。
せっかく手錠をはめたままのミニーが階段を苦労して登るなんていうていねいなシーンがあるのに、これじゃあ、どっちを信じていいかわからない。
私はこういう「方法」の矛盾というか、「文体」の矛盾がある映画が大嫌い。