コキーユ

kigc(1999年10月18日)
iguchi@hirai.co.jp

今頃ですが、今年の「泣き」第3位です。★4つ。
そんなオイシイ話はありません。
あんなきれいな女性が、こんな中年男に「恋」しているなんて。
この年になって昔のままに、あるいは色々あってこの年になったからこそ昔のままに、純粋にその人のことを好きでいるなんて。
美しすぎます。そして切なすぎます。
そのような経験はまったくかすりもしませんが、胸が痛くなります。
しっとりと、しっかりと、台詞と表情で感情を、物語を紡ぎ上げていく。うまいです、中原俊。
実は「櫻の園」も「12人のやさしい日本人」も「Lie lie Lie」も好きです。
前2作はモロすぎて臭みがなくもないですが、「Lie lie Lie」は台詞の間合いや場の空気感などに演劇的な色が出つつも、でもすごく「映画」な感じもしてお気に入りです。
周防正行監督もそうですが、やはりスタジオシステムにかすっているからでしょうか。
斬新さや傑出した力強さはないけど、確かな腕のうまさみたいなものが感じられます。
「コキーユ」もウェットすぎるかも知れませんが、いい映画です。
ひろみーぬ(4月6日)
sasukesuzuki@ma2.justnet.ne.jp
小林薫が泣く場面。
あれは、余計かもって私も思いもした。
でも、押し殺した思いを昇華して、彼が先に進むにはあれしかなかったんじゃないかとも思った。
淡々としてたとしても、純愛。
周りに変に勘ぐられてしまったとしても、二人には珠玉の恋だったんだと思う。
そこで日の目を浴びなくちゃ、女として何だか救われない。
最後に手放しに、子供みたいな泣き方をしてくれて「ありがとう」って感じです。
しつこくすみません。
ひろみーぬ(4月5日)
sasukesuzuki@ma2.justnet.ne.jp
すごく良かった。
近頃増えてきた中年の恋愛ものといえばその通りなんだけど、ありがちなシチュエーションだけにすんなり映画の世界に入って行けた。
そう、マディソン郡やら失楽園なんてお伽噺の世界ね。
誰もがきっと経験してるよね。
同級生に恋をするってことって。
その気持ちが、その時点で終らないでずっと心のウエットな部分にひっそりと残ってる。
純粋に、損得無しに人を好きになれる限られた時期。
どこまでも瑞々しい未熟な若い頃だったからか、一片の切り取られた絵のように生活臭に侵されることなく、くっきりと心に残っちゃうんだね。
この映画見た後、忘れられない昇華できない恋ってどうしてあるんだろうって考えてしまった。
一つの恋が終って、十分に脱する事が出来たら次に進めるのに、どうして、ずっと若い恋を忘れないのか?
恋って、その人への興味がずっと尽きないことだね。
一つの興味が薄れない、それを持続するのは変化多い現実世界では難しい。
でも、きっと彼女は維持し続けて来たんだろうな。
最後、ああいう形で終らないで欲しかった。
いつまでも、同級生のまま、一年に一遍だけでも彼に会い、心通わせながら、年をとって行ける同志で居て欲しかった。
ダグラス・タガミさん、わかります。ちょっぴり恥ずかしい気持ち
かげっち(4月2日)
maki@msb.biglobe.ne.jp
http://www2u.biglobe.ne.jp/~kagemaru/
私もコキーユ、みました。
私は23歳なので、この映画をみる世代では全然ないのかもしれませんが、予告編をみていて、どうしてもみたくなってみにいきました。
みにきている方の年齢層もやはり比較的高かったのではないでしょうか。
この映画をみていて、なんか胸が痛かったです。
泣いてしまった。
私はまだ結婚もしたことないし、子供も産んだことがないし、だからこの人達の恋愛のことは本当にはわかっていないのだと思います
そのくらいの年齢になってそれなりの経験をしていなければわからないような気がします。
それでもやっぱりこの映画を見終わった後の、すごく切ないような気持ちは何なのでしょうか。
この映画は、個人的にはいろいろと、もっとこうしてほしかったなぁというようなところはいくつかありました。
特にラストシーンはその前ですでに胸にじわ〜っときてしまっていたので、少ししらけてしまったというか、そんな感じでした(^-^;)
でも小林薫さんがとってもとってもはまり役(?)だったような気がします。
とても素敵でした。
ダグラス・タガミ(3月29日)
風吹ジュン良いですね。切ないです。
30才を越えてからの恋愛です。不倫かもしれませんが、 恋愛でした。卒業後のお互いの人生があり、家庭があり、 判っていても昔の想いをかなえたい。そして、小林薫演じる 相手役ですが、心は昔の想いを思い出し、恋愛に走り始めるが、 家庭を壊すつもりもなく、彼女への想いは大きくなるが淡々と、 日常を過ごしていく。妙にリアリティを感じました。この齢になってくると、 新しい恋愛は結構めんどうくさくなる。新しい恋愛をはじめる ことに20代の時のようにパワーを集中できない。
だからこそ、昔の同級生とは、このような関係に、すぅーと 入っていけるのです。
性格や振る舞いの細かい事は、あうんの呼吸で通じる事が 出来ますからね。しかし、小林が転勤することで恋愛も 終わるんですが。ちょうど良いタイミングだったのでしょう。収束させるには。
でも、こういう恋愛は、尾を引くんですよねぇ。
相手に何かあれば駆けつけてしまう気持ちはずっと続くんですよ。
女房や家族も大切だけどやっぱり相手の事も心の隅には、 いつもいるんですよね。見ていて心が痛かったです。
そして最後に小林薫が泣くのですが、これは演出過剰に感じました。
絶対、男ならあそこでは泣かない。あと同級生を殴るのですが、これも 現実にはしない。関係を隠したいからではなく、二人だけの事にしておきたいか ら、 殴るような真似して、その事に対して下衆の勘繰りをされたくないからです。
益岡徹は、相変わらず嫌な役うまいです。
心に染み入る映画でした。20代じゃ判らなかったと思います。
なんか、思い入れ強い感想ですみません。ちょっぴり、はずかしい。
30代以上の方、推奨作品です。


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